紅葉の越後三山;越後駒が岳から中の岳、丹後山へと縦走
- GPS
- 51:00
- 距離
- 23.6km
- 登り
- 1,811m
- 下り
- 2,431m
コースタイム
10/18;7:20駒の小屋-9:50檜廊下のコル-12:30-50中の岳-15:00小兎岳-
15:30兎岳-16:10大水上山-16:40丹後山(泊)
10/19;6:40丹後山-8:00ジャコの峰(四合目)-10:00杤の木橋-10:50十字峡着
天候 | 10/17 晴れ 10/18 晴れ時々曇り 10/19 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2002年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
枝折峠までのタクシー代;9700円 帰り;十字峡ー(タクシー)-六日町駅ー(JR)-東京ー(JR)-四国 十字峡から六日町までタクシー代;5700円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・駒ヶ岳から中の岳まで、道がかなり笹に覆われている箇所が多く、歩きにくかった。小さなアップダウンも多い。 ・中の岳から兎岳までも、笹がかなり多く、アップダウンがあり、結構時間を要した。 ・兎岳から丹後山までは、笹は低く歩きやすい。踏み跡も明瞭。 ・丹後山の避難小屋は、この時期、水場が枯れていた。屋根の雨水をためた水タンクの水を、煮沸して使用した。トイレは屋外。 ・丹後山から十字峡への下りは、急ではあるが、割と道は良好。 |
写真
感想
【山行No 304】
※ 越後駒ヶ岳は一度登っているが、中の岳への縦走は一度はしてみたかったので、計画してみた。
中の岳から八海山方面への縦走路は、オカメノゾキの難所があり、厳しそうなので、丹後山の避難小屋泊まりの計画。
無人小屋泊まりなので久々にシュラフなど入れ、結構な荷物となった。
10月17日(木)
・前日夜に、四国(新居浜)を夜行バスで出発、一路東京へ。
朝6時に東京につくと、東京駅より、上越新幹線で新潟に向かう。
8:40-50 浦佐駅
・小出からタクシーに乗るのが良いが、浦佐から小出までの在来線の待ち時間は1時間もある。
時間がもったいないので、浦佐からタクシーにのった。
・駒の湯を越え、枝折峠への道に入ると、谷を隔てて、駒ヶ岳が大きい。
今日は快晴の上天気で、青空の下、素晴らしい迫力だ。
9:40-10:00 枝折峠(しおりとうげ) (標高=1080m、気温=15℃)
・タクシー代、9700円はさすがにこたえたが、今日中に駒の小屋に入るためには
「時は金なり」ということで惜しんではいられない。
枝折峠には、水場はなかったが、トイレはあった。登山届をだし、さっそく出発。
・登山道を歩き始めると、最初から素晴らしい紅葉の森が始まっている。
天気も良いし、人は少ないしで、なんともいい感じで登山が始まった。
目指す駒ヶ岳は、途中の小ピークあたりから見えだした。中の岳や、東側には荒沢岳も見え、なかなかいい感じの道だ。
11:00 明神峠
・この峠の少し手前に、明神堂という小さいお堂と、「銀の道」と書いてある稜線を乗越す道が横切っていた。
・相変わらず紅葉の林が続く。
それにしても紅葉のこの香りはどうだろう。甘酸っぱい秋の香りが鼻をくすぐる。
思わず駄句が浮かんだ。
「もみじ葉を踏みこえ行かん秋の山 見上げる空は蒼く風なし」
12:00-20 道行山(標高=1298m)
・ここで軽く昼食休憩とし、パンを食べる。
このピークも展望が良く、紅葉、青空、山やまの姿、いずれも100点満点。
13:20-30 小倉山(標高=1378m、気温=18℃)
・風がなく、だんだんと暑くなってきたので、Tシャツ一枚になって登る。
秋の新潟の山ということで用心し、寒さ対策として毛のズボンをはいてきたので、よけいに暑いが、さすがにズボンは脱げないし..
・紅葉は標高=約1500m付近で終わりとなり、その先は冬枯れの景色に変わった。
14:20-40 百草の池
・地図上では立ち入り禁止となっているが、実際は近くまで踏み跡が続いている。
ちょうどいた人によると、山頂小屋の管理人(米山氏)が池を復元して、刈り払いをしたとのこと。
・百草の池を越えると道は急登となった。幸い、日が傾いて、暑さも少し和らいできたので助かる。
中段まで上ると、景色は一層素晴らしくなってきた。
東の荒沢岳、南の中の岳から兎山への青い稜線など。
16:00 駒の小屋 着
・この小屋には、2000年初夏に一度泊っているが、いつのまにか小屋は新築になっていた。
しかし大きさは以前と同じくらいで、収容40人くらいか?
