仙丈ケ岳地蔵尾根+鳳凰山地蔵ヶ岳
- GPS
- 24:00
- 距離
- 36.4km
- 登り
- 4,126m
- 下り
- 4,119m
コースタイム
9/16 御座石鉱泉5:00〜七合目6:40〜燕頭山7:25〜鳳凰小屋8:55〜地蔵ヶ岳9:40/10:15〜鳳凰小屋10:50〜五色滝11:30〜白糸滝12:00〜鳳凰滝12:45〜南精進滝13:15〜川ルート分岐14:05〜青木鉱泉14:50/15:10〜御座石鉱泉15:50入浴
天候 | 9/15 晴れのち雨 最低気温8℃、最高気温15℃ 9/16 晴れ 最低気温12℃、最高気温20℃ |
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過去天気図(気象庁) | 2012年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
9/16 御座石鉱泉の無料駐車場 ロープで区画されています。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
地蔵尾根 全体的に、道ははっきりしていてマーキングも豊富ですが、林業関係者用のテープに惑わされないよう注意です。序盤に3箇所ほど踏み跡がありますが、太い道を選ぶようにします。 緩めのアップダウンが松峰小屋まで続きます。小屋への道は急。小屋からは徐々に傾斜がついて、やせ尾根や倒木帯などの要注意箇所もあります。 仙丈ケ岳へのアプローチは、ずっと登りが続くのできついです。噂の崩壊地のトラバースは距離が短いので、足元に注意して渡りましょう。 メインルートに合流してからは割愛します。 燕頭山ルート 燕頭山まで、きつめながら平坦路もあって、危険箇所もありません。鳳凰小屋までは、不安箇所の整備がされているものの、1箇所足元の岩が邪魔なところがあります。最初の板の橋、直後です。 小屋からオベリスクまでは割愛します。 ドンドコ沢ルート 小屋から20分くらいは河原歩きの緩い下りですが、あとは滝が終わるまで急な下りです。下に行くほど岩が多くなります。 白糸滝の後に、崩壊箇所があって通行止めに見えますが、マークをよく見て通ります。南精進滝直後に、スラブのロープ下りが2箇所あります。 青木鉱泉川ルートに入ってからは、危険箇所はありません。 青木鉱泉〜御座石鉱泉 踏み後はしっかりついていました。不安箇所は、窪みを越えた後の小さな道標が倒木を指しているところと、下りが急になって直後に左に折れるところの2箇所です。 下山後の風呂は、御座石鉱泉に入りました。¥1000。熱めの湯が心地よかったです。 |
写真
感想
今冬、ricalo夫妻と計画中の仙丈ケ岳地蔵尾根の下見を計画した。しかし、長丁場とはいえ3連休なので欲が出てきて1泊2日のルートを考えたが、どうもしっくりこない。
日帰りならどうか。10月のヤマレコオフ会、丹沢12×2の不安を解消するトレーニングも兼ね、鳳凰山地蔵ヶ岳とのハシゴ登山に落ち着いた。
9/15 駐車場から少し戻って、「孝行猿」の案内のほうへ入る。少し行くとさらに「孝行猿」の案内。その陰に「仙丈ケ岳」の案内板が割れたまま置いてあった。
道幅の広い、緩やかな登り。1本道だが、林道を2回渡った後、林道歩きが2回ある。いずれも道標が出入り口にあるので、それ以外の箇所に入り込まなければ大丈夫だ。林道歩きは10分くらいか。
中央アルプスを望めたが、残念ながら雲がかかっていた。少し登っては平坦な道の繰り返しになる。平坦な箇所では、道と周囲が同じレベルなので、雪が積もったら迷いやすそうだ。時々下り道もあった。帰りが思いやられる。
