鳳凰三山(念願のオベリスクの上に立つ)


- GPS
- 51:23
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 2,449m
- 下り
- 2,429m
コースタイム
-10:26~38火事場跡-11:28~33苺平-12:03~13:10南御室小屋
-14:40~15:50薬師岳小屋-16:17~33薬師岳山頂-16:40薬師岳小屋
4月30日 7:30薬師岳小屋-7:42~54薬師岳山頂-8:20~38観音岳山頂
-8:51~55鳳凰小屋分岐-9:39赤抜沢ノ頭-9:50~12:05地蔵岳山頂
-12:17赤抜沢ノ頭-13:00鳳凰小屋分岐-13:29~35観音岳山頂
-13:59~14:02薬師岳山頂-14:07~47薬師岳小屋-15:29南御室小屋
5月1日 6:02南御室小屋-6:32~39苺平-6:56~7:11火事場跡-7:42~51杖立峠
-8:27~51夜叉神峠小屋-9:26夜叉神峠登山口
天候 | 4月29日:快晴 4月30日:曇り 5月 1日:雨のち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
し、在家塚のお交差点を右折して国道52号線を北上、飯野の交差点を左折して県道 107号線を西進する。新町交差点を右折して北上し、芦安交差点を左折して県道20 号線を道なりに進み、夜叉神峠登山口駐車場に車を止める。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポストは、夜叉神峠登山口に登山ポストがあります。 <夜叉神峠登山口~夜叉神峠小屋> 整備されている唐松林の中をジグザグに登り、高度を稼いでいきます。雪は全く ありません。 <夜叉神峠小屋~杖立峠> 小屋前からは白鳳三山をはじめ、南アルプス北部の山々の展望抜群です。ここ から急登が続きます。標高2000mを超した辺りから雪が出だし、杖立峠手前からは アイスバーンの部位も。ルートを的確にたどれば、峠まではノーアイゼンでも行く ことができました。(下山時はかなり雪が解け、谷側のルートを歩けばアイゼンは なくても可能ですが、装着していたほうが歩き易い所も。) <杖立峠~苺平> 出だしのトラバース部分で完全なアイスバーン為、アイゼン装着して登りました が、下山時はノーアイゼンでも下ってくることができました。火事場跡を過ぎた 辺りからは、ルート上を歩いていても踏み抜くことがありました。 <苺平~南御室小屋> こちらも、所々で踏み抜くところがあります。トラバース部分は谷側に落ちない ように注意が必要です。 <南御室小屋~薬師岳小屋赤抜沢ノ頭> 小屋を出ていきなりの急登。雪も腐っていてずり落ちることもしばしば。急登を 登りきってやがて明るくなってくると、砂払岳山頂に到着する。ここからの眺望も GOODです。ここから少し下ると、薬師岳小屋に到着します。建物の半分はまだ 雪の中でした。 <薬師岳小屋~赤抜沢ノ頭> この間は、基本的に稜線歩きとなり、岩場もありますので、ノーアイゼンで歩き ましたが、観音岳を越したところの急登はピッケルが必要です。所々で雪庇の上を 歩くところもありますが、極力夏道が出ているところはそちら側を歩きましょう。 眺めは最高です。 <赤抜沢ノ頭~地蔵岳+オベリスク> 一旦下り、お地蔵さんの先で荷物をデポし、岩場の途中まではフリーで登ること ができます。オベリスクは、裏側に回り込み岩の間をくぐると取付きに到着する。 残置のシュリンゲが何本もぶら下がっていますが、確実に一冬は越しているので、 これを頼りに登るのはやめた方がいいです。我々は、2名がフラットソール持参で ザイルを出して登りました。下りは、懸垂下降で。 ※オベリスク登攀は、お助け紐がありはしますが、劣化等考慮するとそれを信じ きって登ることはかなりの危険があります。岩登りの基本を知っている人で あれば、怖くて登れないと思います。登られる方は、自己責任で。 下山後の温泉は、少し韮崎方面に走った「武田乃郷 白山温泉」に浸かる。 600円の入浴料で、露天風呂からは、茅ヶ岳方面が正面に見え、疲れを癒して くれる。その隣にある「そば処 上小路」で昼食をとる。美味しかった。 |
