ヤビツ峠-みやま山荘泊-蛭ヶ岳-檜洞丸-犬越路
- GPS
- 29:34
- 距離
- 24.4km
- 登り
- 2,117m
- 下り
- 2,326m
コースタイム
08:21ヤビツ峠-08:39富士見山荘前-08:41護摩屋敷の水08:46-08:47富士見山荘前09:04-10:00三ノ塔10:06-10:28烏尾山荘11:02-11:58新大日-12:30塔ノ岳-12:53日高-13:28丹沢山(みやま山荘泊)
5月5日
丹沢山(みやま山荘)05:25-05:55不動ノ峰水場降り口-06:00水場06:05-06:10水場降り口-06:22不動ノ峰-06:47鬼ヶ岩ノ頭-07:09蛭ヶ岳07:25-08:26臼ヶ岳08:36-10:05檜洞丸10:45-12:27犬越路12:39-13:34用木沢出合-13:55西丹沢自然教室
天候 | 5月4日 晴れのち雨 5月5日 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
復)西丹沢自然教室バス停 14:40発新松田行きバス 中川バス停下車(ブナの湯) 中川バス停 15:53発新松田行きバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
富士見山荘前の三ノ塔登り口前の舗装林道にヒルがいました。 丹沢山から蛭ヶ岳へ向かう途中、不動ノ峰手前の水場に水はありました。 |
写真
感想
蛭ヶ岳から臼ヶ岳を経て檜洞丸に至る丹沢主稜を歩いてみたかった。
24時間耐久の方々のような真似はできないので、1泊2日の山行となる。
ここ2回、大倉から塔ノ岳に上がっているので、3年ぶりにヤビツから表尾根も歩きたい。
GWは平日の5月1日、2日も休みなので、ここであれば表尾根の混雑も、山小屋の混雑もある程度回避できる。
ところが、家族の都合で5月1日はNG。
5月2日、3日は雨の予報。晴れの日が少なくなって、4日以降なら混雑は必死。
天気を取るか、混雑を取るか。
で、混雑を取る。
コース配分を考えれば、蛭ヶ岳山荘がベスト。ヤビツからでも3時には入れそうだし、翌日、うまくすれば大室山も周回できるかも。
だけど、今まで泊まったことがない丹沢山のみやま山荘も捨てがたい。
烏尾、尊仏、蛭ヶ岳と泊まってるので、みやま山荘も是非押さえておきたい、との気持ちは強い。
丹沢の小屋の中では、食事が充実しているとの評判もある。
3月に寄ってカレーを食べたときに、きれいな室内も確認済み。
で、5月3日、翌日の天気がよいことを確認して、4日の予約を入れる。
5月4日朝、ヤビツ峠への始発バスの出発時間は遅い。
最寄駅、始発より1時間近く遅い電車で間に合う。
なので、家で朝ごはんを食べてから出発。
秦野駅。ターミナルに溢れる人、人、人を予想したが、すでに臨時便の1本目が出た後で、定刻の2本目に並んでいる人はそれほど多くはない。
それでもギューギュー詰めで、なんとかつり革につかまってヤビツまで揺られていく。
みやま山荘には早く着き過ぎるかもしれない。行者ヶ岳の鎖場がどのくらい混むのかわからない。
今回は2日間の昼食は調理なので、ゆっくりの昼ごはんもよいな。
夕べの最終チェックの天気予報では、秦野地域は夕方から夜に一雨きそう。
本当は、岳ノ台経由も考えたが、念のため早めに上がっておいた方がよさそうなので、岳ノ台はパス。
家からお茶は持参。調理用の水を富士見山荘近くの水場で確保。
さて、富士見山荘前から三ノ塔への登山道に取り付くこうとしたところ、舗装された林道の坂が川になっている。
今日は暑いぞ、快晴だと、ヤビツから歩いてきたが、こりゃスパッツがいるな、と路肩にザックを下ろし、スパッツを取り出す。
確かに、前回着けたときも、ファスナーがきつかった。
しかし、今回は、まったく動かない。さんざん格闘したが、だめだ。
前日の大雨が、この先、川のように襲ってくる。そして、どろどろ地獄を考えるとスパッツは必須。
そして取り出したのが、テーピングテープ。いつも持ち歩いているけど、出番のなかった備品。
すっかりべとべとになっているけど、こういうときに役に立つ。
もともとおしゃれなイデタチではないので、見た目の不恰好は気にせず。
左のスパッツをテープでぐるぐるにしていると、ふと目に入ったのが、右のひざの上のヒル!
