ドM向き直登コース|奈良田〜笹山(黒河内岳)ピストン
- GPS
- 11:50
- 距離
- 15.0km
- 登り
- 2,123m
- 下り
- 2,125m
コースタイム
19:00新宿<高速バス〜身延線>〜 22:31 身延駅 ・・・ 駅で野宿
<5月2日(月)>
<山交タウンコーチ・バス>
身延07:30〜08:59奈良田バス停
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09:00 奈良田バス停
09:09 吊り橋
09:23 登山口(一旦通過してしまい若干時間ロス)
09:36 送水施設
09:46 祠
10:50 水場案内版(1603m)
11:09 「笹山←→奈良田」案内板(約1776m)
11:35 ルートに雪が見られるようになる
12:30 2200m尾根に出て北方に展望
12:48 2256m「笹山←→奈良田」案内板
13:31 ランチ休憩(2300mテン場通過後、西南西に進路をとる中途半端な樹林帯にて)13:5515:27 2575mピンクテープ手書き表示
16:05 アイゼン装着
16:43 笹山(黒河内岳)南峰2717.6m
16:58 笹山(黒河内岳)北峰2733m
◎その後南峰に戻りピークから西に一段降りた所で幕営(テント泊)19:55 就寝
<5月3日(火・祝)>
04:50 起床
06:00 やっとガスコンロに点火
06:25 やっと朝食
08:30 南峰を出発、下山開始
09:23 2400m赤テープ手書き表示
09:48 2256m「笹山←→奈良田」案内板
10:02 アイゼン外す10:13
10:40 「笹山←→奈良田」案内板(約1776m)
10:48 水場案内版(1603m)
11:25 送水施設
11:32 登山口
11:40 吊橋
11:49 奈良田バス停
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12:30 「奈良田の里」にて温泉入浴
<山交タウンコーチ・バス>
奈良田バス停13:30〜15:00身延
<高速バス>
身延16:20〜新宿21:10(渋滞により予定より1時間20分遅れ)
天候 | 5/2(月)晴れ 5/3(火・祝)朝だけ晴れ、のち曇り・ガス・風、夕方から雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
●下山後:同上 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・標高2000mくらいまでの雪がないエリアは無雪期と同じ。とにかく急坂。 ・赤やピンク(たまに青、黄色)の目印テープが、程よくついているので、それに注意していけば大丈夫でしょう。スタートから頂上まで、原則テープがなくなる区間はないので、歩いていて暫くテープを見なくなったら、それはコースから外れたことを意味すると思います。 ・雪はまったくもって締まりの無い状態。まともに踏み抜くと腰あたりまで埋まる。その状態が頂上まで続く。油断していると危険です。しかもこの急坂なので、想像以上の苦行にw ・テン場は2300mあたりと南峰頂上付近。いずれも広さ十分。 ・水の問題。水場がスタートして間もなくの地点なので微妙ですね。積雪期は雪を溶かして、、、が使えますが、これからは水は多めに持参するのがよいでしょう。というか、登りで消耗するので結構水分補給すると思います。私は今回、登りだけで2L飲みました。 ※ルートについて。このレコードのルートは往路(登り)はGPSロガーで正確に記録できました。下りはスタートして数百メートルでロガーが停止してしまっていたので、後から手書きしたものです。登りとズレている部分は単に手書きが大まかだからで、基本登りとまったく同じ道を下りました。 |
写真
感想
GW中、1回は山に行くだろうから、行くならどこにしようか、とヤマレコを眺めていた時、偶然「2年ほど前に作られた奈良田から笹山への直登ルート」を見つけてしまい、がぜん夢中に。マイカーがなくてもアクセスが良好で、しかもバス停からすぐ山に取り付ける。直登ルートだから体力的にキツい、という。OK、ウェルカムだ〜。
