『西丹と東丹に八の字を描いて』🗻同角ノ頭・大石山・塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳・臼ヶ岳・檜洞丸・石棚山【神奈川百名山5+3座】（in・out：西丹沢ビジターセンター）

2018年04月21日(土) ~ 2018年04月22日(日)

• GPS: 37:20
• 距離: 43.1km
• 登り: 5,210m
• 下り: 5,228m

コースタイム

1日目

• 山行: 9:25
• 休憩: 1:02
• 合計: 10:27

距離 16.0km 登り 2,218m 下り 1,927m

6:15 西丹沢ビジターセンター
6:26 6:28 ツツジ新道入口
7:14 ゴーラ沢出合
8:18 展望台
10:04 10:07 ツツジ新道・石棚山稜分岐
10:26 10:27 石棚・同角分岐点
10:50 10:51 中ノ沢乗越
11:00 11:02 ゲタ小屋ノ頭
11:20 11:22 同角ノ頭
12:33 12:34 石小屋ノ頭
13:06 13:39 大石山
14:43 14:46 ユーシンロッジ
14:57 15:00 ユーシンロッジ分岐ゲート
15:09 茅ノ木棚沢
15:18 15:19 鉄砲沢
15:37 15:47 熊木沢出合
15:59 オガラ沢出合
16:17 尊仏ノ土平
16:42 宿泊地

2日目

• 山行: 13:25
• 休憩: 2:01
• 合計: 15:26

距離 27.0km 登り 3,001m 下り 3,300m

4:10 宿泊地
5:40 6:15 不動の水
6:37 7:06 塔ノ岳
7:11 尊仏山荘
7:33 日高
7:48 7:54 竜ヶ馬場休憩所
7:55 竜ヶ馬場
8:19 8:20 丹沢山
8:29 みやま山荘
8:30 8:35 丹沢山
9:10 早戸川乗越
9:21 9:22 箒杉沢ノ頭
9:28 9:30 不動ノ峰休憩所
9:40 不動ノ峰
9:56 9:59 棚沢ノ頭
10:15 10:16 鬼ヶ岩ノ頭
10:21 鬼ヶ岩
10:43 蛭ヶ岳山荘
10:43 蛭ヶ岳
11:18 蛭ヶ岳
11:19 蛭ヶ岳山荘
11:23 11:27 蛭ヶ岳
12:06 12:07 ミカゲ沢ノ頭
12:34 12:38 臼ヶ岳
13:02 13:09 神ノ川乗越
13:33 13:37 金山谷乗越
13:40 源蔵尾根下降点
14:18 14:22 青ヶ岳山荘
14:41 14:42 檜洞丸
14:56 ツツジ新道・石棚山稜分岐
15:07 15:08 石棚・同角分岐点
15:14 15:15 テシロノ頭(手白頭)
15:25 15:26 白ザレノ頭(白崩レノ頭)
15:36 15:37 新山ノ頭
15:43 15:44 石棚山(デシチノ頭)
16:02 16:05 ヤブ沢ノ頭
16:25 16:29 板小屋沢ノ頭
18:21 18:22 板小屋沢ノ頭
19:22 箒沢公園橋
19:34 西丹沢ビジターセンター
19:36 ゴール地点

天候

2日間とも素晴らしい晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

往路　自宅（車・新湘南・西湘バイパス経由）西丹沢ビジターセンター（車中泊）
復路　西丹沢ビジターセンター（車）桜の湯（車・大井松田IC〜横浜町田）自宅

コース状況／危険箇所等

玄倉林道の歩行者を含めた通行止めについて
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/m2g/cnt/f417344/kurokurarindoh_closed.html

