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Yamareco

記録ID: 2196656
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

裏銀座縦走(烏帽子岳〜水晶岳〜双六岳)

2019年08月10日(土) ~ 2019年08月12日(月)
情報量の目安: S
都道府県 富山県 長野県 岐阜県
 - 拍手
GPS
56:00
距離
44.3km
登り
4,155m
下り
4,135m

コースタイム

1日目
山行
6:50
休憩
2:10
合計
9:00
6:00
50
7:10
160
9:50
80
11:10
12:20
10
12:30
10
13:00
13:40
30
14:10
14:30
10
14:40
20
2日目
山行
9:40
休憩
0:50
合計
10:30
5:10
170
宿泊地
8:00
8:20
10
8:30
8:50
120
10:50
30
11:20
60
12:20
12:30
40
13:10
50
14:00
40
14:40
60
15:40
3日目
山行
9:40
休憩
1:30
合計
11:10
3:20
130
5:30
80
6:50
7:00
60
8:00
9:00
40
10:30
110
12:20
30
12:50
20
13:10
13:30
30
14:00
20
14:30
ゴール地点
天候 全日程晴れ
過去天気図(気象庁) 2019年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
南安タクシーでは登山口までの送迎だけでなく車の回送サービスも行っている。今回は新穂高温泉に回送を依頼。
その他周辺情報 烏帽子小屋小屋キャンプ場、三俣蓮華岳キャンプ場ともにアブ・ブユ多い。
ブナ立尾根は虫少ない。
三連休ということもあり、キャンプ場はどこもいっぱい。
予約できる山小屋
七倉山荘
小屋から離れたところはスペースありました。
小屋から離れたところはスペースありました。
烏帽子岳へ
偽烏帽子から烏帽子岳を望む
偽烏帽子から烏帽子岳を望む
スゴノ頭〜越中沢岳〜五色ヶ原
スゴノ頭〜越中沢岳〜五色ヶ原
五色ヶ原~立山
偽烏帽子岳で一休み
偽烏帽子岳で一休み
帰ってくるとテントが所狭しと並んでいた。
帰ってくるとテントが所狭しと並んでいた。
日の出とともに出発
日の出とともに出発
来た道を振り返る
来た道を振り返る
雷鳥親子がお出迎え
雷鳥親子がお出迎え
立山と雷鳥(母)。様になっている。
立山と雷鳥(母)。様になっている。
これから向かう道と槍ヶ岳
これから向かう道と槍ヶ岳
槍ヶ岳がきれいだ
槍ヶ岳がきれいだ
東沢乗越から立山を望む
東沢乗越から立山を望む
水晶岳より立山と劔岳をパシャリ
水晶岳より立山と劔岳をパシャリ
そろそろ雲がわいてきた
そろそろ雲がわいてきた
何とかテント設営完了
何とかテント設営完了
テントの明かりがランタンの様
テントの明かりがランタンの様
朝日に照らされる水晶岳に続く稜線
朝日に照らされる水晶岳に続く稜線
来た道を振り返る
来た道を振り返る
黒部五郎岳も朝日に照らされる
黒部五郎岳も朝日に照らされる
遠く笠ヶ岳と槍ヶ岳が我々を出迎える
遠く笠ヶ岳と槍ヶ岳が我々を出迎える
平原と遠く槍ヶ岳へ続く(?)道
平原と遠く槍ヶ岳へ続く(?)道
くろゆりベンチからの槍・穂連峰は最高の眺め
くろゆりベンチからの槍・穂連峰は最高の眺め

感想

いつも立山や薬師岳など北アルプスの西側から眺めていた裏銀座に行ってきた。いつもとは逆からの眺めが見られるだけでも楽しかったが、3日とも晴れたのは最高であった。暑くてややばて気味であったが最高の山行であった。

