剣岳―称名滝 一筆書き!?
- GPS
- 56:00
- 距離
- 28.5km
- 登り
- 1,836m
- 下り
- 3,287m
コースタイム
10:50室堂BT出発ー13:45別山乗越ー14:40剣沢テン場
8/18
3:30 テン場出発ー4:00 剣山荘ー5:55 カニの縦ばいー6:25 剣岳山頂
ー9:20 テン場ー11:25 出発ー12:25 別山乗越ー14:45 雷鳥沢テン場着
8/19
5:15 テン場出発ー6:10 BT付近分岐点ー8:25 獅子鼻岩の長い鎖場
ー8:40 一ノ谷ー10:45 八郎坂入口ー12:50 称名滝BT
天候 | 3日間ともほぼ晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
八郎坂の下りの数か所にロープ等がほしいところあり。 |
その他周辺情報 | 登山後、車で15分ほどのグリーンパーク吉峰のお風呂が良かった。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ(1)
予備電池(1)
1/25
000地形図
ガイド地図(1)
コンパス(1)
笛(1)
筆記具(1)
保険証(1)
飲料
ティッシュ(1)
三角巾
バンドエイド(1)
タオル(1)
携帯電話(1)
計画書
雨具(2)
防寒着
ストック(1)
水筒(2)
時計(1)
非常食(1.5)
ランタン(1)
ラジオ(1)
ツェルト(1)
ファーストエイドキット(1)
医薬品
カメラ(1)
車(1)
テント(1)
マット(1)
なべ(1.5)
ガスボンベ(1)
水筒2.5L(1)
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感想
2012年早月尾根から登って以来、いつかは剣沢からと思って少しづつ岩登りのレベルアップをしてきて、ついにその時が来た。
一日目は室堂から剣沢テン場までなので、準備運動としてちょうどいい感じ。地獄谷付近では蒸気の噴出音が結構大きく、ふと御嶽山の惨事を思い出してしまった。室堂のキャンプサイトまで十二分に標識があったので、地図も見ないでしばらく歩いていたら雷鳥坂ルートをだいぶ通りすぎて新室堂乗越に向かっていることに気づいた。公開しながら地図を見ると、なんと雷鳥坂ルートもこちら経由のルートも所要時間はほぼ同じだ。ほっ、でもこちらから見上げる剣御前小舎は遥か高く見え、自分の思いが甘かったことに気づいた。天気は薄曇りで風がやや冷たい位、景色はイマイチだが登りにはまずまずのコンディションではある。さすがに急傾斜はほとんどなく、ほとんど足だけで行けたので、悪くはなかった。
別山乗越に着いてみると30人以上いて賑わっていた。目的の剣岳は残念ながらガスの中でだった。北には白馬岳が見えていた。幸い休む場所が広いのでゆっくり休んでから、剣沢に向かった。天気はやや好転し、標高2500m以上なのに暑いくらいになった。別山分岐点付近でキャンプサイトが見えてきた。もう近い、が剱岳山頂付近はガスの中。
キャンプサイトに着き、テントの設営を終えた後北方を見ると、剣岳山頂付近が見えてきた。まず、前剣が急だな・・・
時間はたっぷりあるので、予定通りつまみの野菜炒めを作ってワインで前祝いだ。野菜は前日夕方スーパーで買ったカット野菜で、この日は何ともなかったが半分くらい残しておいたのが翌日お昼ごろには腐って酷い匂いがした。こんな失敗をしながら少しづつレベルアップするのかな。そうそう、茄子の浅漬けもそうだったし。夕食はこの日も南魚沼米のパックごはんを使って、イワシの味噌煮の炊き込みご飯。ところがアクセントのつもりで使ったドライトマトの戻し汁の使い道に困りパックごはん炊きにと入れたら水分が多すぎて、おこげができたのに、真ん中付近は柔らかくなってしまった。スープに使った方が良かったかな。
この晩は翌日の準備以外特にすることもなく、7時前に寝てしまった。
2日目は、そういうわけで3時過ぎには起きてしまった。こんな時間にガッツリ食べると体に良くないかもしれんと思い、行動食とお茶にした。
暗い中、剣沢小屋を過ぎて剣山荘に向かっていると途中雪渓のあるところで道を見失っていると、後続のソロの方が、昨日雪渓をトラバースしていたよ、とのことで一緒にルートを探し、無事剣山荘へ。ここで小休止。東側には夜空にオリオン座がくっきり。写真を撮ったが、写っていないのが残念だったが。
