塩見岳
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- GPS
- --:--
- 距離
- 29.0km
- 登り
- 2,675m
- 下り
- 2,686m
コースタイム
駐車場8:35-9:10鳥倉林道登山口9:20-10:24豊口山間のコル10:24-11:47豊口山分岐11:48-12:20三伏峠小屋(テント設営・休憩)15:15-15:45烏帽子岳16:17-16:45三伏峠
23日
三伏峠4:20-5:17本谷山5:20-6:16塩見新道分岐6:17-6:30塩見小屋6:35-7:33塩見岳(西峰・東峰)8:05-8:45塩見小屋8:55-10:00本谷山10:06-10:55三伏峠(テント撤収・休憩)12:45-14:23鳥倉林道登山口14:25-15:05駐車場
天候 | 22日 晴れ のち 曇り 23日 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
平日の7時半くらいだったのでまだスペースはありました |
コース状況/ 危険箇所等 |
三伏峠までは、整備されており、ところどころ木のはしごもありますが、濡れていなければ問題ないです 三伏峠から塩見小屋も、歩きやすいです 塩見小屋と塩見岳山頂の間は、岩の登りがあったり落石を起こしやすい箇所もあるので、細心の注意が必要です |
写真
感想
最近、私の中で南アルプスでテントをするならどこかと考えていた時にまず候補にあがっていた塩見岳。
テントを背負って歩く距離と標高差がそれほど激しくなく、きちんと整備された三伏峠のテン場にテントを張ってみたいと思っていたことと、昨年、山で出会った方々の山行予定を見ていたところ、なんと私の山行のための休みと同じ時に、塩見岳に行かれる予定をたてており、「これは再会したい!」という思いとで、今回のテント泊第3段は、塩見岳に決定。
実は、この塩見岳。私が本格的に山を始めるきっかけとなった山で、6年ほど前、職場の先輩に連れてきてもらった初めての日本アルプスの山です。
なので、一度歩いたことのあるルートということもありある意味安心して計画し、実行しました。
当日は、朝3時過ぎに自宅を出発。
初日は三伏峠までの短い行程なので本来ならもっと遅い時間でもよかったのですが、駐車場のスペースだけが心配だったので早めの出発となりました。
中央道松川インターから大鹿村方面に向かって車を走らせ、そこから鳥倉林道をどんどん山へ向かって進み、8時前、鳥倉林道登山口へ向かうゲート前の駐車場へ無事に到着。
ここまでの道のりが2回目とはいえ少々不安になりそうな道のりでした。
駐車場は平日ということもあり、無事スペースが確保でき準備開始。
そうしているうちに、登山口行きの定期バスがゲートを開けて、通過していきました。
うらやましさ半分、駐車場から登山口まで余分に歩くことにそれだけ余分に頑張るんだということを誇り(?)に思い、いよいよ出発。
舗装道路を約40分ひたすら歩きます。
直線距離だと見える範囲なのに谷を挟んで山沿いをず〜っと回り込んで歩いているのでそれだけでかなりの距離です。
そして約40分。ようやく登山口に到着。
駐車場にも登山カード提出ポストがありましたが、すっかり忘れてしまっていたので、用意してきた登山届をこの登山口で提出。
気持ちも新たに出発です。
いきなり始まる急登にゆっくりゆっくり進みます。
今日の荷物も約20kg。
早くは歩けません。
しかし、この道は三伏峠までを10に区切ってあり、「10分の○」っていう表示がつけられており、休憩の目安にも分かりやすかったので、疲れ果てる前に休憩をとるように、意識して歩きました。
スタートからの急登がひと段落し。山のなかのゆったり歩きに変わっていきます。
2〜3を目安に休もうと決め、10分の3のところでまず休憩。
やはり重い荷物が、肩にも足にもこたえます。
「こんなところ通ったなぁ。」とかほとんど山もわからない時に連れられて歩いた時の記憶がところどころよみがえってきます。
前回より全体的に整備されている印象があり、木製の手すりがつけられていたり、木のはしごやステップが増えていた印象でした。
南アルプスらしい苔むした部分があったり、山の奥深さを感じる道のりを、だんだん重くなってくる足取りで、でも確実に前進していきます。
そして、水場(?)に到着。
それにしても、あまり水量がありません。
ここでレコにあった情報通り、水を汲んでいかなければと思うのですかなんだかおかしい。
しかし、ひとまずここで休憩し、カップに水を汲んで口にしてみますが、やはりおかしい。ゴミが浮いていたり。
水はテン場についてから、水場に行って汲むしかないかと、水を汲むのはあきらめて、支度を整え、再出発。
そこから、5分も歩かないうちに、本当の水場を発見!
