五竜岳(Tシャツとブロッケンとクマさん)
- GPS
- 25:09
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,575m
- 下り
- 1,673m
コースタイム
- 山行
- 7:32
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 8:14
天候 | 1日目は快晴と言っていいほどでした。 陽射しは強く、メチャ暑かったけど、時折吹く風は流石に2,000mの風。気持ち良かったです。 2日目は朝陽こそ見られたものの風もあり寒かったです。 6時に下山してしまいましたが、その後振り返ると稜線はずっとガスに覆われていました。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
運行時間、料金等は下記を http://www.hakubaescal.com/shokubutsuen/gondola/cal/ 当日(7/27金)の始発は7:30でした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
百名山のルートですので、今更ですが備忘、感想も兼ねて記します。 ○地蔵の頭〜小遠見山 展望リフトを降りて身支度をすればいよいよです。 地蔵の頭まではほぼ階段です。 地蔵の頭ですでに絶景、これからに期待します。 ちょっと下って遊歩道との分岐からは登り一本調子。歩き始めでもあり、なかなかキツク感じました。階段も多いです。 途中、「見返り坂」、「一ノ背 髪」、「二ノ背 髪」というポイントやベンチなどもありますが、まだ先は長いので一気に登った方が良いでしょう。 小遠見山は分岐からすぐなので寄った方が良いと思います。 360度の大展望とのことです。当日は生憎360度ガスでしたが。 今回、山頂までの道のりで3か所のポイントがあったように思いますが、 まずはここまでが第一のポイントって感じでしょうか。 ○小遠見山〜中遠見〜大遠見山 この区間、小生の地図ではコースタイム1:50となっていますが、1時間もかかっていないと思います。 途中、中遠見山の登り、下りがありますが、全体的に斜度は緩めかと思います。 ただし、その分高度は稼げません。 中遠見山からも絶景です。 特に目指す五竜岳に加え、鹿島槍(北峰)が綺麗に観えました。 ○大遠見山〜西遠見〜白岳〜五竜山荘 大遠見から西遠見まではこれまでと同じような感じでしょうか。 そして西遠見から白岳までが第二のポイントになります。 先ほどの区間とは反対にコースタイム以上に時間がかかってしまいました。 世の中、うまく帳尻が合うようにできているようです。 これまでと違い、斜度がキツクなります。 それに加えて今までの疲労もあります、またほぼ森林限界を抜けるのでしょうか、 日影もほとんどないので夏の強い陽射しをもろに受けます。 まぁ、それが気持ち良くて来ているのですが。 1か所階段がありますが、こういう場所では珍しく?歩きやすい階段でした。 クサリ場は確か4ヶ所ぐらいあったと思います。 手がかり、足掛かりも結構ありますので、登りはあまりクサリに頼らなくても大丈夫な感じでしたが、下りはクサリを使った方が楽です。 白岳に寄らず山荘へも行かれますが、白岳までも1分ほどですので絶対に寄った方が良いです。 ここで初めて後立山の稜線に立つことになります。 絶景は言うまでもありません。 白岳から山荘までは下ってすぐです。 ○五竜山荘〜五竜岳 始めは稜線の富山側のちょっとザレたような道ですが、途中から岩々になります。 ここからが第三のポイントでしょうか。 岩自体はさほど難しさや怖さはないと思います。 すれ違いの時はお互い気遣い、譲り合いは必須ですね。 クサリ場は4か所ぐらい。有難く使わせていただきます。 ただし、疲労はピークに達していますので、油断禁物です。 見えている山頂になかなかたどりつきませんでしたが、 それでも一歩一歩を重ねて行けば遂に憧れの山頂です。 山荘への復路は特に慎重に下りました。 |
その他周辺情報 | 【姫川源流自然探勝園】 前日、時間があったのでバイカモを見ようと立ち寄ってみました。 あまり目立つ看板が無いので通り過ぎてしまいそうですが、国道沿いの「さのさかスキー場」の駐車場に車と停めて国道の反対側、歩いてすぐです。 管理人らしき人も居ず、ご自由にご覧くださいって感じであまり整備もされていませんが、バイカモは綺麗でした。 【道の駅はくば】 小生の定宿になってしまいました。 あまり広い駐車場ではありませんが、近くにコンビニ(7-11)もあり車中泊に便利です。 無料のwi-fiが24時間使えます。 【十郎の湯】 http://mall.hakubamura.net/juro/index.html 600円/人 割引券を使えば500円になります。 割引券:http://mall.hakubamura.net/juro/waribiki.htm カランが10個(男性)とあまり大きくなくこじんまりとしていますが、 サウナもあってこのお値段。小生は気に入ってます。 【五竜山荘】 https://www.hakuba-sanso.co.jp/category/goryusanso/ 「山が好き 酒が好き」Tシャツ:3,500円 男性用のLサイズは売り切れ、Mサイズもアーミーグリーンと白しか残っていませんでした。(ネットにはまた入荷するように書いてありましたが) 缶ビール 350㎖600円、500㎖800円 (すでにちょっと記憶が曖昧です。間違っていたらゴメンナサイ) ジュース類(500㎖ペットボトル):500円 水(500㎖ペットボトル):300円 |
写真
感想
ついに3年越しの念願が叶い、快晴の五竜、唐松!!