8/10(土)ブナ立て尾根〜烏帽子岳
 七倉山荘から乗り合いタクシーで高瀬ダムへ。さらにそこから裏銀座登山口まで進む。朝の涼しい風が気持ちよく、やや肌寒くもあった。まずは烏帽子小屋を目指す。
 ブナ立て尾根はほぼ林であるためほとんど風がない。たまに視界が開けたときに通る涼しい風が唯一の恵みだ。ひたすら歩くこと3時間、無事烏帽子小屋に到着。疲れはしたものの意外とすんなり登り切れた印象。すぐにテント場確保へ向かう。比較的早く登れたこともあり、小屋から離れた場所にスペースがまだ空いていた。すぐテントを立てて一休み。お互いの労をねぎらいながら、本日のハイライト、烏帽子岳を目指す。
小屋から烏帽子岳まではほとんど開けているため、冷たい風が心地よい。おまけに快晴なので周りの山がよく見える。ブナ立て尾根の疲れも忘れ、自然と足取りも早くなる。山頂はそこまで込み合っておらずお互い思い思いに烏帽子岳を堪能する。記念撮影をし、烏帽子岳を堪能し終えたころには登山客であふれかえっており、足早に退散。とはいえ、山頂から降りたところでまだ13時を過ぎたあたり。夕飯まで時間があるためニセ烏帽子岳で休憩したり、写真を撮りあったりとゆったりとした時間を過ごした。十分に楽しんでテント場に帰ってくると足の踏み場がないほどテントでごった返していた。時間は15:00。少し時間をつぶしつつ、夕食をとり日暮れとともに就寝。

8/11(日)野口五郎岳〜水晶岳〜鷲羽岳
 3:30起床。外は暗いが周りのテントには明かりが灯っており、色とりどりのランタンのようできれいだ。朝食をかき込み、テントを撤収し日の出とともに出発。夜露に濡れたテントが重い。
 天気は雲一つない快晴。テント場を離れて数十分、雷鳥の親子が現れた。母鳥は人間をやや警戒しつつも堂々とふるまい、岩の上に登って辺りの警戒を怠らない。2羽の雛はおっかなびっくりに母鳥の後を追い、近くの木の芽をついばむ。幸先の良いスタートだ。満足いくまで雷鳥親子を写真に収めつつ、再び野口五郎岳を目指す。
 野口五郎岳周辺は名前の通り大小さまざまな岩がゴロゴロしていて、飽きることがない。歩くこと2時間、野口五郎小屋に到着。白い岩々に囲まれる青い屋根は目立つが、空の青とも相まって風景によく溶け込んでいる。まだ午前中ということもあり疲れはほとんどなく、小休止後山頂を目指す。小屋からはアッという間に頂上で、開けている分360°美しい山々を見ることができる。特に目の前に槍の穂先がそびえたつ絵は圧巻だ。ここから水晶小屋までは、槍の穂先を見ながらの山行となる。
 野口五郎岳を過ぎたあたりから本格的に暑さが増し、腕がじりじり焼かれる。風も吹かなくなったためより体力を消耗する。もってきた行動食と水を体に流し込みつつ、水晶小屋を目指す。途中の東沢乗越は東沢から黒部ダムまで望むことができる。いつも立山方面から見ていただけあり不思議な気分だ。灼熱の中歩くこと2時間。ようやく水晶小屋に到着。この日の水晶小屋は超満員で利用者は200%を超えていた。
 しっかりと休憩した後は荷物を水晶小屋にデポして水晶岳を目指す。空身なので足取りは軽く、谷から上がってくる冷たい風が心地よい。歩くこと40分、水晶岳に到着。頂上には先客がいたので、人が減るのを少し離れたところで待ちつつ、眺めを堪能する。水晶岳は昨年も個人的に登ったが、その時はガスで眺望は最悪だったので、リベンジを達成でき最高な気分だ。北は赤牛岳、その先に立山・剱岳が顔を出す。南は鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳に槍ヶ岳が臨める。ふっと、三俣蓮華キャンプ場に目をやると色とりどりのテントが既に所狭しと並んでいる。まだ隙間はあるが激込みの様相だ。山頂での記念撮影を済ませつつ急ぎ足で水晶小屋まで戻る。ここからは、テントの場所取りで私が先発隊として先に出発する。
ワリモ岳・鷲羽岳を高速で堪能しつつ1時間半後、三俣山荘に到着。小屋番に聞くとやはりテント場は既に込み合っているそうだ。テント場代は後でもよい、と言ってもらえたので先に場所取りに向かう。場所はないかと探すこと30分、小屋からは最遠になるであろう場所に辛うじてテントを立てられそうな場所を発見。すぐ荷物を開放し場所を確保。水場も小屋も遠く不便ではあるが今夜も何とかテントの中で休めそうで一安心だ。その後、後続と合流してテントを設営、晩御飯の準備を始める。よく動いたこともあり食事がよく進む。食事が終わるころには辺りは暗くなっており、片づけを済ませてテントに潜り込む。今夜は雷を伴う雨の予報だが、明日はまた回復するそうだ。

