空(木岳)に向かって〜空木岳越百山縦走〜翔べ!
- GPS
- 20:23
- 距離
- 34.5km
- 登り
- 3,677m
- 下り
- 3,671m
コースタイム
- 山行
- 8:58
- 休憩
- 2:01
- 合計
- 10:59
天候 | 初日曇り、二日目晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
タイツ
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
行動食
非常食
飲料
ハイドレーション
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
サングラス
手拭い
ストック
ナイフ
シュラフ
ヘルメット
ツェルト
シュラフカバー
インナーシュラフ
トランシーバー(VX-6)
ドンジョイ
|
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感想
やっと梅雨明けした。
先月から暖め続けていた中央アルプス南部縦走。
やっと決行の時が来た。
計画段階からの懸念は初日にウエイトが寄りすぎていること。
クソ長い林道、ヤバそうな渡渉、水歩荷、長い行程。
一つ一つを検討し対策。
林道は夜明け前の周りが見えない時間帯に通過。
林道のイヤな所は単調で気が滅入る事。
周りが見えなきゃ想像力で色々楽しめるので飽きない。
渡渉は膝丈まで水に浸かれるようにポリチューブを用意。
仕事柄、直径35cmのポリチューブが手に入る。
これを脚に履くと10歩位なら穴が空かずに歩けるのだ。
恵那山前宮の渡渉でも使った。
有効性確認済。
水歩荷は最低限まで絞り、義仲の力水を頼る。
避難小屋の溜まり雨水はアテにしない。
溜まり水はハラ壊す。
長い行程は…
気合だよ気合!
で、挑んだ二日間。
結果はヤラれました。
初日予定通りのスタート、第一の渡渉を含め、林道クリアまでは問題無し。
うさぎ平から登山道に入ってしばらくしてから第一のトラブル。
汗を拭こうとしたらチェストバッグに括っていたバンテージ(三角巾)が無い。
拭い系はコレしかないのでマズイ。
仕方なしに戻るが、うさぎ平まで下っても見つからない。
弱ったな…と再び登山道を戻る。
見落としていないか、と再度目を凝らす。(落とし物は下りより登りで見つけやすい)
あ!あった。
と喜んで、どれくらいの位置で落としていたのかとGPSを確認したらなんと!
落としたと気付いた正にその場所。
汗を拭こうと手を伸ばしたはずみで落としていたらしい。
てっきり手前で落としているものだと思い込んで足元確認せず下り始めていた。
馬鹿の見本だ。
ただでさえ長い行程を延長したが、まぁバンテージを失わなかったからヨシか、と。
気を取り直して先に進む。
で、辿り着いた北沢。
初日の核心部は木曽殿小屋から空木岳への登りと想定していたが、結果的にはここが二日間通しての最大の核心部となった。
吊り橋が流されて自力渡渉が必要とわかっていたから、ポリチューブを用意して来た。
一見…水量多い。
そりゃそうだ、数日前まで大雨警報出ていたのだから。
全国的に見れば氾濫被害もあった程。
楽に渡れるワケが無い。
さて、渡れそうな場所を…と河原を登ったり下ったり。
…無い。
自分はそもそも渓流釣師。
渓流の立ち込みはわかっている。
危険度は深さじゃない。
水押し。
浅くても「押し」が強ければ脛深でも持ってかれる。
持ってかれた先が「あーあ濡れちゃった」で済む場所なら強行突破。
でも「あーあ逝っちゃった」な場所なら突っ込めない。
で、イケそうな水量のポイントはことごとく下流部がゲキ落ち君。
持ってかれたら頭カチ割れる。
最悪な渓相。
右往左往と30分。
見出したポイントは立ち幅跳び1.5m。
但し着地地点は濡れてナナメった岩。
ミスっても下流部がユルイ状態なので危険度低いのがせめてもの救い。
岸で似たような位置関係の岩から岩へと練習ジャンプ。
「イケる。イケるでぇ〜!」
確信なのか、自己暗示か定かでは無いが鼻の穴拡げて気合一発!
…荷が無かったらね。
…せめて水歩荷が無かったらね。
…あと五歳若かったらね。
ジャンプの代償。
モンベル ジオライン ロングスリーブ(使い倒し)
ファイントラック ドライレイヤーベーシック(使用三回目)
フォルクラ メリノウールTシャツ(今回が初めての使用!)
乾いて快適な靴環境
擦り傷の無い綺麗な右腕
打撲の痛みの無い元気な右脚
力を入れても痛くない右手親指
全てを失いました…。
まだ全行程の2割位なのに(泣)
皆さん、マネしたらイカンですよ。
ソロで突っ込むなんて以ての外。
複数人ならロープ付けて空身で跳んで、荷物バラして少しずつ全員分トスして、最後に残りメンバーが空身ジャンプでクリアできると思いますけどね。
心が折れ掛けましたが、ジャンプする前に「跳んだら戻れない、進むしかない」と決心していたのでネガティブな要素は全無視。
どうにも、自分のヤマは修行系が多い。
もっとキャッキャウフフしてみたいものだ。
今回選んだ義仲の乗越ルート、見どころ、お楽しみ系は皆無。
いつも思うが、北も中央も何で西側は地味で暗く東側はキャッキャウフフなんだ?
