鳥甲山縦走(狢平−屋敷山)
- GPS
- 09:20
- 距離
- 8.0km
- 登り
- 1,208m
- 下り
- 1,346m
コースタイム
11:00山頂 − 12:15下山開始 − 13:25赤クラの頭 − 14:20屋敷山鞍部 −
15:30二つ目の堰堤 − 16:00登山ポスト − 16:13自転車スタート −
16:53狢平駐車場
天候 | 晴れ後時々雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
事前に下山口である屋敷山登山口ポスト脇に自転車を置いてから,車で狢平へ。 登りは狢平より,下山は屋敷山登山口へ。その後林道を自転車にて狢平へ戻る。 ※自転車(マウンテンバイク)を二つ目の堰堤近くに置いた方が良かったと,後で思いました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
カミソリの刃がどこかは明確には分かりませんでしたが,コース中半分以上が細くやせた尾根を歩きますので,気が抜けません。小水の頭の鎖場は新しい鎖がしっかりしているので,慎重に登ればOKです。 |
写真
感想
盆休み,晴れたら白馬方面を考えていましたが,あいにく好天は期待できず。ならばと,景色よりもスリルを求めて,ここ数年ひそかに憧れの山だった鳥甲山に行くことに決めました。
「人を寄せ付けない」噂どおりの山。細尾根が続き危険箇所がいくつも(行程の半分)。下調べの結果,ピストンよりも縦走が良さそうなので,自転車を車に積んでいきました。
長野から志賀高原を経由して,雑魚川林道を北上。さらに秋山林道を進み,深夜2時間半かけて狢平。いったん通過して,屋敷山登山口ポストに自転車を放置。引き返して狢平に駐車して車中泊しました。
キャンピングカーが1台。小さな女の子もいるので多分キャンパーと見て,この日は自分だけかなあと思っていましたが…。
登山開始6時半。ブナ林の急登がいきなり始まります。ブナは急斜面を好むのでしょうか。早朝で涼しいはずが,きつい勾配に足がひいひい言いながら大汗をかいてやっと尾根に出ます。すると涼しい風と,南方向に志賀高原の山々が視界に入ります。
勾配が続く細い尾根の両側は草木が生えて気持ちがいいです。天気予報に反して快晴です。
1時間20分ほどで小水の頭。下から見上げると「こんなところ登らないといけないの?」という感じの岩場。休憩,気合を入れなおして登攀開始。新しい鎖をしっかり握って慎重に上がれば難なくクリア。ですがこれ以後も急な登りは延々と続きます。
汗を滝のようにかきながら,小水から1時間半でようやく白凜瞭に到着。この時点で体が悲鳴をあげて20分ほど休憩。この山の核心はここから。
ついにカミソリの刃?眼下は断崖絶壁のやせ尾根。鎖がはられているので不安は多少和らぎますが,バランスを崩したら…などとはけっして思わないように,ただ無心で進みます。行った者にしか分からない,スリル満点。写真をゆっくり撮る余裕がなくなっていきます。ただこの時を楽しむ,そんな思いで歩くことができました。
突然広がるお花畑に山頂が近い予感を感じながら足を進め,ようやく屋敷方面との分岐を通過すると5分ほどで山頂でした。この日は独占か…と思いきや先客1名。屋敷からの往復という群馬からの男性。なんと67歳とのこと。
この頃にはガスに包まれ景色は望めず。それでもゆっくりしようと思いきや,ぽつりぽつりと雨。1時間以上いましたが降ったりやんだり。ようやくガスが薄れて景色も多少見えるようになってきたので,下山開始。
山頂直下はこちらもお花畑が広がり,ツリガネニンジン属やマツムシソウ,ナデシコ系などが疲れを癒してくれました。山頂付近を境に地質が異なるのか,土の色が赤くかわっていき,赤瑤陵獲茲鮖廚い覆ら尾根道を下ります。
1匹のヘビに遭遇。これはシマヘビ?そして2匹目は,銭型模様。さらに3匹目も。マムシに注意です。
雨が降ったりやんだりで,合羽を着たり脱いだり忙しい。もう写真を撮る余裕はまったくありません。屋敷山鞍部(標識あり)を通過したころ,高度を確認するためGPSを取り出した瞬間,画面が消えてしまいました。ニッケル水素1本で動作するGPS,約8時間で電源ダウンでした(1000mA容量)。(ログはあきらめていましたが,奇跡的に途中までは残っており,以降は手入力で追加してあります)
急斜面は疲れた足に追い討ちをかけます。そのうちに雨雲が近づいてきて,とうとう本降りとなってしまいました。登山道は一部沢と化し,生き抜かなければと気合を保ちながら,何とか下っていきました。
噂に聞いていた一つ目の巨大人工物(堰堤)が出現して,少し安心。登山道が紛らわしい箇所がありましたが,この堰堤を作るための元工事用道路?沿いに下山。そして二つ目の堰堤。その真横に車5台ほどが置けるスペース。自転車はここにおいておけばよかったと後悔しましたが,その後未舗装林道を30分ほど歩いて,無事に登山口ポスト到着。愛車も無事に横たわっていました。
そしてここからが最後の頑張り。ザックを背負って自転車にまたがり,林道を登っていきます。だんだん脳が酸欠になってガンガン痛くなるのを我慢しながら足をこぎました。20分と見込んでいた自転車が,結局40分。
ついに朝出発した狢平に到着。もう体はクタクタでした。自分でもよく頑張ったと思います。
そこで車1台とご夫婦の登山者。?という状態でしたが聞くと,私と同じコースで,私の30分ほど後に下山し,林道を歩行中運よくヒッチハイクでここまで乗せてもらったとのこと。どうやら最後に追い越されたようです。滋賀県から来られたそうです。さらに,その方によると狢平からピストンされた方もいたとのこと…。
この夏休み,白馬にこそ行けませんでしたが,私にとって印象深い山行になったことは間違いありません。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する