山梨県北杜市 鋸岳 『アスレチックワールド? 歩き応え十分で過酷なコースでハイキングではなかった!』
- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.1km
- 登り
- 1,963m
- 下り
- 1,948m
コースタイム
社員駐車場9:15-ゲート9:45-13:30ログハウス(テント泊)
山行時間_4:15
歩行時間_3:30
〔 8/5(日) 〕
3:30ログハウス5:00−5:30富士川水源5:35-6:25横岳峠6:45-8:55三角点9:05-10:15鋸岳11:00-11:40三角点-13:20横岳峠13:40-13:55富士川水源14:00-14:35ログハウス15:30-17:10ゲート-17:30社員駐車場
山行時間_往路_5:15/復路_5:50
歩行時間_往路_4:40/復路_4:00
天候 | 1日目 晴時々曇 2日目 晴のち霧 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
5:30中野市内6:00-6:50梓川SA7:20-7:55諏訪南IC-8:30塚原石産興業社員駐車場 〔復路〕 社員駐車場17:30-18:00夕食19:00-19:10諏訪南IC-20:00梓川SA20:30-21:30中野市内 |
コース状況/ 危険箇所等 |
夏時期のこのコースは全てと言って良い程のあらとあらゆる危険を伴うコースとなります。全て起こりえる危険に対処出来る技術・技量・信念が必要となります。 〔周辺情報〕 ・駐車場は基本的にあ有りませんので、登山の趣旨で駐車する許可を取り付けて(保証は有りません、断られる可能性も有ります)会社の社員用駐車場へ駐車するか、路肩駐車となります。 ・登山届けのポストは有りません。 ・登山口付近はトイレも水場も有りません。 〔注意すべきと感じた点〕 ・自家用車利用で駐車する際に工事車両などを妨害をせず、現場の指示に従い常識ある行動をとれる心。 ・自己責任で林道や工事現場を通過する事を理解し、そして現場の指示に対処出来る心。 ・自家用車がホコリや跳ね石による破損を受けても、責任転嫁をしない良心有る心。 ・陽射しの当たる灼熱の林道を3時間歩き切り、尚且つその後登山をする技術・技量。 ・歩行の際、通行するダンプや工事車両の巻き上げるホコリに耐える技量。 ・ケガや病気になって動けなくなっても、救助要請や救援が出来るまで耐えられる技術・技量・信念。 ・地図やマーキングを見てルートファイティング出来る技術・技量。 ・無理せず安全安心を優先し、不足の事態に対し山行を中止するなど、冷静な対処が出来る技量・心。 ・何が有っても生きて家族や自宅に戻る信念と生きる事を諦めない行動。 ・自宅や家族の元に戻った際は、笑顔で「無事返りました」の一言と細やかなお土産など、待つ人への感謝を現す心と行動。 ☆危険度が高いのと山行距離が長い割には登山者の数が少ないコースで有る事、標高が低い場所では山深い為、携帯や無線の電波が届かず不足の事態で救援要請がかなり難しいので、上記の様な内容を書き出しました。 また、万が一にも迷い道をした場合、そのまま山を下りても林道には出れず、山深い人知れない沢筋に下りる事になります。森や沢は深く目標となるピークも見えないので、簡単に沢筋に沿って下って釜無川へ出て林道や登山道に再び戻る事はかなりの困難を極めると思います。その理由の一つとして沢は急斜面を伴う校渓谷を形成していて、沢への降下は難易度が高いと思われます。 〔林道〜駐車場〜ゲート〕 日中は工事車両の出入りが多く通行に注意が必要です。また、大変道路は土ホコリが舞い上がりやすいので、歩行者を見たらかなりゆっくり走る配慮が必要です。 道は舗装で途中から土砂利へ変わりますが、大きな凹凸もなく普通車両のノーマルタイヤで通常の走行が出来ます。 乾燥時は土ホコリだらけになるので、窓を閉めてエアコンは室内循環がお薦めです。降雨時は「泥だらけ?」となりそうです。 〔ゲート〜林道終点〕 通行する工事車両に注意し歩きます。舞い上がる土ホコリにタオルやマスクで対応すると良いと思います。 基本的には工事中につき通行止めですが、工事関係者から通行に関しての呼び止めは有りませんでした。但しクレーン作業の現場を通過する際には一旦停止を求められます。