(追記)ネットに「地図に載っていないルート」と書かれています。確かに国土地理院の1/25,000地形図には載っていません。が、最新2011年版「山と高原地図(エアリア)」(昭文社)には太線できっちり掲載されていました。(追記終わり)
計画時点では雪のことを深く考えなかったので「アイゼンを持っていけば先週の金峰山と同じように大丈夫っしょ」くらいの認識でした。それが大間違いでした。結果的に、昨年秋以降の山行で最も苦しい思いをすることに。。。
当初、無雪期の過去の山行記録を参考にしながら、身延からの始発バスで、奈良田から9時に登り始めれば、昼ごろに山頂だろう、だから行けるところまで北方に縦走してみよう、、、と甘い計画を立てていました。気になっていたのは、稜線に出てからのことで、1年前のGW時期に縦走した方のヤマレコに「膝下ラッセル」「笹山〜白河内岳3時間」とあったのが引っかかっていました。
さて、いざ登山開始。噂通り初っ端から急坂続き。私にとっても今回背負ってる荷物の重さがいつもと違いまして、、、昨年秋以降では初のテン泊山行で、いつもより荷物は重かったのです。一泊だけですから大した重さではありませんが、この重さに慣れていなくて、登るスピードもいつものように全然上がってきません。急坂だから、という条件もありましたが。
登り始めてすぐに下山してきた男性とすれ違い「2000mくらいから雪だよ」「もちろん泊りだよね」と声を交わした際、先行者がいるからトレースがあるんだな、よし、と思ったものです。後になって判りますが、この男性、頂上を踏んでいないようです(汗)。
雪が現れるまでは、とにかく登って登って、また登って、でこの日は天候が良かったせいもあって、汗びっしょり。こりゃ夏は避けたいな、とスグに思いました。
しかしこの日のメインは残雪地帯=2000mより上 でした。4月に入ってからも雪が降ったようですが、なにぶん気温がそれほど下がらないからか雪は締まらず。更に入山者も少ないからでしょうか、踏み固められることもなく、さらにトレースもなく、歩けばモナカ雪、ずっぽずっぽ踏み抜いて腰辺りまで埋まる有様。進む速度は極端に遅くなり、またツボ足/ラッセル地獄に体力も消耗する一方。平均的な傾斜ならまだしも、この直登ルートの急斜面で、この雪の状態、という組み合わせでにっちもさっちもいかない状態に陥りまして。
時計を見ると、昼ごろ登頂するつもりがどんどん時間が過ぎてゆき、ついには「果たして日没前に登頂できるのか?」というレベルに。なので時間的な面、それからあまりの急坂+雪の状態で、精神的な面でギブアップ寸前までいきましたが、先週の金峰山の際に鷹見岩を断念したのを思い出し、ここは踏ん張りどころ、と登り続けました。
終盤、無雪期はハイマツ漕ぎであろう地帯を雪の上で通過した辺りで登頂を確信し、思わず大声で「絶対登るぞー!」と叫びながら、ズボズボの雪の中を進みました。
スタートして7時間半強で、やっと笹山の南峰ピークに到着。自分で自分に感動しました(笑)。右手を見ると更に小高くなったところに北峰のピークが見えたので、重い荷物をおろして空身でピークだけ踏んできました。
いやー、もうお腹いっぱい。縦走なんてとんでもない話で、明日もその気はなく、明日はそのまま今日きた道を戻って下山することが確定。迷う必要もなく、むしろ気が楽になりました。
南峰は事前情報の通り、広さ十分のテン場でこの日、私1人で贅沢に使わせていただきました。山頂標がある稜線上はさすがに風に吹かれるだろう、と思い、一段さがったところにテントを張りました。テント泊は10年ぶり位で、手馴れない部分もありましたが、設営が超簡単なメスナー・テントのお陰で難なく出来ました。
普段の生活パターンより5〜6時間早く床に就いたので、全然眠くないし、なかなか眠れませんでした。意外に思ったのは、夜1人で標高2700mで横になっていると、上空を通過するジャンボジェット機の音がうるさい(苦笑)とか。
夜の天候は、これまたラッキーなことに雨雪も風もなく、快適そのものでした。気温もそれほど下がらなかったのでは?
