槍ヶ岳〜大キレット〜北穂高岳


- GPS
- 56:00
- 距離
- 41.5km
- 登り
- 2,460m
- 下り
- 2,455m
コースタイム
- 山行
- 10:40
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 10:40
- 山行
- 8:20
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:50
天候 | 初日は雨、でも10時くらいから下山まで晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2018年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
大キレットは危険個所ばかりなので写真のコメントや感想をご参考にしてください。 |
写真
岩影のテン場でとても秘境感があった
装備
備考 | 大キレット通過はテント泊装備は不利、ザックの重さで重心が移動して思わぬバランス崩しにつながる。小屋泊まりの装備にとどめたほうがより安全 |
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感想
ヤマレコ仲間のkatsuuuさんと立山で会おうかと話していたが
天候があまりよくないということでkatsuuuさんが辞退
以前から立山〜剱岳 or 槍ヶ岳〜大キレットをずっと計画していたので
出発直前まで迷った挙句、槍ヶ岳〜大キレットにチャレンジすることにした
上高地スタート時点で雨
気分が乗らないが予報によるとその後晴れるとのこと
その情報を信じて槍沢を詰めていった
槍沢ロッヂに着くころには予報の通り雨が上がり
思いもよらないほどの晴天となった
テンションがどんどん上がっていく
槍ヶ岳山荘に到着、3年ぶり
ここのテン場は以前からの憧れ
日本で一番高所にあるテン場だからだ
今回の山行の目的の一つでもあった
到着時刻も割と早かったこともあり余裕で張ることが出来た
体力的にも余裕があったので槍の穂先に登った
3年前に登った時よりずいぶん恐怖感が無くなっている
これまでの山行で慣れてきたこともあるだろう
槍の穂先でほかの登山者とはなぜか連帯感が生まれ会話が楽しい
その日の夜はぐっすり眠ることが出来た
翌日も快晴
ここから先は未知の世界
ひょっとしたら自分の人生は今日で終わるかも知れない
それくらいの気持ちだった
当然、大キレットの難度は十分承知している
槍ヶ岳山荘ではauがつながるとのことなので
妻にLINEでも送っておこうかなんて思ったが
ふだんやらないことをするのはかえって不吉なものを
呼び込んでしまうような気がしたのでLINE送信はやめた
山行の間、何も連絡せず、家に帰ってから
「あ〜〜疲れたで風呂入るわ〜」
というスタイルのほうが自分らしい
中岳あたりで黄ザック兄さんと赤ザック兄さんに出会い
どちらへ向かわれるのか聞いたら、お二人とも大キレットを挑戦するという
しかもお二人とも初めて
このお二人とは大キレットの途中で何度も顔を合わせることとなる
南岳小屋でコーラを一本飲んで気合いを入れ
大キレット下降点へ向かう
不安とワクワク感が入り乱れる
北穂高小屋を見ながら
「必ず北穂高小屋に着く!必ず生きて小屋に着く!」
と心の中でつぶやいた
当初は自分に無理そうなら引き返して天狗原経由で下山すれば
いいと思っていたが南岳からの下降は割と易しく
長いハシゴを二つほど降りるとキレットの一番低い部分に着いた
ここまで来たらもう迷わず北穂高小屋を目指す!と腹を括った
少しの間易しい登山道が続くが
そろそろ長谷川ピークと言われる難所が来るころ
左右の切れ落ちた岩稜に登りその岩稜を飛騨側に乗り越える
部分、そのあとの下降も大変怖かったが
とにかく自分の一つ一つのホールドとスタンスに意識を集中する
ここで足を滑らせたら、死・・・
このホールドした岩が崩れたら、死・・・
悪いイメージばかりがよぎる