安全確保が出来てから通行をする様に指示が有りますので、断りなしに作業現場の柵を越えて通過しない様にして下さい。したがって通過する際は、近くの作業者に「通行したい」旨を伝えて指示に従う流れとなります。 晴天のお昼過ぎまでは日陰の少ない林道を歩きますので、大変熱く熱中症への対応が必要となります。飲めるか保証は有りませんが、水は沢が有りますので心配ありません。降雨時は河川や沢の増水が有るので、土石流や落石・土砂崩れに注意が必要です。 緩急のある登り坂を歩いて行きます。 林道で道幅も有るので夕方・夜間・暗い朝方も、ヘッドライトを付けて歩く事が出来そうです。 〔林道終点(ログハウス)〜横岳峠〕 ログハウス手間では、土砂崩れの現場と砂防堰堤を越えますので少し道が判りずらいです。 山に向かい歩いた場合は、土砂誘導路(深さを渡り1mの堀)を渡り、少し先を左へ川へ下る様な道が有ります。一旦河原へ下りて砂防堰堤を渡り、ログハウスへ登る様な道順となります。 ログハウスをパスする場合は石積みを登らず沿って歩くと、ログハウスから来る道と出会います。今回は漬物石より小さな石に赤テープが巻いて目印が有りました。ここより河原を徒歩して登る沢筋に入ります。 ログハウス沿いの沢は横岳の右側へ出る感じとなりますので間違いなので注意して下さい。 登る沢への入りが暗い中だと判りにくいので、必ずマーキングと踏み跡を確認してルート選んで下さい。マーキングは目前の他に先に有るモノも含めて確認を行ない、ルート選択をする慎重さが求められます。最低2カ所の同時確認が良いかもしれません。 ☆ご存知だとは思いますが、目前のマーキングは「ルートを歩いている」と言うだけで、その先を示す方向が定まりません、必ず2〜3箇所でマーキングを同時に確認し、更に踏み跡を確認します。それだけこのルートは間違いやすいです。 河原の岩や石のルートを進み、時には川を徒歩します。ルートの見失いとスリップに注意が必要です。川の中の岩は大変滑りやすいですよ、踏ん張って『ギックリ腰』になったら・・・・・(恐) 岩小屋跡前後は、沢沿いの斜面を歩く感じで高度を上げて行きます。山に向かって左側が崖となりますので、不用意なつまずきやスリップでの転落に注意が必要です。 「富士川の源流 その1」からはきつい斜面をつづら折りでの上りが始まります。「富士川源流 その2 釜無川」の通過はかなりの登りとなるます。谷側への斜度がきついので滑落に注意が必要です。 腐葉土の路面なので歩きやすのですが、時々ストックが利かず潜りますので注意です。 倒木をくぐったり乗り越えたりが有りますので、その際に頭上や足に注意です。 〔横岳峠〜三角点ピーク〕 余り見通しが利かなくなった横岳峠からは北岳・間ノ岳・仙丈ケ岳が見れます。テン場となりえるスペースや、丸太を四角く組んだベンチも有りますのでテント泊は可能ですね。 三角点ピークまでは森深い森林地帯と緩急のある斜面を登ります。北斜面で陽射しも入りにくいルートなので、暗い早朝や夕方はヘッドライトが必要と思われます。 ここからアスレチックワールドが広がります、数ある倒木と背の低い木々が行く手を塞ぎます。それを潜り乗り越え手で押し広げ進みます。体力の消耗が激しいですね。 時々見通しの利く場所に出ますので、そこが休憩ポイントとなります。 三角点ピークが近付くと森林からハイ松、岩場へ変わっていきます。高度感ある崖も出て来ますので転落に注意が必要です。 マーキングや踏み後はしっかりしていますが、ショートコースや迂回路・迷い?道が有りますので、どれが最適なコースなのか常に注意し進みます。1か所幹に付けた矢印を皆で見落として右折せず、ちょっとした岩場を登る羽目になりました。 〔三角点ピーク〜鋸岳山頂〕 ここから数回の下りと登り返しが有るアスレチックワールド核心部へと進みます。ルートも岩場の上り下り有り、ルートファイティング有り、ハイ松を押しのけたり・またいだり・潜ったり!!、ナイフリッジや高度感ある崖の端を歩いたり、と手に汗握る場所を慎重に進みます。 特に時折出てくる森林とハイ松が曲者ですね。 今回は風が弱く気にせず歩けましたが、もし強風が吹いていたら大変危険と感じました。降雨時も足元が大変滑りやすくなるのではと感じました。戸台からの登山道合流地点は、その道の方が幅広く踏み後も確りしていますので、帰りに間違えない様に注意が必要です。 |
