カタカナピーク巡り:カクレグラ〜イブネへ縦走
- GPS
- 70:52
- 距離
- 18.1km
- 登り
- 1,392m
- 下り
- 1,356m
コースタイム
- 山行
- 6:31
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 7:57
天候 | 5/3 薄曇り 雲が多め 【気温】駐車地スタート時:15℃ タイジョウ:20℃ 熊ノ戸平:12℃ 5/4 曇り 【気温】熊ノ戸平出発時:8℃ 蓮如上人旧跡:17℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2017年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
永源寺グリーンランドへの案内板で甲津畑林道へ→鳴野橋手前の 路肩に駐車。(7時過ぎにはすでに10台程が駐車。) |
コース状況/ 危険箇所等 |
【南西尾根】:バリエーションルート ー萇佞の階段から西尾根に合流するまで、急登が続きます。 気まぐれにテープが出てきますが、踏み跡は期待できません。 0賈榮擦糧根筋ですが、西尾根合流手前で曖昧に広がります。 と根芯は馬酔木や倒木がうるさく、少しイライラしました。 【カクレグラ〜タイジョウ】 ‥喘罎貌刺犬詫りませんが、細いながらも踏み跡は続きます。 P962(向平西)は細長いピークですが、左(東)寄りの踏み跡を行けば 向平東への尾根に乗れますが、右(西)寄りの踏み跡に従うと、 本来の尾根が見えず、西向き尾根のテープに誘い込まれます。 8平東のピークは藪が濃く、見通しが悪くなります。 周りを観察してテープを探して下さい。 |
写真
感想
以前から気になっていた永源寺ダムからカクレグラ・タイジョウを経て
杉峠まで延々と延びる尾根。
初めてのカクレグラは素晴らしい紅葉を見せてくれたので、
今度は新緑の尾根をカクレグラからイブネまでカタカナピークを
繋いで歩いてみよう。この距離を日帰りはむつかしいので、
イブネで泊まり、さらに大好きな清水頭から奥の畑へ下って
戻るコースを計画してみた。
【一日目・5/3】
先回は向平尾根を登ったので、今回は南西尾根からカクレグラへ
登ってみよう。
駐車地の鳴野橋から甲津畑林道を進み、二つ目の橋を過ぎると
まもなく南西尾根の取付きを示すリボンの巻かれた階段が現れる。
邪魔する小枝を跳ね除けて上がると、いきなりの急登だ。
重いザックに逆らって踏ん張りながら、なんとか谷地形から
尾根筋に出るが、西尾根巡視路まで混み合った等高線が続く尾根は
予想以上にきつい。
踏み跡もテープもほとんど無いが、ほぼ一本道で延びる尾根なので、
尾根芯を外さなければ大丈夫だろう。
足元にはほとんど花も見られず展望も乏しいので、高度稼ぎに専念する。
花があっても愛でる余裕は無いけれど・・・。
P708で一旦緩んだのもつかの間、再び急登が待っている。
さらに尾根芯には馬酔木や倒木が多く、かがんだり跨いだりしながら
我慢の登りが続くが、800mを越えた辺りで雰囲気が明るくなり
邪魔者からは解放されるが、きつい登りは相変わらずだ。
やがて馬酔木の茂みが前より濃くなり、尾根も散漫に広がってくるが
西尾根巡視路も近いはずなのでので、ほぼ北向きに突っ切ると
リボンが下がる踏み跡に飛び出し、右折して合流した尾根を左折すれば
最初のピーク・カクレグラだ。
展望は無いが、明るく落ち着いた山頂にはいくつもの山名プレートが
ぶら下がり、三角点も設置されている。
目指すイブネまでは一寸長いが、これまでの様なきつく長い登りは
もう無いはずだ、しばし山頂の雰囲気を楽しんでから行こう。
これからしばらくは紅葉に染まりながら歩いた昨年の記憶も残り、
細いながらも踏み跡が続いている。
足元が大きく崩壊したガレの頭部から、佐目子谷を挟んで
黒尾山〜銚子ヶ口の稜線や背後になったカクレグラが展望を
楽しみ、向平尾根の下降点らしき場所を過ぎた先で細長いピークに
上がるとP962・向平西に出る。
以前見つけた山名板を探して、うろついためピークの右(西)寄りに
出てしまったのがミスの始まりだった。
目の前のリボンにつられて尾根を下るが一向に収まらず
どんどん下って行く。
地形図では僅かの距離で次のピークに出るはずだが・・・。
おかしいと思いコンパスを当てると、西側へ延びる尾根に
入り込んでいた。時々テープもあり油断してしまった。
どうやら甲津畑林道から登るバリエーションルートとして
