裏銀座・読売新道・黒部ダム
- GPS
- 54:44
- 距離
- 49.3km
- 登り
- 4,878m
- 下り
- 4,687m
コースタイム
6:46高瀬ダム-10:00烏帽子小屋-12:50野口五郎小屋-13:18野口五郎岳-15:22水晶小屋
9月15日(土)
4:24水晶小屋-4:56水晶岳-5:51温泉沢の頭-7:36赤牛岳-8:43 6/8の標識-9:18 4/8の標識-10:28 2/8の標識-11:39奥黒部ヒュッテ
9月16日(日)
7:00奥黒部ヒュッテ-8:33渡船場-8:53避難小屋-9:40渡船場(針ノ木谷)
10:15-10:25平ノ渡
10:30渡船場(平ノ小屋)-13:06ロッジくろよん-13:28黒部ダム
天候 | 9月14日(金):晴れのち曇り。夜雨。微風。 9月15日(土):晴れのち午後雨。夜は晴れ。稜線は弱〜強風。 9月16日(日):晴れ。弱風。気温高し。 |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー 自家用車
船
・七倉温泉→高瀬ダム:タクシー利用。1台あたり2,000円程度。高瀬ダムへのゲートは6時30分にならないと開かない。 ・平ノ渡し:無料。運行時間要確認。 ・黒部ダム→扇沢:トロリーバス利用。連休中のため、大混雑。 ・扇沢→七倉ダム:タクシー利用。6,000円程度。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・高瀬ダム→烏帽子小屋:ダムサイトにてタクシーを降り、トンネルを10分ほど歩いて沢のそばに出る。濁沢のキャンプ場はこのあたりにある。吊り橋を1つ、丸木の橋を1つ渡ると登山口があらわれる。登山口から烏帽子小屋までのブナ立尾根は急登だが道は良く整備されている。また、ロープや鎖などはない。登山口が12で烏帽子小屋までほぼ均等に番号が振られていて、小屋で0になる。尾根に上がるまでずっと樹林帯のため、展望はほとんど得られない。尾根に上がるとすぐに烏帽子小屋がある。 ・烏帽子小屋→野口五郎岳:天候が良ければ好展望を期待できる縦走路。アップダウンはあるが、危険な箇所はなく、ロープや鎖はかかっていない。烏帽子小屋、野口五郎小屋では有料で飲料水の入手可。三ッ岳のピークは通らずに巻く。 ・野口五郎岳→水晶小屋:野口五郎岳から下って竹村新道への分岐を過ぎると大きな岩がゴロゴロした登山道が多くなる。アップダウンも多い。東沢乗越あたりを超えると周囲の岩石が赤茶けた色に変わり、最後に水晶小屋へ向けて標高を稼ぐ。 ・水晶小屋→水晶岳:平坦な道が多いが、水晶岳に近づくと高度が一気に上がる。梯子が2本あるが、鎖などはない。 ・水晶岳→赤牛岳:アップダウンが延々と続く。歩き始めて1時間弱で温泉沢へのルートを左に見送る。大きな岩がゴロゴロしていてその上を歩くことが多い。水晶小屋から赤牛岳までピストンで歩く人も多い。 ・赤牛岳→奥黒部ヒュッテ:x/8とルートを8つに分けた標識があるが、登山地図等ではあまり詳しく紹介されていないため、現在地の把握が難しい。また、当分したわけではないため、次の標識があらわれるまでの時間はランダム。6/8あたりまでは快適な縦走路だが、標高が2,500mを下回る頃からは樹林帯に入る。2,500mから2,200mくらまでは湿った登山道で、泥、苔、木の根、角の取れて丸まった岩など多くあり大変に滑りやすい。2,200mより下は湿気はなくなるものの、木の根は多く、スリップしないよう気を遣う。登山道は全般的に狭く、すれ違いに気を遣う。登山者の数は少ない。 ・奥黒部ヒュッテ→渡船場(針ノ木谷):基本的には標高1,500m付近のフラットな登山道で、長時間の登り・下りはないが、所々に木製の梯子がかけてあり、通過に時間を要する。梯子で高巻きするような箇所も多い。登山道や梯子から落ちると黒部川や黒部ダムに転落の恐れあり。また、梯子は木でできているため、濡れていると大変滑りやすいので注意。針ノ木谷側の船着き場から10分ほど歩くと避難小屋があるが、雨宿りなど文字通り一時的な避難には適するが、宿泊には適さない。小屋にドア、トイレ、水場なし。 ・平ノ渡し:1日数便黒部ダムを渡る船。料金はかからないが、乗船時名簿に氏名と住所を記入する。今年は渇水のため水位が下がり通常よりも低い場所での乗り降りを行った。 ・渡船場(平ノ小屋)→黒部ダム:ロッジくろよんまでは奥黒部ヒュッテ→渡船場(針ノ木谷)と同等だが、こちらのほうが登山道は広く梯子も少ない。標高も1,500m付近を維持している。ロッジくろよんから黒部ダムまではコンクリートで固められた遊歩道で観光客もちらほら見掛ける。 ・水晶小屋:ドコモ(フォーマ)利用可能。水は有料で、最低限しか分けてもらえない。 ・奥黒部ヒュッテ:携帯の利用不可能、ラジオの入りも良くない。テント場には水場・トイレはないが、小屋まで歩いて2-3分なので不便さはあまり感じない。整地は良い。風呂があり、テント泊でも利用可能とのこと。テント場の脇にドラム缶など置いてあったため、物輸用のヘリポートも兼ねているか? ・GPSデータ:初日と3日目のデータの精度に難あり。 ・ストック:3日間全行程利用したが、稜線で大きな岩の上を歩く時はあってもなくてもよい感じ。また、黒部川とダム沿いの道には梯子が多く、ストックを片手に持って歩くことが多かった。仕舞ってもよいかもしれないが、梯子は頻繁にあらわれるので悩みどころ。 |