急な長い登りが少なかったためか、松峰小屋分岐には早く到着できた。小屋まで降りて中をのぞいてみる。何もないが広い。ricalonさんが気にしていた、ペットボトルなどのゴミをまとめて、登山道に置いておいた。この小屋の往復は結構きつい。
小屋のあとはすぐに急坂。その後も登り一辺倒になり標高を稼いでいく。原生林風の景色になり、道を見失ってしまったがすぐに復帰できた。いつもよりペースが速いせいか腿や土ふまずが攣ってくる。雲が多くなってきた。仙丈ケ岳は2度目だが、今回は山頂からの展望があるだろうか。
ほとんど展望のない道だ。コルで一休み。ここから山頂への登りだ。九十九折れの道はさほど急ではないが、脚にくる。森林限界を超えると風が寒い。ガレた岩場道が長く続く。メインルートに合流すると、大勢の人とすれ違う。山頂も賑わっていたが、ガスで展望がないため早々に下山した。手がかじかみそうだった。
岩場の下りは急に感じる。小さなアップダウンは数知れず、2回の大きな登りが本当に辛かった。だがそれにも増して、長い下りが脚を痛めつけてくる。おまけに小雨が本格的に降りだした。青空が垣間見えるので我慢していたが、しかたなく合羽とザックカバーを出した。松峰小屋分岐のゴミを回収し、フラフラになりつつも転ばないように慎重に歩いた。あまりの長さ、辛さに違う道を歩いているような錯覚を覚えた。
やがて林道歩きに。この後の展開を知っているだけに、余計長く感じてしまう。やっと民家の屋根が見えたときにはほっとした。何とか暗くなる前に駐車場にたどり着けた。タイムとしては予想通りだが、後半の疲労ぶりが不安だ。
ここから御座石鉱泉までは、一般道で約3時間。高速を使っても大して変わらないので、一般道で行く。諏訪IC手前に「ラーメン食堂 れんげ」があったので、そこで夕食。
御座石鉱泉への細い道は、舗装が剥がれていて、危険だった。1台分の幅しかないのに両端が切れているところもあり、対向車のないことを祈るのみだ。駐車場には多くの車がいたが、寝静まっている。沢の音もドアの中には入ってこない。濃い目の水割りを舐めながら眠りについた。
9/16 未明、雲はあるものの晴れている。朝食とトイレを済ませた。トイレは紙付きでバイオ循環水式という究極な山トイレだ。鉱泉の玄関でノートに名前を書き、出発。登山口はトイレの脇だ。
治山工事の脇を上がり朝焼けに染まる壁を楽しんだ。マーキングは少なめだが、道は明瞭だ。何かイベント実施の合図に花火が上がっていた。
西の平から燕頭山への登りになるが、昨日ほど足が動かない。時々砂れき道になるのは山頂の砂を彷彿とさせる。
隣の尾根から富士山が頭を出していた。旭岳山頂には猿田彦が祀られていた。そういえば仙丈ケ岳には手力男命が祀られていた。東からの雲の流れが速い。展望のあるうちにオベリスクに上がりたい。
燕頭山山頂は展望はないがベンチが1脚あった。鳳凰山観音岳・薬師岳がチラチラ見えている。甲斐駒ケ岳がガスに包まれた勇姿を見せてくれた。
オベリスクが徐々に近づいてきている。小屋が近そうに思えてきた水平道が一部通行止めされて、高巻きしていた。トラロープが新しい。風が強くなってきた。前回登頂時の砂嵐を思い出してしまう。小屋へは緩い下り道だった。
大勢の人がいる。ご主人に「早いね」と声をかけられた。水を一杯飲ませてもらった。
砂場まで広い道をあがっていく。赤ペンキがこれでもかと付けられているが、もう一本明瞭な道があり、そこを通る人も少なくない。砂場は以前よりも木が多いように思えた。雪道ほど滑らないと思うのは、自分もレベルアップしているのだろう。賽の河原は後にして、オベリスクのほうへ上がった。
大勢の人が取り付いている。天辺には何人くらい上がれるだろう。順番待ちもあるかもしれない。基部までは難なく上がった。裏に回ると「ホーオ三山」のプレート。下には慰霊碑の場があった。天辺に上がるポイントは見つからず、一周できると教わり、回ってみた。南側に「鳳凰大神」と「天照大神」が祀られていた。これだけでも来た甲斐があった。
