GW先取り 栂池〜雪倉岳〜白高地沢〜朝日岳〜木地屋
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 42.8km
- 登り
- 2,898m
- 下り
- 4,447m
コースタイム
- 山行
- 8:17
- 休憩
- 0:53
- 合計
- 9:10
- 山行
- 5:22
- 休憩
- 1:28
- 合計
- 6:50
- 山行
- 6:20
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 7:58
・平岩駅1550に乗りたかった。
・栂池高原行バスは1855が最終。平日のみらしいです。
天候 | 4/17 晴れのち曇り 夜は雪 /18 晴れのち曇り 夜は雨 /19 雨のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
平岩駅 17:27 これで南小谷に来れば栂池高原行き村営バスに間に合う。18:21着 雨やみを待って出発したためその15:50に間に合わず。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
山は雪がまだまだありました。 |
その他周辺情報 | 着替え持ってきていれば姫川温泉入れたなぁ 泉質が気に入っているので郷の湯へ。今年何度目だろう? |
写真
感想
この山行のあとにメインの連休先取りをしていたが、この週は確実に晴れるのがわかっていたので、予定みっちりでも冬に行かなかった分を取り戻そうと気合で出かける。(結果、メインの連休は寒気の流入による悪天で6日も家にいる状態だった…)
16日の天気はすこぶるよかったものの仕事に疲れ1日充電。ラストの日のみあまり良くないらしいが喜び勇んで出かける。前夜のうちに栂池着、車での寡民は不快。それでも初日にどこまで行けるかが勝負と思っていたためしっかり目覚められ、830のゴンドラに乗り込めた。ロープウェー山頂駅では薄曇りになりつつあった。3人の日帰りチームにぶち抜かれ、船越ダイレクトルートでオオバテこいて登る。あまり風もなく、金山沢の斜面が『おいでおいで』をしていたがグッとこらえ先を急ぐ。直前天気は夜に少し荒れるようで、信州側からの風も出てきてどんどん曇ってくる。稜線は一昨日までの雪もあってかスキーを外すことなく行けそうだ、と思っていたものの小蓮華の手前は斜面が固くシートラすることに。
三国境まで登ることなく小鞍部で鉢山コル付近まで行ければと滑降準備する。スリバチ池側へは滑ったことはあっても、鉱山道側へはデータなし。地形図から判断すれば多分鉱山道側に滑りややトラバースすることで、避難小屋直下の沢を登れそうな雰囲気だったものの、先を急いでいるのではまることは許されない。小尾根上を鉢鞍部に向けて滑ると雪が切れてしまい、結構苦戦しながらなんとか鞍部に到着。ここから見る鉢山はなぜか大きく見えて、できれば楽したいという思考がはたらき、下りトラバースをしてから緩い尾根上を稜線に戻ることを選択する。結果、はじめに迷っていた斜面を滑ってもおおよそ同じところに出られたようだ。
避難小屋に着くと驚いたことに扉が解放されていて内部に大量の雪が吹き込んでいるではないか。自分の予想した通りの時間展開で行程が進んでいることから、今日は絶対に白高地沢に入ると決め、1730でありながらも前進した。シートラで雪倉Pに到着すると、白馬岳方面から雪が舞い始めている。ただ富山方面は海岸線もはっきり見え、街の明かりもちらほらとしており不思議な景色だった。Pを早々に後にしたのだが、記録では北斜面がすぐに滑れるような記載であるにもかかわらず、思いのほか雪がなく、東側に張り出した雪庇状の下は確認はしなかったものの、ちょっと行けないのではと思ってしまった。目視で確認してしっかり雪が付いているところまで歩けば、もう暗くなってしまうと思ったので、風もあまり強くなかったこともあり雪倉Pから少し北側の砂礫地に幕営した。でもよく考えればこれだけ気も生えず雪もつかずの平坦地、これから天気が荒れるのに定石無視のことをしてもよいのだろうか?案の定、風が徐々に強くなり気圧の谷の通過を感じて眠ることになった。
17日 昨日結構頑張った感じがあったので遅めに出ようと思っていた。気が付けば無風快晴、出発前一旦ピークへ向かい大展望の記念撮影。ここでモデルの雷鳥男子がグェグェいいながら登場。しばらく撮影させてもらう。
その後、滑走ルートを確かめるために雪倉の滝方面の雪庇状を覗けば、一面べったり雪が付いている。なるほどこれは昔から滑られているルートな訳だ。この雪は北側斜面へと続いていると予想し滑り出す。その予想は的中し夏は池になる斜面へと続いている。傾斜は適度でもシュカブラが多く、赤男山南コルからの沢と合わせたくらいからザラメで少し雪が重かった。天気がいいことを悪く言ってはいけないな。
