中央アルプス 木曽駒ヶ岳 正沢川 細尾沢遡行
- GPS
- 32:00
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 1,636m
- 下り
- 1,619m
コースタイム
08:40 韮崎駅へ集合〜中央道〜木曽駒高原スキー場跡地
11:00 スキー場跡地を出発
11:30 正沢川入渓
14:30 細尾沢出合(雨と増水のため、ここでテント泊)
<22日>
05:00 出発
10:45 木曾駒ヶ岳山頂
11:15 福島Bルートを下山開始
14:45 スキー場戻り
15:40 伊那・大芝荘温泉(¥500)
17:30 韮崎駅 解散
天候 | 7/21 降ったり止んだり強くなったり 7/22 朝のうちは雨、その後曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
40m大滝の巻き意外はロープ使わず ナメが滑っている部分があり、アクアステルスは滑るが、全く問題ないレベル 明るく楽しい沢で、険悪なところはない。 |
写真
感想
今期、10本目の沢は、木曽駒に突き上げる人気の沢。
3級とのことだが、大滝の巻き以外はロープ不要。
大滝の巻きと最後の詰めがアルパインのような部分以外、沢自体は2級レベルのように思う。
正直、簡単だった。
【21日(1日目)】
韮崎駅で集合し、車で木曽駒高原スキー場跡地へ向かう。
このスキー場周辺は別荘地用の小道が入り組んでいるうえ、閉鎖されて時間が
たっているので道案内の看板の大半は撤去されており、大変分かりづらかった。
スキー場の駐車場に停めて、小雨の中でスタート。
始めは登山道を歩き、正沢川の簡易つり橋がかかる地点から入渓する。
細尾沢出会いまでは滝といえるものはないのだが、昨日からの雨で
増水しているようで、とにかく水量が多い。
正面切って水流の真ん中を歩ける状態ではない。
水際が浅いところは浸かりながら歩き、水際が深いところはいちいち巻きを入れて歩く。
予想よりかなり時間がかかる。
しかし、細尾沢出会いまでゴーロ帯が続くので、まるで簡単なボルダリングを
しているようで、飽きがこない歩きだった。
2時間程すると玉ノ窪沢出会いに着いたので1本入れる。
このあたりは二股と見紛うほどの大きなインゼルがあり、増水のせいもあってか
インゼルの中にも水流ができており、水流が入り乱れているかのようである。
注意していないとインゼルと勘違いして、出会いを見落とす程である。
さらに1時間歩くと細尾沢の出会いに到着。既に14時30分であること、
増水で大滝の状態がわからないこと、二股に二張りくらい可能なテンバ適地が
あったことから、今日の行程はここまでとする。
タープの下にテントを張り、快適な宿泊地の設営完了。
続いて、沢登りといえば焚火。薪は豊富に転がっているものの、すべて濡れている。
しかし、今回は強力な沢の達人がメンバーにおり、難なく火起こしを成功させ、
夕食のミートソーススパゲティとスープの調理にかかる。
夕食を済ませた18時30分頃には、雨が強くなってきたので就寝した。
ほとんど一日中雨が降り続く中、1日目が終了した。
【22日(2日目)】
夜半、かなり降っている音がする。3時半起床、たまごスープお雑煮を食べ、
小雨の降る中、5時ちょうどに出発。
20分程して40m大滝下にたどり着く。
ネットの記録を見ると、左岸のガレをずっと上まで詰めて尾根沿いを行けば、
ロープなしで本流復帰できるとのことだったが、今回は、そのルートは不確実で
あることと、大高巻きは避けたかったので別のルートを選ぶことにした。
左岸ガレを登り、大滝落ち口と同じくらいの高さになったら左手の草付きをトラバースする。
難しくはないが、落ちたら危険な場所なので30mロープを出す。
続く2ピッチ目は、風化した花崗岩のトラバース。
これで落ち口近くまで行けるが、2段目の滝があるので沢にはまだ降りられない。
2ピッチ目終了点横の2つの大岩の間を登って3ピッチ目。
すぐに藪になるので、沢床目指して斜めに降りていく。
念のためロープを出して藪漕ぎをして、ここでさらに2ピッチ。
合計5ピッチで、懸垂せずに沢床にたどり着いた。
その後はロープなしで登れる滝が連続する。
水量が多いため水流の正面切っては登れなかったが、水流脇の登りやすいところを探して飛沫を浴びながら登る。
ロープを出さずにメンバーそれぞれがテンポ良く登り、どんどん行程が捗って小気味良い。
やがて、標高2300mの二股地点で雪渓に覆われるが、割れはなく綺麗な状態で、
すんなりと上部に乗って歩行開始。
標高150mほど登ると悩ましい二股があり、そこで雪渓は途切れていた。
水量比はほぼ1:1だが左俣のほうが若干多い、沢床もほぼ同じだが左のほうが若干低い。
協議の結果、左俣に進んだ。
水流は消えガレになり、標高2600mを越えると、雪渓が残るカールが右斜めに見えてきた。
我々の歩く沢はカールには突き上げていない。
カールへの直登は、先ほどの右俣だったようだ。
それでも、目指す稜線は長大なので全く問題ない。
修正のため、沢の右にある岩尾根に取り付く。この山は全体が花崗岩だ。
風化した花崗岩はもろく、落石のフォールラインをずらすため4人で並列して登る。
周りに植物はなく、まるでアルパイン・クライミングをしているかのような雰囲気である。
20分程すると、今度はハイ松が現れる。ハイ松を掴んで登るが、藪は薄いし傾斜も強くない。
それでも息が上がって少し休憩が欲しくなったところで、稜線に飛び出した。
いや、そこは、祠の目の前、夏山登山で賑わう木曾駒の山頂そのものだった。
ロープウェーで上がってきたであろうカラフルな服を着た登山者が、
崖のようなところから飛び出てきた我々を、目を丸くして迎える。
山頂で装備解除、大休止をした後は、福島Bコースを3時間歩き、駐車場にたどり着いた。
下山後は、広くて綺麗で快適な大芝高原の湯に入り、ほぼ予定どおりの時刻に韮崎駅で解散となった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する