恩若ノ峰ー源次郎岳ー高芝山ー倉掛山ー笠取山ー竜喰山ー大常木山ー飛龍山縦走
- GPS
- 56:00
- 距離
- 76.7km
- 登り
- 5,064m
- 下り
- 4,947m
コースタイム
2日目:上日川峠(3:55)-裂石(4:50)-1518ピーク(6:25)-高芝山(6:35-6:40)-柳沢ノ頭(7:35-7:45)-鈴庫山(8:05)-ハンゼノ頭(8:30)-板橋峠(9:00)-倉掛山(10:10-10:25)-白沢峠(11:05)-笠取小屋(13:00) 幕営&休憩
笠取小屋(14:50)-笠取山(15:20)-雁峠(15:50)-笠取小屋(16:15)
3日目:笠取小屋(3:30)-山ノ神土(5:25)-将監小屋(5:40-5:50)-竜喰山(6:35-6:40)-大常木山(7:30-7:35)-大ダル(8:10)-禿岩(8:45)-飛龍山(9:10-9:25)-三條の湯(10:35)-塩沢橋(11:35)-お祭(12:35)-深山橋(13:30)
天候 | 1日目:曇り後晴れ後雨 2日目:晴れ 3日目:晴れ後雷雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り:深山橋バス停〜丹波山温泉〜JR奥多摩駅 |
感想
GW後半は天気が崩れるとの予報だったが、ありがたいことに、天気予報が回復している。半ば諦めていた、2泊3日の山行に出かけることにした。
■1日目(塩山駅〜源次郎山〜上日川峠)
GWだというのに電車は、普段の週末より空いている。塩山駅で電車を降り、登山口に向かった。
果樹園の間を通り抜けて、細い道を登って行く。左手に注意して進む。いくつか踏み跡があったが、道標も見つからず、どこから登って良いのか分からない。結局、道の終点まで登ってしまう。しかし、そこにも薄い踏み跡があり、それに従って登ると、立派な踏み跡に合流した。
このルートは登山地図で破線になっていて、ヤブがうるさいとなっているが、ヤブは全くなく、踏み跡はしっかりしている。ブナの新緑の中を気持ちよく登って行く。
恩若ノ峰は二等三角点があるだけで展望はない。その先も道ははっきりしている。空が急に曇ってきて、小雨がぱらついてきた。
源次郎岳の手前の最後の登りはかなりの急登だ。休みながら登って行くと、最後、右側に続く黄色のテープに惑わされ、頂上の南側に迷い込んでしまう。踏み跡もない斜面を強引に頂上まで登っているところを、東側から来た登山者に見られてしまった。(後で気が付いたことだが、ヤマレコユーザのmadahaさんだった。なんと、先週の篠井山の山頂でもお会いしている)
山頂で昼食休憩。山頂の木は伐採され、北側に少し眺望があった。ここから、嵯峨塩林道の分岐まで、少し登る。ここから上日川峠までの破線ルートは、背の低い笹の間に踏み跡があり、特にルートが分かり辛いところはなかった。
天気は先ほどから回復している。アップダウンがほとんどないなだらかな道を、気分よく進むと、今日の幕営地の上日川峠に着いた。ここまで車で入れることもあって、多くの人で賑わっている。山の格好をしていない人もちらほら見える。
受付をして、一番奥の場所にテントを張った。他のテントからは、30mほど離れた所に1張だけ張れるスペースがある。静かでとても快適。
■2日目(上日川峠〜高芝山〜倉掛山〜笠取小屋)
今日は少し行程が長いので4時前に出発。一度、裂石まで下る。2度歩いたことのある道で、暗くても問題なく下れた。
高芝山への登り口は、介山記念館に入ったところにあるが、道標はない。尾根に向かう踏み跡をたどって登って行く。所々、落ち葉が深い所があり、あまり歩かれていない様子。
尾根を登って行くと、プラスチック製の階段が度々出てくる。これは、送電線の巡視路などで良く見かけるものだ。ここも送電鉄塔が近くにあることだし、登山道というよりは巡視路なのかもしれない。高芝山まで、道標は一つもない。