・小屋で一休みしてから、空身で越後駒の山頂へ出かける。
16:50-17:10 越後駒ヶ岳山頂
・ちょうど夕日が八海山のほうに沈みかけるときに山頂についた。
大きな赤い夕陽が、遠く妙高山のあたりに沈んでゆくのをじっと見つめる。
山頂からは、携帯(AU)がなんとか通じた。
17:20 駒の小屋
・小屋に戻るとさっそく夕食の準備にかかる。水場は、小屋から北側に2分ほどいったところにあり、秋なのに、冷たくて美味しい水が流れていた。
・今日の泊り客は、合計10名ほどでゆったりしている。
・寝る前に外に出てみると、上空には12夜の月がこうこうと光り、はるかに遠く、尾瀬の燧ケ岳あたりも、影絵のようにくっきり見えていた。
なんだか「神々の夜」といった神秘的な雰囲気だった。
・小屋の2階の窓からは、ぼんやりと駒ヶ岳山頂部の影と、遠く、長岡あたりだろうか?街の灯りが良く見えた。
10月18日(金)
・シュラフに小屋にある毛布を一枚かけただけだったが、温かく、よく眠れた。(朝方の小屋内の気温=10℃)
・外に出ると、今日も快晴でいい天気だ。日の出の姿をじっと眺めていた。(日の出=6:10)
7:00 駒の小屋 発
・予定通り中の岳への縦走に向かうが、昨夜の泊り客のうち縦走するのは結局自分ひとりみたい。後は皆、さっさと下山していった。
途中には水場がないので、とりあえず水は2L持ってゆく。
7:20 越後駒ヶ岳山頂(気温=10℃)
・ここからいよいよ縦走路に入る。最初は緩やかな下りだったが、のち、急な下りとなり、標高差=300mを下ったことになる。
8:20-30 天狗平のコル(標高=約1700m)
・ここまでは順調だったが、コルを越えると急に笹薮の道になった。深いところは胸まである。
しかも朝露で笹が濡れているので大変。下はゴアの雨具を着用して進むも、
足元は、よく見えないうえに濡れて滑りやすいので、厳しい。
9:00-10 小ピーク(標高=1760m)
・ここからは道が若干良くなり、尾根状の岩稜歩きとなって笹も少なく、快適になった。
岩は上越変成岩だろうか?青黒い色をしていて、いかにも堅そうな感じ。
・このあとは小ピークを2つ3つ越えてゆく。
左側(東側)は、北の又の谷が、下まで切れ落ちており、沢沿いの紅葉が良く見える。
よく見ると、切れ落ちた沢の中には、秋だというのに残雪が残っていて、さすがに驚かされる。
9:50-10:00 檜廊下のコル(標高=1760m)
・やれやれ!、中の岳への道のようやく半分、ということは全行程の1/4がようやく過ぎた計算になる。目指す中の岳はまだまだ遠い。
コルは休むほどの広さはなかったが、取り合あえず小休止してパンを食べる。
・次のピークまでは、再び、木の根と岩をよじ登るような道だった。
10:30 檜廊下のピーク(標高=1866m)
・ここから、しばらくは平坦な道が続くが、中の岳の前衛峰に取りつくと、再び急登となった。
・標高=約1900mの中の岳の前衛峰を過ぎても、急登は続く。この付近は道はまずまず。
12:30-50 中の岳山頂(標高=2070m、気温=18℃)
・ふー.... やっと着いたゾ。
ここまでの縦走路にも人はいなかったが、この山頂にも人影はまったくなく、
静かな山頂。静かすぎるくらい。
このピークは今回の山行のハイライトのはずだが、
疲れているのと、積雲が湧いてきて遠望があまり利かないこともあり、思いのほか感動が少ない。
・とりあえず昼食休憩ということでパンを食べて少し休んだ。
今日も秋とは思えない暑さで、しかも毛のズボンなので、よけいに暑い。
持ってきた2Lの水もだいぶ飲んでしまった。
・目指す兎岳から丹後山までの稜線も、思っていた以上に遠く見え、前途多難だ。ともかく後半戦に向かおう。
・ここから先、道がどうかな?と気になっていたが、十字峡への下山道の分岐を過ぎても、一応、道形ははっきりしていて、ちょっと安心。
しかし、道は結構急な笹原の下りで、下りなのに体力を消耗する。
13:50-14:00 コル(標高=1730m)
・一気に約300mを下った。コルの東側に、小さな池があった。
・ここから先も、ずっと笹原の道が続く。
兎岳までは、小兎岳を含め、合計3つの小ピークがあり、一つ一つなんとかクリアしてゆく感じだ。
・途中で、本日初めての対向者と出会った。十字峡を起点に丹後山ー>中の岳泊の周遊コースとのこと。
15:00 小兎岳(標高=1858m)
・小ピークなので休みなしで進む。
15:30-40 兎岳(標高=1925m)
・ここでようやく縦走の3/4が過ぎた。
なんとかここまでこれたな、という感じだが、時間はすでに夕方に近くなっており、目指す丹後山は、ずいぶん遠くに見える。