その他周辺情報

山北 桜の湯
http://www.town.yamakita.kanagawa.jp/contents_detail.php?frmId=1845

写真

4/21 6:12

【西丹沢ビジターセンター】
本日のスタート

4/21 6:21

【つづじ新道入口】

4/21 6:47

こんな道があるんですね

4/21 6:52

【箒権現と畦が丸】

4/21 7:07

『標識に花が…』
可愛いですね、奥はテント張れそ

4/21 7:11

【ゴーラ沢出合】
沢をまたぎ尾根に取り付く
このパターンは急登になるやつですかね

4/21 8:00

【途中の展望台】
つづじ新道は振り返ると結構見えるので中々先へ進みません

4/21 8:42

まだまだ花見ができますね

4/21 8:48

木の間から富士山を入れて南アも見えてきた♪

4/21 9:02

南ア・オールスター

4/21 10:08

【同角山稜への分岐】
ここからも見えています

4/21 10:12

【富士山と南アと崩壊地】
箒権現と畦が丸が小さい

4/21 10:15

ズーム
宝永火口がよくわかる

4/21 10:25

【ユーシンとの分岐】
玄倉林道通行止め表示あり

4/21 10:44

桜でホッと

4/21 10:51

見上げると(^^;)

4/21 11:01

【ゲタ小屋の頭からの富嶽】

4/21 11:15

【同角ノ頭からの富嶽】
もう言うことないです(^_^;)

4/21 11:18

【南ア】
もっと近くで山座同定したいなぁ

4/21 11:21

【同角ノ頭（遠）】

4/21 11:22

【同角ノ頭（近）】
神奈川百名山68座目

4/21 11:55

色々咲きはじめましたね

4/21 11:58

【蛭ヶ岳・臼ヶ岳】

4/21 12:05

箱根方面は靄が多く、これから歩くルートは玄倉川に差し込んで行きます

4/21 12:08

歩いているときはわかりませんでしたが、蛭が岳〜塔ノ岳、鍋割山陵が1直線に見えてますね

4/21 12:14

こういう写真撮る時もザックが軽いのはgood

4/21 12:24

【キレット】

4/21 12:26

凄い所に咲くもんだ

4/21 12:33

ここにはベンチもあり、水さえとれれば最高のテン場ですね

4/21 12:36

奥のレイヤーが左から箱根の山々、センターに愛鷹がうっすらあり、左に富嶽
その富嶽から左手前に伸びてくるのが奥から三国山、不老山、ちょっと禿げている大野山も登場！

4/21 12:50

どこまでも…
水が流れたらウォータースライダーになりそ(^_^;)

4/21 12:51

こちらも吸い込まれる…
でも良い風は吹きあげてくる
この日は夏日とラジオも騒いでいる…

4/21 12:53

【背比べ】

4/21 13:01

人は少ないルートだけど、踏まれないようにね

4/21 13:07

【大石山直前の鎖場】
雨の日は大変そぉですね
人工物の階段に驚きました

4/21 13:10

【鎖場からの富嶽】
大石山ピークよりここの方がよく見えましたね

4/21 13:28

左から同角ノ頭、檜ボラ、臼が岳、ギリギリ蛭が岳、深い谷は熊木沢ですかね

4/21 13:31

【大石山ピーク】
神奈川百名山69座目

4/21 13:54

また威嚇されながら…パチリ

4/21 13:56

つつじにつられていつの間にかルートはずれてました(^_^;)

4/21 14:01

名前の由来の大石と鍋割山陵

4/21 14:03

【大石】
大きな地震がきたらなくなってしまうんだろうなぁ…

4/21 14:25

突然東屋、ここも気持ちの良い風が吹いてました

4/21 14:36

玄倉川に出ました

4/21 14:37

橋を渡って

4/21 14:39

ユーシンブルーはもっと凄いのでしょうね
なんか見ていると落ち着く

4/21 14:40

飴みたい

4/21 14:43

【無人のユーシン】

4/21 14:45

【緊急スペース】
として開放しているんですね
施錠はされていませんでした

4/21 14:48

【ユーシンロッジと大石山】

4/21 14:51

【ユーシンの森】
日光浴の次は森林浴

4/21 14:55

水場発見！　沢水じゃない！
浄水器なしで頂きます！！

4/21 14:59

【水場（遠）】
実はストックを忘れ少し林道を歩いてしまう(^_^;)
もうすこし軽量化を煮詰めたら、ストックも省略またはもっと簡易的な物で良さそうですね…
テントポールをストックに変形できないだろうか…

