飯豊山(実川口〜大日岳〜本山〜川入)
- GPS
- 76:10
- 距離
- 30.7km
- 登り
- 2,491m
- 下り
- 2,309m
コースタイム
日出谷駅 11:00(タクシー乗車)
実川ゲート 11:20-11:30
トンネル入口 13:15
湯の島小屋 14:05
8/30(木)
湯の島小屋 5:00
月心清水 7:25- 7:50
一服平? 9:50-10:00
早川つきあげ 11:20-11:50(昼食)
大日岳山頂 14:15-14:30
御西小屋 16:00
8/31(金)
御西小屋 5:00
本山山頂 6:40- 7:00
本山小屋水場 7:20- 7:35
切合小屋 9:10- 9:25
三国小屋 11:05-11:30(昼食)
峰秀水 12:30-12:50
御沢登山口 15:05
川入集落 15:40(民宿高見台泊)
9/1(土)
川入集落 9:35(タクシー)
山都駅 10:05
天候 | 8/29(水):晴れ 8/30(木):曇りのち一時晴れ 8/31(金):晴れ 9/1(土):晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
日出谷駅〜実川集落林道ゲート:タクシー6280円 (津川〜日出谷駅間回送料3000円含む) ○下山時 川入集落〜山都駅:タクシー5390円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
○実川口〜大日岳間(オンベ松尾根) ・刈払いは、よく行われていた。 ・林道終点付近から登山口への取付が、極めてわかりづらい。 (よほど注意して歩いていないと通り過ぎてしまう) ・道中、指導標は殆んどない。 ・月心清水〜一服平間はロープ場が多く、滑りやすい。 ・大日岳直下の岩場は、高度感あり。 ・惣十郎清水は、涸れていた。山頂方向への分岐がわかりづらい。 ・道中、至るところにクマの糞あり。 ○大日岳〜御西小屋〜川入間 ・本山小屋の水場はチョロチョロ。 ・御西小屋の水場,秀峰水は、水量豊富。 ・御秘所,剣ヶ峰の岩場は、高度感あり。 ・御沢キャンプ場〜川入集落間の林道は9/1以降、日曜除く8:30〜17:00通行止め。 |
写真
感想
これまで何度も訪れている飯豊だが、今回は、アクセスに恵まれないためか滅多に訪れる人がなく、静かな山歩きが期待できる実川口から、オンベ松尾根を登ってみた。
○8/29(水)
登山口最寄りとなる日出谷駅から、タクシーで実川ゲートに向かう。
日出谷駅前のタクシーはとうの昔に廃業してしまったらしく、あらかじめ電話で予約の上、津川から回送で来てもらう。回送代が別途3000円。運転士によると、日出谷〜実川でタクシーを利用したのは、今シーズンでは私が初めてとのこと。よほどこのルートをとる登山者がいないということか。
タクシーを降り、長い林道歩きが始まる。木陰が多く、雰囲気もいいので、思っていたほど苦ではない。発電所を過ぎてしばらく歩くと、ガイドでよく見るトンネルが現われる。中が涼しいのは助かるが、照明もない真っ暗な素掘りのトンネルで、一人だと薄気味悪い。トンネルを抜けて30分ほどで、本日の泊地・湯の島小屋に到着する。
林道からの入口がわかりづらいが、美しいブナ林の中の小屋で水場も近く、快適で大変好ましい小屋であった。
○8/30(木)
小屋から林道を更に奥に進み、登山道取付に向かう。
全く指導標がないので、取付が極めてわかりづらい。ちょっとウロウロして、黄色いビニール紐のマーカのある踏跡をたどると、しばらくして単管パイプの渡橋が現われ、これが登山道と確信して進む。
ここから、オンベ松尾根の急登が続く。同じ飯豊のダイグラ尾根に次いで、つらくて長い尾根ということだ。確かに飯豊らしい急登で、初日で荷が重く、朝のうちはガスで遠景があまり見通せず、高度計の針もなかなか振れないので、なんどもくじけそうになる。月心清水までは2時間半で登り、水を汲んで一息つく。ここから上はロープ場も多く、足だけでなく腕も使って高度をかせいでいく。
やっとのことで早川のつきあげまで登り、稜線上に出たのが11時半。時を同じくしてガスが晴れ始め、これまで登ってきたオンベ松尾根の道を振り返ると、あらためてトンデモナイ急登であったことを実感する。しかし、遠く三国岳や草履塚等が見通せるようになり、ここまでの労苦が癒される。
