【瑞金共同山行】瑞牆山〜金峰山【甲46.4】
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- GPS
- 12:07
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 1,941m
- 下り
- 1,943m
コースタイム
- 山行
- 9:48
- 休憩
- 2:20
- 合計
- 12:08
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
みずがき自然公園〜瑞牆山:不動滝周辺は沢の渡渉もあり、夜間山行は避けるのが無難。 瑞牆山からの下り:大きな岩の合間を急降下。 八丁平まで:道がわかりにくい箇所あり。油断して道をロスト。ピンクテープ大事。 大日岩〜稜線:岩の積み重なった急登。 稜線:岩場のアップダウン。 五丈石:正面は日が当たらない箇所が凍結したまま。登る人がいなかったのはそのため。 大日岩〜富士見平小屋:ガレた道も大日小屋以降は落ち着き歩きやすくなる。 富士見平小屋〜みずがき自然公園:基本下り。歩きやすい。最後道が不案内なので早々に林道に出るが吉。 |
その他周辺情報 | 増富の湯はぬるめの浴槽がほとんど。高くても37度。 |
写真
感想
山と山からの爽快な展望は一片の雲も無い群青の快晴下、申し分無し。
一方で私の山行におけるミスの連続は暗雲となって素晴らしい山行に影を差した。
それでもなお、快また喜の感情が勝るのは山の偉大さ故なり。
本感想では後事の戒めとして山行内遭難事例への猛省を特に記す。
【「遭難」とは?】
新聞、テレビや雑誌等を見ると、ヘリを呼ぶ呼ばないとか、捜索費用がいくらかかるとか、基本的に重大遭難を前提とした話がメインであり、また、当然のことながら死ぬか行方知らずにならないと個別事案としてニュースになることは無い。
そうすると、自分では進退窮まって他人の助力を得ないと下山できないような状態でもなければ遭難に該当しないと思う人が出てきてもおかしくはない。結果として、日没前に下山できなかろうが道を間違えて沢に迷い込もうが、自分でリカバリできれば「遭難した」は「遭難しかけた」、「危うく遭難するところだった」になってしまう。私も山行を本格的に始めた頃はそんな意識でいた。確かに「遭難した」よりも「遭難しかけた」と思う方が気持ち的には楽だ。
しかし、本来の道への復帰や自力下山ができたとしても難に遭ったことは紛れもない事実。その事実は直視しなければならない。
そしてニュースになるような重大遭難は氷山の一角であって、その下にはこのような「プチ遭難」が何千何万とあるに違いない。健康影響が軽いというイメージの大麻が麻薬への入口なら「プチ遭難」は重大遭難の入口。このような些細に見える事故の裏にも深刻な判断ミス等があるのではないかと徹底的に追及することが爾後の安全山行のために重要であると信ずる。
【道迷い遭難概要(天鳥川上手の小川山方面分岐〜八丁平間)】
奥秩父山塊の西端、瑞牆山の麓から小川山方面の八丁平に登る道はメジャーなルートではないため、踏み跡がやや薄い箇所がある。それに倒木が加わるといよいよ以って道がわかりにくくなってくるのだが、今回、桃太郎石を出発してから再度出会った天鳥川の清冽な流れに心を癒した直後、したがって標高2000mの辺りだろうか、先行するヒロシ氏が道に自信が無いと言って立ち止まった。以前に問題無く歩いたことがあること、そして、八丁平まであと僅かだという認識から道を外れても直登すればすぐに尾根に達すると安易に考えて藪中に突進。初動の確認を怠った結果として30分以上ロスすることになった。
【遭難原因及び再発防止策】
(1)最初にヒロシ氏が「道がわからない」と言って立ち止まった時に、道の状況を確認することなく、「じゃあこっちだろう」と安易に転進。
本山行では不動滝経由で瑞牆山に向かったのだが、山頂で日の出を拝むことを期していたために当然不動滝コースは未明に通過。沢の渡渉もあり、暗い中では道もわかりにくく、道がおかしいと思っては立ち止まって前後左右を確認するという作業を何度も行った。その一方でこの無作為不始末!未明の不動滝コースであった緊張感が微塵も無い。日が昇って明るくなっていたこと、一山越えて安心感が漂っていたこと、一度歩いていること、これらの事情により相当気が緩んでいたと言える。
〔再発防止策〕
道が不明な時は徹底的に確認する。
(2)本来の道を外れたことはすぐに認識したが、距離的にあと少しという思いからそのまま直登を図り、藪中に突進。
岩や密集した藪に阻まれて直登失敗。藪の薄い所を衝いて突破を図る(時と場合によっては迂回を繰り返すうちに方向感覚がおかしくなりかねない悪手)。
最近出てきた遭難事例「GPSがあるから大丈夫と高を括って戻らずに前に進みながら登山道復帰を図り、かえって状況が悪化する」を地で行くGPS航法も実施。さすがに状況が悪化するところまでは行かなかったが、GPSでは藪の状況はわからないし、地図上の道も実際とは数十m以上ずれている場合が多い。地図も大事だが、自分の状況も含め、眼の前の現実をよく見るべき。
〔再発防止策〕
道を外れたと思ったら面倒くさくても戻る。
(3)登山道を向かって左側に外れたという認識から、登山道へ復帰すべく右側へ右側へと進み、結果として登山道に復帰した。しかし・・・。
八丁平に登る道を左側に外れて、その状態から登山道に戻ってきたのだから当然左側に進む。しかし、八丁平に登る道だと思っていた道は、小川山〜八丁平間の道だった。したがって、出た道を左側に進んだということは小川山方面へ進んでしまっていたということ。近いはずの八丁平に至らないのでおかしいとすぐに気がついたが、これは自分の認識以上に本来の道からかなり大きく左側にずれて進んでいたということを意味する。むやみやたらに登山道を外れて歩くことの恐ろしさを改めて痛感した。
〔再発防止策〕
登山道に復帰したら、現在位置を確認する。
【総括】
山は素晴らしかったが、山行は駄目駄目。しょうもないミスのオンパレードで非常に情けなく、自分を張り倒したくなる。しかも、過去にも同様の事例はあり、同じ失敗をいったい何度繰り返すんだ?という話。増上慢が遭難するとはよく言ったものだ。
今回の失敗を肝に銘じて、安全山行を再度ゼロから積み上げていく(レンタカー店の「無事故○日目」のように)。
〜おしまい〜
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