4/21 14:57

立派な林道なのに少し勿体ない気も…
でも、この状況の方がいいかもしれませんね

4/21 15:06

林道に流れ込んでいたので、手と顔を洗い気持良かった！！

4/21 15:12

人間より動物と会います

4/21 15:13

しばらく遠目で観察していて面白かったです(笑)
ラジオには反応しないのに、最後歩き出す足音には凄く敏感でした(笑)
すぐ横に巣穴のようなものがあり、入って行ったので玄関先だったんですね

4/21 15:31

有名な手彫りのトンネル

4/21 15:39

【繋がっていない橋】
逆から戻って来たときに、『知らない人が歩きスマホ』をしていたら間違いなく落ちますね(^_^;)

4/21 15:42

【熊木沢と蛭が岳】
オススメされました、いつか機会があれば

4/21 15:52

結構崩れてますね、昔は車も入っていたんだろうに…

4/21 16:00

【テン場敵地】

4/21 16:09

【箒沢と丹沢稜線】

4/21 16:11

【弁当沢ノ頭と箒沢】
この日唯一弁当沢ノ頭から降りてきた方と会いましtた
このあと雨山峠越えされるとのこと

4/21 16:17

【尊仏ノ土平】
水がない！

4/21 16:41

【本日のテン場】
落石と水との距離が少し気になりますが、ダムの放流もなく天気も安定しているので寝心地を優先します

4/21 17:27

タイベックをもう少し余分付ければ前室ができますね

4/21 17:53

最初は右奥に張るつもりでしたが、戻るのが面倒になり…

4/21 18:17

この奥にトレースとリボンがありました
鍋割山へのルートですかね

4/22 3:47

タイベック、まずまず防水してます♪

4/22 5:22

あおばと？（緑鳩）？
そういえばテント場の近くで聞き覚えのある鳴き声が…
気のせいですかね、お詳しい方ご教授下さいm(_ _)m

4/22 5:24

【やまざくら】

4/22 5:26

ズームして

4/22 5:30

【朝焼けなのに蛭】

4/22 5:43

今日も見えました

4/22 5:45

【不動の清水】　
良いところに水場　
ここからの富士山も綺麗

4/22 5:56

【水場からの富士山】

4/22 6:17

丹沢はどんどん崩れてますね

4/22 6:23

富士山を中心に左に愛鷹、右に南ア

4/22 7:05

【塔ノ岳ピーク】
神奈川百名山3度目
久しぶりに自分の写真を見た(^_^;)
人がいる山はこれがありがたいですね、ありがとうございます

4/22 6:35

【八ヶ岳】
ズーム！！

4/22 6:36

箱根の山々（左）と愛鷹（中）と富嶽（右）
自分の中では愛鷹と箱根がいつもは逆のイメージで新鮮

4/22 6:44

長い尾根だぁ

4/22 6:46

右奥から大山、大山三峰、相州アルプス、手前は新大日からの長尾尾根ですかね

4/22 7:06

【塔ノ岳ピーク】2
ご親切に2枚も撮ってもらいました
ありがとうございました

4/22 7:07

【日時計と富士山】
時間を見ると確かに7時過ぎに見えますね、最初、随分数字の少ない時計だなぁなんて思っていると…
当然ですよね太陽が沈んでからは営業終了ですもんね(笑)