稜線上とはいうものの、アップダウンはそれなりにあり、だんだんスタミナも尽きてきて足取りは重い。牛が首で90m下がってからの、大日岳への最後の急登はかなりこたえたが、なんとか登りきり、大日岳山頂へ。
ガスの切れ間からの眺望をしばらく楽しんでから、本日の泊地・御西小屋に向かう。だんだん晴れ間が出てきて、会津盆地が遠望できるようになるとうれしくなってくる。晩夏の花もあちこちで咲いていて、幻想的な光景に癒される。
御西小屋には管理人さんがいた。今日は小屋泊の一般客は私一人で、他にテント泊が一人いた他、管理人さんの仲間という、ダイグラを上がってきたという二人組が、暗くなる直前に到着されていた。急登続きの疲労もあり、早々に就寝。夜中は豪雨になっていたようだ。
○8/31(金)
朝4時前に起きると、大日岳が満月に映えて美しい。カメラを持ってバルブ撮影する。北は梅花皮・北股,東南には本山・三国といった飯豊の全稜線,遠くには新潟市街の夜景も遠望でき、極めて美しい。がまんして急登を歩き続けた労苦は、これで十二分に報われたというものだ。
朝食もそこそこに、5時に出発。ちょうど朝日の時間となり、背後では大日岳が紫に染まっている。雲上に頭を出した磐梯山を横目に見ながら、起伏の少ない稜線を進む。駒形山を過ぎて、本山山頂到着。これまで見えてきた主稜線の他に、以前下ったことのあるダイグラ尾根も全貌が見渡せて感慨深く、しばし休憩。
ここからは下り基調となる。本山小屋の水場で水を補給して先に進むが、今日は雲のない晴天で、肌に日がジリジリ照りつけ、体力消耗も早い。切合小屋前で少し休んで更に進むが、三国小屋に着く頃にはかなりヘロヘロ。小屋の日陰でラーメンを煮て食べ、ようやく元気を回復する。
剣ヶ峰を過ぎて、峰秀水で水を補給。炎天下を延々歩いて来ただけに、ここの冷水は例えようもなく美味い。これで一気に力を得て、更に下る。昨日の登りは大変だったが、ここから先は高度計の針がどんどん降下していき、御沢の登山口に出る。アスファルト等の人工物を見ると、ようやく人里に帰ってきた実感がわく。
本日は川入集落の民宿・高見台泊。山奥の民家そのものの宿で、大変好ましい雰囲気である。3日ぶりの風呂に入り、おいしい食事をいただいて、やはり疲労がはげしいので早々に休む。
○9/1(土)
宿の朝食をいただいて、タクシーの予約時間まで軒先で休ませてもらう。昨日、無理をすれば埼玉の家まで帰ることもできたが、こうして静かな集落でのんびりできることを思うと、やはり一泊してよかった。
タクシーで山都駅まで出て列車に乗り、今回歩いた山々を車窓から眺めつつ、帰宅。
コメント
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こんばんは、J-san。
天気に恵まれた縦走で良かったですね
飯豊山好きのJ-sanらしいコース。
熊の気配は無かったですか?
今年は近年稀にみる少雨なのに、御西小屋の水場が水量豊富だなんて凄いですね。
雪解け水なのかな?
実は2週間前にJ-sanの故郷の山に行ってきたんです
ほぼ天気も良く楽しかったですよ
調子にのって岩場をポンポンと軽快に歩いていたら、
転んで痛い目に遭いましたが
miki122さん こんばんは。
今回は、2日目が最初ガスガスでしたが、途中雨に降られることもなく、天気に恵まれていい山行になりました。
クマは、道中気配を感じることはありませんでしたが、糞はオンベ松尾根のあちこちにあり、クマの生活エリアに踏み込んでいるんだなぁと実感しました。
御西小屋の水場は、雪解け水でした。
秋のシーズンまで十分持つと思われます。
タイム的に御西岳〜駒形山の間ですれ違ったようですね。
あの日の朝は朝焼けや日の出がきれいで、10時頃までは非常に見晴らしが良くて気持ち良く歩けました。
aiharuppさん こんばんは。
コメントありがとうございます。
御西岳〜駒形山間では、たしか3人としかすれ違いませんでしたが、その中のお一人だったんですね。
主稜線を北に向かわれたのでしょうか。
あの日は、私が切合小屋を過ぎる頃までは雲もなく良く晴れていたので、気持ちいい稜線歩きだったのではないかと推測します。
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