竜ヶ岳〜愛宕山 - 梨ノ木谷〜芦見谷〜三角点〜竜ヶ岳〜滝谷〜愛宕神社〜ツツジ尾根
- GPS
- 09:46
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 1,214m
- 下り
- 1,251m
コースタイム
- 山行
- 8:18
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 9:46
天候 | 晴れ/薄曇り/曇り/雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■清滝バス停〜梨ノ木谷〜サカサマ峠 清滝バス停から舗装路を歩き、大杉谷ルートや月輪寺ルートの登山口をやり過ごすと、沢沿いの林道になります。 倒木が所々にあるものの、通行への支障はあまりなし。 道の浸食が進行している箇所があり、沢に下りて進む方が良いかも知れません。 梨木大神で右に進路を取り、右側の斜面が伐採され明るくなった辺りから傾斜が増すようになります。 傾斜が緩み、沢の水量が減った辺りから何度か渡渉し、その後、沢を離れて少し進むとサカサマ峠に到着です。 道が滑りやすそうな区間があるので、下りで利用の際には少し注意したいですね。 この日の積雪量は多い所で30~35cmと思われ、軽アイゼンがあると安心という感じ。 積雪量が増したり、路面が凍結したりすると危険そうな箇所があるので、当日の積雪量次第では他のルートへ進む選択をする方が良いかも知れません。 ■サカサマ峠〜竜ヶ岳登り口〜芦見谷〜水場〜三角点 龍の小屋方面へ少し下ると芦見谷の左俣に出合い、植林帯の沢沿いの道をしばらく進むと林道に合流し、すぐに龍の小屋です。 引き続き沢沿いに少し進むと芦見谷の合流地点で、左俣と右俣の沢を順次渡渉すると、竜ヶ岳の登り口です。 小さなケルンが目印です。 ここから何度となく芦見谷の右俣の沢を渡渉して水場へ向かいます。 特に危険な箇所はないけど、沢の合流地点では進行方向に注意しておきたいし、滝を高巻いて進む辺りは道幅が狭くなるので、積雪期には滑らないように慎重に歩きたいですね。 後半は沢の中やすぐ近くを歩く事になるのだけど、倒木が多く、通行しにくくなっています。 積雪で足下の状態を確認しにくいので、転倒しないように注意が必要。 水場では、おいしい水を堪能できます。 その先は無雪期は特に問題ないけど、積雪期でトレースがないと進行方向が分かりにくそう。 歩き慣れていない初級者が積雪期に単独で歩くのは避けるのが無難でしょうか。 無雪期だと難易度が低いので、その頃に予め歩いておくと良いでしょう。 登り切るとジープ道に合流し、その手前の斜面を登ると三角点です。 ■三角点〜竜ヶ岳〜滝谷〜愛宕神社 三角点からジープ道に戻り、西へ進むと竜ヶ岳分岐です。 ここから竜ヶ岳へはアップダウンのある尾根道で、目印は少なめです。 小ピークを巻いて行く箇所もあったりで、人によっては分かりにくく感じるようです。 歩き慣れていなければ、積雪期にトレースがない場合には単独で歩くのは避けておく方が良いかも。 今回は積雪は40cm程度の箇所が多く、山頂近くの多い箇所では80cmぐらいはありそうでした。 なお、下山時には登山道を逸れて谷を歩いている箇所があるので、参考にされる場合には注意して下さい。 基本的には往路のルートを戻るのが普通で、竜ヶ岳分岐からはジープ道を辿ると愛宕神社に到着です。 ■愛宕神社〜水尾分かれ〜ツツジ尾根〜保津峡駅 愛宕神社から水尾分かれまでは表参道を下ります。 冬季は路面が凍結している事が多いはずなので、軽アイゼンなどを準備しておきたいですね。 水尾分かれから表参道を少し下ると『清滝』との看板があり、この分岐を右へ進み、ツツジ尾根ルートへ。 