4/22 7:13

【丹沢山までの道】
縦走路ですね、今年の夏は久しぶりにアルプス縦走しようかなぁ…

4/22 7:24

振り返ると、塔の岳と富士山

4/22 7:34

【日高より縦走路】

4/22 7:37

道は続くよ何処までも♪

4/22 7:40

【箒沢と富士山と右下に俺】

4/22 8:05

この辺りから鍋割山陵が私の気を引きます

4/22 8:53

【丹沢山ピーク】
日本百名山
神奈川百名山
3度目

4/22 8:54

【みやま山荘】

4/22 8:58

小屋のある塔ノ岳から右に伸びる尾根が朝歩いたルート
その後ろに鍋割山陵

4/22 9:13

丹沢山（左）から塔ノ岳（右後方）

4/22 9:21

縦走路から左を見ると…
丹沢山、塔ノ岳、鍋割山陵と並び

4/22 9:24

縦走路から右を見ると…
蛭ヶ岳、ピークに小屋が見えてます

4/22 9:28

【不動の休憩所】
水場チェックはしませんでしたが、トレースはありましたね

4/22 9:34

丹沢山、塔ノ岳、鍋割山陵の後ろに大山が顔を出しましたね

4/22 9:42

【不動の峰からの富士山】

4/22 9:44

【富士山と蛭ヶ岳挟まれる縦走路】

4/22 9:44

富士山から伸びてくる昨日歩いたツツジ新道からの檜洞
右から左へ同角ノ頭〜大石山のキレット含みの尾根
この山行は本当に歩いたルートをおさらいできる(⌒⌒)

4/22 9:47

【テント場】
蛭が岳と富士山の特等席ですね

4/22 9:59

【弁当沢ノ頭への分岐】
昨日方はここから降りてこられたんですね

4/22 10:06

【熊木沢と富士山】

4/22 10:13

ここでも昨日歩いてきたルートを噛みしめます

4/22 10:18

【蛭ヶ岳への上り返し】
同角ノ頭と檜洞が目立ちます

4/22 10:29

【熊木沢と富士山】
熊木沢のルートが解りますね
平行している臼ヶ岳からの尾根も歩けそう

4/22 10:34

ズームしてみたり

4/22 10:52

少し手前で塔ノ岳で挨拶した『走りの人』と再会し、素敵な笑顔で『カレー美味しかったよ』と触発され食べることに
『ありがとうございました♪』
写真だとカレーを頼んだのか、漬け物を頼んだのか…(笑)
らっきょ沢山食べちゃいましたよ(^^;)

4/22 11:16

ホント美味しかったぁ…さわやかな彼に感謝です♪

4/22 11:17

【大山三峰と丹沢三峰】
丹沢三峰歩てみたいですね

4/22 11:23

【蛭ヶ岳ピーク】
神奈川百名山70座目

4/22 11:23

【蛭ヶ岳ピーク】
ここでもご親切に何枚も撮ってもらえました
『ありがとうございました♪』

4/22 11:31

奥に鎮座する富嶽から伸びるツツジ新道からの檜洞
その右はヤタ尾根方面左に同角山稜
さすがに丹沢最高峰の眺めですね！

4/22 11:32

檜洞からもう少し右に目を追うと大室と加入道が大きい！！

4/22 11:34

【鍋割山陵と熊木沢】
昨日はこの真下から見ていたんですね

4/22 11:36

ビジターセンター直前の橋ですかね
ピントが手前の樹木に(^^;)

4/22 11:45

【青が岳山荘】
色々ズームして遊び始めました(笑)

4/22 11:45

【富嶽と檜】
またしもズーム

4/22 12:36

【臼ヶ岳ピーク】
神奈川百名山71座目

4/22 12:38

【臼ヶ岳からの蛭】
ここからだとやはり存在感ありますね
右側の丹沢山への稜線は幾筋も崩れていて、何十年もしたら歩けなくなるじゃないですかね

4/22 12:33

蛭の谷にはまだ雪渓も残っているんですね

4/22 12:38

【臼ヶ岳（遠）】
左にも降りていけますね、緊急時テント場しても適地ですかね

4/22 12:50

【桜と檜洞】

4/22 13:03

【神ノ川乗越】
トレースがあります、水場ですかね

4/22 13:19

【桜と檜洞】

4/22 13:25

【臼ヶ岳の背後に塔ノ岳から鍋割山陵】

4/22 13:29

【右手には袖平から風巻ノ頭の尾根】

4/22 13:34

【金山乗越】
ここも崩れている
上手くショートカットになっている

4/22 13:37

蛭から袖平山へ風巻ノ頭が入りきらない(^^;)