数日前はそうなるハズだった。
しかし世はそんなに甘くないらしい。
ニュースになるほど暑い好天が続いていたのに、何やら類稀なるヘンテコな台風が向かっているらしい。
天は小生の日頃の行いを毎日チェックしてノートにでもつけているのだろうか。
もしそうであるならば弁解の余地はないのだが・・・。
一昨年、昨年と同様、今年も梅雨明け十日の晴天を狙って7月最後の木、金と休暇を取った。
木曜日を移動日として休養充分で金曜日に快晴の五竜へ、翌日は唐松へという3年連続で同じスケジュールでチャレンジ。
何せ一昨年、昨年と天気に恵まれず白馬まで来ていながら、
一昨年は富士見平キャンプ
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-929104.html
昨年は植物園散策
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1210467.html
と美ヶ原ハイキング
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1211873.html
に予定変更。
3度目の今年は何としても行きたい。
もし今年ダメだともう気持ちが続かない気もする。
何が何でも行きたい。
ところが、今年は関東甲信地方の梅雨明けがあまりに早く、そして予期せぬ動きをしそうな台風が登場。
しかし3年越しの計画をポッと出の台風に邪魔はされたくない。
そして苦渋?の決断。
小屋泊まり。
昨年まではテン泊で計画していた。
自分の住処を背負って歩く感覚、テントの秘密基地感。
何とも捨てがたい。
しかし、予想し難い台風相手でテン泊となると、スタート時点で迷いが生じかねない。
ならば割り切って、小屋泊まりとしよう、雨天決行のつもりで。
2日前に小屋に予約を入れた。
移動は順調。
姫川源流でバイカモを鑑賞し、エスカルプラザで登山届を入手、翌日のテレキャビンの始発時刻を確認して十郎の湯で汗を流し、定宿となった道の駅はくばへ。
台風の動きははっきりしないが、とりあえず翌日は大丈夫そうなので安心して早寝。
翌日。
いよいよ待っていた時が来た。
ほぼ始発のテレキャビンで上がればすでに青空、目指す五竜、唐松、そして白馬三山もクッキリ、スッキリ。
リフトに乗り継ぎ、身支度を整えてテンション充分で歩き始める。
歩き出しの小遠見山までは結構な登りだったが、まだ体力は十分。
その後も中遠見、大遠見、西遠見までもほぼ順調。
ただし、ここまでで随分と体力と水分を奪われていたのか、西遠見からはちょっと辛かったかなぁ。
でもこんな時の辛さは楽しさでもあって、時間があればもっと辛くってもいいんだけど、山荘に着いて一杯やり始める時間から逆算するとあまり余裕がない。
そんなこんなで13:40ごろに山荘到着。歩き始めが8時ぐらいだったのでまぁこんなもんか。後半ペースが落ちたのは明らかに水分不足。何せ数えきれないぐらい何回もタオルと絞って推定3〜4Lぐらい汗はかいたと思うけど、水分補給は1Lぐらい。実はプラス2Lぐらいは水を持っていたんだけどちょっとした実験みたいなもので、どれくらいの水分量でどれくらいの疲労度になるかを知っておきたいとも思っていたので想定の範囲内。
次回似たような条件で水分補給充分の時のパフォーマンスがどうなるか楽しみ。
さて、小屋に着いてさっそく受付って思ったのだが、食事の時間は到着順でこのままでは17時になってしまうらしい。
予定では14時山荘発、五竜を往復して戻るのは16時半前。
そうなると食事の時間がすぐ来てしまう。
汗拭いて、着替えて、そしてお楽しみの一杯には時間が足りない。
ということで、受付をせず、Tシャツとコーラを買って山頂へ。
本当はTシャツはLサイズのネイビーが欲しかったんだけど、Lは売り切れ。
Mもアーミーグリーンと白しかなく、アーミーグリーンを購入。
(因みに小生の体型はLとMの中間というか、Mはピッタリ過ぎて、余裕のあるLが欲しかった。さらに言うならアーミーグリーンはバックプリントのレターが黒なので山が好き・・・が目立たない(-_-;))
山頂では念願のTシャツ写真を撮って満足。
展望は悪くはなかったものの残念ながら絶景とまではいかず。
まぁ、こんなものか。
とりあえず満足したことにする。
山荘への下りは疲れているはずなので慎重に。
ケイヨーD2で買った300円もしない掌がゴムになっている手袋が大活躍。
安いものが活躍するのは小兵が大力士を倒すようで嬉しい???