後半の急斜面区間などに注意して進むと、荒神峠に到着。 ここで米買道と交差しています。 引き続きツツジ尾根ルートを進み、アップダウンのある道を経て、急斜面区間が少しあり、最後はジグザグ道となり、登山口に到着。 舗装路を少し歩いて橋を渡れば、保津峡駅はすぐそこです。 今回の軽アイゼンの装着は梨木大神から荒神峠まで。 芦見谷は積雪量的にはワカンでも良さそうだけど、渡渉が多いし、後半は倒木を避ける際には軽アイゼンの方が足場を確保しやすいはず。 今回はワカンを使用しなかったけど、仮に使用するのであれば、芦見谷の水場から竜ヶ岳からの下山後の竜ヶ岳分岐までだったかなという印象。 |
その他周辺情報 | トイレ - 清滝の駐車場付近、愛宕神社の社務所付近 |
写真
感想
京都北山の東部の山へとも考えていたけど、まだ降雪が続きそうと考え、歩き慣れた愛宕山界隈へ行く事にしました。
当日の積雪量などを見て、安全に山行を進めるべく柔軟にルート変更をできるように、事前に何パターンかを想定。
以下、いつも通りに長文です。
途中で乗車した人を含め、合計7人が乗車して清滝に到着、思い思いに出発です。
積雪は1~2cmぐらいで、思っていたよりも少なく、あまり路面は気になりません。
大杉谷ルートや月輪寺ルートの登山口を順次通過し、今回も梨ノ木谷ルートへ。
積雪が徐々に増えて来ていたけど、この辺りから積雪量の増加が顕著となり、前回よりも多そうで、雪も舞っています。
道が浸食されている箇所は積雪で滑りやすそうなので、沢に退避して先へ進みます。
記憶に新しい道を進み、梨木大神に到着し、ここで軽アイゼンを装着。
まだ積雪量は中途半端で軽アイゼンだと進みにくいけど、程なくして気にならなくなります。
右側が伐採されて明るくなった辺りから傾斜が増し、晴れ間も覗くようになります。
気温が低いせいか、雪質は乾いており、パウダースノーはキラキラと光り輝き、近くで見ると結晶がきれいに見えています。
やや注意が必要な辺りをクリアして振り返ってみるけれど、霞んでいて展望はほぼなし。
傾斜が緩くなる辺りから水量の少ない沢を何度か渡渉して進みますが、積雪量はやはり前回よりも多いようで、寒そうな風景が広がっています。
最後は少し苦労したけれど、サカサマ峠に到着です。
交差している林道に前日までのトレースが少し残っているのみで、地蔵の辻へ向かう尾根道にトレースはありません。
龍の小屋方面へのトレースももちろんなし。
風の通り道になっているようで、トレースは消えてしまいやすいようです。
少し不安になりつつも、予定通りに龍の小屋方面へ向けて出発。
前回歩いた芦見谷の左俣の源流方面を横目に見て、そこからは沢沿いの植林帯の道となり、林道に合流して少し進めば、龍の小屋に到着です。
引き続き沢沿いに進みますが、沢に氷が張っており、その上に積雪しています。
そのせいで水面があまり見えておらず、これまでに見た事のない風景が広がっています。
芦見谷の右俣と左俣の合流地点に着くと、水面はほとんど見えず、積雪で真っ白。
石伝いの渡渉は難しく、何となくで渡ろうとすると氷の上に乗っかり、割れて水に浸かりかけますが、何とか最小限の被害で脱出。
竜ヶ岳の登り口に到着です。
プランAでは、ここから竜ヶ岳山頂へ向かう事になっていたのだけど、この積雪量で登るのは自分の技量では明らかに危険そうなので、プランBの芦見谷の右俣の遡上を選択です。
こちらの積雪量も同程度だろうけど、過去にも積雪期に歩いており、安全に通行できるとの判断です。
気分を落ち着けて、芦見谷の右俣へ向かいます。
まずは目の前の沢を渡渉し、ここからスタートです。
すぐに吹き溜まっている箇所があり、そのまま進むと沢へ転がり落ちそうなので、除雪して足場を確保してから前進です。
右俣へ進入後の最初の渡渉箇所は、沢に氷が張った上に積雪しており、石だと思われる凸部を選んで足を置きます。