4/22 13:39

【源蔵尾根入口】

4/22 13:44

【同角ノ頭】
だいぶ下がりましたね

4/22 14:05

歩いてきた道を振り返っていると
袖平からの稜線が蛭が翼を広げているようですね

4/22 14:07

樹木が少しうるさいですが、今日歩いた道、全部入り！

4/22 14:12

コバイケイソウ群生と蛭

4/22 14:27

【青が岳山荘とファントム】
想像以上に背負いやすくて良いですね
今後、何日（キロ）まで縦走できるか試していきたいです

4/22 14:31

【青が岳山荘】
バックに蛭から袖平への稜線
自然界でこの青は目立ちますね

4/22 14:34

【檜洞丸ピーク】
神奈川百名山2度目

4/22 14:43

【同角ノ頭と石棚山】
今日は右へ

4/22 14:37

さすがに富士山はいなくなりましたかね…

4/22 14:46

いました富士と山中湖
肉眼では見えるのですが…

4/22 14:56

【石棚山分岐】

4/22 15:02

右奥の大室と加入同からの東海自然歩道の稜線、更に奥に菜畑山辺り？左奥の大きい山が御正体ですかね

4/22 15:14

腰掛大きい！

4/22 15:27

鍋割山稜・雨山峠の先も見えてきた

4/22 15:46

【桜と分岐】
おしゃれな分岐ですね
そういえば石棚山ピークは…？
神奈川百名山72座目

4/22 17:54

【水源管理境界143】
この境界尾根はNGです

4/22 18:03

【夕日】
この写真で落ち着きを取り戻した…

撮影機器：

Canon PowerShot SX720 HS Canon

F-01J FUJITSU

感想

RaVieEnRose

【タイトル・テーマ】
『西丹と東丹に八の字を描いて』

――――――――――『最初に』―――――――――
　GW縦走山行に伴い新たに導入したテント&ザックの『マテリアルテスト』を兼ねた山行です
　久しぶりのテント泊、昨年までにロング縦走は30ℓで6日まで行けたので、今度は頻度の多い1〜2泊のショート縦走の更なる軽量化計画に挑戦です
　私は『水・食料』を除いたザックの重さを勝手に『乾燥重量』と呼んでいます
今回の乾燥重量は4.5キロ、一般的に言われている『UL』だと3.5キロあたりだと聞きますので、私はようやく『ライトパッキング』あたりまではこれたかなと…(笑)

現時点でモンベルの♯4（廃盤）とサーマレストを含んでこの重さなら悪くないですね、もう少し季節が進めばこの2つを除けば1キロ近い減量になりますしね…

――――――――――『1日目』―――――――――
4月21日（土）

〜長話できる山行〜
　とにかくコンディションが良い日で、ツツジ新道では何度も振り返りながら見えてくる山の変化が楽しく、急な箇所もありますが歩きやすい良いルートでした
　同角山稜への分岐付近のベンチでは富士をはじめ南ア〜八まで同定できるとすでに満足ボタンが押されます(笑)
　もう少し、よーく見ていると箒権現と畔ヶ丸がとても小さくなっていて、丹沢湖へ伸びている屏風岩山あたりの尾根も歩いてみたいと思えました
　途中、この辺りをよく歩いている方とお話しすることが出来て、今回歩くルートの詳細や面白いルートなどのお話を聞いていると、ついつい長話になってしまい(^^;)
テスト山行の為、時間に余裕がある事が、楽しい旅の思い出を作る事ができました