写真
感想
晴天の林道歩きは非常に過酷でした。荷物の重量も有り予定以上に水を消費します。富士川の上流=釜無川は校渓谷に近い形状な為に、両脇から迫る山は斜度のきつい斜面で落石が非常に気になります。じっさい崩落斜面が多く治水工事をしていますが、治しても更に崩れる際限ない大変な工事現場と感じました。砂防ダムはそのほとんどが土砂で埋まり、機能低下が著しいと感じました。国土交通省の管轄で工事を行っていますが、看板の一つに『砂防ダム群』なる紹介が有りました。それだけ大変な場所という事ですね。
ログハウスを利用してのテント泊でしたが、山小屋として利用する事も可能かと思うほど立派でした。当日遅く到着したパーティーの一組はテントなしで隣で寝ていました。でもログハウスは大規模崩落している斜面のすぐ隣で、将来何時かは崖崩れや土石流で流される運命と感じました。
それほど富士川の源流は崩壊が進んでいます。一方ここは水も近くに有り水場としての紹介は有りませんが。その水を飲料水として飲みましたが大丈夫でした。(たまたまかも知れませんので自己責任でお願いします)
ここは地図でいう「飯場跡」の場所ではないかと思います。なので事業者が昔を惜しみ福利厚生施設?として、その歴史を刻む為ログハウスを建てたのではないかと勝手な想像をしました。庭には岩や石を使い水も流せる水路も有る枯山水的な庭に仕上げています。薪暖炉と思われる煙突跡や暖炉も有りました。
本当に誰が何の目的で作ったのか不思議です。
今回は天候に恵まれて歩けましたが、荒天時は非常に危険と思われる箇所が幾つも有り非常に注意が必要と感じました。
ここからの鋸岳の往復はちょっと大変ですが、変化にとんだ大変楽しいコースと感じました。出来ればテント泊で2泊3日がベストではないでしょうか。一泊2日の場合は横岳峠にテント泊が望ましいですね。ご来光を鋸岳で迎えたい場合も有効ですが、暗い時の山行はかなり道迷い等に注意が必要です。
△点ピークに出てからも、のんびりとした」稜線歩きは望めず、岩場の歩きならまだ足場が判って良いのですが、ハイ松などのブッシュが道を迷わせ、足場を不明確にしとても怖いです。ハイ松をのけながらのナイフリッジ歩きはスリル満点ですよ。
そして驚いたのはハイ松で登山道が見えないと思ったら、急な下りで何とハイ松の下をくぐり通過します。まるで緑のポケットに落ち込んだ感じです。
そして花を見ながら急登の崖をよじ登って行きます。(登攀するほどではないけど)
でも山頂についた時の思いは抜群に良かったです。昨年登った仙丈岳やマイクロバスで移動した南アルプス林道を眺め、振り向くとこれまた八ヶ岳の全容が見れ、意外と遠く違った甲斐駒ケ岳の一面を見る事が出来ました。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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念願の鋸岳登頂おめでとうございます!!
先日、仙丈ヶ岳から甲斐駒から連なる鋸岳を見て、いつかは歩いてみたいと思っていました。甲斐駒はさることながら鋸岳のハードルは高いですねー。ぼくもスキルアップをしていつかチャレンジをしてみたいと思います。
山行記録、いつかの参考にさせて頂きます!
ご苦労様でした
大変なルートですね。
この立派な記録を見たら次行く人に非常に参考になりますが、私ではちょっと無理ですね。
kintaさんがログハウスに着いたころはもう宴会準備で
飲み始めていました。また鋸岳のころは、観音平に
向けて良い写真が撮れ気分良く下山中でした。
kzuhiさん、umasouさん、コンバンワです。
計画と装備を確りすれば、umasouさんでも行けると思います。確か山行記録でも日帰りは有りましたし、朝4時にゲートをスタートした60歳超えのお爺さん?の話では、ログハウスを6時には通過して4時間で山頂、そして午後2時には再びログハウスに帰って来たと会話をかわしました。私は到底真似は出来ませんでしたが・・・・。
日帰りの計画でライトウェイトにすれば、後は持久力が有れば理論上日帰りが出来ますが・・・・如何でしょうか?
所で宴会の声は、やっぱりさすがに届きませんでしたね。
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