前ホ・奥ホ
- GPS
- 17:46
- 距離
- 26.5km
- 登り
- 1,967m
- 下り
- 1,954m
コースタイム
- 山行
- 7:55
- 休憩
- 2:14
- 合計
- 10:09
- 山行
- 6:02
- 休憩
- 1:32
- 合計
- 7:34
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
9月の最初の三連休に穂高岳に1泊2日で山行。
予報は各日とも概ね「晴れ」の予報。ただし、2日目は霧も出る予報だった。
今回、上高地から岳沢−重太郎新道-前穂-奥穂-穂高小屋-涸沢-上高地と回る予定で、2日間の天候によって周り方を逆にすることも検討していた。
結果的に1日目に岳沢から前穂-奥穂を踏むルートとしたが、これが大正解。2日目は概ね曇った状況から抜け出せない天候であった。
ともかく、沢渡駐車場に深夜1:30到着。仮眠をし、午前4時半頃にバスターミナルに向かうと、乗り合いタクシーから声がかかる。
ジャンボタクシーで900円/人。
バスよりも安く、早く現着するので迷わず乗り込む。
上高地はマイカー規制されており、上高地へ続くトンネルは夜間は封鎖されている。
開通待機のためタクシーが切り返し閉鎖されたゲートが開くのをしばし待つ。
そこからトンネルを超えると「上高地」である。いくつかのトンネルを越えると
そこが上高地バスターミナルだ。
バスターミナルに到着すると身支度が始まる。トイレや登山届の提出箱が混み合う。
身支度を済ませまずは有名な河童橋を目指す。
橋を越えて岳沢ルートに入る。しばらくなだらかな山道だ。
木々の間を進み岳沢小屋に到着。
岳沢小屋は完全予約制であり、予約なしは不可と表示があった。
ここでで皆がメットをかぶり本格的な山登りの準備をする。
この先、急勾配の重太郎新道に入る。なお、小屋からは天狗沢経由で日帰りでジャンダルム、奥穂を目指す猛者が何組かいた。
重太郎新道は急勾配が続く。とにかく見上げるような登山道が続く。
途中、岳沢パノラマはすごく見晴らしが良かった。小屋が遥か下方に望める。
そこから紀美子平までも連続した急勾配。三連休のため登山者が多く、高揚した気分からか多くの方と会話も弾む。
紀美子平に着くと多くの方がザックをデポして前穂に向かっている。
前穂のピークまでも難所が続く。崖にへばりつくようにひたすら登る。
ここが漫画「岳」の世界だ。
足を滑らせないよう慎重に登っていく。自ら落石をさせないようにも注意をする。
ほどなく山頂に着く。前穂山頂は想像よりも広く、槍ヶ岳も薄い雲の中に望むことができた。
紀美子平に戻ると昼時だったので昼食をとった。
風もなく穏やかだが日差しが強く、ジリジリと日焼けした。
奥穂には吊り尾根を行くが、ここも一般登山道の中では今までで経験した中でもかなり危険であると感じた。
荒涼とした岩稜が足にダメージを蓄積させる。時折足の中指が痙りそうになる。吊り尾根だけに(笑。
岩に張り付きながら岩に残された○印を一つ一つ確認しながら進む。
そうしないとルートをロストしてしまい危険だ。「こっちだろう」という読みは事故につながる全く無意味な行為だ。
吊り尾根の緊張感ある登山道から中々奥穂山頂が届いてこない。
時折、難所で登山客の渋滞が起こる。さすがに三連休中日だ。
奥穂高山頂は3190m。国内第3位の標高。
ついに到着。
真新しい洞の横に失礼して記念撮影。苦労が報われる瞬間だ。
奥穂からはジャンダルムがよく見える。「衛兵」とはよくいったもので異様な威圧感がある。
衛兵の肩から垂直に伸びる壁はそら恐ろしい。あそこを越えるのか。
ただ、西穂方面からも衛兵を征した人が続々と続く。
今日は登山者が多く、穂高岳山荘に降りる最終地点は経験したことのない渋滞となる。早くザックを下ろしたい、ビールが飲みたいなど小屋に着いてからのことを頭に浮かべてじっと待つ。
ここからも急勾配だ。
山小屋は上からも様子がうかがえたが、三連休の人出でものすごい賑わいだ。
今晩はふとん一つに2人で寝る状況。
チェックインを済ませ、外でビールを飲みながら座談に華が咲くパーティーが多い。我々も本日の無事の山行を祝った。夕日を眺め、日が沈んでも急激に寒くなることはなかった。
夕食は、最後の5巡目の19時以降。待ちきれないほどの食欲は無かった。
部屋の中は人のぬくもりで室温が上昇。狭さと暑さで目を瞑っているだけだったが、午後8時〜午前4時までしっかりと休息ができた。
翌日4時ころ、外を見ると霧雨が降っている。
予報では晴れ又は霧だったが、想定していた天気ではなく、雨模様に近い。小屋で注文した弁当を食べて、6時すぎに涸沢に向かって下山を開始。
薄霧の中、ザイテングラードを下る。
山道は濡れているため、注意を要し、慎重になるため登山者で渋滞となる場所がある。人も多い。
登りもいるため、待機を余儀なくされる。
涸沢ヒュッテは見えるが、なかなか近寄ってこない。
ゆっくりと歩を進める内に天気が好転してきた。
日差しがカールを照らし穂高の山並みが青空に映える。
ザイテングラードを抜けてカールの中をジグザグに歩いていく。
ナナカマドのトンネルを経て涸沢小屋を通り、テントサイトの間の道を進み涸沢ヒュッテに到着。
大きなデッキの席はまだ余裕があり、どかっと腰を下ろすと青空の穂高岳を見上げることができた。カールとその山容を見ているといつまでも飽きることがない。
全体から細部に焦点を移すといろいろな発見がある。広大だが閉鎖的でもある素敵な場所だ。
ああ、ここで今この雄大な景色を眺めながら、ビールが飲みたい!
でも今日は車で帰宅する日だ。我慢。
いつまでも滞留したい気持ちを殺して、重いザックを背負う。
ここから先は、足場が悪くないなだらかな山道がひたすら続く。
徳沢小屋でソフトクリームとカレーライスを食し、元気をもらう。
梓川沿いをひたすら上高地バスターミナルに向かう。途中で明神池に寄りながらひたすら歩を進める。
河童橋を渡り、ターミナルに到着。
沢渡バスターミナルまでのチケットを購入しバスに乗り込む。ザックは膝の上だ。
ほどなく、沢渡に到着。
松本ICの途中にあるせせらぎの湯で汗を流す。
本当につるつるする湯だ。
この山行で来年の北アルプスまで一年頑張れる気がする。
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