ひえ〜。
自称ホームグラウンドの丹沢には30回近く来ているけど、実はヒルとの遭遇はこれが初めて。
まだ血は吸われていなく、細い茶色の物体を思わず指ではね飛ばす。
塩もアルコールも持ってないけど、ライターならあるので、火でやっつければよかったのかもしれないが、余裕ありませんでした。
すでにズボンの裾から他のヤツが入っているのではないかと気が気でなかったが、とりあえずザックの周囲にヤツがくっついていないことを慎重に確認してから背負った。
結局15分ほどもたもたしてしまったが、今日はたっぷり時間のある行程なので、慌てず騒がず、出発。
やっと晴れたGWの表尾根。さすがに人が多い。普段、静かな山行になれている僕には、ちょっと騒々しい若者集団は苦手。
二ノ塔までの登りで、軽くかわした後、三ノ塔に出るが、ガスで視界悪い。烏尾山荘の眺めを楽しみにしていたのに残念。
1時間歩いたので、ジェルでエネルギー補給し、烏尾山に向けて下る。
下り終わる前から、ポツポツ、雨が降ってきた。
周りには、合羽を着だしたり、ザックカバーを着けたりする人がちらほら。
まだ、それほどでもないな、と思っていたら、烏尾山への登りになってから、少し強く降ってきた。
このあたりの広葉樹はまだ葉が出ていない、枝だけの樹なので、雨をしのげず、ザックを下ろして合羽を取り出すにはちょっといやな感じだったので、烏尾山荘まで急いだ。
山荘に着いたときには、丁度音をたてる程の降りになってきていたので、飛び込むようにして小屋に入った。
「休憩ですか?」「はい。」
先客は2組ほどだったが、次々とやってきた。
それでも数組で、全員が座れたのは、おそらく三ノ塔で足止めをくっているパーティーが多かったからだろうか。
日帰りで塔ノ岳を目指していた人には、引き返した人もかなりいたのではないかな。
300円の休憩代で日本茶とお茶菓子をいただき、合羽を着込んで、ザックカバーを着けて、雨が小降りになったのを見計らって小屋を出ると、雨は上がっていた。
30分以上、雨宿りさせてもらったが、ここでも今日の宿がみやま山荘なので、気持ちにゆとりが持てた。
行者ヶ岳の鎖場は、すれ違いの待ちと子供の待ちくらいで、すんなり通過。
それでもまた降ったり止んだりで、いつ本降りになるかも分からないような天気になってきたので、新大日では昼ご飯をパス、塔ノ岳も写真だけ撮って、丹沢山に向かう。
雨が強いが、合羽着てるから、それは大丈夫。だけど腹減った。ので、早歩きになる。
日高、竜ヶ馬場のもやったブナの立ち枯れが幻想的で写真を何枚も撮る。が、見たほどには写せていない・・・
みやま山荘に早く着いたら、塩水橋の方、天王寺尾根分岐まで往復してみようかとも思っていたが、空腹と雨でそれどころではない。
濡れたものを着替えて、カップヌードルライスを作って食べる。思いの外美味い。
小屋は、雨のためキャンセンルが出たりもしたようだが、蛭ヶ岳までの予定を変更して泊まる人もいたりと、夕食は4回転だった。
降り始めが早くなったためか、夜にはすっかり上がって、シルエットの富士山や満月っぽい月もよく見えた。
朝ご飯は5時から。天気はよいが、ウインドブレーカー代わりに合羽を着て、スパッツを着けて5時半に出発。
丹沢山から蛭ヶ岳への道は1995年8月以来2度目だが、こんなに素敵な道だったとは。
天気のよい朝にこの道を歩けたことも、泊まりを丹沢山にして大正解。この道を見通しの利かない雨の中、通り過ぎてしまったら、なんともったいないことだったか。
不動ノ峰の手前の水場、前日の雨の割にはチョロチョロだが、おいしい。
昨日は雨で500mlのお茶1本しか水分補給しなかったので、お茶も粉で作ったイオン飲料も水もあるので、今日の昼のラーメンの分として、500mlだけ汲んで来る。
蛭ヶ岳では、すでに1時間以上歩いたので、もうおなかが空いて、ゼリー飲料で2回目の朝ご飯。
今日は暑いぞ(昨日も思ったけど)、とUVケアを首筋と顔全体に。
さて、これからが今回のメインイベント臼ヶ岳、檜洞丸への主稜踏破だ。
タフでした。タフな道でした。蛭ヶ岳からの下りの急なガレの歩きにくいこと。
檜洞丸の山頂への急登の長いこと。
バリエーションルートなどは歩いたことがないですけど、今まで歩いた丹沢の一般登山道の中で、一番タフな道だと思います、蛭ヶ岳から檜洞丸への道は。
この道をナイトハイクするなんて信じられない。
丹沢を語る上では、是非経験しておかなきゃいけないコースですね。
大人の道って感じです。
そういえば、それまでと違って、すれ違う人が、単独の方ばかりになっていました。途中、抜いていった方(たぶん蛭ヶ岳山荘泊の方)には3人とか4人のグループの方もいましたが。
檜洞丸の山頂近く、青ヶ岳山荘の「トイレ近くにあります」の標識に目を奪われて、足元のロープのような木の根に引っかかり、つんのめりそうになり、思わず声を上げた。
