初夏の白峰三山ファストパッキング(北岳、間ノ岳、農鳥岳)
- GPS
- 10:36
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 2,682m
- 下り
- 3,235m
コースタイム
- 山行
- 10:01
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 11:55
過去天気図(気象庁) | 2017年07月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
【はじめに】
こんにちは、砂糖次郎です。
三連休はみなさん休めましたでしょうか?
自分が行ったのは南アルプスの白峰三山です。
【甲府駅ステーションビバーグ】
白峰三山の入り口は奈良田か、広河原のどちらか。どちらにしても大丈夫ですが、マイカーの人は奈良田に停めてバスで広河原に出発ということができますね。自分はマイカーなどないし、レンタカーもする気がないので公共交通機関を利用です。
一番早く行けるのは甲府駅を4時35分に出るバス
当然、始発の前なので甲府に前泊する必要があるんですが、自分は宿をとっていない。
というか取るつもりもない。だって数時間のためにホテルに泊まるなんてもったいないじゃない!
ではどうするかという甲府駅にシートを敷いて寝袋で寝るというステーションビバーグというやり方。結構この方法で始発を待つ人が多いので自分も習って、やってみることにしました。
終電で着くのは危ういし、なにより寝る時間があんまり確保できないのは後々の行動に支障がでます。
鈍行だと3時間ちょっとで甲府駅に着きますので22時過ぎに着くことにしました。甲府駅は結構発展している町なので賑わいがあります。
もう寝るわけにはいかないか。
地図で調べると近くに公園がありましたので、そこにいくと城跡でした。
結構静かだし、いいね!
ここをビバーグ地とする!
結構すぐに寝ることができましたので、寝ていると1時間ぐらいすると暑い・・・。
そういえば天気予報で日中の甲府の温度を調べると最高気温が37度と表示していました。夜でも暑いわけだ。
それでも眠いので寝ていたら、今度はうるさい・・・・
ぶんぶんぶんいうやつ。
そう、蚊です!
耳元で飛び回って安眠を妨害するいやがらせのやつです!
1時間ぐらい粘ったんですが、もう耐えられない。
0時になったこともあって、甲府駅に戻ることにしました。
うん、やっぱり登山者が寝てました。
自分もすぐ近くで寝ます。
が、山よりも寝づらいです。
ちょくちょく起きてしまい、時間は3時。
そこから4時前まで横になったまま待機し、寝袋を撤収。
バス停に並びました。
結構な人数いますね。バスは何台も出ていたので余裕で座っていくことができました。
広河原への2時間。バスに揺られうつらうつら、ちょくちょく寝ましたが安眠はできませんでした。
【広河原-北岳肩の小屋】
広河原についたのは7時前。ただトイレに並んで準備をしていると7時を越えちゃいました。
着いたら即出発して、人とのすれ違いロスを減らすのが常ですが、どうしてもトイレにいきたかったんですもん。
天気は快晴。標高が1500mあるのでひんやり。ウインドブレーカーを羽織り、ストックを出してスタート。
樹林帯は木々が多くて、ザ・南アルプスといった装いですね。
ただ登りは常に急登。走るもことはできません。
急登の度合いは減ることないので、足の踏ん張りができずに早歩きすらできなくなってきました。
ただただ歩く。でもみんな結構やられているのか。抜けます
ほどなく白根御池小屋に。名物のソフトクリームをみんな食べてます。
自分はこんな序盤で食べるわけにはいかないので、すぐに出発
これが池かな?