「やっぱりそういうことだったのね。」と十分な水が出ているパイプを発見し、そういえば前もここで休んだということを思い出し、自分のボケっぷりにショックを受け。
なんだかわからない水を飲んでしまい、大丈夫かなと少々不安になりながら、「まぁ、大丈夫だろう」とそこはあきらめ、持っている容器に水を満タンにし、明らかに2kgほど重くなった荷物を再度担いで出発。
ここから約1時間の道のりですが、ここからが本当につらかった。
ここまでの疲れも徐々に出てきていたところに、重量アップ。
歩くスピードもかなりダウンし、必死に歩いていたら、登山道を整備してくれていたおじさんたちに、「バテるなら今のうち。ここなら人がいるから助けてあげられるよ。」などと言われ、「大丈夫です。」と空元気で答え。
なんとか振り絞り進み、ようやく塩川登山道との分岐に到着。
ここから、ジグザグに登り、もう少しだと思うのですがなかなか足も進まず、少し歩いては立ち止まりを繰り返し、ようやく「三伏峠小屋まで200歩」という看板に到着し、あとはべたに歩数を数えながら、小屋まで。
とにかく牛歩ですから、250歩ほどかかりましたが、何とか到着。
荷物をおろし、受付を済ませテン場へ。
トイレ使用料込みで700円。トイレは何度使っても大丈夫ですよとのことでした。
情報通り区画整備されたテン場で、どこに設営しようかさんざん悩みようやく決定。
時間も早く、ガスが出ていますが天気も良いのでのんびりとテントをたて、ようやく今夜の我が家が完成。
私が到着した12時台。
結構前日に張られたテントが残っていて山頂をピストンして帰ってきた人が徐々に撤去していくという印象で、その時間に張られていた半数ほどは撤去されてなくなりました。
時間も早いので烏帽子岳をピストンしてこようかとも思いましたが、ガスで眺望も望めない感じだし、一度行ったことがあるので、眺望がないならそれほど魅力も感じず、少し落ち着いてビールでも、ということで小屋の売店へ。そして、ビールをゲット。
そこでしばらく小屋の方とおしゃべりをし、今回の目的の一つである再会の方たちが山小屋に到着しているかリサーチ。
すると烏帽子岳に向かわれたとのこと。
もうすぐ戻ってくるだろうということで、山小屋の方とおしゃべりしながら時間を過ごしました。
そして、約1年ぶりの再会。
小屋前で再会の祝杯をあげ、しばらくおしゃべりをし、翌日の塩見岳登頂の健闘を約束しました。
天気はあいかわらず雲が多く、烏帽子岳へ行こうかとも思ったものの、テンションも上がらず。
ひとまずテントへ戻りご近所さんたちとしばらくおしゃべり。
そうこうしていると、少しですが青空がのぞき、今がチャンスと、烏帽子岳へ出発。
お花畑を通過し、空身ということもあり約30分で山頂に到着。
しかし、やっぱり眺望はありません。
烏帽子岳の上には青空がでたり、小河内岳方面の稜線は時々顔をあらわすものの塩見岳方面はなかなか見えません。
約30分粘りましたが、結局完全に姿を現すことはなく、時間も16時をまわり、体も冷えてきたのでテン場へ撤収。
再びご近所さんとおしゃべりの後、それぞれの夕食を作成し、おなかを満たしたところで雨が…。
あわててテントに入り、時間を過ごしまし、翌朝の好天を祈りながら眠りにつきました。
翌朝、3時過ぎに起床し外をのぞけば、星空が。
あわてて朝食を食べ、準備をし、軽い荷物で4時過ぎに塩見岳に向けて出発。
最初は、森の中ということもあり、一応ヘッドランプをつけて進みますが、すぐにそれも必要なくなり、三伏山へ到着。
まだ日の出は迎えていません。
そのまま、本谷山に向けて出発。
一度登った高度もいったん登った以上に下降し、再び登り始めます。
そして、日の出と時間を競う感じでしたが、日の出より少し遅れて本谷山に到着。
塩見岳から顔を出した太陽がとてもまぶしく輝いていました。
ここでふと気づきました。
「慌てて用意してきたので日焼け止めを塗っていない、おまけに持ってくるのすら忘れている。」やばいって思いましたが、引き返すわけにはいかず樹林帯を歩いている間はなんとかごまかせるだろうし、時間も早いので、サングラスと帽子、タオルマフラーで何とか防備しごまかそう、ということで、まだまだ先も長いので、だんだん近づいてくる塩見岳をカメラにおさめ休憩もそこそこに出発。