1518ピークの手前まで、踏み跡は薄いが、基本的に尾根を登って行くだけなので、迷うことは無かった。ヤブも全くなし。
しかし、1518ピークの直下から、急にヤブが出てくる。背の高い笹で、スズタケと言うのだろうか。私の身長よりも高く、桿の部分が固い。道が急に分からなくなってしまい、ヤブを漕いでピークに向かう。ヤブが濃くて、どこが1518ピークなのかも良く分からない。とりあえず、ザックを置いて、空身で高芝山(1540m)に向かう。
高芝山の方は、ヤブはそれほどでもない。最後の急坂を登り詰めると、頂上に着いた。ちょうど、富士の方角の眺めが良い。
1518ピークに取って返す。ここから、北に向かって竹森林道に出なければならない。登山地図には書かれていないルートだが、地形図には破線が書かれているし、距離も1km弱だ。ヤブ漕ぎでも行けると思っていたのだが、この猛烈なヤブを目の前にすると、急に不安になってきた。地形図とコンパスで確認して、北に向かう尾根に乗った。しかし、この高密度の固いヤブは、なんとも厄介だ。1km進むのに2時間くらいかかってしまうのではないか。身長を越えていて見通しが利かないのも辛い。
少しヤブを進むが、すぐにはじき返された。これはまずいなと思いつつ、辺りを見回すと、右手にピンクテープがある。ヤブをかき分けて進むと、思いがけず、道を発見した。尾根の少し東側に、きれいに刈り払われた道があり、北に向かっている。
結局、この道が林道までずっと続いていて、苦労せずに林道まで出られた。何ともありがたいことだ。しかし、何のために刈り払われているのだろうか。
林道から、柳沢ノ頭に向かう道は、木の階段が延びていて分かりやすい。安心して入っていたが、ここもヤブがすごかった。踏み跡はあるが、左右から笹が覆ってきていて、かき分けながら進む。先端が目に刺さりそうで怖い。私の身長よりも高いヤブのトンネルをタオルで目を覆いながら進む。途中、木の階段などもあるので、元はちゃんとした登山道だったのだと思われるが、しばらく整備されていないようだ。
苦労して、ようやく柳沢ノ頭に到着。山頂の案内板には、私が通ったルートが、遊歩道として書かれていたが、柳沢峠からの道が、とても良い道なので、誰も使わないのだろう。
富士を眺めながら、少し休憩する。今日の大きな登りは、ここまでで終わりだ。時間にもゆとりがあるので、鈴庫山まで足を伸ばした。こちらの山頂からも富士がよく見える。
戻って、ハンゼノの頭に到着。ここからの眺めは更によい。私の好きな山梨の山々が一望できる。黒岳、王岳、毛無山、白根三山、甲斐駒、すべて懐かしい。
この先は、とても歩きやすい道が続く。今日は天気が良く、日差しを遮るものがないが、時折吹く風が涼しい。
板橋峠で、一度車道に降りる。ここで間違った道を、しばらく進んでしまう。戻るのは面倒なので、地形を確認して斜面を越えて登山道に戻った。この辺りは、開けた草地を進んで行く。
倉掛山は、草地の明るい山頂。甲武信岳が近くに見えた。木陰で昼食休憩を取って、先に進む。この先は、細い林道に降りると、その道は笠取小屋まで続いている。延々と林道を歩くと、笠取小屋に着いた。
GWということもあって、テント場が埋まっていたらどうしようかと心配していたのだが、とても空いている。まだ4張りほどしかない。受付をすると、テントを張る場所を指定された。色々なテント場に泊まったが、張る場所を指定されたのは初めて。トイレと山小屋に一番近いところで、私なら絶対に選ばない場所だった。テントで休憩後、水だけ持って笠取山と雁峠に散歩に出かけた。どちらも2年ぶりで、懐かしい。
夜、ラジオのニュースで、白馬岳に向かった中高年グループ6人が亡くなったことを知る。私も気をつけなければいけない。
■3日目(笠取小屋〜竜喰山〜飛竜山〜三條の湯〜深山橋)