アイゼンをもってきていないので、草スベリから北岳を目指します。
こちらは黄色い花がたくさん。名前は知らないです。
ここらへんの登りは本当にきつくて、普段はまったく足をとめないで進めるのですが、一時足をとめるぐらいのきつさでした。
こういうきついときに思うのは道の譲り合いでのことです。
いつもは登りでも下りでも道は譲りますが、登山道は一般的に登り優先です。こういうきついところでは特に譲ってもらいたいんですが、登山ブームの影響なのか半分ぐらいの人が譲ってくれなくて、正面にきたときにどう避けようか初めて迷って、こちらが察知して避けるということが多くありました。
これから余裕をもっともって学んでくださいね。
小屋までは樹林帯。小屋からは日差しを避ける木がなくなるのも辛いところです。
標高は確実にあがっているのに滝汗が止まらない。ウインドブレーカーも登り始めて10分でしまっています。
だいたい2800mぐらいまでは暑かったです。
そこから稜線に出たら今度は風が強く吹いて、涼しいを通り越して一気に寒くなってきました。
しかも度々、挨拶をしても道を譲ってくれない団体さんがいるので、スピードダウンしてしまい、寒さが止まらない。ウインドブレーカーとグローブをつけて、若干寒いかなぐらいだったので、とりあえず山頂まではこれで進むことにしました。
途中、肩の小屋につくともうビールを飲んでいる人がちらほら。
まだ午前中なのに、もう終わりなのかな?
ここでもノンストップで通過します。
【北岳肩の小屋-北岳-間ノ岳】
この白峰三山は樹林帯こそ南アルプス特有の景色、足場ですが、稜線に出るとその趣きは北アルプスのように険しいです。ただ危険箇所は特になかったので、渋滞と風対策しておけばバッチリですね。
北岳で写真を撮ります。風が強いので髪も乱れる乱れるw
こんなところで休憩している時間はない!またもすぐに出発。ここまで3時間半ぐらい。
ここからは待望の下りなので、肩に備え付けてあるバンジーコードにストックを引っ掛けます。
慣れたもので最近は歩きながら収納することもできました。
走れない程度には険しいですが下りは基本スピードアップ。その影響で暑くなってきました。
途中、登山者の人が「キタダケソウだ!」と写真を撮っていたので便乗して、パチリ。
正直、よくわからないです。
先程の寒さが尾を引いているのでトイレに行きたい。迷わず視界に入っている北岳山荘でトイレを借ります。
さあ再出発だと思いきや、小屋の近くの囲っているゲージに雷鳥とヒナがいるじゃないですか!
かわいい。でも写真だとよくわからない
保護なのかそれとも育てているのか、どっちなんでしょう。
あまり長いするのもアレなんですぐに出発。
今度は間ノ岳の登り。北岳を過ぎてからは登山者の数はぐっと減っています。
が、風の強さは減らない。まったく減らない。
もう我慢できずにカッパの上だけ着用しました。勿論頭を覆って。
カッパは耐風性があるので、こういうときに便利ですよね
次に見えるピークが間ノ岳と勝手に思っていましたが、そんなわけはなく、違うピーク。
ちゃんと地図を見ていないw
間ノ岳に登るころには晴れていた天気も曇りになり、強風のため、そのガスがすごい速さで駆け抜けていきます。やっぱりテント込みのファストパッキング装備だと快活に進めないです。体が重い。
そして眺望がなくなったとたん、眠くなってきました。
そう、眠気は単調な風景が続くと途端に来るんですねえ。
北岳に比べると人気がない間ノ岳。
ただ山頂につくとテンションがあがるので、眠気もふっとびました!山パワー!
タイムは5時間40分ぐらい。
【間ノ岳-農鳥岳】
真っ白な眺望をみつつ、快活に下ります。
と、さっそく雪です。
今まで雪を避けられていたのですが、ついに雪につかまってしまいました。
普通に通過します。
間ノ岳からの下りは今まで同じく走れません。
白峰三山は厳しい山なので早歩きが常ですね。たまーに走るぐらいです。
眠気もふっとんだので眼下に見える農取小屋向けて順調にくだりました。
農取小屋らへんは晴れていたのですが、特に用事もないので通過
ここらへんからさらにグッと人に会わなくなります。間ノ岳らへんで会ったひとも今日は農取小屋までしかいかないと言っていました。
時間は13時半過ぎ。やっぱり普通の登山者は昼過ぎには山やめちゃうんですね。
農取小屋から見える農取岳は心を折るぐらいの高さがありましたが、まあトレランでも登山でも高い山に登るコツは深く考えずに足を出すことです。そのまま進んでふと、後ろを振り返ると結構進んでいることが確認できて、それを糧に進むことができます。
ただあまりに風が強いので、カッパの下もつけることにしました。
これで耐風は完璧!
