広河原から間ノ岳往復、北岳は山頂通過


- GPS
- 10:04
- 距離
- 20.2km
- 登り
- 2,472m
- 下り
- 2,460m
コースタイム
06:00 吊橋
06:15 白根御池分岐
07:20 大樺沢二俣(右俣コース)
08:24 白根御池分岐
08:36 小太郎尾根分岐
09:00 北岳肩ノ小屋
09:33 北岳山頂
09:46 吊尾根(八本歯のコル)分岐
10:15 北岳山荘
10:48 中白根山山頂
11:41 間ノ岳山頂
12:31 中白根山山頂
12:54 北岳山荘(トラバース道)
13:53 八本歯のコル
14:48 大樺沢二俣
15:42 白根御池分岐
15:56 広河原BS
天候 | ガス、ガス、ガス〜ッ! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
4時頃から乗合タクシーの受付が始まる。 混み具合によって出発時刻が異なる。1号車は4時40分に出発。夜叉神峠でゲート開き待ち。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コース上に不安な箇所は特にない。 北岳山荘からのトラバース道は、ハシゴ、クサリで心配はないが、途中高度感のある場所を通過する。下を見れないのかクサリにしがみついて渡っている人がいたが、見ている方が怖い。 八本歯のコルから二俣へのコースは、下りに使うと不安定なザレ場が続き、結構体力を消耗する。膝にも厳しい。 このコースは登りに使った方が良さそう。 |
写真
感想
いつだったか、だいぶ前になるが、白根三山を訪れたことがある。
当時、北アルプス一辺倒だった私を、友人が南アにも行ってみないかと誘ってくれた。
誘われるまま、コースを任せてついて行った。これが初めての南アルプスだった。
コースは北岳に登り、間ノ岳から農鳥岳へと縦走するコースだった。
夏から秋に移る頃、逸れると思っていた台風の進路が変わったことを知らなかった。
山頂では猛烈な風と横殴りの雨、視界ゼロに雷鳴も聞こえて山頂標にタッチしただけで一目散に駆け下りた。
当時はGPSも無く、居場所や方向が判らず、適当な鞍部に逃げ込み、びしょ濡れのテントを設営して潜り込んだ。
北岳の印象は「来ただけ」、おまけに農鳥からの下り、山蛭にやられ右足は血だらけ、二度と南アには来るものかと思った。
昨年9月、ヤマレコの記事を見ながら、2回目となる南アルプスは青木鉱泉から鳳凰三山を廻った。
最大の理由は東京から近いこと。北アルプスは遠くなった。(=億劫になった)
3回目の南アルプスは間ノ岳の稜線歩き、広河原から八本歯コル経由の間ノ岳ピストンを計画した。
朝乗合タクシーで広河原に着いて眺めた北岳は、頂上にガスがあるもののそそられるものがあった。
急遽GPSのルートナビを八本歯のコルから右俣コース経由に変更した。
このコースでは、1時間半ほど余計に時間がかかる。
広河原帰着は16時前と予定していた。
大樺沢の登りは少しピッチを上げて登った。
のぼりながら「来ただけ」は「北岳」に変わるか。
この一心でピッチを上げた。
広河原を出て二俣まで1時間20分、我ながらいいタイムだ。
休まずに一気に北岳まで登り詰める。
右俣を登り始めたとき、山頂方面は多少ガスがあるものの晴れていた。
この時点では「北岳」に期待していた。
8時、樹林帯を抜け、広々とした場所に出た。周囲はガスで全く見えない。
ここまでいいピッチで登ってきた足が少し重くなった。
白根御池小屋への分岐に出た。周りは一面のガス。
小太郎尾根も見えない。
北岳肩ノ小屋についた。
売店で暇そうなお兄ちゃんと目があった。
ビール500円。
ガソリン補給にはまだ早いし、先は長い。
喉から出そうな手を押し込んで通過する。
北岳山頂、全く視界はない。
やっぱり「来ただけ」か。
山頂標を撮って通過する。
お腹が空いてきた。
朝から何も食べていない。
行動食をハイドレーションパックの水で流し込むが、何故か水の出が悪い。
暑くなることを想定して、2リットルの水をハイドレーションパックに入れて凍らせた。
ほとんど氷が溶けていない。
視界がないので腰を下ろして休もうという気にならない。
カメラも手持無沙汰。撮った写真の大半は高山植物。あとで大変だ。
最後の楽しみは、北岳山荘の生ビール(900円)。
早く間ノ岳を往復してゆっくり休もうと先を急ぐ。
間ノ岳に到着したのは11時40分頃、何組かの登山者が昼食タイム。
適当な場所がないので山頂標を撮ってトンボ帰り。
中白根山の下りの登山道で、つがいの雷鳥が砂浴びをしていた。
この時期、メスの雷鳥がヒナを連れている姿はよく見かけるが、オスの雷鳥それもつがいで見かけたのは初めて。
メスの雷鳥は素早くハイマツの中へ、オスの雷鳥はメスから目を離させるようにゆっくりと登山道を歩き始めた。
濃いアイシャドウの流し目で誘っているように見える。
メスが隠れた頃、オスは少し小高い場所に登りガンを飛ばしている。
オレのオンナに手を出すな、、、ナイナイ。
霧の濃い日は、静かに歩いていると、かなりの確率で雷鳥に会える。
雷鳥は虫を落とすためだろうか、砂浴びをよくやっている。
この辺りもそうだが、稜線付近は岩だらけで砂は登山道にしかない。
ワイワイガヤガヤのおばちゃん達が前にいると、まず会うことはない。
楽しみにしていた北岳山荘に着いた。
入口には「サッポロ生ビール」の看板が。
生唾を飲み込んで扉を開けると、中は受付予約の人がいっぱい。
帰るか、ますます足が重くなった。
トラバース道から八本歯のコルに着いたのは14時少し前。
道標には広河原まで3時間と書いてある。
ゲゲ、17時になる。
下りはしばらく木の階段が続く。
階段が終わったところで沢に出て、美味しそうな水が流れている。
ハイドレーションパックは凍ったまま。
行動食を詰め込み、たっぷり水を飲んで、ペットボトルにも詰めた。
少し元気が出た。
ところがここからの下りが大変。
ザレ場の下りは足元が不安定で、思ったように距離を稼げない。
膝も笑っている。
二俣まで50分もかかってしまった。
ここからはザレ場もない、飛ばした。
広河原BSには何とか16時少し前に着いた。
乗合タクシーの受付前には、今朝乗った1号車の運転手さんが、あと一人乗れるよ。
慌ただしく受付をして飛び乗った。
結局は「来ただけ」か、、、
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