ここからは、しばらくアップダウンを繰り返し、南アルプスらしい深い森、苔むした森の中を進み高度というより、距離を稼ぐ感じで進んでいきます。
「あっ、そうそう。こんな感じだったなぁ。」と思いながら一人黙々と進みます。
まだ時間も早いこともあり、それほど暑さは感じませんが、塩見小屋に着く手前になると、樹林帯を抜け稜線に出ます。
スタートしてきた三伏峠小屋もはるか向こうに見え、これから向かう塩見岳もどっしりと存在感いっぱいにそびえています。
ただ、6時台だというのいガスがわきはじめ、北岳、間ノ岳の稜線もガスの合間から少し見える程度です。
のんびりしていたら、山頂もガスの中になってしまいそうということで、ひとまず塩見小屋に立ち寄り少し休憩。
塩見小屋周辺にはこのレコでも紹介されていたかわいい看板がいくつかあり思わず記念撮影。
6年前に来たときには、全く違った印象の昔ながらの古い頑固おやじの小屋っていうう印象だったので正直驚きましたが、ほのぼのして本当に良い感じでした。
そして最後のひと踏ん張りをスタート。
といってもここからがかなりハードでした。
散々距離を歩いてきた後でようやくここから高度を上げるというイメージで、ここまではコースタイムよりはるかに早く歩けましたが、ここからはほぼコースタイム通り。
まぁ、登りが苦手だということもありますが、なかなか足が進みません。
天狗岩を越え本峰の登りですが、地図には危険マークのつく岩の登りやざれた箇所もあり、その部分自体は個人的には苦手ではないんですが、正味歩いて登るようなところが弱い。
日差しがじりじりと照り付けだんだん体力も奪われていく感じ。
足元に咲く花々に目を向けながらゆっくり登ります。
すでに登頂され下山される方とすれ違うと、「朝は富士山見えたけど隠れてしまった」「待っていたら一瞬見えた」とかいろんなお話が。
そして、富士山が顔を出すことを期待し、塩見小屋から歩くこと、1時間ちょっと。
塩見岳山頂、西峰に到着です。
山頂には、テン場のお隣さんが一人いましたがほぼ貸切状態。
360度見渡せる眺望に感動しつつも、やはり7時台とは思えないガスの量で周りの山々は隠れ気味です。
当然富士山も雲の中。
とにかく、最高点の東峰の山頂ということでそこまで進み、記念撮影。
塩見岳の山頂は、青空に覆われとても気持ち良いものでした。
そこから続く稜線もとても雄大に見え、ガスで隠れがちとはいうものの雄大な景色が広がっていました。
北岳、間ノ岳もどっしりと存在感があり、蝙蝠岳に続く稜線もとても雄大です。
最初に来た時も思ったことですが、下界とはかけ離れた本当に山の奥深くにいるという気持ちになり、そしてあの稜線をずっと歩いてみたいといろんな野望が沸々と湧いてくるのでした。
富士山が顔を出すまでずっと粘っていたいところですが、この日は、三伏峠まで戻りテントを撤収し下山しなければならないので、それほどの時間に余裕もなく、また来ようと言い聞かせ、360度記念撮影だけし、滞在時間約30分で下山開始。
帰りは行きに眺めてきた稜線の花々にカメラを向けながらの下山となり以外に時間がかかり塩見小屋に到着。
ここで、せっかくここまで来た記念に記念グッズを購入し、本格的下山開始。
最後に、北岳、間ノ岳の姿をカメラにおさめ樹林帯の中に入っていきます。
黙々と歩き、時々樹林帯の合間からの見える塩見岳の角度の変わる山容に歩いている距離の長さを感じながら、いくつかのアップダウンを繰り返し、下山しているというのによく登るこの道に精神的ダメージも大きく、予想以上に疲れながら何とか本谷山に到着。
少しの休憩ののち、三伏峠に向けて再出発。
ここからも同じようにアップダウンを繰り返し、最終、三伏山山頂で烏帽子岳の眺望や塩見岳を満喫し、後ろ髪をひかれる思いで出発。
すぐ、三伏峠テン場に到着しました。
朝4時20分位ここを出発し、10時55分に帰還しました。
最小限の荷物でピストンしたこともあり、山と高原地図のコースタイムよりはずいぶん早く帰ってくることができました。
