ワタシ、遭難しないので 予報より早い気候の悪化 横岳・硫黄岳
- GPS
- 08:00
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,340m
- 下り
- 1,326m
コースタイム
- 山行
- 6:27
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 8:00
天候 | 晴れ⇒曇り⇒雪 稜線は強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山届:八ヶ岳山荘、赤岳山荘、美濃戸山荘で提出可能 1/7 昼前より強風を伴う降雪があり、1/8以降の森林限界以上はトレースは期待できず、ラッセル覚悟で臨むべきと思われる。 行者小屋〜地蔵尾根〜地蔵の頭 目印多数。急登で階段・鎖あり。所々ミックス。クランポン・ピッケルはあった方が良い。 地蔵の頭〜台座の頭 目印多数。はしご・鎖あり。所々ミックス。クランポン・ピッケルはあった方が良い。西側の斜面は東側より緊張感ある。 上記以外は特に難しい所はないと思います。 北沢や南沢では沢に落ちないように気を付けましょう。 ※装備は適宜自己判断でお願いします。各々、経験・技術が違うので他人を頼りにしてはいけません。 信州 山のグレーディングでは 北沢〜地蔵尾根〜赤岳 体力レベル4 技術レベルC 赤岳〜横岳〜硫黄岳縦走 体力レベル4 技術レベルC 詳細下記参照 https://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/sangyo/kanko/documents/yamanogure-dexingu_hyou-20190314.pdf |
写真
感想
地蔵尾根を登り、地蔵の頭から硫黄岳までは冬季はまだ縦走していなかったので、歩いてみたいと思っていた。年末から仕事の休みと天気の相性が悪く、なかなか行くことができなかったが、今回はなんとなくいいような気がした。ヤマ天の予報だと夕方(早くても昼過ぎ)には崩れるという予報だった。そのためお昼に硫黄岳に着けば大丈夫だろうと思い計画を立てた。計画は5時に赤岳山荘を出発…のはずだったが、睡眠不足になるとペースが落ちてしまうので、その時間の確保を優先し結果的に1時間遅い出発となった。
南沢から入り徐々に高度を上げていく。雪はさほど多くなくむしろ少ない印象を受けていた。日が昇り空が明るくなってくると、その天気がはっきりとわかってくる。青空が見えて口元が綻ぶ。行者小屋に着き、クランポンやピッケル、ゴーグル、ハードシェル、ヘルメットなどの装備を整える。地蔵尾根で息を切らしながら高度を上げていくと案の定風は強くなり、行者小屋での準備が功を奏した。ここからは楽しみにしていた稜線歩きだ。しかし徐々に天候が怪しくなり、横岳を過ぎた辺りからガスと雪と危機感に包まれた。風が強く歩いているにもかかわらず体が冷えていくのがわかった。きっとこれが低体温症になっていくプロセスなんだと感じた(もちろん帰宅後に調べました)。敗退は遭難を意味しており、そうするわけにはいかなかった。横岳まで来てしまえば地蔵の頭に戻ろうが、硫黄岳に向こうがどちらに行っても、かかる時間や距離は然程変わりはないと思った。ただ硫黄岳方面は、硫黄岳山荘で装備の仕切り直しや行動食などの補給が確実にできると考え、そちらに行った。視界が悪く迷いそうな感じもしたが、人工物が多くある稜線なのでそれらを見落とさないよう気をつけた。硫黄岳山荘に到着し風を遮ることができる場所で、レイヤリングを整え、温かい飲み物と高カロリーな食べ物を補給した。ここでクランポンを外し、足元を軽くし歩を進めた。人工物も大事だがトレースも大事で、前者に頼りすぎると踏み抜いたりラッセルを強いられ体力の消耗が激しくなるので、前者を確認しながら後者をたどった。もちろん風と雪でトレースがなくなっているところもあり、少しの間ラッセルを強いられた。赤岩の頭を過ぎ、風を感じないところまで来た時はほっとした。
今回、予報よりもかなり早く天気が崩れ気象遭難するリスクが大きかった。その中で学んだ事はいろいろあった。なかでも低体温症になるであろう体の変化は今回山行では大きな収穫だったような気がする。今後もこれまで得てきた経験を生かしながら登山を続けていきたいとまた思った。
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