後立山縦走
- GPS
- 78:13
- 距離
- 37.9km
- 登り
- 3,981m
- 下り
- 4,488m
コースタイム
9/18 6:10白馬村営頂上宿舎-7:39杓子岳-8:39鑓ヶ岳-9:37天狗山荘-10:19天狗の頭- 10:55天狗の大下り-12:08不帰嶮一峰-13:37不帰嶮二峰-14:31唐松岳-14:54唐松頂上山荘
9/19 6:21唐松頂上山荘-8:41五竜山荘(買い物30分)-10:19五竜岳-14:20八峰キレット小屋
9/20 5:53八峰キレット小屋-7:57鹿島槍ヶ岳-9:45冷池山荘-11:04爺ヶ岳南峰- 11:36種池山荘-14:07爺ヶ岳登山口
天候 | 9/16晴れ(移動日) 9/17雨 9/18晴れ 9/19晴れ 9/20雨 9/21雨(移動日) |
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過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
9/21 5:00栂池高原発-23:00青森着(台風の影響で高速道が一部通行止め) |
写真
感想
9月16日(金)
青森インター5:00出発
天気は晴れ!。渋滞もなく順調に距離を稼いでいく。
あまりにもいい天気で、「この天気、明日にとっておきたい〜」と皆が口を揃えて言う。
交通量が少ないうちにみんなでf-motoさんの車を運転させてもらう
自分の車以外運転できない!と心配していたが、パワーがあるので安心して運転できた。
最高齢の宮ちゃんまでハンドルを握った。
9月17日(土)
ペンション「ライフ・K-1」のオーナーに栂池高原まで送ってもらう
ここのペンションは食事にものすごく拘りがあり、全部手作り!
例えば朝食は、手作り・食べ放題の手焼きのパンにとうもろこしから作った濃厚スープ、野菜サラダ、などなど。
優雅な朝食にまったりしてしまい、これから長いキレット越えの縦走に出る緊張感が沸いてこない
さらに、サービス満点で、無料でお昼のおにぎりまで作ってくれた。
ただ、昨日の夕食は こだわりすぎて質は良いが量的に少なく、ビールと共におかずはなくなり、ご飯は何で食べればいいの???という状況だったが・・・(笑)。
栂池からはゴンドラリフトとロープウェイを乗り継ぎ約30分でEL1820の自然園着となる。かなり高度を稼いでもらえる
さすがに3連休とあって7:00始発を待つ人は多かった
その頃からポツリポツリと雨が降り始め、合羽着用となる
ガスと雨の中を登っていく
白馬大池までの登山道は、急登ありゴーロありとなかなかハードであった
以前、反対側の蓮華温泉から登った時に、この栂池方面から登ってきた大勢の登山者をみて「ロープウェイを使った軟弱登山でしょ」と小ばかにして見ていたのだが
自分で登ったらこっちのコースの方が大変かもしれないと思った
あの時、小ばかにしてゴメンナサイという感じだった
標高差だけではわからない
大池山荘で軽い食事を摂ってから出発
雷鳥に会い、小蓮華山を経由したあたりから、時々ガスが切れて縦走路が見渡せるようになってきた
ようやく白馬岳山頂につきパチリ!。
その時間ももったいないぐらいで、先にある村営頂上宿舎まで急いだ。
一刻も早く乾いた物に着替えた〜いという一心である
村営宿舎の食事はバイキング方式でお代わり自由!
メニューも豊富でかなり充実していた
デザートまでもついている
みんな満足げな笑みを浮かべながら食事を楽しんでいた
ハーゲンダッツのアイスクリームまで売っていたヨ
9月18日(日)
朝焼けで幕開けだ
興奮しながら、カメラを持って右往左往する
雲海が赤く染まって、今日はいいんじゃない??と期待が膨らむ
杓子岳から昨日は見えなかった白馬岳の非対称山稜を望む
まさに雲上漫歩で、自分たちの歩いた縦走路を見て感動した
右手には常に立山連邦と剣岳がお供をしてくれ、やっぱり見ながら歩いていると行きたくなるなぁと、F-motoさんがまだ登らぬ剣岳に思いを馳せていた
鑓ヶ岳〜天狗山荘〜天狗の頭
いよいよ天狗の大下りだ
標高差300mを鎖を使って一気に下る
そしていよいよ本命の不帰キレットだ
先行するのが若者3人
そのトレースを見ながら予習する
鎖もあり、手がかり足がかりもしっかりした岩なので安心して登って行けた
喫・曲北峰・曲南峰を超えまずは一安心
あとはトラバースしながら唐松岳に到着した
唐松岳は「たがじょ」の仲間、田沢さんが遭難した所であり、慰霊登山にもこれずずっと気持ちにひっかかる山であった
2003年の正月、TVのニュースで遭難を知った山仲間は騒然となった
私たちは山行予定も知らなかったので、突然突きつけられた悲しみにどうしようもない無力感を感じるしかなかった
山頂から伸びる八方尾根の丸山ケルンと思われる場所に目が吸い寄せられる
そのあたりでテントの外張りとともに発見されたのである
時間が許せばそこまで行きたい気持ちはあったが、このぎりぎりの行程では
とうてい不可能である
心の中で黙祷をささげ冥福を祈った
「田沢さんの分まで山を楽しませてもらうからね・・・」
泊りの登山者達が山頂でゆったりと景色を楽しんでいた
みんなに白馬岳からの縦走をよくやったねと褒められ、気分をよくして今日の宿へ向かった。
唐松岳頂上山荘は新築できれいであったが、「地獄の沙汰も金次第・・」というスタンスで、本館別館とは差額料金が設定され、飲める水はもちろん有料のミネラルウォーターのみ、
飲めない水も、歯磨きの水までも有料であった
う〜〜ん。なんとも言いがたい
9月19日(月祝)
今日の朝も晴れ
曇り雨を覚悟しての縦走だったので、降っていないだけでラッキーさに超テンションがあがる
富士山も見えているよ〜とあちこちで騒いでいた
朝食が6時から、とちょっと遅い
食べてすぐに出発
牛首と呼ばれるあたりは、すっぱり切れ落ちた稜線を下る
ハイマツ帯を抜け、遠見尾根への分岐を分けると程なく五竜山荘に到着した
売店が充実していたので、ついついお買い物タイムとなってしまった
トイレ休憩とあわせて30分も費やしたのに、やさしいf-motoさんはせかすこともなくにこにこと待っていてくれるのであった
神様のようなお慈悲あふれる人柄である(笑). 癒されるなぁ〜
いよいよ五竜山頂を目指す
大岩の急登が続きついに山頂・・ではなくその20m先に標柱があるホンマモンの山頂!