〜静かな同角山稜とユーシン〜
　先ほどの方とも檜へ分岐でお別れし、とたんに誰もいなくなり静かなトレイルに
　同角ノ頭付近は地図通りのちょっとしたキレットを慎重に歩いていると、ここでもザックが小さい事の良さを感じる事ができます
　玄倉林道が機能していないので誰にも会わないのかと思いきや、すれ違う人は雨山峠を越えてくる人、神ノ川から周回している人と皆さんすごいです(笑)
　鎖場に突然に階段のような驚きの人工物、このあたりから富嶽方面の眺望が素晴らしく、うっとりできます、そして間もなく大石山ピークに到着
　狭い山頂ですがベンチまで設置してあり、眺望は木々が少し邪魔をしますが、岩に上手く乗るとそこそこ見えます、プライベート感があって心地よかったです
　ここからは少し降りれば、沢の音とともにユーシンロッジが見え、立派な橋を渡り
立派なユーシンロッジを少し見学、裏口の避難スペースは施錠されていません
ロケーションは良いので、ここで張ろうか迷いましたが、まだ少し時間に余裕があり、オススメされた『熊木沢からの蛭ヶ岳』を明るい内に見てみる事にしました
　壊れた橋を渡り熊木沢へ、熊木沢からの蛭ヶ岳へは奥行と沢の幅に圧倒され、いつか歩く時が来たら今日の日を思い出したいと思います
　ここからは会うのは動物ばかり、静けさを取り戻した林道はユーシンロッジ共に時間が止まっているような感覚になります
　そんな林道も進むにつれて崩壊箇所が多くなり、途中焚火の後があるテン場適地をやり過ごし、尊仏ノ土平の標柱が見えると涸沢となり、水が心配になるが、地図では鍋割沢が奥にあったので進むと、流れる音が聞こえてきて一安心
　適地を吟味する際に、クロスオーバードームはどうしても床面も全て同じ素材なので多少神経を使います
　対策として、お馴染みのタイベック使用のグラシン（フットプリント）を自作した訳ですが、食事を作っているときに、ふと片側だけ気持ち大きくして前室を作ってやっても面白っかったかなぁ…とやや後悔(^^;)
明日のルートを少し探索していると、鍋割方面に上がれそうな取り付きのリボンもありました

――――――――――『2日目』―――――――――
4月22日（日）

〜大都会丹沢主稜線〜
　例のごとく日の出前から歩き始めるが、さすがにこの距離だとご来光は厳しいので、ゆっくりと塔ノ岳へ高度を上げていく
途中、不動の清水は山頂直下なのに補給ができ沢水を担ぎ上げる必要がないので色々な意味でありがたいです
　
塔ノ岳山頂からはどこもかしこも見えている♪

富士山を中心に右に、これから歩く方面、左に箱根方面、奥には雪をかぶる南ア・八ヶ岳、ここを出ると見れなくなるであろう相模湾側から大山方面にかけてVR動画のようです
　大山を西側から見るのは久しぶりで新鮮でついつい大山三峰と相州アルプスを同定してしまう（笑）
　すでに満足ボタンは押されているが、今回のルートは丹沢のメインとなる山々の位置関係を知る意図もあり八の字で周回することにしました、その計画にふさわし過ぎるこのコンディションには本当に感謝の一言です

〜百名山は『丹沢山塊』〜
　塔ノ岳から丹沢山は何度か歩いた事がある区間でしたが、印象としては初見のような感覚でした
　丹沢だけで言えば一番高層稜線になる縦走路は、規模こそ小さいながらアルプスのような要素もあり、小さいからこそ次から次と山が変化し見え方が変わる楽しさがありました
　塔ノ岳は尊仏山荘が目印になるので、決めやすく、みやま山荘のある丹沢山は単眼鏡で見たりしましたがわかりにくい
ひきかえ蛭ヶ岳は、今回の縦走路（東西）から見ているとあらためて神奈川県最高峰でありシンボル的な雰囲気がしてきます
　その蛭ヶ岳から檜洞丸を見ながら歩るくと、臼ヶ岳すら尾根の一部に溶け込んでしまうようで、さすが丹沢で二番目に高い山だと頷ける

では何故…丹沢山が百名山なのだろうかと疑問になってくる…???
　帰宅して気になったので深田久弥の『日本百名山』を読み返すと『丹沢山というのは山塊中の一峰である』と一文があります
現地で感じた違和感と深田久弥の文章を加味すると、今回のルートである丹沢山塊全体が山として百名山なのかもしれないですね…