夜が明けて、食事の支度をしていたら、昨日私が途中で追い越した男性の方が下から登ってきて「いやー、ありがとう!トレース、助かりました」と。この方は昨日話した時点ですでに2300mテン場で一泊ですよ、とのことでした。ピークを踏んだ後、私が身支度をグダグダやっている横を「お先に!」と下山していきました。
さて時間はたっぷりあったので急がずのんびりと撤収作業をして、結局山頂出発は8時半に。前日の登りの困難さを思うと、下りでも結構苦戦するかな、と思いましたが、意外とそれほどでもなかったです。もちろん用心しながら下山しましたが。確かにトレースがあると楽だわw と。
下山を開始すること、太陽は隠れて曇に。中間地点くらいでは気温の低さを感じ、更に冷たい風も吹き出したので「こりゃ、雨がくるな」と思い、かなり急いで下りました。結果的に夕方から降り出しました。
帰りは13:30奈良田発のバスに乗りましたが、時間があったのでバス停近くの温泉で汗を流しスッキリ。下山してすぐのところに風呂があるのは最高ですね!
コメント
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さすがに上半身ハダカの写真は無いのですねw
話題性もあるので毎回撮ってください(^O^)/(厳冬期もw)
>>forestrekさん
毎度コメントありがとうございます。
そう!登る前は撮る気満々(どんなキャラやw)だったのに、山頂ではそんな余裕もないくらいの状態でした。やっぱ余裕を持たないと!
しかし次回は半裸より可笑しい「サラファイン登山」ですから乞うご期待w
今回、登りで靴の中が異様な程濡れてしまったのが、余裕を持てなかった理由の1つなんですが、
・防水スプレーをかけ忘れた(かけたと思うんだけど・・・)
・ゴアテックスが寿命で、もう逝ってしまっていた
のどちらかでしょう。
一応セオリー通り、靴が凍らないようビニールに入れて自分と一緒に寝袋に入れました。その際、ティッシュを中に詰めて少しでも水分を抜こうと試みましたが。
ということで、靴も買わなきゃか。散財止まらず
感想に書き忘れたことを何点か。
<1>
今回のコースを見つけたきっかけは、ヤマレコのWord検索に「奈良田」と入れたらヒットしたこちら、、、
・C-chanさんのレコード。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-78689.html
・更に検索をかけて「この経路はE!」と真似しようとしたのはhanameizanさんのこちら
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-77502.html
あぁ農鳥岳はおあずけ。しかし無雪期でも2日で行けるか疑問。化けモンですな。
・季節を意識し、ちょうど1年前の直登ルート記録はbutaoさん
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-62928.html
文章からは今回の事態は予想できず。実際はどうだったんでしょう。今気付きましたが、南峰山頂標まわりの雪を見る限り、昨年の方が雪が深かったようですね。これは意外。
・うまくいった場合(?)の、やはり1年前の同じ季節の白峰南嶺尾根縦走の記録、kzs_inaさん
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-62837.html
笹山から白河内岳が3時間、しかも膝下ラッセル、との記録に「多分無理だな」とは思っていました。
<2>
今回すれ違った人たち(3人)
・登山口で下ってきた人(頂上まで行っていないはず)
・登りの途中で追い越した人(感想で触れている方です)
・下り、標高1200mくらいか、午前11時頃だったが、これから登る人(ワカン持参していたようでした)
↑
この3人めの方と少し話しをした際「この間塩見岳に行ったら雪がズッポズッポでダメだったけど、ここも同じですかー」みたいな。ワカンとかスノーシューって急斜面でも使えますかね?
<3>
身延駅から奈良田行きバスに乗った登山者たち(3人)
・田代で下車し、農鳥岳へ向かった人
・七面山を2泊3日で行くと行っていた、よく喋る人
・私と同じ奈良田で下車した人
3人目の方は、大門沢経由で農鳥を目指したい風でしたが、装備服装を見ると「おや」という感じ。スマホいじって何か調べてましたが、話したら「トレースなかったら無理かな」とか凄く自信なさげな様子だったので「無理だと思ったら迷わず帰ってきちゃいましょう」と励ましました。
<4>
出会った動物・・・あまり動物の気配がなかったのですが、登り始めて30分くらいのところで、野生のキジが目の前を通り過ぎました。写真は撮れず。見た瞬間「いつもキジ撃ちとか言って、勝手に名前使ってごめんな」と心の中でつぶやきましたw
今回使った笹山東稜の直登ルートは、最新2011年版「山と高原地図(エアリア)」には太線で掲載されています。
必要ないから買わなかったけど、立ち読みして確認しました。
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