A沢のコルに着いた
知らぬ間に長谷川ピークを越えていた
とうとう長谷川ピークのペイントを目にすることはなかった
というか、そんな余裕はない
ここで黄ザック兄さんと再会し
北穂高小屋に着いたら握手をしよう!と称えあった
次は飛騨泣き
飛騨泣きは金属製のステップのつけられているところのことかと
思っていたが、実はその手前(北)の飛騨側の切り立った巻道が核心部のようだ
高度感がすごく、まるでボルダリング状態のルート
剱岳のカニのヨコバイのような感じ
実をいうとここから先
北穂の最後の登りが一番危険だった気がする
ザレ場、ガレ場が多く落石を起こしそうだし
本来ならクサリが取り付けられてもおかしくないようなところ
を手足を使って登って行くところもある
ワンミスがすぐ滑落となる
「北ホ あと200m」のペイントを見たときは
やっとここまで来たかと思ったが
ここで気を抜くパターンが一番いけないと思い
今まで以上に手足の動きに集中した
そして、北穂高小屋のテラスに着いた
思わず「バンザーイ!」をやってみたかったが
恥ずかしくてできなかった
が、そんな気持ちに満満だった
このルートを超えた人ならその気持ちがわかると思う
そして、途中で知り合った
黄ザック兄さん、赤ザック兄さんも無事到着
お二人とそれぞれ握手し、称えあった
その後、北穂のテン場では、この日のプレイバックと強風で
全然寝られなかった、このときの余韻が今でも続いている
山行内容、難易度、計画の実行性、ロケーション
達成感、そして山行を終わった後の感動
どれをとっても今までの山行の中で3本の指に入るような
素晴らしい山行だった
去年の、鷲羽岳方面縦走のレコにコメントさせていただいた者です。
プロフ写真に見覚えがあり…ん??この方は…と思いました!
単独でキレット越えとは!勇気がありますね〜同じ単独男子がほぼ一緒に歩いていたのは心強かったと思います。
「ここで死ぬかもしれない」と始めは思っていた、とありましたか、その気持ちとても良くわかります!
でも大キレットより、北穂から涸沢岳のルートの方が難易度高く感じませんでしたか?
大キレットは、ラクちんルートではないですが、かなり整備はされていると感じました。それと比べて北穂から先のルートはあまり手が入ってないなぁと感じました。
大キレット、緊張しながら先に先にと進んでしまったので、もう一回あのルートを歩いてみたいですが…私は単独で足を踏み入れる勇気がでないですねー(T_T)
去年の北岳のレコも拝見しました。
なかなか出来ない経験をされたのですね。どんな山でも、怪我をしないで帰宅して「あ〜疲れたなぁ」と言える事は幸せですよね。再確認をさせて貰えました。状況をアップしてくだってありがとうございました。
これからも楽しいレコをヨロシクお願いします🎵
去年の鷲羽のコメでよく覚えてますよ!
コメントいただきありがとうございます
大キレット(南岳〜北穂)と涸沢岳〜北穂の難易度ですが
大キレット(南岳〜北穂)は通過に3時間、易しい所と危険な所の差が大きく感じました
涸沢岳〜北穂は通過に2時間、常に厳しい所を通過するイメージです
どちらが厳しいか、微妙ですね〜
ほかの登山者にも聞きましたが涸沢岳〜北穂の方が怖いという話も聞きました
僕も、今考えるとどちらが厳しいかわからないですねえ
北岳の件もあって、人間、どこで危険な場面に直面するかわからないもんだと思って、より慎重に山行をしています
普段通り、「あ〜疲れた〜」って日常に戻れるってことは
ホント、幸せなことなんだと思います
ところでmaroeriさんは今年、宮之浦岳に行かれたんですね
あそこは山ヒルが出るとか、ものすごい体力が要るとか
遭難多発地帯とか聞いています
天気も良い方でよかったですね
ほとんど雨の山ってイメージもあるし・・・
100名山、目指してらっしゃるのでしょうか
maroeriさんの性格でしたら単独行の方がよかったのかも?
僕も、山行の大部分が単独行なので、お気持ちわかります
junbaderさん、おはようございます!