8/12(日)三俣蓮華岳〜双六岳〜鏡平小屋〜新穂高温泉
最終日は前日の疲れも加味して4:30起床。三俣蓮華キャンプ場はそれほど眺望もよくないということで、朝食は双六小屋でとることとした。ということで、早々にテントを撤収して、まずは三俣蓮華岳を目指す。昨晩は雨が降っていたが、予報通り晴れ渡っていた。東からは日が昇ろうとしており、西側では黒部五郎岳や薬師岳が朝日を浴びてうっすら赤らんでいる。足元ではチングルマやコバイケイソウが出迎えてくれる。歩くこと30分、少し登って三俣蓮華岳に到着。これまで登った山々に負けないくらい三俣蓮華岳も眺めがよく、これまで見えなかった笠ヶ岳も見える。昨日歩いた水晶岳〜鷲羽岳を見るとなんとも感慨深い。三俣蓮華岳を堪能しつつ、次は双六岳を目指す。
三俣蓮華岳以降は遮るものがなく、また足元にはきれいな花々が咲き乱れ、まるで天空の庭を歩いているようだ。緩やかなアップダウンを歩くこと1時間超、双六岳に到着。笠ヶ岳と槍ヶ岳が近くに見え、否が応でもメンバーのテンションが上がる。疲れは感じない、が、空腹はごまかせず一通り堪能してから双六小屋を目指す。
双六岳からは槍ヶ岳・穂高連峰を目の前に見ながら広い平原を歩いていく。平原の踏み跡は槍ヶ岳までまっすぐ伸びており、槍ヶ岳に今から向かうかのようだ。最後の激下りを下りて双六小屋に到着。すぐに朝食を作り胃袋にかき込む。
 1時間じっくり休憩し続いて鏡平小屋を目指して出発。途中のくろゆりベンチでは槍ヶ岳・穂高連峰が迫ってくるかのような大迫力な絵が見られ、つい時間をとって休憩をしてしまう。時間があれば心行くまでここにいたい。
日も高くなり暑さも増してきたころ、鏡平小屋に到着。早速かき氷を注文する。幸いなことに非常食でもってきていた練乳があったのでかき氷にたっぷりかけて食べる。かき氷の冷たさとシロップと練乳のこってりとした甘さが体に染み渡る。
しっかりと体をクールダウンさせて最後の難関、小池新道を行く。ここからは木々が茂っているため風が遮られ蒸し暑い。そのため、小まめに水分補給をしなければ体が持たない。途中の秩父沢で噴出した汗を拭いつつ、さらに高度を下す。何とかワサビ平小屋まで下りてきて小休止。この後はひたすら灼熱の平地を歩き続ける。道中風穴から冷たい風が吹き出しており涼を与えてくれる。歩くこと1時間弱、何とか新穂高温泉バス停に到着し山行終了。

三日間こんなに晴れ渡った夏山を歩けるのは久しぶりであった。何より今まで登ってきた山やまだ行ったこともない山々を眺めることができ大満足の山行であった。

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