残雪期の奥穂高岳(GW前半)
- GPS
- 25:37
- 距離
- 36.2km
- 登り
- 1,922m
- 下り
- 1,912m
コースタイム
- 山行
- 6:28
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 7:59
- 山行
- 6:39
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 8:53
- 山行
- 4:41
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 5:18
天候 | 1日目:登山日和の晴れ!! 前日に降雪があった影響で、日中は涸沢で雪崩れが発生したようです 2日目:薄曇りの晴れ、午後から次第に雲が厚くなり夕方からみぞれ混じりの小雨→湿り雪 3日目:未明からの湿り雪で積雪は20〜30cm程、日中は次第に止んでくる。2,500m以下では小雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
あかんだな駐車場から上高地バスターミナルは、乗り合わせタクシーで移動 帰りは上高地バスターミナルからあかんだな駐車場はバス乗車で移動(1,160円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
残雪期の奥穂高岳登頂は、一定以上の登山スキルと装備が必要で初心者・初級者は経験者と一緒が安全登山に繋がると思います。 上高地〜横尾:登山道に積雪はほぼ無く普通に歩けました。 横尾〜涸沢:登りは本谷橋から先の急登でもアイゼン無くても登れるが、雪道を歩き慣れない方はアイゼンあれば良い。下りはアイゼン装着要だが、本谷橋から下の途中にアイゼン外しても歩ける。 涸沢〜穂高岳山荘:雪崩れに要注意。前爪アイゼン必要 穂高岳山荘〜奥穂高岳山頂:穂高岳山荘直上の雪壁でのクライムダウンが核心。セミワンタッチ以上の前爪アイゼン、ピッケル必要。岩と雪(氷)がミックスした急登なので、クライミングと前爪アイゼン・ピッケル操作のスキル必要。特に雪庇からのクライムダウン時に滑落リスク有り。 穂高岳山荘に常駐していた岐阜県警によると、28日に穂高岳山荘から直上の雪壁での滑落事故あり。たまたま滑落防止の網に引っかかったことで怪我レベルで済んだものの、網にひっかからなかったら死亡事故になる所だったとのこと。 |
その他周辺情報 | 下山後は、平湯の森で入浴と食事 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
予備靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
ゲイター
バラクラバ(目出し帽)
重登山靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
12本爪セミワンタッチアイゼン
ストック
ピッケル
雪崩ビーコン
ゾンデ棒(プローブ)
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
厳冬期用ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル(行動用)
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
ゴーグル
タオル
ツェルト
ナイフ
カメラ
シェラフ
シュラフカバー
テントシューズ(像足)
シュラフ用エアマット
ヘルメット
ハーネス
スリング
カラビナ
|
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共同装備 |
スコップ
スノーソー
調理用食材
調味料
厳冬期用ガスカートリッジ(低床コンロ用)
低床コンロ
中小型コッヘルセット
ファーストエイドキット
ポール
テント
グランドシート
テントマット
ダブルロープΦ8.5mm×50m(Dry)
デッドマン
ハンディアマチュア無線器
|
感想
学生の時(約32年前)振りに久々に登りたいということで、今回、私とYさん、Wさんの3人パーティで残雪期の奥穂高岳へ涸沢ベース2泊3日のテント博で行ってきました。
私以外、積雪時の奥穂高岳初めてということで、特にWさんが雪山とアイゼン・ピッケル操作に慣れていないので、サポート体制を充分に取っての山行としました。
<準備>
慣れていないメンバーには訓練として
・テント泊及び歩荷訓練としてリトル比良テント泊縦走
・前爪アイゼン操作訓練として金毘羅山でのアイゼントレ
を事前に実施しました。(山行記録あり)
<1日目>
出発前にザックの重さを計ったところ、約22kg(私)、約19.5kg(Yさん)、約16.5kg(Wさん)となりました。
あかんだな駐車場からバス乗車しようと移動していたら、たまたまタクシー乗り場に相乗り待ちのタクシーが待機いたので乗車することに。始発バスよりも早く上高地バスターミナルに到着しました。ラッキー♪ 準備をしっかりとって出発することができました。
クライミングギア装備ありでザックが重たいこともあって他メンバーはちょっとバテ気味になりましたが、途中から観られたハロやアークに励まされながら涸沢までのロングルートをなんとか歩ききり計画通り14時過ぎに涸沢へ到着できました。一方で既に多くのテントが張られてあり良い場所が無かったのでテント場の整地に思いのほか時間がかかり16時から雪上訓練することに。それでも最低限必要な訓練はできたので良かったです。夕食は割と旨くできたのでお腹いっぱいになって就寝できました。
<2日目>
朝食もしっかり取って計画から30分は遅くなったものの5時30分に出発。常駐の長野県警の方から登るルートのアドバイスを頂きました。前日に雪崩れる箇所はほぼ雪崩れたが涸沢岳下にはまだリスクあるので入り込まないようにとのことでした。ザイテングラートを何とか登りきって奥穂高岳山荘に到着し急登直下で写真撮影しました。約32年前の思い出の写真と同じ箇所で思い入れがあります。
穂高岳山荘に常駐してる岐阜県警の方に話を伺ったところ、前日28日に急登上の雪壁からのクライムダウン中の女性が滑落したそうで、たまたま滑落防止のネットに引っかかったので怪我で済んだけどネットにかからなかったら死亡事故になっていたとのこと。クライムダウン時は特に注意して下さいとアドバイス頂きました。
穂高岳山荘からの岩と雪(氷)の急登を登る際、慣れないWさんに私とYさんの前後両方でガイドサポートしながら無事に登攀。山頂まで順調に登ることができました。山頂では上空は雲に覆われていたものの、ガスることなく360°の眺望が観られてよかったです。
山頂から下山時は雲が下がってきてガスってきたこともあり早く下山したいところではありましたが、穂高岳山荘上の雪壁核心部からのクライムダウンで怖くて降りる自信が無いとのことだったので、岩稜帯までの約30mをロープビレイで降ろすことになりました。スタンディングアックスビレイをセット。練習は以前から何度もしていましたが実践活用は今回初。セルフビレイの良い場所があまりなくセットに時間はかかりましたがビレイそのものは問題無くできました。ロープビレイした安心感からかWさんはスムーズにクライムダウンしてもらえて良かったです。私がシステムを回収している間にYさんには先に降りてもらい、岩稜帯から下のWさんのクライムダウンをサポートしてもらいました。無事に急登取付の安全地帯まで降りることができました。がんばったご褒美に穂高岳山荘でしっかりお昼ご飯を摂って涸沢まで下山。途中シリセードも楽しむこともでき、最後まで充実した2日目となりました。
<3日目>
前夜のみぞれ交じりの小雨から湿り雪になったのを気づかずにテント端で就寝し、積雪でテントが半壊して雪の重みを感じて3時前に起床(笑)急いで全員テント外に出て急いで雪かきし、何とか復旧して朝ご飯をやっと摂れました。他のテントは半壊や倒壊した形跡はなかったので、私達のテントが積雪に弱い??3シーズン用フライだったから??う〜ん謎です。
予定より1時間過ぎ遅れの6:45分に出発。警察から昨夜からの積雪で雪崩が発生しやすくなっているので沢筋はあまり休憩せずに素早く降りて下さいとアドバイスありました。途中雪崩れている箇所があったり、屏風岩からの雪崩れている音が聞こえてくる等、雪崩れを身近に感じながらあまり休憩せずに横尾まで降りました。そこからは順調に上高地バスターミナルへ。無事に下山です。
今回、残雪期での様々な天候や体験ができ、充実した良い山行になりました。
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