西側に回ると、もう一段上に上がっている人がいた。細いステップがあってそこから上がるのだが、自分には上がれなかった。下りてこられない気がした。またレベルアップして来るとしよう。
賽の河原から写真を撮って、下山した。小屋はさっきよりも人が多くなっていたが、特に用はないので通過。ドンドコ沢沿いを緩く下るが、沢に水がない。ひょっとして滝も渇水状態だろうか。登山者に訊くと、見応えがあると言われ一安心。ただ、道が崩壊しているところがあると教えてもらった。
その後急な下りになり、たいした時間もかからず五色滝に着いた。滝壺まで行ってみると、落差の大きい素晴らしい滝だった。これは全部見てみたくなった。道は岩が目立つようになり、足運びを慎重にする。30分ほどで白糸滝に着いた。滝のポイントは休憩所になっているので人の気配が多い。白糸滝は、規模こそ小さいが水の流れが美しい。鳳凰滝は道から10分ほど外れなければならないが、向かい合った滝が羽ばたく翼を思わせる、格好良い滝だった。南精進滝へは滝展望台への道を選ばないと行けない。渡渉点を過ぎると少し傾斜が緩んでホッとした。滝は最後を飾るに相応しい、豪快な2段滝だった。
ロープの岩場の後はアップダウンが連続し、青木鉱泉へのルート分岐に出る。もう余力がないので、川ルートを選んだ。途中、治山工事で迂回路が設けられていた。詰所のところにベンチがあって、そこで初めて腰を下ろした。ここから青木鉱泉まで15〜20分とある。もう少しだ。それにしても、ドンドコ沢ルートは急坂が長くてなぜ地図にそのことが載っていないのか不思議だ。
工事車両が通るせいか林道のような道になった。まもなく青木鉱泉の建物が見えてきた。ちょうどバスが出る時間で、人は少なかった。御座石への道は車道からだが見つからず、戻って道を聞いた。団体さんの食事の準備で忙しい中だったので、事前準備が足りなかったと反省。
駐車場の左端の道標から上がると荒れた原っぱに出た。踏み跡は見当たらず、左の尾根のほうに行ってみると、道があった。入り口とつながっているのを確認して歩き始めた。道は思ったより明瞭で、テープや赤ペンキのマーキングもある。最初の坂を上がれば緩い下り道になる。御座石への下りが始まってすぐ鉱泉の建物が見えて、気が抜けてきた。
もう、ここで風呂に入ることにした。湯は熱かったが、好みの温度だった。だが、間違えて女湯に入っていた。これも得がたい経験か。
荷が軽いとどのくらい歩けるか、これがわからずに丹沢12×2の不安の種になっていたが、まあまあの結果は得られたと思う。急ぎ足ながら充実した2日間だった。
コメント
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地蔵尾根、BBCさんはどう思われたでしょうか、積雪期。
1月上旬までの積雪量が少ない時期がベストかと、私は思いました。
ビバークは、松峰小屋ではなく(頂上まで遠すぎる)、急騰の始まる手前の適地が良いのではと。
行きたいですね。
奥がちょっとですが、ま、リハビリ頑張ってもらいましょう。
軽量化、体の。
lonさん、ご心配ですね。無理なさらず、回復第一で。
小屋から遠いですね。登りもきつくなりますし・・。
小屋に下りるあの道も嫌でした。
コルの手前にも二張りくらいできそうなところがありましたし、
積雪量しだいで行けるとこまで行ってみますか
私の不安は、平坦な広場で方向を見失いそうなことでした。
よくやるんですよ
1月の3連休が狙い目でしょうか。楽しみです。
そういえば、ストックはもうありませんでしたよ。
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