写真
感想
高瀬ダムから野口五郎岳までは一度歩いていたが、読売新道に向かうにはここを再度歩くしかないと思い再訪した。最初のブナ立て尾根は相変わらずきつくて展望もないので下を向いて汗だくになって歩いた。歩き始めは天気も良く気温も上がっていたのだが、途中から雲が出始め、稜線に出た時には涼しくてちょうど良いものの、展望はほとんどない状態。以前は烏帽子小屋でテント泊だったが今日は行けるところまでだったので休憩のみで通過。野口五郎岳までの稜線はメローでいいところだと改めて思った。その上、登山者の数も少ない。天気も尾根に上がった時は大ガスだったのが徐々に切れてきて、赤牛岳や水晶岳が望めるようになってきた。13時前に野口五郎小屋に到着してしまい、先をどうするか少し迷ったが、これ以上天候の悪化はないだろうと踏んで先へ向かった。この時点で既に6時間近く歩いており、しかもキツイ登りもこなした後だったので、ペースは上がらなかったが、展望が得られていたので思ったよりも楽に水晶小屋に到着できた。3連休前の平日だったが、この日は布団1枚につき2人程度。小さい小屋なので仕方あるまいが、これが連休中だったらどうなっていたのだろう。この日は18時頃から雨が落ち始め、しばらく降り続いた。テント泊で雨に当たるとかなり気が滅入るが、小屋泊まりであれば心配は要らない。小屋様々だと思った。
2日目、小屋の外は風が強く寒かったが真っ暗の中続々と出発していくのでそれにつられて自分も出発。星空を眺めながらの歩きとなった。Tシャツ、長袖シャツ、ジャケットを着て歩いてちょうど良いくらい。薄手のトレッキング・グローブをしていても手先がかじかんだ。水晶岳に着いた時刻にはまだ真っ暗。日の出まで、少し待とうかとも思ったが、ピークが狭いのと、先が長いのを考えて出発した。途中、水晶岳にあたる朝日を見られた。この日は天気が良かったので赤牛岳はずっと先に見えていたが、なかなか近づかない。アップダウンが多く、大きな岩の上を嫌になるくらいに歩いてようやく到着。この時点でもまだ気温が低く、風が強いので寒かった。赤牛岳を過ぎてしばらくすると樹林帯に入る。が、これまで快適な稜線歩きを数時間続けてきた者にとっては、湿った、苔の多い急傾斜の登山道は歩きにくい以外の何者でもなかった。このあたりになると風は樹林で遮られ、日差しも強く、標高も下がってきたので暑さを感じるように。さらに標高を下げると普通の登山道に変わり、標高1,500m付近まで降りてようやく奥黒部ヒュッテに到着した。前日は水に制限のある稜線の小屋泊だったが、ここではふんだんな水を使える。また、テント場は整地が良くされていて、虫が若干多いことを除けば快適だった。この日は最終的にテント7張、3連休の初日としては少なめか。奥黒部ヒュッテはテント利用者でも入浴可とのことだったが、この日は小屋泊が多いため断られた。午後、13時頃から17時過ぎ頃まで雨が降ったり止んだり。
最終日、10時の渡し船に乗るべく支度してテント場を出たが、やはり早く着きすぎてしまった。途中のルートは階段の登降が多かったが、朝早い、涼しい時間帯だったためペースが速かったようだ。1時間半も何もすることがないので、近くにある避難小屋を見に行ったりして時間をつぶす。船を待っている間、この3日間行動が同じだった人達とも色々話す。そうこうしているうちに船がきて乗船。良く晴れた天気だったのでデッキで風に吹かれても寒さは全く感じず、気持ちが良かった。黒部ダムは渇水のため、通常の船着き場よりも下の位置で乗り降りを行った。ちなみに、観光船のほうは運休をしていた。
炎天下のなか平ノ小屋側の船着き場に着き再度歩行開始。天気良く、気温も上がっていたので大変暑い。基本的には樹林帯の中なのだが、風が吹かないと暑くて仕方ない。この日の前半とは異なり、しんどい歩きとなった。ロッジくろよんは遠くから見えるが、見えてもなかなか着かない。だが、ロッジまで来ると、一般の観光客の姿が見えるようになってきた。連休の中日なので扇沢行きのトロリーバスの混雑が予想されたが、何とか無事座って移動することができた。
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