写真
感想
最近のGW山行は敗退続き。今年こそはと、天候にあまり影響されない鳳凰三山
に行くことに。せっかくここに行くのなら、オプションでオベリスクに登ろうと
いうことで、登攀具を持って行くことに。このような遊びの装備があるため、軟弱
な私と他の2名が小屋泊で、残りの4名はテント泊にする。小屋泊組は薬師岳小屋
まで初日に登り、テンバの関係でテント組は南御室小屋のテンバで初日は泊り、2日
目は全員が南御室小屋で集合という計画で山行に臨む。
初日は、超が付くほどの快晴。夜叉神峠から見える白鳳三山はいやが上にも気分
を高めてくれる。この日は甲府でも30℃を越えたということで、途中からは半そで
Tシャツで登る。このルート、稜線沿いを登るお気軽コースだとなめてかかって
いたが、距離が長い上、要所要所ではかなりの急登もある。最初は、主将の後に
ついて歩いていたが、ペースが合わず、逆に疲れ方がひどくなるいっぽう。主将
には申し訳ないと思いつつ、杖立峠から先の急登で抜かさせていただき、南御室
小屋まで先行させていただく。当初、薬師岳小屋まで一緒に行く予定だった後続隊
のとかげの仲間さんは調子が上がらないということで、南御室小屋に泊まるという
ことで、ここまで担ぎあげたザイル(4kg弱)を預け、私ととかげSSさんの2人が
薬師岳小屋を目指す。小屋を出ていきなりの急登ではあったが、明日の朝一番を
楽するため黙々と登る。薬師岳小屋に到着すると、小屋の半分は雪の中。小屋開け
時には、急な雪解けのため小屋の土間は水浸しだったそうで、その名残が残って
いてぬかるんでいる。小屋の中にいても室温は3どしかないため、吐く息が白くて
寒いだけなので、薬師岳を往復して時間をつぶす。風もなくのんびりできるが、
天気予報通りに雲が出てきて、明日以降の行動に少し不安が。夕食をいただき、
名古屋来られた女性4人組と少しお話をし、我々はストーブの前で濡れた靴下を乾か
そうとするが、なかなか乾かず、消灯前に布団に潜り込む。小屋の中は、人もそこ
そこにはいっていて小屋が雪で囲われているため、カマクラ効果で以外に暖かい。
翌日、天候は悪くなる予報ではあったが、高曇りのため、景色を楽しむことが
できる。7時半にテント組と合流し山頂を目指す。昨日、薬師岳から先を見る限り
は稜線上は歩き易そうだったので、ノーアイゼンで出発する。稜線に出てからは、
周りの景色を楽しみながら縦走する。観音岳山頂に到着すると、初めて最終目的の
オベリスクが目に飛び込んでくる。赤抜沢ノ頭手前で、オベリスクに登っている人
の姿が見えたので、気分が高まるいっぽう。途中のお地蔵様で、岩に登る(信仰の山
なので、岩の上に登ることはお地蔵様の頭の上に登ることになる)ことと安全を
祈願してから取付きに向かう。途中、先ほどまで岩に登っていた方とすれ違った
ので状況を確認すると、アイゼンの爪を引っ掛けて登った方がいいとのアドバイス
を頂いたが、足元を見ると6本爪のアイゼン。これでどうやって?と思ったものの、
ご意見は参考にさせて頂く。岩を回り込むようにして取付きに到着し、残置ロープ
を見ると、これに身の安全を託すにはあまりにも不安が。フラットソールとカムを
持ってきていただいたとかげの仲間さんを待つ。トップはお任せし、私は2番手で
登る。登山靴で登るにはかなり難しいので、残置ロープを使いながら登っていく。
山頂からは360°の景色。あと5名が登るので、途中からはビレイを代わる。次第に
風が強くなってきて寒くはなってきたが、全員の登頂と、懸垂下降を確認してから
最後に下る。下についてからザイルを外そうとすると、なかなか落ちない。かなり
焦ったが、強めの力で引っ張るとやがて外れてほっとする。全員で登頂を祝って
記念撮影をしてから小屋を目指す。南御室小屋は、薪ストーブが燃えていて、昨日