山荘にいた人たちに聞こえなかっただろうか。恥ずかしい。
まだ10時だが、ものすごく腹が減った。で、山頂で中華三昧上海塩味を作る。今回、ラーメンの具、という商品を持ってきた。
湯が沸騰したところに、麺と一緒に乾燥具材を一緒に入れるのだが・・・
わかめで麺が見えない。
ラーメンのスープは、ほどほどの量の具材までしか許容しない。
一人前のラーメンには、多すぎたようだ。
食べられないことはない。
ただ、野外で食べるという折角のシチュエーションで、絶好のおいしさアシスト状況で、最高ではない味にしてしまったのは、残念、教訓、経験。
2袋持ってきたカフェオレは、夕べ寝る前に1杯飲んで、もう1袋あるが、食後のカフェオレはパスして、犬越路に向かう。
檜洞丸から犬越路も初めての道だ。降り口に、ツツジ新道より危険なので注意するよう書かれている。
この道、前半はすばらしい。左手に西丹沢の緑を見下ろし、富士山がどーんと見える開けた尾根を歩く。
尾根を上がってくる風が強い、けど、気持ちいい。
こういう景色のところを歩けるから、山はいいんだよな、などと思ってしまう。
途中、鎖場があり、これはこれでよいのだが、そのあと、鎖がない岩を抱えるようにして通るところや、細尾根に肝を冷やす。
西丹沢自然教室の事故現場のマップには、犬越路への道での遭難事故が赤いピンで示されていた。
現場には、割と新しい花がいくつも供えられていた。
疲れているときに、ここを単独で通るのは怖いな、と思った。
怖いと思うと、腰が引けて、楽しむ余裕がなくなる。
このコースの後半は、笹薮の中をアップダウンを繰り返す、早く通り過ぎたいと思うような道になる。
それで、前半と後半でまったく逆の印象となった。
標高が下がって、暑さがきつくなってきて、余計に喉も渇き、犬越路に着いたときには飲料の残りが心細くなった。
トイレに行きたいのを堪えるのもあって、少しセーブしながら飲んだので、このときに熱中症気味になってしまったのかもしれない。
このあと、二日間、頭痛に悩まされた。
時間的には、大室山を往復しても、夕方までにはバス停まで降りられるが、欲張らないことにした。
それよりも早くブナの湯に浸かろう。
犬越路非難小屋のトイレを使わせてもらって、用木沢出合まで沢沿いを歩く。
上の方は足場が悪いが、途中から快適な道になり、ブナの若木のまぶしい緑を楽しむ余裕が出てくる。
西丹沢自然教室バス停では、バスまで40分、時間があったので、ゆっくりと自然教室の展示を見て過ごした。
夕べのみやま山荘では、「山で死なないために」という本を読んで、自然教室では「なぜ遭難するか」という説明を見た。
家に帰ったら、家人から北アルプスの医師グループ遭難のニュースを聞いて、春の丹沢といっても、家で待つ人にはずいぶん心配かけてると思った。
中川バス停で降りて、西丹沢お決まりのコースでブナの湯に行く。
こちらは山以上の混雑。
洗い場でフォーク並びをしたのは初めてです。
今回も、無事帰って来られました。めでたし、めでたし。
家には柏餅がありました。今日は、端午の節句でしたね。
みやま山荘に同じくらいの時間に到着していました
日帰り縦走の予定が1泊となりましたが
翌日はすばらしい天気になりましたね
今年のGWは天気がいまいちでした
翌日逆方向に歩きましたが富士を見ながらの山歩きを楽しみました
コメント、ありがとうございます。
みやま山荘で、単独の方で、食事の写真撮っていたということは、僕の隣がotouさんだったのですね。
翌日、大山から三峰まで、ずいぶんたくさん歩かれたのですね。
丹沢をよく歩かれているようなので、また、どこかでお会いするかもしれませんね。
はじめまして。
私たちは4日に自然教室から檜洞丸を目指そうとしましたが、GWの渋滞のおかげで、到着が遅れて、結局途中で引き返しました。こちらでは、ヒルは出ませんでしたが、三ノ塔あたりには、もう出だしたのですね。やっかいだなぁ〜
はじめまして。
5月から11月がヒルのシーズンと、丹沢のどこかの看板で見ました。雨の日、暑い日に出やすいとも書いてありました。
地図の表記をみると、丹沢の中でも、東の方が多いようですね。
今回は、目撃したのは1匹だけで、すぐに払いのけて、血を吸われずにすみましたが、他のヒルがズボンの中まで入ってしまっているのではないかと、気が気でありませんでした。
ツツジ新道のコースは、靴を脱いで渡らないといけないと、西丹沢自然教室の情報板に書かれていましたね。
僕は犬越路から用木沢で降りてきたので、大丈夫でしたが、降りてきてから知りました。
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