・このピークより、荒沢岳へのルートが分岐しているが、あまり歩かれてないようで、薄い踏み跡があった。
・上空は、先ほどまでの積雲はいつのまにか消えたが、代わりに下り坂の兆しの、巻層雲になってきた。少し焦りを感じる。急ごう。
・兎岳からは少し下り、再び少し登る。最後の急登を踏ん張る。
16:10 大水上山(標高=1830m)
・時間が押しているので、休まず通り過ぎる。
・ここからは、平が岳への縦走路が分岐しているが、先ほどと同様、あまり歩かれて無いような、薄い踏み跡だった。
・大水上山を過ぎると、ようやく、当初期待していたような、低い笹原の続く緩やかな稜線となった。
16:40 丹後山 山頂(避難小屋)着 (標高=1803m)
・日没直前になんとか到着できて、ともかくほっとした。
・丹後山自体はべったりと平たい山頂で、そこに避難小屋がポツンと立っている。笹原に浮かぶ小舟のような、小さい小屋だ。
・さっそく小屋の中に入るが、予想していたとおり、誰もいない。
30人ほど泊まれそうな小屋だが、さすがに一人きりだと、侘しいというか、ちょと不気味な感じでもある。
・ともかく日が暮れそうなので、急いで夕食の準備をする。
ガイドブックでは、近くに水場があることになっているが、この時期は水場も枯れていて、
駒の小屋で聞いていた通り、天水(屋根の雨水をトイで大きなポリタンに蓄えている)だった。
まあしかし、今日は2Lのうち、1.5Lは飲みきっているので、水があるだけまし。
雨水なので、コンロで沸かしてから夕食に使う。水はプラスチックくさい。
夕食はカップラーメンとおかず少々。
・夕食が終わったころには、周りは真っ暗となった。ちょっと不気味な感じもするので、シュラフに潜り込み、ラジオを聞いて気をまぎらわせる。
自分の周辺、半径5kmくらいには人はだれもいない、、、独りきりの山の夜。
・20時ころには、今日も月が出てきてくれた。小屋の中にも月の青い光が差し込み、心を和らげてくれる。
外に出てみると、笹原が月の光を浴びて白く静まり返っており、怖さも忘れるような幻想的な夜の景色だった。
10月19日(土)
・夜半より風が出てきて、避難小屋の窓をガタガタと揺らし始めた。
浅い眠りだが、さすがに昨日の疲れもあって、10時間ほど寝た。
小屋の中に一人だけのせいか、シュラフ+シュラフカバーでも明け方は少し寒かった。(朝の室内=10℃)
・朝6時前に起きて外を見ると、周りはすっかり霧となっている。
これはもう、さっさと降りることにしよう。
6:40 丹後山 発(気温=10℃)
・十字峡への下山道を行く。標高=1700m付近で、雲の下にでて、視界が出ていた。
・道はよく整備されている感じで、道形もはっきりしているし、歩きやすい。
7:30 ジャコの平(標高=1470m)
・標高=1600付近から周辺は紅葉の森となり、この付近は紅葉の中を下ってゆく。
8:00-10 ジャコの頭(標高=1280m)
・ここまで下ってくると、また少し暑く感じるようになり、Tシャツで下る。
・この先からは、樹相はブナ林となった。曇天の下なので、色はあまり冴えないが、紅葉(黄葉)はまずまず。
・途中、登りの対向者、2組、計7名に出会う。今日の登りはこれだけだった。
・標高=1000m付近で紅葉は終わり、緑の森となった。
地図上の「カモエダズンネ」から先は、転げ落ちるような急な坂となっている。
10:00-10 栃ノ木橋(登山口) (標高=530m)
・ようやく急な下りは終わり、あとは林道をのんびり下るだけ。
ここでとっておきのナタデココを食べ、一息ついた。
・十字峡までは林道を下る。並行する三国川は、青い水がとうとうと流れており、林道歩きだが退屈しない。
この付近の岩も上越変成岩だろうか?青黒い色をしている。
10:50-11:20 十字峡(標高=450m)
・やれやれ、これで登山終了。雨に降られずに済んでよかった。
小屋によって、タクシーを呼んでもらい、タクシーを待つ間にビールを飲む。
小屋のおばさんがサービスで枝豆をくれた。
・六日町までタクシーは、5700円。
11:50 六日町着
・休みは明日まであるので、ここで一泊し、明日、近くの手ごろな山に登っても良いか?と思っていたが、
天気予報では明日も雨のようなので、そのまま帰宅することに決めた。
・六日町からJR在来線で越後湯沢まで行き、そこから新幹線で東京へ、
東京で新幹線を乗り換え、結局、四国の自宅に着いたのは、夜の8時。
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