今日は午後から雷雨との天気予報だ。午前中には、林道まで降りてしまいたいと、3時半に出発。
真っ暗な中を進んで行くと、鹿が警戒音を発して逃げて行く。お休みの所を申し訳ない。鹿からしたら、登山者なんてものは、土足で家に上がり込んで来る他人のようなもので、迷惑以外の何者でもないだろう。山ノ神土まで、巻き道を行く。ここは、良く整備された太い道で、歩きやすい。途中、沢を10回程横切る。
途中で、早くもパラパラと雨が降ってきた。すぐ止むだろうと進んで行くと、強い降りになってきた。将監小屋の軒下に逃げ込んで、雨具とスパッツを着ける。
登山道は、この先も大ダルまで巻き道が続く。しかし、竜喰山と大常木山に登りたい。このルートは、登山地図にも地形図にも描かれていないが、歩いた記録がいくつもあり、踏み跡があるとのこと。
将監峠の分岐のすぐ先から尾根に取り付く。道標は無いものの、笹の間に踏み跡が見える。雨は上がってしまい、日差しが出てきた。雨に濡れた笹の間を進み、雨具がびしょぬれになる。昨日のヤブと比べたら、ここの笹は膝下程度の低いものなので問題ない。
踏み跡に従って稜線を登って行くと、竜喰山の山頂に着いた。展望はなし。2011mと書かれた新しい山名プレートが置かれている。2011年と2011mということから、昨年、作られたものかもしれない。
大常木山に向かうと、岩場が増え、シャクナゲが現れてきた。道標もなく、赤テープも見当たらないが、稜線上に薄い踏み跡があるので、それをたどる。今日は視界も良好で、進む先が見えることもあって、特に不安はない。
大常木山頂上の手前は、少し危ない岩場だ。そこを登ると、山頂に着いた。小さな山名プレートがある。北には和名倉山、南東には飛竜がすぐ先に見えた。
尾根を下って行くと、笹の生えた滑りやすい急な下りで、2回滑って転倒する。大ダワ手前で登山道と合流した。今日の核心部を無事に歩けてほっとする。
天気はとてもいい。眺めの良い禿岩に立ち寄ってから、飛竜山に向かう。ここは、3年前に一度来たことがある。山頂で休憩後、下りは東側の破線ルートで降り始めたが、途中で道を間違えたようだ。尾根を直進してしまった。地形図で確認すると、尾根を下れば登山道に合流することが分かり、そのまま尾根を降りてしまった。尾根上にも薄いながら踏み跡がある。
あとは下るだけだ。三條の湯まで小走りで下って行き、その勢いで後山林道まで降りた。ここで急に空が暗くなった。あっという間に雷鳴が響き渡り、大粒の雨が降ってきた。雨具を着けて足早に林道を下る。
雨は30分ほどで止み、すぐに晴れ間が出てきた。今日は、晴れと雨が繰り返される変な天気だ。この林道から見える木々は新緑で溢れている。雨に濡れた葉がとても美しかった。
お祭バス停まで降りてきたが、バスの時間まで2時間もある。2時間もただ待っているのはつまらないと、奥多摩方面に向かって車道を歩くことに。
しかし、深山橋まで来たところで、またもや雨が降ってきた。まだ、奥多摩駅行きのバスまで1時間ある。ここで、丹波の温泉に向かう手があることに気が付いた。雨に濡れて1時間バスを待つよりも、温泉でゆっくりしてから帰った方が遥かにいい。ちょうどやってきた丹波行きのバスに飛び乗った。
コメント
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山行を満喫してますね!
自分も見習わないとですよ。
boneさん、こんばんは。
GWは天気に恵まれて、予定していた2回の山行の両方とも行くことができました。2泊3日の山行は、まとまった休みでないと行けないですから、ホント晴れて良かったです。
今回も、とても充実した山旅になりました。
boneさんは、一緒に山に行く仲間がいるようで、楽しそうですね。boneさんも、そろそろテントの出番でしょうか。
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