あまり重ね着したくないのは重ね着するとどうしても速度が落ちるんですねえ。
だから基本は短パン+Tシャツを外したくないんですが、まあ山は厳しいところ。環境によって合わせないとね
さあ、農鳥岳についたぞと思ったら違う山でした。その名も西農鳥岳
またも地図をよくみてないw
ここであった学生っぽい青年とちょっと喋ったときに「ここから大門沢小屋にいくって、着くのは18時ぐらいになるんじゃないですか?大丈夫ですか?」と聞かれたので、「農取までいけばあとは下りだから、16時には着けると思うよ」
学生くん:「えええ!下りといっても急ですよ」
砂糖次郎:「大丈夫!」
ちょっと感覚が普通の登山者とずれまくっているので、あまり深く考えなかったですが、たぶん大丈夫でしょう。そんなにコースタイムが危ういぐらいのきっつい下りというのは思い返してもないですから。
農取岳までは岩稜地帯。地図上で40分と書いてあったので、20分ぐらいで着くかなと思いましが、さすがにスピードダウン。まあそんなに深くコースタイムは見ていないのでいいです。あとで見てみると23分でついてますね。悪くないです。
最後のピーク。農鳥岳に到着!
【農鳥岳-大門沢小屋】
さあ、下りだ!
さっきの学生君の言葉を信じるわけではないですが、ちょっと厳しい下りなのかなと思ったら、そんなことはないです。むしろ走れるぐらい道は順調です。ただ雪の下りがあるので、そこはトレランシューズだとどうしても滑ります。そこまでのグリップ力はないです。
最初は慎重に降りていたんですが、どうしても滑ってしまうので、シリセードで下りました。
ただカッパの下はもう脱いでしまっているので短パンだと雪が冷たい冷たい!
この雪の下りが3個ぐらいあってイヤになっちゃいました。
降下点のところには鐘があって、わかりやすい。
ここから南にいくと蝙蝠尾根なんですねえ。たしか
ここからの下りは確かに急ですが、そんなに気にするほどではないです。
走れないですが、早歩きならできる。
ガスが樹林帯を覆っていい感じです。
ここらへんから先行する登山者にガシガシ会っていきます。みんなは北岳山荘らへんを朝出たのかな。
ただここで問題が、履いているアカシャという靴なんですが、弱点はないと思いきや砂礫に弱いです。ガンガン滑ります。うち痛いこけ方をしたのが2回。滑った回数は20回ぐらいでしょう。なんとかリカバーできることが多いのですが、ちょっとダメじゃんと思いました。
16時ぐらいに小屋に到着。そしてこの小屋でこの山行一番の問題が起きるのです。
【大門沢小屋でのトラブル】
3連休の中だったので混んでおりました。勿論テントサイトも。
そこで小屋に人にテントを張る場所がなかったため、玄関あたりのスペースに使い終わったらで構わないからテントを張らせてくれないかという旨を提案しました。すると小屋の人が本当にないですか?ということで一緒に見て回ることに、ただやっぱり張るところがない。
そこで小屋番どおしで相談して、「ちょっと待ってください。探してきますから」という案内をされたため、受付前で1時間程度待ってました。
が、ちょっと待ってにしては長すぎる。
再度、確認してにいくと「あれ?どうなってる?」と小屋番どおしで確認したあと、「ないです」との言葉
は?