使われているのだろう。
約100m程を登り返し南東向きの尾根を探すと、ピークの左(東)寄りに
踏み跡があり、次のピークが認められた。地形図で確認した140度を
意識して向かうと僅か10分で割れた木札が下がる向平東に到着した。
此処もピークから尾根が二分するので方向を確認して下ると
漫然と尾根が広がり、進行方向に迷う場所だ。再度コンパスを当て
進むとテープが有ったが、いろんなバリエーションコースに付けられた
テープもあるので、マイナーなルートでは方向・踏み跡・テープの
セットで確認しないと安心できないと肝に銘じよう。
尾根下から慎重にルートを求めて登り返したP911の下りからは
佐目子谷側が切れ落ちたヤセ尾根が続く。
足元の崩れを気にしながら厳しい登り返しを行くと、次第に踏み跡も
ハッキリしてきて、テープの間隔も短くなる。
どうやら千種街道からの道を併せて、いよいよタイジョウの登りに
かかるようだ。
露岩の登りに変わると突然苔むした岩が累々と重なり合う
場所が現れた。そそり立つタイジョウの直下を守る砦のようだ。
ここは学習通り転がる岩を横切り左側の尾根に逃げて登り切ると
険しい眺めとは違い、意外に穏やかなタイジョウの山頂が広がっていた。
ルートミスや重荷に苦しみ大幅に遅れての到着だがゆっくり休もう。
手短にパンとコーヒーの昼食を摂り後半戦に向かうと、踏み跡はより
ハッキリしてくる。杉峠からはかなり歩かれているんだろう。
P1084Pに向かうとイワウチワ、石楠花の密生地帯だ。
大きく崩れた崩壊地のヘリから佐目子谷を構成する山並みや、
崖の急斜面に群生するイワウチワを眺めながら行くと石楠花が密生する
P1084に出る。石楠花を避けて付けられた捲き道からはやっと雨乞や
綿向が姿を現し、いよいよイブネも近いと実感する。
やがて尾根が大きく広がり馬酔木の門を抜けるとアゲンギョの台地に
到着だ。かなり遅れての到着だがこの先は行程も読めるので
焦らず行こう。
開放的に広がる佐目峠から一登りで上陸したイブネ台地はひっそりと
していた。多分本日最後の訪問者になるんだろう。
予定している場所にテントが張れるか心配なので散策は明日にして
熊ノ戸谷へ直行する。
馬酔木の陰に点々と張られたテントを尻目に熊ノ戸平へ下り
平地が広がる谷間の一等地を覗くと幸い使われていなかった。
これでゆっくり一夜を過ごせるだろう。
表面の枝や枯葉を取り除けば、それで整地は完了だ。
テント固定用の石も、谷水も心配の無いまさに一級のテントサイトだ。
テント設営後、早々と夕食を済ませてテント内の整理を終えると
やっと本日の予定終了だ。
岩に腰を据えててコーヒーを飲んでいると、そろそろ夕暮れだ。
慣れない重荷を背負って少々疲れた、今日はゆっくり休もう。
【二日目・5/4】
たっぷり休んで目覚めるともう5時だ。
早速外を伺ってみると、雲の流れが速く、どんよりとした朝だった。
どうやら素晴らしい風景を眺める事は無理なようだ。
テント撤収を終え、身体をほぐして二日目をスタートする。
熊ノ戸谷を跨いで直登した銚子から眺めるイブネは低い雲が
垂れ込めて、冷たい風に吹かれてのイブネ散策になりそうだ。
時計回りにゆっくりとクラシ方面に向い、「百越岳」と刻まれた
ブナの木に挨拶するが、文字はかすれて判別できなかった。
敷き詰められた苔の絨毯の間をクラシへ向かうが、評判の石楠花も
まだ固い蕾のままだった。
緑が年々後退して行くような平原からイブネ北端に上がり馬酔木と苔の
台地を西に向かうとそろそろ人と出逢うようになってきた。
皆ここで一夜を明かした人達だろう。
周囲に広がる鈴鹿の山並みを眺めながら台地を歩きたかったが、
今日は全てのピークが低い雲に閉ざされ山腹が望める程度だ。
残念な気持ちで杉峠まで下るが、ここも同じで三重側も滋賀側も
生憎の眺めが広がるばかりだ。
計画では雨乞を越えて清水頭まで足を伸ばすつもりだったが、
もう気持ちが萎えてしまった。
取りあえずカタカナピーク巡りはできたので、今回はこのまま
新緑を楽しみながらゆっくりと千種街道を下ろう。
こんばんは。
二日間、近江鈴鹿を満喫されましたね
盛りだくさんの内容に、美しい新緑や花たちが彩をそえています
イブネの苔の絨毯も健在、相変わら別天地のようです。
イブネに行ったときに歩いた熊ノ戸平の雰囲気はとても良かったです。
ここでのテン泊、毎回ながら至福の空間だったことでしょう
鈴鹿のカタカナシリーズは、なぜか気になる存在です