目的のB.Cは以前流れの出ているのを確認している1200m地点くらいだが、早く朝日岳に行きたい気持ちが抑えられず、若干の灌木があり平坦で眺めの良い地形図上の1538付近にB.Cを設定、白高地沢を朝日岳へ向かう。これだけいい天気でも明日は悪天らしい。さらに雪は重くなったものの、快適斜度の斜面をひたすら詰める。朝日東面を落とそうか往路を戻ろうか思案しながら登る。
白高地源頭付近を行くと風が強くなっており、以前来たときと同様に残り200mの標高はデカいシュカブラだらけ。雪が固くないことが唯一の救いか。東面は気温が高かったので今回もパス、往路を戻ることにしたためシュカブラの影響のない斜面を探しながら朝日P到着。360度の展望でも風が強く寒いため、記念撮影のち一段低いピョコの陰で大休止した。
滑降は夏道に近い側(稜線伝い)はシュカブラが少なかったように思う。白高地沢内はメロウな斜面でも重雪にてこずりながら下る。ただ今日も貸し切り斜面だ。五輪尾根も今回はパス、ここまで来たらやっぱり滑ったほうが良かったのかな。ダラダラ滑り、本流1580mくらいのブッシュがあるところに水流が露出していたので給水しB.Cに戻った。戻れば最高と思っていた天場は、ブッシュがあっても関係なく、結構風が強く壁を積んだ。夜は雲が多く風が強いものの月も出ており、本当に天気が悪化するのかが不思議なくらいだった。
18日 夜半から風向きがまるで逆となり、白高地沢下流方面から風が吹き上げてきていた。入口をこちらに向けて設定してしまったことが気になってよく眠れない。以前、GWの常念乗越で風上に入り口を向けて設定したことで、雨により大浸水をしてしまったことがあったからだ。かなりの強風、たまたまそれほど雨は降っておらず、やめばいいなととりあえず天幕撤収を残し、出発できる準備は終わらせ30分程度沈殿。この30分がのちに効いてくることになろうとは…
やんだすきを縫って出パ、水分を吸いに吸った雪はかなり重く、パワー系の滑りとなる。ヒョウタン池の脇を抜け、ブッシュがしっかり隠れた斜面を鉄橋まで滑り下りる。鉄橋付近は小屋の人なのかいつも階段が切ってあり、感謝いっぱいである。
兵馬の平まではあの急斜面をシール登行。重重雪でツボ足なら潜ってしまって進めないくらいな感じ。雨が本降りにならないうちにできるだけ進みたいと思っていたので頑張って登るが、冬の蓄積がないため足が雪以上に重い。登り切るといくらか割れているところもあるが、ど真ん中を突っ切り、その先は先人のトレースを追って緩い尾根に取り付く。稜線はガスっているが、この辺りの標高は視界良好でよかった。
蓮華温泉までのこの尾根は、登りで終わる登山道なのであまりいい印象がない。でも、この時期のこの尾根はブナの疎林でいい雰囲気。結構好きな場所だ。さらに足が重くやっとこさっとこ蓮華温泉に到着。水をもらい除雪終了点の情報をもらって出発。この天気でも振子沢を戻った人たちがいるとは驚きだ。とりあえずツアーコースの分岐へ進みヤッホー平へ滑り込む。沢を渡ればすぐに登りに変化、登り切って林道復帰すると、もうここからは大糸線の時刻との勝負、小雨で何の展望もない重雪林道をひたすらに角小屋峠へ進む。峠までの斜面は雪がベッタリついており、登り切った先の樹林脇で休憩。ものすごい速さで雲が流れている。
ここからは登りはないはず…ウド川に向かって滑り始めると、あまりの雪の重さに閉口する。傾斜が少ない所は止まってしまう。ウド川右岸斜面のトラバースは足が修行の極みである。ひたすら目印を追い、つづら折りの林道にでる。期待を裏切るようにメチャメチャ雪が重く、15時台の大糸線に間に合うかギリギリな感じだ。小屋の情報では木地屋の里の近くまで滑って行けるとのことだった。堰堤の見える開けた沢に近づき、いよいよ終盤だと思うや否やキャタピラの跡が…『げ!除雪されてる!』
自分が思うほどまでは下れず、例年と同じくらいのところまでしか進めなかった。電車の時刻を確認すると『15:50』と15時後半ということが判明。携帯の地図情報を確認すると駅までは3.6キロと出た。現在時刻は14:20、『これならいける!』とまるで休むことなくブーツ外装シートラに仕様変更し、駅へと急いだ。
歩き始めてなんとなく思っていたのだが、駅までは5キロくらいあった気がする…再び地図情報を見れば『5.9キロ』。時刻は14:50、1時間ではいくら車道の下りだと言っても間に合いそうもない。結局、追い抜いて行った車は1台。平岩駅着はおよそ15:10。朝の出発待ち30分がここに影響してしまった。電車は1時間弱待ち。姫川温泉に行っても良かったが、また同じ服に着替えるのも嫌だったし…良かったことはといえば雨が強くなる前に駅に着いたこと、電車がまだあったこと、栂池に戻るバスがあったことだろうか。
本チャン休み前にいいトレーニングができたと思っていたのになぁ…まさかここまで天気が悪いとは…今年は店じまいか??
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