別山乗越からのルートにも点々と登山者が続いている。前剣に向かいだしたところで頭痛が始まった。暫く痛く、何回か撤退も考えた。前剣付近で日の出を迎えてもまだ痛かったが、幸い平蔵の頭付近から痛みは徐々に治まった。
そしていよいよカニの縦ばいに、10人くらいいたが、取り付く前に心の準備をしているのか、先に進めて待ち人は一人だけだった。確りした鎖やボルトのおかげで、苦も無く通過できた。
そして懐かしい早月尾根分岐点の標識を過ぎ、間もなく剣岳山頂へ。360°晴れて見渡せ、北から白馬岳〜唐松岳〜五竜岳〜鹿島槍〜爺〜蓮華・針ノ木岳。その間には富士山も。立山の後方には穂高・槍、更に笠ヶ岳から薬師岳、手前に大日岳。更に右には早月尾根と富山湾・・・。
暫く休憩して下山へ。蟹の横這いもスルっと通過し、平蔵の頭では勢い余って登りルートに入り、頂部で登りの列が途切れなく進めないので、引き返す羽目に。ガイドらしい方に下山ルートを教えてもらった。前剣で少し休んで、下山。実はこの後のガレ場の下りが一番危なかった。確かに浮石が結構多い。しかも登りの方を避けようとルートの外れを通っていると、そこが正規のルートかと思い登りの方が向かってくるので、せっかく避けている意味がなくガッカリだった。
そうこうして無事テン場に戻って、ラーメンでお昼に。時間的には昼寝もできそうだったが暑いので撤収して室堂に向かう。
別山乗越では小屋の北側に椅子がいくつかあり、しかも日陰なので休むのにちょうど良かった。相変わらず晴天で剣岳もくっきり見える。ここからは立山までの稜線が見えないので、別山側に少し上ってみて、全貌が見えた。
ここで雷鳥沢コースにするか新室堂乗越経由にするか、、少し迷ったがあまり時間が違わないのならテン泊装備なので後者に決めた。
ゆっくり下りて雷鳥沢テン場に着くと少し早い時間なので、テント設営の前にまずは本日の剣岳登頂を祝って乾杯だ。残念ながらテン場管理棟には売店が無いので、最寄りのロッジ立山連峰へ。500cc缶が500円と良心的価格だ。室堂BTでクマ出没の張り紙?があったので聞いてみると、確かに2週間程前に出たので注意して、という。しまった、こんなところに出るとは思わなかったので、クマ避け鈴は家に置いてきたんだった。テン場にはテーブル・長椅子、水場などがあり、一般客でも便利な様になっていた。テーブルでワインを楽しんでいる方に声をかけると、五色ヶ原に一泊して戻ってきたという。自分は明日は称名滝に下るがクマが心配というと、彼は野生の熊やイノシシを駆除するのが仕事だと。「駆除した肉を食べるのか?」「臭いので食べない。専業者がいて、引き取ってもらう」・・・楽しい話をありがとう。
この日もご飯はパックごはん、あと野菜カレーとフカヒレスープ。このスープがまた失敗。レシピにもとづいてお湯にレトルト品を入れた後卵を入れて掻き回せ過ぎ、茶わん蒸しのようになってしまった。フリーズドライに頼らない食事はそれなりに難しいんだね。
三日目、この日の朝食はついにアルファ―米の御飯を使った雑炊。おかずにツナコーン。やっぱりパックごはんとは雲泥の差。とにかく掻き込んで、撤収・出発。室堂BT付近まで約1時間の登りを経て、高原の散歩道に。天狗山荘付近までは、気持ちの良い散歩だったが、その後道の両脇の熊笹・雑草のために濡れて、レインウェアのパンツをはく羽目に。獅子鼻岩では鎖場がつづき、しかも苔むして湿っているため滑りやすく、テン泊装備でのこの下りはアタックザックでの剣岳下山より、危険に感じた。登山マップにはカニの縦ばい、平蔵の頭付近、そしてこの獅子鼻岩に〇危が着いているが、やっとその意味が分かった。
その後は追分まで一般客も多く散歩を楽しんでいた。その先はまた道が熊笹等に覆われているところが多くあり、迷うことはないがペースが落ちる。そうこうして八郎坂に。土の急斜面でロープがほしいと感じたところが何か所かあり、今回最も危険を感じた。登山地図に〇危が無いのが不思議だったが、帰ってよく見ると「急坂 スリップ、転落、落石注意」とあった。
今回もラッキーなことにバス停で10分ほど待っていると乗れた。
帰りは電鉄立山駅付近の駐車場が満車で路上駐車のある状態なので、日帰り温泉は少し降りたグリーンパーク吉峰にした。洗い場はゆったりしているし、湯も屋内3つと露天風呂があり、寛ぐことができた。
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