――――――――――『最後に』―――――――――
　コンディションに恵まれ、八の字を描く事でにこれから歩く山の表情と、歩いてきた山の表情を常に見ながら歩けた事は山座同定が好きな私にとってとても幸せな山行となりました
　また、人との一期一会や、山や沢をよーく観察していても、体力的にも時間的にもある程度想定内でおさまった事に次回GWで計画している山行への可能性をみいだせる判断材料も得られたように感じました

――――――――『最後にその2』―――――――――
　今回、レコに記載するか迷いましたが、自身の反省備忘録として記録に残すことにしました
　コンディションも良く、山行も上手くいっていたせいなのか最後の最後に余計な色気をだしてしましました

　終盤最後のワンピッチ、石棚山から降りていく際に箒沢公園からロード歩きでビジターセンターへ歩くのもそっけないないと感じ、ビジターセンターへダイレクトに降りるルート（VR）をあった事を思い出します
地形図に崖マークもあり、時間的にも余裕がある状況ではないなか、安易に探索する事にしましたが1つ尾根を間違えルートをロストし現地で2時間程度さまよう事に…

【今回の反省点】

1、尾根一つ間違えた事に気づいた際に、横着して間違えた尾根の生え際まで戻らず現在地から本ルートの尾根へトラバー（リルート）しようとした

『結果】
　それでなくてもそこらじゅうで崩れている丹沢で、人が入っていない場所なんてとてもホールドを取れるような状況ではなく地図上で描くような移動など現地の地形がとても許してくれませんでした
ジャンダルムの間ノ岳付近でメインルートを少しでも外れた時に、もろくて動けなくなった時の事を思い出しました…

2、現況よりGPSの位置情報を優先した

【結果】
　リルートの際にコンタ添いにトラバースしていて、本ルート尾根の同定をする際に現況地形よりもGPSの位置情報を優先させていた
　谷合や素早く移動した際に位置情報に普段より大きな誤差が生じる事や、測位までの時差が発生する事、ニゴマンの地形図には崖マークが1つに綺麗な尾根が並んでいるが、普段図面を書いていて、地形図に表れない小さな谷と尾根が存在する事ぐらい職業柄よく知っているはずなのに、認識が甘ますぎた
　
　現地の状況は実際に地形図に表れない地形は急峻すぎてとても丸越しで歩けない…
へたに動けば置いた足場は途端に崩れ、つかんだ岩はすぐに剥がれる
　生きている樹木が一番ホールドがきいていたが、数に限りがあり、吹き溜まりの落ち葉を踏みぬくと、何かの乗り物にでも乗ったかのようにたちまち固まりごと自分を乗せて移動していく

　1点だけ振り返って良かったと思えた事は、落差があり過ぎて下にも降りれず、横へも足場がもろすぎて動けないず身動きが取れずにいた時に、一度ザックを下し、水を飲み、大きく深呼吸し、前に夕日が綺麗に稜線に沈んでいくのが見え、それを写真に撮りました
　その一連の動作はいつもの日常の動作で、不思議と自分に落ち着きを取り戻す事ができ、「自分でまいた種だ、自分でなんとかしないと」と、良い意味で変な落ち着きなのか、腹をくくったと言うか、そんな気持ちになる事ができました

　最終的には間違えた尾根を生え際まで戻り、そこから更に逆算して一般登山道までをリルートしてヘッデン歩きで降りました

　結果的になんとか無事に下山できたのは本当に神様に生かされたと思えました
どこか一箇所でも身体の置き場を間違えていたらまず無傷ではなかった状況に本当に深く反省し、いつの間にか少しVR慣れし始めている自分への安易な判断を見つめ直す良い経験となりました
　また、今回の山行は当初同行者の可能性があっただけに、こんな状況に巻き込まなくて本当に良かったと思いました（単独でなければ歩かないかぁ…）

―――次回歩いてみたいと思ったルート―――
丹沢三峰・鍋割山稜・箒権現〜屏風岩山