ただ、塩見岳からの復路が以外に精神的、体力的ダメージが大きくテン場に着いた時にはかなり疲れ切っていました。
すぐにテントを撤収する気にもなれず、売店でビールといきたいところでしたが、帰りが車ということもありサイダーで一杯。
一休みし落ち着いてからテントの撤収開始。
本当なら手早くしなければならないところでしょうが、体も疲れ、急ぐ必要もなかったため本当にゆっくりと片付けました。
そして、12時過ぎには撤収終了。
あとは、落ち着いて昼食となるパンなどを食べ、少しゆっくり目に小屋前で過ごし、12時45分、下山開始です。
一日ぶりに担いだ20kgはとても重く、この荷物を担いでの下りは膝への負担は相当なものだろうなと、慎重に足を進め歩き始めました。
足も疲れがたまってきており、昨晩の雨でぬれた部分で滑りやすかったり、荷物で体がふられてバランスが崩れたりと軽い荷物の時よりいろんなリスクが高いなと感じ、いつも以上にゆっくりゆっくりと意識して下り、なんとか無事登山口へ到着。
ここからは車道をひたすら40分ほど下っていきます。
ここの歩きが膝への負担が一番すごい感じなので、早く歩き気味なペースをあえてゆっくり歩き周りの花々の写真を撮りながらの道のりで約45分かかって駐車場へ到着。
今回も何とか無事に山行を終えました。
帰りには、赤石荘で日帰り入浴し、汗を流し、この週末第2弾の山行の目的地である白馬に向かって車を走らせたのでした。
今回、当初の目的どおりテント泊での塩見岳に登頂でき、再会したかった方々にもお会いしお話ができ、またの再会を約束できたことでとても良い山行となりました。
こんにちは。お元気ですか〜
レコを見て、ビックリしました
ヤマレコユーザーさんだったのですね〜
山頂で撮らせていただいた写真、無事に写っていたのでホッとしました。
8月は21日〜24日まで穂高に向かいます
数日は涸沢テント村の住人となります
また、どこかでお会いしましょう
alpenkoji さん、私も本当にびっくりしましたよ。
山頂の写真も無事にちゃんと写ってますよ。
おまけに、勝手に写った写真を使わせてもらってしまいました
いいですね〜。
私も涸沢テント村の住人になりたいんですよね〜
Q-chanさん、こんにちは。
20kgのザックでお疲れ様でした。
塩見からの富士山を見ることができなかったのが
残念ですが夏の花や北アとは違った雰囲気の
夏の南アを楽しめたようですね。
富士山は次回のお楽しみに。
私は1986年の12月初旬に塩川から塩見の冬季小屋を
使って一度だけ行ったのですが
朝日の逆光のなかの大きな富士山が今でも
印象に残っています。
shige さん
こんばんわ。
私も二度目の塩見岳でした。
ただ、1度目は山のことなどほとんど分からず連れてこられた状態でしたが、今回以上眺望もよく山頂からすべての稜線が見渡せ感動したことを覚えています。
ただ、その時は山頂に1時間以上いたにもかかわらず、どの方向に何が見えているのかも分からず、遅れる連れを待っていたのでおそらく見えていた時間もあったであろう富士山に気づきませんでした。
こういう運命なのかなと。
でも、また来いってことだと思うので、またいつか訪れたいです。
南アルプスから見る富士山は本当に大きくて存在感があるんですよね
またまた、お隣さんです
コメントを見て、あ〜本当に自分だ〜と物凄く新鮮な感じでした
ほとんど単独行ですから、自分が登っている姿は、見る機会がないですからね〜
穂高の後は、再びヤマレコにアップしますので、余力があったら覗いて下さい。
こちらも、Q-chanさんをちょくちょく見させていただきますね
では
お好み焼き屋さんです。
めちゃめちゃ力あるじゃないですかw
てか先客のみなさん、レコラーだったんですね。
anby さん
いやぁ、でもこれだけ持っていても、食料はそれほど充実しているわけじゃないんですよ。
何でこんなに重いのか不思議なんです。
なので、これ以上重くなったら本当に上には登れないので、これ以上の食料充実は難しいとこなんですよ
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