この先がキレットよりも危ないと言われる五竜の下り
鎖もついているが、不親切な(笑)間引き設置に「ここに鎖が欲しいのに・・」と叫んでいる
このあたりがG4,G5と呼ばれる危険箇所
やはり登りより下りが気を使う
まだ雪渓が残っている大きなが沢が突き上げてきて、口ノ沢のコルだと思われる小広い場所に出た
痩せ尾根の中で唯一テントが一張りできるかも、という場所なのだが「この場所テント禁止」の注意書きがある
風の通り道でしかも風下は容赦ない崖で、これではひとたまりもない
通常はそういう判断ができるのだろうが、疲れていたり薄暗くなっているとこの先にもテン場は望めないし、
安易に都合よく考えたくなってしまいそうだと、自省を含めてあたりを見渡した
なかなか見えないキレット小屋
ザレ場の下りを慎重に降り、ようやく尾根の陰に小屋らしい雰囲気が見え隠れしてきた
名前そのままで、キレットにへばりつく様に建設されている
出入り口の先は断崖絶壁で、夜は、誤って落ちないようにシャッターが閉められていたぐらいである
小屋に入ったとたん雨が降り出し 濡れなかったことに安堵する
新しい小屋で、靴棚が乾燥室に作られていたのと、福岡組の3人を加えた、たった8人のためにがんがん乾燥室を暖めてくれたのが嬉しかった
食事もボリューム満点で、お腹いっぱい〜
これでスタッフがもう少し愛想がいいと満点なのにね
9月20日(火)
夜中降り続いた雨は朝になっても止むことがなく、雨とガスの中出発
今日は雨の中、八峰キレット経由で、しかもコースタイムでは9時間以上の長丁場である
小屋を出るとすぐに急登・痩せ尾根・鎖場の三重苦が待っていた
緊張感で眠気も吹っ飛ぶ
高度感はあるがガスでよく見えないのが幸いである
危険なところは思ったよりも短く、すぐに鹿島槍の登山道に入ったのがわかった
双耳峰の北峰、南峰もピークを踏んだだけで全体の位置づけは全くわからない
下りに差し掛かったとたん ものすごい強風にさらされる
吹き飛ばされそうになり、体勢を低くして中腰で歩くしかない
冷池(つべたいけ)山荘に逃げ込み、一息つかせてもらう
しばらく振りの下界の味を懐かしみ、醤油味のカップラーメンをすする
湯気があがるだけで、冷えた体にはうれしい
爺ヶ岳の中峰〜南峰と進み種池山荘の屋根が見えほっとした
本当はこの爺ヶ岳から眺める鹿島槍ヶ岳が素晴らしいと聞いていたが、周り全部ミルク色
もう一度景色を眺めに来たいと強く思った
強くなった雨の中、休ませてもらった種池山荘では、わざわざストーブに火まで入れてくれ、その暖かい気持ちに心の芯が安らぐ
ここまで来ればあと一息
本に書かれているコースタイムよりもずっと早く、昨年Q太郎さん達が歩いた時間を目標に頑張り、なんとかその時間通りに歩けていた
長い柏原新道を下り、扇沢の登山道入り口に着いたのが2時!
やった〜〜
ここでも初日に宿泊したペンションのオーナーの親切に助けられ、約束の30分以上も前から来て待っていてくれた車に乗り込む事ができた
本当にありがとうございました
その夜の打ち上げが盛り上がったのは言うまでもありません
次の日の凄まじい嵐の事など、ゆめゆめ知らずにね・・・・
9月21日(水)
移動日
朝5時に出発し、順調に帰れるとばかり思っていた私たちに試練の嵐が・・・
山で良い思いをした分、ここで借りを返せと言わんばかりに、雨風雷。
そうです
各地に被害をもたらした台風15号の雨雲と共に北上する羽目になってしまったのです
宮城では大雨で高速道路が通行止めになり、高速道路から降りるために3時間半
ようやく出たと思ったら4号線は大渋滞
また高速に乗るために大和インターは長い行列
こんな体験は初めてでした
これに比べればGWの渋滞なんて かわいいものでした
かわいそうに北海道組みはフェリーも欠航になり、一晩足止めでした
と、いろいろあった縦走ですが、終わってみればすべて良い思い出。
皆さんの強いチームワークで乗り切れました
また 一緒に山行してね〜
立山まで行ってたんですね☆
剱岳アタックの時には是非ご一緒したいです!
それまで筋トレ&ランニングがんばらねばですがwww
来年は剱岳お待ちしていますよ。
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