とはうって変わって暖かく、テント泊のメンバーには申し訳ないが、小屋の中で
のんびりと過ごす。夕食はこれまた豪勢な上、布団も羽毛布団。最高である。就寝
までの間、薪ストーブに当たりながら高知から来られた夫婦の方とお話をしながら
過ごす。
最終日、夜中に屋根をたたく雨音で目が覚め、明るくなってからも小降りのまま
の状態。とりあえずは上着だけを着込んで出発する。下りは、登って来たルートを
下るだけなので、各自のペースでバラバラに下って行く。途中、アイスバーンの
場所もあったが、結局この日もアイゼンを出さずに済んだ。小屋から3時間半で
登山口に到着する。駐車車両は半分くらいまで減っていた。下山後の温泉は、韮崎
方面に少し行ったところにある白山温泉でお湯に浸かる。まだ開店して間もない
ので、のんびりと入ることができた。その横にある「上小路」で蕎麦をいただき、
帰途に就く。
GWの山行でやっとピークを踏むことができた上、念願だったオベリスクに登る
事もでき、大満足の山行でした。
KAMEさん
お付き合いを頂きましてありがとうございました。
本当に展望の良い景色最高の山でした。鳳凰三山を侮っていたため、洗礼を受けてしまいました。結果オーラーの南御室小屋2泊となった、とかげの仲間です。
ありがとうございました。
来年は、西穂沢から西穂岳や奥明神を詰めて前穂高(岳沢集中)なんて。勝手に来年の想像をしています。
By とかげの仲間
何とか、天気に恵まれた感じですね。
自分も行ったら、絶対山小屋だったと思います。
まずはお疲れ様でした。話を楽しみにしてます。
tokageさん、お疲れ様でした。
連敗続きのGW山行、やっと山頂を踏むことができました。
それも、念願のオベリスクのトップに立つことができ、大満足の山行となりました。
これも、皆さんがいたいたために達成できたことだと思います。
ありがとうございました。
来年のことも考えてはいますが、まずは夏の山行を計画しましょう。
おはようございます。morgenrot2さん。
今回の山行、参加できなくて残念でしたね。
何とか、天気にも恵まれ、目的だったオベリスク登攀も達成することができました。
次回こそは、一緒に楽しみに行きましょう。
kameさん お疲れさまでした。
往路ではザイルを歩荷していただきありがとうございました。久々の懸垂下降は大変緊張しました。
今度の乗鞍の山スキー、好天になるといいですね!
お疲れ様でした。
相変わらずのタフさには感服いたします。ついて行くのがやっとでした。
懸垂下降、最初の一歩は特に緊張しますね。今回の支点は、残置ロープに隠れてしっかりと確認できなかったため、特に緊張しました。
tokagessさんと約束している山行を今年は実行したいと思いますので、見捨てないで下さいね。
私は30,1日に屋久島で行きました。天候が悪化して引き返しました。いいてんきでうらやましいかったです。30日はまあまあのてんきでしが。まあうーターンして正解、事故の元ですものね。ひょっとしたらすれちがっていたのかもしれません。残雪のあるうちにまたいこうと思っています、私の白州の小屋から目の前にオベリスクが見え、甲斐駒がどーんとみて毎日介護の仕事にがんばっています。お近くに来ることがありましたら、どうぞメールくだされ、お寄りください。
初めまして、kitasan。
こんなにロケーションのよいところにいらっしゃるなんて、すごくうらやましいです。
31枚目のkitasanのテントの横に写っている水色のモンベルのクロノスドームとその隣のエアライズ(写真33枚目の左のオレンジのテント)は、私の仲間です。もしかすると、その者たちとお話をされたのでは?
そうですよね。山はやっぱり引き返す勇気が必要だと思います。そのため、雪山は敗退ばかりで、未だリベンジができていないものばかりです。
そちらに行く機会がございましたら、メールさせていただきます。お気をつけて下さい。
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