雌阿寒岳(阿寒湖畔コース) 〜一條君の成長〜
- GPS
- 08:14
- 距離
- 13.8km
- 登り
- 834m
- 下り
- 840m
コースタイム
- 山行
- 6:57
- 休憩
- 1:15
- 合計
- 8:12
天候 | 晴れ時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
マイナールートのため、いつもはせいぜい3台ほどしか停まっていないのですが、今日は日曜日のためか、このルートの人気が出たためか、先客が8台停まっていました。残念なことに、張られたロープに沿って停めれば10台停めることが出来るスペースがあるのに、停め方が悪くて8台でスペースに空きがなくなっており、私たちは端の狭いスペースに無理やり停めました。ロープに沿って停めましょう! |
コース状況/ 危険箇所等 |
標高差は約800mですが、最後のザレ場(9合目まで)の登り以外は緩やかで負担の少ないコースです。以前は登山口の標識が折れていてそこを直進してしまうケースが見られましたが、今は整備されて道迷いの心配はありません。 また序盤にやや笹かぶりの部分もありましたが、ルートが不明瞭になるほどではありませんでした。 |
その他周辺情報 | 阿寒湖畔温泉街は日帰り入浴客に冷たい(入浴料金・入浴時間帯)ので、野中温泉別館がおススメです。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
サングラス
ストック
カメラ
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感想
昨年、野中温泉コースから登頂を果たしたものの、12時間を要し真っ暗な中下山した、文字通り黒歴史を払拭するため、(私の勧めもあって)一條君が「今度は阿寒湖畔側から登ってみます!」と、雌阿寒岳に再挑戦します。
もちろん、私も引率役として同行しました。
一條君は「ニセイカウシュッペ山での失敗を反省して、ヘタレ根性を出さずに前向きに登ろうと思います!」と意欲を見せます。
しかしそのワリに、「今日は昨年の実績を考えて、所要時間12時間を見ています」と言い出します。
「いやいや、また私に雌阿寒岳で12時間付き合わせるつもりなの?(笑」
私は「このコースなら、多めに見積もって往復8時間だろう」と踏んでいました。そもそも、また12時間を要するとしたら、また真っ暗な中での下山となることは必至です。
「一條君、数字は多めに見積もればいいってもんじゃないよ。」
さて、同じ山でも登るコースが違えば全く違う表情を見せるものです。
雌阿寒岳には「野中温泉コース」「オンネトーコース」「阿寒湖畔コース」の3つのコースがあり、最もポピュラーなのは野中温泉コースです。距離も片道約3.3劼蛤任眞擦、しかしながらその分、平均勾配はキツめになっています。私が雌阿寒岳に初めて登った時(登山キャリア3度目でした)も、この野中温泉コースでしたが1合目に着くまでに10回以上も休憩し、3合目に至った時には「登頂できるのかなぁ?」と不安に思ったものです。しかし次第に「息を入れながら登る」ことを覚え、登頂出来たことが大きな自信となりました。
一條君にもそんな経験をしてもらいたいものです。
「阿寒湖畔コース」は雌阿寒岳登山コースの中で最も距離が長いコースで、駐車場から登山口まで約800m、登山口から山頂まで約5.5辧合計片道約6.3劼離魁璽垢砲覆蠅泙后しかしながら、3合目まではほとんど起伏のないハイキングコースで、4合目に向かうところになって初めて登山らしい勾配になります。ただし4合目を過ぎると再び緩斜面に入り、8合目まではニセイカウシュッペ山と同じ程度に優しいルートです。
私も、ニセイカウシュッペ山での失敗を反省して一條君を先に歩かせることにしました。私のペースに一條君がついてくるのではなく、一條君のペースで歩かせ、一條君の息が荒くなったらペースをコントロールする役割を担うためです。そして「大休止の連発」を監視するためでもあります。(笑
一條君は思っていた以上にサクサクと歩を進めていました。4合目手前の急登部分も思っていた以上に楽勝でクリア。しかし5合目を過ぎた辺りから一條君の歩みが鈍ります。それほどの勾配ではありませんが、ニセカウ序盤のような緩い勾配が延々と続く感じです。しかし、これは一條君の経験値が上がると共に解消されていくのではないかと、私は楽観しています。そもそも大した勾配ではないのです。