滝を高巻いて進む所は傾斜が増しており、滑らないように注意して進みます。
少し先からは小さな足跡があり、この日も先導されながらの雪中歩行。
もう何度目かになるけれど、沢の合流地点では進行方向に注意して進んで行くと、次第に沢幅が狭まり、この辺りからは岸が歩きにくくなりがちとなり、できれば沢の中を進みたいのだけど、倒木が多くなっており、これが障害物となって進みにくくなっています。
障害物を何とかやり過ごして、源流地点である水場に到着。
一息ついて、水を飲んでみます。
凍りつきそうな冷たさではなく、おいしいと感じられるぐらいの冷たさで、ここまで無事に歩いて来た達成感がじんわりと広がります。
水場を後にし、引き続きトレースのない斜面を登って行きます。
地形を見つつ記憶を手繰り寄せながら、この辺りが道だったかなと思いながら進み、ちょっと怪しげな所も無事に通過し、ジープ道との出合に到着。
三角点への取り付きでもあるので、そちらへ。
はっきりとしたトレースを辿り、愛宕山三角点に到着。
展望はほとんどなく、パン休憩のみとします。
引き返して来てジープ道で西へ進み、竜ヶ岳分岐に到着。
トレースがあるし、積雪量も問題のない範囲なので、竜ヶ岳へ向かいます。
少し歩くと、地蔵山と竜ヶ岳を視界に収められる展望所がありますが、この日は地蔵山はガスで隠れています。
トレースはここまでで、引き返しているようです。
何度となく歩いている道なので、竜ヶ岳へ向かいます。
少し進むと前日までのトレースがあり、風の通り道になっている所以外はトレースが残っているようでした。
すでに正午を過ぎていて、早めの行動が求められる状況だったので、ありがたくトレースを辿ります。
とは言え、踏み固められていないので、普通にラッセルして進むのには変わりはなし。
昨年の1月の地蔵山への道のりはアセビに苦しめられたのだけど、この日の竜ヶ岳の尾根道はそういう事はほぼなく、普通に通行可能でした。
期待と不安に揺れながら進んで行き、山頂までもう少しかなという辺りまで来ると、積雪量が急に増して来ます。
多い所では80cmぐらいはあると思われ、太ももの中程まで踏み抜いてしまいます。
ワカンだと楽なのかなと思いながら雪と格闘して少しずつ前へ進むのだけど、山頂が遠い。
いつもの快適な稜線歩きとは全く違い、何度となく立ち止まってしまいます。
そんな苦労の末、竜ヶ岳山頂に到着。
山名板は雪で隠れているけど、ピークハンターさんの新調されたプレートは輝いており、ここまで歩いて来て良かったと思わせてくれます。
プランAの場合に登って来る方向を見ると、何だか体が震えて来そうで、そちらを選択しなくて本当に良かったなという感じ。
展望はほとんどなく、軽く吹雪いているので、少しの滞在で引き返します。
往路の自分のトレースを辿って大雪ゾーンを通過し、登山道と並行する谷へ下りやすい辺りまで来ると、そちらへ向かいます。
谷の中央まで下りて来ると、記憶していたよりは樹木が多いかなという感じ。
滝谷の源頭部ほど特異ではないにしても、こちらも良い風景が広がっており、ゆっくりと谷の源頭部へと歩を進めます。
少し進んだ辺りから青空が覗き始め、長続きはしないけど、日が射す瞬間があり、周りの光景が鮮やかさを増し、思わず言葉が漏れてしまいます。
もう源頭部に近付いており、青空は長続きしそうにないので、尾根道へ合流します。
しばらく進んだ辺りで新たなトレースが付いているのを発見。
しかし、その辺りで引き返しているようです。
はっきりしたトレースを辿った後、また登山道を逸れて滝谷の支谷へ向かいます。
谷を少し下ると、こちらも中央には樹木はなく、素晴らしい風景が広がっています。
これで晴れていればなと思いながら歩いていると、少しだけながら日が射し、木々が白く輝き、何とも美しい。