totokさん 今晩は。
鈴鹿の奥地と言われたイブネの苔も年々後退して、クラシ辺りの濃さと
比べると寂しい感じがしますが、それでも山上の台地の雰囲気は特別ですね。
イブネから奥にあたるエリアだけにマイナーな印象を受けますが、
カクレグラに至るカタカナピークは是非繋いでみたいと
思っていたコースです。
やはり整備された道とは違い、のんびり歩けるコースでは有りませんが
鈴鹿でも派手さからは縁遠い山ですが、自然の美しさを感じられ、
変化に富んで、歩いて良かったと思えるコースでした。
しっとりした雰囲気の中を
静かに山の中で、二日間過ごすのって
憧れます。アルプスなどのテント村とは
違った味わいがありますね。
komakiさん 今晩は。
今年もイブネで一夜を過ごしたくて行ってきました。
今回は鈴鹿でもマイナーな近江側から延びる長大な尾根を辿り、
イブネに至るコースでしたが、手が入らない自然の良さを満喫でき、
山頂を目的としない、山歩きの魅力そのものを感じられた山行に
なりました。
カクレグラ〜イブネ周回お疲れ様でした。
この初日はご存じの通り私も鈴鹿に居ましたが、天気予報とは裏腹にお天気は今一つでしたね。実は来週イブネを除く全く同じルートで、地図読みトレーニングを兼ねて逆周回する予定なんです。このタイムリーなレコがとても参考になりました。
熊ノ戸平でテント泊、やってみたいです!昨年佐目峠で一泊しましたが、いつか以前onetotaniさんが実行された様に、銚子ヶ口からイブネへ歩いて一泊してみたいです。ここで泊まるなら、気温・草花・ヤマビルの事を考慮すると、やはりこの季節がベストですね。
teppan2013さん 今晩は。
杉峠から永源寺ダムへ延びる尾根は地味ですが、変化に富んで山歩きの
原点を楽しめる尾根でした。
計画はタイジョウからカクレグラへ歩くコースでしょうか?
今回の印象からすると、こちらの方が迷い込む尾根の分岐も
あまり気にしなくて済みそうで、地図読みトレーニングには良いかも
知れません。
タイジョウへの登りや、カクレグラからの下りを考えると、
あまり気温が上がらない方がいいですね。
こんにちは。
1時間ほど先行して歩かせていただいてました。
最初の登り、テン泊装備だともっと大変でしょうね。
お疲れ様でした。
タイジョウ下からの登りも下調べをしてなかったので
右に巻いて苦労しました。
イブネで1泊は本当に憧れてます。
秋にでも銚子ヶ口からでもチャレンジしてみたいです。
kei-jiharaさん 今日は。 ロングコースお疲れ様でした。
竜ヶ岳に続いてのニアミスでしたね。
最初の登りはホントに参りました。
えらいルートを選んでしまったものだと・・・。
予定では、二日目はゆっくりと清水頭まで行くつもりでしたが
生憎の天気だったので、杉峠からあっさりと下りました。
杠葉尾からのコースもアップダウンが多く、なかなか味わい深い尾根が
続きますので楽しめると思います。
秋になると鹿の鳴き声がうるさいかも知れませんが。
onetotaniさん、おはようございます。
いいテントサイトですね
ここだと水も近く風も遮られるようですし最上のサイトですね〜。
以前、イブネのピーク付近で幕営したことがあるのですが吹きっさらしでとても寒かった記憶があります
次に訪れる時は私もココにしたいと思いました。
カクレグラからの縦走路は結構ややこしかったと思います。
でも、イワウチワが疲れを癒してくれたようで良かったですね。
縦走、お疲れ様でした。
nanfutsuさん コメントありがとうございます。
イブネで出逢った方々は、強風のおかげで睡眠不足だと口々に
言っておられましたが、私は静かな一夜を送れました。
テントから夕景や朝陽は見られませんが、この別荘地は極上です。
今回の縦走コースは以前から狙っていた物ですが、紅葉も新緑も
見応え充分の縦走尾根でした。
onetotaniさん
こんにちは
鈴鹿の奥地をマッタリとテン泊とは
憧れますね。急登を登った後の巨木に苔に多くの花達との出合い良さげです。
いつかこんな山歩きしてみたいですが
臆病な私にはちょっと無理かもです❗
kazu97さん 今日は。
GWというのに、カクレグラで二人の登山者に逢うまで、全く人影を
見かけませんでした。印象としては鈴鹿の奥地になるので
歩く人も少ないですね。 おかげで山歩きの楽しさも難しさも
じっくり味わえました。
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