じゃあ、東側から行けよ、となるのだがアマノジャクな(ド変態とも言う)自分は上松とか飛騨沢に行っちゃうんだなぁ。
さてさて。
力水で2.5リットル給水したら、修行は一層過酷に。
空木岳へのイワイワが更にムチ打つ。
擂鉢窪避難小屋に雨水タンクある事知ってるけど、溜水はハラ壊すからイヤなのだ。
もうね、山頂は感慨も感激も無い。
「ここからは下りになるんだ…」
との安堵感しかなかった。
で、鞍部から避難小屋への下り。
下りが安堵って言ったの誰だよ!
激下り&ヤブで修行系。
明日朝、ここ登るの?って思うと途中でフォーストビバークしちゃおうかと何度も考えた。
まぁ、そんなわけにもいかず小屋まで辿り着く。
先行者アリ。
様子を聞くと続いて何パーティか到着予定との事。
…感染回避の為非常事態幕営決定。
快適な夜は過ごせなかった(泣)
さて二日目。
有難い事にこの場所はスマホ繋がる。
天気予報は好天を約束。
せめてもの救いだ。
さっさと撤収して予定通りの6時スタート。
今日は今回のヤマの最大の目的 nyorotan15さんとの無線交信があるのだ。
nyorotan15さんは予定通りなら9時頃には無線交信が出来る環境にいるハズ。
自分もそのころには越百山へ至る稜線を辿っている予定だ。
そのためにも先ずは二日目の核心部、仙涯嶺をクリアしなければ。
仙涯嶺は初めてで、疲れて怪我をしている(擦り傷だけどね)身体で緊張したが、本当に注意が必要なのは1〜2か所で呆気なかった。
でも、ガスってたり時刻的に暗かったりして視界が悪いと結構ヤバいな、といった印象。
初日の件が効いているのか、少々ペースが遅れがちだったが、二日目を緩く設定していた事が功を奏して焦りは無かった。
稜線で紺の手脱ぐいオレンジのジャケットの御方とスライド。
北沢の様子をたずねられたので、率直な意見として「逝ったらアカンです」と。
帰宅後ヤマレコユーザーのshtさん(大ベテランさんだった。軽い口の利き方して恐縮です)と判明。
流石ベテランさん、行程の肝を把握していたし、リスクに対して正しい判断、行動を取って見えた。
突っ込み系の自分は学ばなければならないな、と。
とはいえ、自分の情報が助けになっていたようで良かった。
その後にスライドしたソロの方は「南駒ケ岳までどれくらい掛かりますか?」と。
んなもん知らんがな。
そんな質問しちゃう程度なら入山したらイカンと思いますぜ。
さてさて。
稜線途中で何度か無線交信を試みたが応答を得られず。
到着した越百山山頂でトランシーバーのアンテナを高感度の物に変えて幾度か再トライしたものの残念、応答無しでした。
まぁ距離と見通しがね…ムリがあった。
仕方ないけど一期一会。
今回の旅を終わらせるべく下山に移る。
越百小屋は寄らなかったけど営業開始したようで、ご主人も頑張ってもらいたいが感染対策に気を使って見えるようで立寄る方はマスク着用、消毒などしっかりと対策してください。
さて、下りは(も?)大した見どころも無く粛々と標高を下げる。
上の水場で冷たい水の誘惑に負けそうになるが、自分は知っている。
下の水場は登山道の目の前にあるのだ。
今はペットボトルにあるヌルめの水で我慢だ。
意外と脚は元気でペースが上がってきた。
予定タイムに遅れがちだった朝とは打って変わって予定に追いつき始めた。
下の水場でしっかりと回復したら、登山口まであと少し。
本来の駐車場までなら下の水場は今更感がある位置なのだが、今は違う。
最後の長い林道の為にここで英気を養おう。
そして最後のトラブル。
ふやけた脚で二日間頑張ったが、いよいよ足の裏の皮が限界に達した。
ヒリつく傷みが水膨れを予感させる。
脚の運びに気を使いながら何とか皮が破れる前にゲートに帰着。
長い二日間だった。
先日の白山北縦走路もそうだが、どうにも修行系が多い。
自分にはキャッキャウフフは似合わないのだろうか。
まぁ、ニクワックスヨリスッパイオヤジだから仕方無いのかなぁ…。
ランドレさん、沢山歩いたね〜(笑)
北沢の橋、流されて無くなっちゃったの?厳しいね〜
数年前に逆ルートで歩いたのを思い出しました、林道が辛かった記憶しか無いですが(笑)
graveltrekさんコメントありがとうございます。
いやぁ、ムダ歩きが多かったですわぁ。
レコ上は一日目の距離が20.4kmってことになってますが、GPS記録では24kmです。
うさぎ平の往復やら河原でのウロウロやら。
もっとウマいことムダを無くさないとイカンです、
昨夜調べたらネット上にこの週末に北沢を渡った記録は私を含めて4件ありました。
皆さん大きな問題無く渡られていて、自分の力不足を痛感しました。
頑張らなイカンな、と。
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