そして8合目。剣ヶ峰分岐です。
「一條君、剣ヶ峰に登ってから雌阿寒に向かおうか」
「いえ、先にまず雌阿寒岳を優先したいです。剣ヶ峰は帰りに登ろうと思います」
「スリーピークコンプする?」
「なんですか?それ??」
「雌阿寒岳と阿寒富士と剣ヶ峰だよ!3つのピークのこと」
「時間に余裕があったら行きたいですね!」
一條君、思っていた以上に前向きです。
8合目からは火山礫と火山灰のザレた稜線になります。右側には火山灰に覆われた火口が広がり、まるで月面のクレーターのようです。身近に「非日常」を味わうことの出来るルートで、このコースが初めての一條君の口から歓声が漏れます。
意外とアップダウンのある稜線に、「一條君はちょっと苦戦するかな?」と思っていましたが、思ったよりシッカリとした足取りで歩いて行きます。
そしてラスト、9合目までのザレた急登部分に突入します。このルート一番の難関部分です。一條君は何度も小休止を繰り返しますが、私の目もあってか(笑)、すぐに再び歩き始めます。9合目を過ぎ、勾配もやや緩やかになったところで「先に行って、一條君の登頂場面を動画撮影するから!」と言って一足先に山頂に向かいます。
山頂は大混雑でした。
私の監視の目が緩んだためか(笑)、一條君はなかなか登ってきませんでしたが、フラフラしながらもなんとか山頂に到着します。
「やった〜!雌阿寒岳登頂〜!」
周囲から拍手と歓声が上がります。(笑
さすが一條君、エンターテイナーです。
山頂にいた女性たちに声を掛けられ、嬉しそうな一條君。
「いやぁ!いろいろ感動しました!」
よかったね。(笑
山頂で昼食を摂り、周囲の人達と少し会話して盛り上がったところで一條君に聞きます。「時間に少し余裕があるけど、阿寒富士に登ろうか?」
「いえ、今日はここで満足です。と言うか、身体に余裕がありません!」
「じゃ、剣ヶ峰だけにしておくか」
下山を開始します。
ザレた下り斜面は、登りよりも気を使います。一條君も転びます。それでも「下りの一條」本領発揮で、ほとんど休むことなく歩き続けます。
8合目剣ヶ峰分岐に差し掛かった辺りで、登ってきた男性と会話します。「剣ヶ峰に行くの?今日はいいお天気だからね!行った方がいいよ!」
すると一條君、「今日のところは安全を優先して・・・」
「おいおい!一條君!ニセイカウシュッペ山での後ろ向きな自分を反省したばかりじゃなかったの?先に行ってるぞ!」
私は一條君の返事を待たず、剣ヶ峰に向かいました。
分岐から剣ヶ峰岩峰までは約13分で到着しました。しかし、一條君はなかなか登ってきません。ニセカウ山頂の場面がフラッシュバック。まさか一條君・・・・・と思っていると、約30分後に一條君が姿を現します。
「キツイ!」を満面に表現しながら、歯を食いしばって登ってきます。
「やれば出来るじゃん!」
「お疲れ!頑張ったね!」
剣ヶ峰で遠い目をする一條君。一條君の気持ちを反映してか、いつの間にか剣ヶ峰はガスで覆われてしまいました。「一條君、さすがニセカウの時とは一味違うね!」
とりあえず、今日の一條君は褒めてあげたいと思います。
気を良くした一條君、「9月13日、今度は小林君(仮名)も一緒に、またこのルートで雌阿寒登頂を目指そうと思います。」
「またこのルート」って、剣ヶ峰も入っているのかな?(笑
コメント
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こんばんはkenyoさん!引率お疲れ様でした(^^)
一條さん、凄く頑張りましたね!!!!!
「やった〜!雌阿寒岳登頂〜!」の姿が目に浮かびちょっとウルッときてしまいました(^^)
kenyoさんの計画とサポートが絶妙でナイスです!!
雌阿寒岳の晴れた時の素晴らしい景色、いつかtomoにも見せたいです!!
tomo-masaさん、コメントありがとうございます!
一條君が徐々に進歩していて私も嬉しく思っています。
しかしちょっと目を離すと後ろ向きなバイアスに流されてしまうので、一條君からは目が離せません。(笑
そちらから雌阿寒岳は遠くてなかなか足が向かないと思いますが、道東にもいい山は沢山ありますので、どうぞtomo君と一緒にいらして下さい!
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