日没になろうかという時間に1時間も待たされたんですけど?
一応文句はいいましたが、「そういわれてもない」の一言で「もういいです。下山します」と宣言し、下山に向かいました。
【大門沢小屋-奈良田】
正直、大門沢小屋を本日のゴールにして疲労の配分をしていたため、下りとはいえ、走れません。
そしてなにより腹がたって仕方がありません。
今までも山小屋のブログをネットで見たりすると、本当にそうか?という疑問を持ったりする部分が多くあるものの、山にずっと接している先人の言葉を信用して、言うことは守ろうとは思っておりましたが、山小屋の人もいい人もいれば悪い人もいるのでしょう。
ちゃんとした言葉でいえば上記のとおりですが、カスの言葉にはもう無視するほかないと思いました。
また自分以外にはすぐにテントを張る場所はないので、下山したほうがいいという意味のことを言ってました。夜になる時間に登山を推奨する山小屋なんて聞いたことがありません。よく遅くとも16時には小屋について夕方以降は歩き回ってはいけないと小屋の人がいっているのも意味がないのでしょう。
歩きたくなければ小屋泊しろという言外の意味もあると思います。
とにかくロードに出るまでは歩きどおしでした
もう足に力が入らないので、ちょっとこけたりしますが、怒りで足は出る。
ロードに出たら回復してたので、走ります。
もうどこかいくバスには小屋のせいで絶対に間に合いませんが、走らずにはいられなかったです。
集落に出て、最初の自販機でグレープジュースの炭酸のやつを買って、おいしい。
温泉があるけど、走るつもりならここで入るつもりはありません。
とりあえずバス停までいってみることにしました。
やっぱり全部終わっていました。そして奈良田の集落は物凄い小さい集落だったのでどこかでなにかをするということもできませんでした。
駐車場があったので、ペグが刺さりにくい中、テントをたてて、ご飯を食べて、就寝。
翌日の朝いちばんで家に帰りました。
農鳥小屋のおやじは評判悪いですが、山を知ってるからこそ登山者に厳しくしてしまい本当は良い人との評判も多いのですが、大門沢のオヤジは私が行ったときも横柄な態度で、印象悪かったですよ。
何はともあれ三山の日帰りお疲れ様でした。
そうなんですか。ただ現地で聞いた話は結構そうともとれない話だったので、今後、農取小屋、大門沢には寄ることがないと思いますね。ありがとうございました
まさしく災難。これがその時間から下りれないような人だったり、下りられる人でも途中で事故ったりしたら大変だったなぁ。
ちなみに、18は森林限界のすぐ上にあるシナノキンバイの群生地じゃないかね。30は残念ながらキタダケソウではなくて、ハクサンイチゲだと思われる。遠目で判断はしにくいけど、葉の色から。
ライチョウはこういうことらしい↓
http://birdnewsjapan.seesaa.net/article/422735296.html
http://chubu.env.go.jp/nagano/pre_2017/29_4.html
詳しいね!
思ったんだけど、rockwellさんらも大門沢を目指していたけど、これrockwellさんひとりならいけるかもしれないけど、他の人含めてだと結構厳しいルートだね
ライチョウは南アルプスは結構厳しい環境なのね。増えたらいいね
初日は北岳山荘か農鳥小屋の予定だったよ。メンバー的には行けなくはなかったけど、天候と体調に阻まれた感じだね。元々、南アはこの後ソロで行くから、無理する必要もないしね。
ファストパッキングくらいなら俺も一緒に行けるくらいのペースかなぁ。
あ、そうなんだ。
rockwellさんも荷物の重量を減らして、トレランシューズ履いたらいけるね!
ちなみに今回は水込みで8.2kgでした
今回はなんとも後味の悪い山行になっちゃったね(>_<)
でも、大門沢小屋を夕方に出発して下山できるのは流石だね。お疲れ様でした!
下りは速いからねー。
ありがとー
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