滝谷の左俣に合流し、前回と同様、こちらの風景もゆっくりと堪能して源頭部へ。
次回こそは抜けるような青空を期待して、谷を登り切り、竜ヶ岳分岐に帰還。
時間も遅く昼食がまだだし、今回はスキー場跡には寄らず。
ジープ道を辿って、愛宕神社へ。
軽アイゼンの固定箇所が凍りついていて、外すのに手間取りましたが、お詣りを済ませ、珍しく無人の温かい休憩所にて遅い昼食です。
ゆっくりと休憩した後、社務所前の休憩所で軽アイゼンを装着し、下山です。
表参道は凍結しておらず歩きにくくないので、そのまま進み、水尾分かれを経て、分岐にてツツジ尾根ルートへ。
歩く人が増えているのか、雪が踏み固められているとの印象。
順調に下り、荒神峠に到着し、軽アイゼンを外します。
その後は少しずつ積雪は少なくなり、アップダウンのある道はぬかるみがちになります。
少し急な斜面区間を過ぎ、ジグザグ道を下り終えると、ツツジ尾根ルートの登山口に到着。
後は舗装路歩きとなり、すぐに保津峡駅に到着し、この日も無事にゴールです。
早くも今年2回目となる愛宕山、今回は竜ヶ岳を経ての山行でした。
出発地点の清滝は思っていたよりも雪が少なかったけど、梨ノ木谷の途中以降は前回よりも積雪量は多く、個人的には丁度良いぐらいの積雪で楽しく雪山を歩く事ができました。
寒波の影響は大きく、サカサマ峠から芦見谷への風景はこれまでに見た事のないもので、かなり印象深いものがありましたね。
芦見谷川の合流地点から竜ヶ岳への登頂は断念しましたが、正しい判断だったと思います。
代替で歩いた芦見谷の右俣を含め、竜ヶ岳からの復路で歩いた谷など、この時期ならではの風景を堪能でき、この日も楽しい山行となりました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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やっぱり、青空があると良いですね〜。
ちょっと羨ましく思いながら拝見しました。
昨日(日曜)、もう一度行こうかと思いましたが
この前、美しい景色を堪能したので、
天気も今一つで、あの日を越える事は無いかと思い、止めてしまいました。
(そのくらい私の中では印象的な風景だったのです)
でも、やはり、奥愛宕は良いですね〜。
雪の多い時の芦見谷は、さすがのvgさんでも苦戦気味でしたか!?
私も、久しく歩いていないので新緑の頃とか行ってみたいなと思っています。
大変お疲れ様でした。
はい、ピークハンターさんのプレートが復活したので、竜ヶ岳へ行っておきたくて、今回も愛宕山方面でした。
歩き慣れているので、積雪量次第でコース変更できるように事前にプランを立てやすいんですよね。
あまり知らない山だと、選択肢がないままに無理して進んでしまいそうで怖いですしね。
すっきりと晴れてはくれなかったけど、時折の青空で輝く木々を見ていると、じんわりと幸福感に包まれました。
愛宕山界隈、表と裏の顔は全く違っていて、どちらも歩いてこそかなと思います。
芦見谷は去年の2月の方が苦戦したかなとの印象で、その時は雪の状態が悪くて、急に大きく踏み抜いたりして、すんなりと進むのが難しかったのです。
今回はさらさらとして均一な雪質で歩きやすく、後半の倒木などの障害物が邪魔で進みにくかったですね。
heheさんも花粉症持ちだったはずなので、植林帯の花粉の飛散が終わった頃にでも是非とも訪問してみて下さい。
真っ青な空の下、雪に覆われた滝谷の源頭部やその周辺を何とかこの冬の間に歩いてみたいもんです。
お互いにそのチャンスに恵まれるよう願っています。
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