赤岳(登り:県界尾根/下り:真教寺尾根)
- GPS
- 06:58
- 距離
- 10.9km
- 登り
- 1,299m
- 下り
- 1,297m
コースタイム
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:57
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
そう判断して路肩に駐車した。 ぼくが一番乗りだったが、下山時には他に2台の路肩駐車。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
残雪はもうありません。 県界尾根の鎖場は、怖かったです。 真教寺尾根の鎖場は、距離は長いですが、怖くはなかったです。 あくまでも、個人の感想ですが。 しかし残念ながら、高所恐怖症の方は無理でしょう。 県界尾根は「八ヶ岳最難度コース」とのことですが、あくまでも登山道。アクロバティックな動きが要求されるわけではありません。慎重に行けば、残雪もないですし、問題はないと思います。 行かれる方は気を付けて。 二合目から県界尾根に登る斜面。崩落地を登っていく。斜度がきつくなってきていよいよ登れなくなると、その崩落地を避ける。このとき崩落地に向かって右に避けるのが正解のようだ。ぼくは左に行ってしまった。尾根を目指すことに変わりはないし、歩けないことはないので問題はなかったが、踏み跡が見えなくなって心細くなりました。 |
写真
感想
ぼくは登山のモットーを
「山になんか登っても、偉くもなんともない」
としている。
だから、なにかに挑戦するような登り方はしたくない。
ごく素直に、「あそこからの景色を見てみたいな」という思いで山に登るべきだと考えている。
みなさんのレコを読んでいると、たまに「線をつなぐ」「赤線つなぎ」という言葉を目にする。
あまり興味がない。
そんな登り方は、言い方は悪いけれど、邪道じゃないですかね。
自分の「全ルートを地図で見る」を見る。
八ヶ岳には良く登っている。
しかし、赤岳。文三郎尾根と真教寺尾根の間のわずかな距離。おそらく100メートルにも満たないその区間を、ぼくは歩いていない。
赤線が途切れている。
そこさえ歩けば、天狗から編笠まで、八ヶ岳の稜線を一直線に全部歩いたことになるのに、そこだけ途切れている。
…
行こうかな…。
すまない。「邪道」とまで言っておきながら、本当に申し訳ない。
行かせていただきます。
ルートを調べる。
赤岳に登るときにいつも利用するのは、美濃戸から行者小屋を通るルート。
折角なので、いつもとは違うルートで登ってみよう。
県界尾根と真教寺尾根を周回するルートはどうか。
真教寺尾根は、3年前に一度登っているが、県界尾根は歩いたことがない。
どんなルートだろう。
「山と高原地図」によれば「八ヶ岳最難度ルート」と。
最難度ルート、だと?
ゴクリ…。
これは行くしかない。
最難関、制覇してみせます。待ってろ、赤岳。
こうして、自分史上最高に不純な登山となる。
こういう功名心に駆られたような登山は良くない。第一に危ない。
まぁ、無事に戻ってこられましたが。
県界尾根の鎖場は、やはりちょっと怖かった。
最初の鎖はトラバース。ひかれた鉄板の上を歩く。これは問題ない。
次に出てくる垂直の鎖。これが最初の恐怖。
なにしろ、岩場には手足を引っかける場所がない。鎖を補助として使うのではなく、完全に鎖に頼り切った登り。鎖から手を離した瞬間に、崖下に真っ逆さまだろう。
もうひとつ怖かったのは、巨石を抱き込むような感じで回り込んで、崖の左側から右側へ移るとき。そこに頼るべき鎖はなく、主観的には飛ぶような気持ちになる。もちろん、実際にはいつもより数センチ余分に足を伸ばすだけだろうし、客観的に他人がここを渡るのを見たとしても、大したこととは思わないだろうけれど、主観としては非常に怖かった。なにしろ、踏み外せば死ぬわけだから。
そんな死と隣り合わせの区間はしばらく続くけれど、ぼくが怖かったのは、その二箇所だ。人によっては、軋むハシゴの方が怖いと思うかもしれないが。
そんな鎖場が1時間。頂上山荘がすぐそこに見えても、なかなか到着しない。
けれども、「最難度」と覚悟して取り付けば、少なくとも気持ち的には、意外にあっさり山頂に立っていた。
むしろ、2合目から尾根を目指して登る崩落した斜面の方が、よほど衝撃だった。この程度の斜面が核心部だという山はいくらでもあるだろう。そんな斜面が2合目から登場する絶望感。
でも、ハイテンションで山頂に立てば、美濃戸口から登るよりも早い3時間半で到着したこともあり、「楽勝だぜぇ」と。
ゴキゲンで下山。ふと時計を見ると、頑張れば正午前にクルマまで戻れそうな時間。ラストはダッシュ。そんな余力も。
「最難度ルート?昼飯前だったよ」
みたいな。
で、帰宅。ホッとしたせいか、どっと疲れが出る。玄関で倒れ込んだら、もう起き上がれない。
やっぱり、ぼくには安心安全のんびり登山があっている。
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