屋久島は特に前から行きたかったとかそういうのではなく…
会社のリフレッシュ休暇で約半月休みがあり、どこで何をしようか?と検討していた時に友達が「絶対にイイよ!行ったほうがいいよ!」と言われ。それで計画しました(^o^;
海外の山も考えたけど、一人で長時間飛行機に乗るのもかったるいし(笑)そこまでして行って天気悪かったら最悪だしとか考えて最終的に屋久島に落ち着いた次第です(^^)/
屋久島には一週間滞在して、登山・沢登り・カヤック等、海での遊び以外は計画通り楽しんできました!
山にヒルはいるみたいだけど、確実に沢山いるのは花山歩道ルートです。
これはガイドさんが言ってました。
私が今回歩いたところでは会いませんでした。私もヒルは絶対にヤダー
ヒルの生息地は広がっているらしく、多分、鹿が運んでいるのでは?との事です。
遭難も多いらしいです。でもって、遭難したら出て来ないことが多いと。
晴れていれば、なんてことないルートだと思いますが、なんてったって雨や霧の島です。天候不良になり道迷いすると出てこれなくなり、又、探しきれないのでしようね。
縦走の際に私だけテント泊しました。
やはりテントはいいです。
昔からキャンプはしているので、テント泊の気持ちよさはわかるのだけど山中でのテントはお初でした。星がメチャきれいだったです!
実は山岳テント買ったのでいつ使おうか?と考えてるだけで実行してない💦
maroeriさん、失礼しました
百名山というわけでななかったんですね
ちなみに僕は山ヒルの巣窟ともいわれる鈴鹿山脈がほぼホームグラウンド
なんで、2週間前にもヒルにやられ、その噛み痕がまだ残ったままです
まあ、慣れっこですね
なので、いつも超高濃度塩水スプレーを持ち歩いてます(笑)
そういえばmaroeriさんのプロフィールにも書かれてましたが
複数で歩いても単独のように歩けるヤマ友の件
意味、良くわかりますが、結構、難しくないですか?
僕も同じですが、結局、単独になってしまいます
自分でいうのもなんですが自己中なんでしょうね
僕がテント泊が好きなのもそんな理由
あのマイペース感はテント泊でないとね
ヒルのすみかが、ホームグラウンド?!
キャー(@_@)
もうねぇ、ヒルってあの姿がまずヤダ…
そして、知らない間にスルスルと入り込んでる等という行動パターンも恐怖…
実際に山で見たのは一回だけで、走るように登って走って下山しましたよ。その時は、山と言うよりは丘みたいなとこだったからそれができましたけど。
山友…
実際に年に一回程度でしたが、アルプス等に出掛ける友達(と言っても親子くらい年が離れてるけどね)が複数だけど単独を感じられる人でした。結婚して一緒に行けなくなっちゃったけど(T_T)
彼女は、登りが強い人で私よりペースは上。だけど、要所要所では足並みを揃えて歩き、その距離感は絶妙でしたね。
ずーッとくっついて一緒に歩くよりは、自分のペースで歩く時間と景色を見たり食事をしたりする時は一緒で…、とバランスが良い人でした。
今回は立山三山縦走をご一緒に計画していましたが、
ご同行できず申し訳なかったですが、こんな素晴らしいコースへ行かれていたんですね!!!
それにしても、写真を見るからに怖そう・・・
高所恐怖症の僕にとっては、一生歩けないルートを淡々と歩いちゃうのがすごいですなぁ〜。(僕なら、硬直しちゃうんで絶対ムリ!)
今年の乾杯計画は延期になっちゃいましたけど、こちらに選んで正解だったと思います!
「油断大敵事故一生」と言う格言がありますが、まさしくでしたね。
ほんと、お疲れさまでした!
katsuuuさん、どうも!
この度はお会いできなくて残念だったです
それにしても今年は土日祝日のたびに天候が悪くなるんで調子狂っちゃったよねえ
山で天候が悪いと、魅力無くなってしまうからなあ
ただ、この連休は思った以上にいい天気になったんで良かったです
大キレットはずっと考えていた山行だったんで
立山〜釼岳、槍〜大キレットを最期まで迷って大キレットに挑戦しました
ただ当分はのんびりした山行をしたいと思いました
しかし、キツかったわ
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