剱岳・立山へ 室堂より二泊三日
- GPS
- 56:00
- 距離
- 21.0km
- 登り
- 2,372m
- 下り
- 2,355m
コースタイム
- 山行
- 7:20
- 休憩
- 2:10
- 合計
- 9:30
- 山行
- 4:50
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 5:40
5:00 安曇野穂高発
7:30 扇沢よりバス出発 室堂へ(8800円)
<復路>
11:00 バス 室堂発
13:00 自宅着
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
問題ない |
その他周辺情報 | 大町温泉郷など |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
2007年(平成19年)7月31日(火)〜8月2日(木)
剱岳・立山へ 室堂より二泊三日
迷いに迷ったが、晴れるだろうとの予報・予想から出発する。
扇沢に着くと雲間から青空がのぞく。
すでにチケット売り場には登山客が並ぶが、始発7:30ということで
扇沢に着いてから1時間以上待たされる。
小学校時代に父親、弟と共に黒部ダムを訪れて以来のトロリーバス乗車になる。その頃はまだ室堂まで繋がっていなかったのではないか。
黒部ダムへのトンネルを抜けると全天青空となり、
今回の山行が最高の日々となる予感がした。
ここから先は初めての地だ。
ケーブルカー、黒部平からはロープウェイ、そしてバスで室堂へ。
室堂・立山も快晴。
目の前に山が連なり雄大な景色が感動的だ。
すでに大勢の観光客に混じり、登山者も自分の目指す方向へと散っていく。
その中でも多いのが剱岳方面だ。
ミクリガ池の美しさ、地獄谷からの鼻を突く硫黄の匂いを後に、
雷鳥沢キャンプ場から御前小舎を目指し登る。
夏にもかかわらず爽やかな気候で汗もさほどかかずに急坂を登り切る。
小屋前からは、大きな剱岳が青空・雪渓にくっきりと聳え立つ。
思っていた以上に図体の大きな山だ。岩の塊に見える。
そんな剱を眺めドキドキしながら御前小舎でパンだけの昼食をする。
雪の上を何度かトラバースしながら剣山荘を目指す。
目の前の剱の岩肌を嫌というほど見ながら下る。
その足下には白や黄の可憐な花が咲き競っていた。
剱岳の麓に新しくなった山小屋。
小屋には思っていた以上に早く着くことができた。
新しいだけにきれいで、シャワーも備えられている。
気持ちよい布団でゆっくりと一日目の疲れを取ることができた。
二日目は四時からの行動。
多くの方が4時頃からライトを付けて小屋を出た。
月明かりもあり足下は分かる。
白いコバイケソウが暗がりの中でふんわり浮くように見える。
高度をどんどん稼ぎ一服剱、前剱を過ぎると険しさが増し、鎖場が多くなる。
しっかりとホ−ルドがされていて「右にくさり」という表示を見て取り付いた鎖が、いわゆる「カニの縦ばい」と言われる垂直30mの壁だった。
ボルト、鎖がしっかりとあったのでぐいぐいと力を込めて登ると、あっという間に山頂近くへとたどり着いていた。
山頂付近になるまで「カニの縦ばい」はどこだろうと思いつつ登っていた。
実は通り過ぎていたのを知らずに山頂に着いたのだ。
気が抜けた感じだったが、あの鎖場が「カニの縦ばい」だったのかと思うのだった。
知らなかったのが良かったのかもしれない。
剱岳山頂からはまず鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳など後立山連峰が目に入った。
富士山が、槍ヶ岳が遠くに。薬師岳、黒部五郎などが360度青天の中に広がっていた。
足下は鋭い岩肌、吸い込まれるような崖に吸い込まれるようだ。
しっかりと山頂を楽しみ下山を開始する。
帰りは「カニの横ばい」が待っていた。
これは鎖が横に延びていたので直ぐに分かった。
長く垂直の壁を横切るために、腕が恐怖で縮む。
そしてへっぴり腰になっているのが自分でも分かった。
長い梯子を下り、あとは気を緩めることなく安全第一で小屋まで戻った。
写真も撮って登り下りした剱岳だが、小屋に着き6時間の緊張がようやくとれた感じがした。
小屋で朝食、置いてあった荷物をザックに詰め直し、剱沢方面へ向かった。
剱沢は山スキーのメッカでもある場所だ。
夏はテントが多く張られ山行のベースにもなっている。
そこを剱岳の向かいにある別山へ急坂を登り上げた。
尾根にたどり着き別山へ。
剱岳そして剱沢の絶景を楽しむことができた。
ここで今日の宿泊をどこにしようか考えた。
一ノ越小屋までは行けそうではあったが、ここは山をもっと楽しもうと内蔵助小屋へ泊まることを決めた。
真砂岳経由で内蔵助小屋へ向かった。
小さく古い小屋だったが、この小屋もゆっくりと休むことができた。
この小屋の素晴らしかったのは夕焼けと朝日だった。
どこも素晴らしい景色は見られるのだろうが夕焼け、朝焼けの山々の美しさに魅了された。
三日目はご来光を見た後に、誰よりも早めに小屋を出た。
登り切った富士ノ折立、実際には山頂ではなく人を近づけない岩だった。
次は大汝山。立山の最高峰、標高は3015m。
朝早いのが幸い、一人で360度の眺望を楽しんだ。
目の前の針木岳、赤沢岳の大きさが印象的だ。
大汝休憩所で朝食を済ませ、快調に雄山へと歩く。
雄山では神社の入口が開いていたので、迷わず山頂神社へと登らせてもらった。
まだ受付も開いていなく、黙認ということで最高峰の神社でお参りをしてきた。
後は誰も登ってこない登山道を一ノ越へ下った。
小屋で美味しいジュースを飲み、浄土山へと登り返す。
内蔵助小屋で一緒だった気さくなTさんが元気よく私を抜き去って行かれた。
私は富山大学の研究所から竜王岳へ。
急な岩場を10分ほど登ると雄山を正面に見ることができた。
山頂に一人若い女性が休んでいたのが驚き印象的だった。
五色ヶ原の平原、薬師岳、赤牛岳それに笠ヶ岳も美しく見られた。
立山カルデラの赤い岩肌も迫力がある。
最後の浄土山はどこが山頂かよく分からないまま通過した。
軍人慰霊碑の場所が山頂ということを後で確認できた。
急坂を室堂方面へ下る。
室堂に近づき、観光客の中へ入り込んで行く。
午前中にバスに乗り、晴天続きだった剱・立山を後にした。
ふるちゃん
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