山荘に戻りベンチでひと息ついている時、一人の男性とどちらともなく会話をしたのだが、受付を終えて指定された部屋に行くと先ほどの男性が同室だった。
(因みに部屋は9人定員の部屋に6人でした)
結果、この方(葉山から来たとのこと)とこの方と八方のゴンドラで一緒になり、唐松経由でここまで一緒に来られたという方(上田在住とのこと)とは下山までご一緒させていただくことになった。
夕食は狙い通り?17時の次の17:40の回になり(実際には17:30には声がかかりました)、ビール呑んで、水割り呑んでこの世の幸せを満喫。
夕食のカレーはそれなりに美味しかったです。
そして夕暮れ時。
この頃には雲が無くなるかと思いきや左に非ず。
ところが嬉しい誤算。
いつもは邪魔な雲がご褒美にくれたのがブロッケン現象。
それほどクッキリでもなかったけど、小屋や眺めている人の列まで写ってごちそうさまって感じ。
その後は翌日の天気が気になりつつも早寝。
Tシャツ1枚でも寒くなかったなぁ。
翌日、4時に起きてみると意外と天気は悪くない。
ご来光らしきものも観られた。
それでも昨日と違って雲が多い。風も吹いている。白馬村の予報は9時頃は雨。
さて、予定通り唐松に行くか、ここから下山するか。
迷いながら身支度をする。
因みに朝食は予約していない。
小生は普段からそうなのだが、朝食は食べない。
というより、朝起きてすぐは食べる気がしない。食べられない。
ただ、山で朝食抜きはいわゆるシャリバテになりそうなので、一人の時は食べずに歩き始めて、1時間ぐらい経ったところで(たいていはランチパックのタマゴ)食べることにしている。
さて、どうするか。
雨がどれくらい降るかはわからないが、どう考えても昨日のような好天は望めない感じだ。最悪、稜線で雨と風にイジメらる。小生の望むところと真逆だ。
しかし、3年越しでせっかくここまで来たんだから、という気持ちもある。
そんな時誰かの声が聞こえた「クマ・・・」
えっ! クマ? 熊? くま? Kuma?
急いでカメラを持って外へ。
100mちょっと先だろうか、1頭の大きな黒いクマさんが悠々とお食事?
出来ればポーズに注文もつけたかったけど(後ろ足2本で立ってガオォとか)、モデル料払ってないので自然体を撮らせていただく。ただ距離があるのと、風で手がブレて写真は今一。でもクマさんの登場は嬉しかった。
クマさんの登場で気持ちは決まった。
今回はここまでにしよう。
山頂のTシャツ、ブロッケン、クマさん。
これでお腹いっぱい。大満足。
下りは写真も撮らず一気に。
途中から雨も。ザックにカバーをつけて、カッパの上だけ着て下山。
途中振り返ると稜線は雲の中。
結果的には下山で正解だったのかな。
そういえば今回、花の写真は実際に見た種類の数分の一。
あまりにいろいろ咲いていて撮りきれなかった。
でも五竜の山頂付近以外、ほぼ歩いているところには何かしらが咲いていてこれもまたいい感じだった。
30数年ぶりの唐松へは行かれなかったけど、想定外の嬉しいこともあったし大満足。
自然に感謝。出会った人にも感謝。クマさんにも感謝。
さっそく後日談(実は当日談)
予定では八方尾根から下山して14時八方発の花三昧バスで車の停めてあるエスカルプラザに戻り、温泉に入ってから中央道の小仏渋滞が解消する時間にゆっくり帰るつもりだった。
ところが予定外に早く下山したので、テレキャビンに乗る前に濡れたカッパを乾かしたりして、その後も温泉にゆっくる浸かって午後はどうしようかと思って12時前の天気予報を見てビックリ。
台風はとっくに過ぎ去ったと思っていたのだが、今回の台風、小生以上にノンビリしてやがった。
これから関東は雨風が強くなるという。
慌てて帰路へ。
途中寄った梓川PAではなんと中央道通行止めも予想されるとの掲示。
そうなる前に帰らねば。
梓川から八王子までノンストップで帰ってきた。
最後に相模湖辺りから土砂降りになったけど無事帰れてヨカッタ。
3年分の想いが文章の長さになってしまったようです(^^;
ここまで拙文お読みいただきありがとうございましたm(__)m
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