槍ヶ岳ー大キレットー北穂高岳
- GPS
- 55:35
- 距離
- 54.3km
- 登り
- 4,144m
- 下り
- 4,145m
コースタイム
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 8:21
- 山行
- 6:23
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 8:20
- 山行
- 5:50
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 7:12
天候 | 1日目:晴れ、2日目:晴れ、3日目:雲り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
ザック
ザックカバー
昼ご飯
行動食
非常食
ハイドレーション
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
常備薬
日焼け止め
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
カメラ
ヘルメット
|
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感想
tomoさんが大キレットに行くので同行者を募集していると聞いたのは8月の下旬でした。
有名な岩場や難所にほとんど縁がなかった(北アルプスは燕岳と餓鬼岳、乗鞍岳のみ)ので、いきなり大キレットへ行って大丈夫なのかとは少々思いつつ、この夏は山の機会が多く体力的な不安は少ないから、2週間(台風で1週延期されて3週間)可能な範囲の準備をして臨もうという気持ちで参加を決めました。
結果、無事に踏破しましたが、自分のキャパを超えてるなと感じる部分は確かにありました。影響度の高い順に3点挙げます。
・岩稜帯はまずまず歩行経験あるけれど、安全エリア幅60cm程度の痩せ尾根を風がある状態で荷物背負って安定してスピーディーに歩けるわけではない
・岩場の登りはボルダリングジムでいうと8級ぐらいなので危険は感じないけれど、逆にくだりは足元が見えにくい中でのホールド探し・軸を安定させての体重移動ともに不慣れで時間がかかる
・行動時間が長くなって(今回は朝食から山荘着まで9時間)お腹が空く。ナッツや飴類の行動食をとりつつ進んでもスタートから8時間あたりで空腹を感じ始め、これはじきに判断力と身体能力ともに低下してやばいなと感じたので、予備のエネルギーゼリーを投入
状況をすこし俯瞰して考えてみます。
『冒険者は冒険しちゃいけない』((C)大森 藤ノ)のと同じく、登山者だって冒険しちゃだめです。10回のぼって10回とも無事に降りてこないといけません。
大キレットは高難易度とはいえ一般登山道なので、必要なスキルと装備を身に着けてのぼればせいぜい0.3%程度の事故率が想定されていると思います。
しかし歩行中の感覚と振り返りからの体感値として、私がCT70%のハイペースを狙えば15%ぐらいの確率で事故りそうな区間でした。
これをせめて1%程度の事故率におさえるためには、スピードを意識的に落とし、集中力を切らさないように慎重に進むことになります。
CT70%では南岳小屋から長谷川ピークまで56分、そこから北穂高小屋まで91分となります。
今回の実績値はそれぞれ110分、132分で、CTの70%を基準として主にくだりの前半が所要時間197%、登り多めの後半が所要時間145%でした。
こう考えると、わりと妥当な安全ペースで進んだと言えそうです。もちろんこれは平日行で他パーティーとのカチ合いが少ない状況が大前提で、不慣れ箇所でたっぷり時間を使えたこと、tomoさんも急かすようなことなく辛抱強く待っていてくれたことも大きいです。人が多いときに同じアプローチは取れないし取るべきではないので、より高いスキルが求められます。
南岳小屋を越えてから北穂高小屋へ着くまでの約4時間、本当に集中しっぱなしだったので相当疲れました。
なお、ボルダリング文脈では最後の登りで1回だけスメアリングの技術が役立ちました。大段差で膝を使いたくない場合に有用です。
大キレットを歩くにはどう行けばいいかと考えて、CTの0.7で1日目に槍まで行ければ、2日目に大キレットを歩き、3日目は岳沢経由で上高地へ下りられる。
実際に大キレット歩いてみて、途中でガスってきて下が見えなかったというのもあるけど、特別に難しいという感じはなかった。確かに他の穂高と比較すれば難易度は高く、それなりの技術は求められるけど、ホールドもステップもあり、ちゃんと段階を踏んで経験を積んでいけば大丈夫という印象。大キレット行く前に、岳沢ー前穂ー奥穂を歩いて経験積んだりするのが良さそう
実際に行ってみた結果、3日目は当初計画の奥穂ー前穂ー岳沢を取りやめて、安全な涸沢ルートで下山した、いくつかの要因がありました
1. 自分の体調が完全ではない
・右足首の捻挫が2週間経っても完治せず、テーピングしていても、特に1日目は変な角度でぶつけると痛みが走る。なぜか2日目以降はマシになった(亜脱臼だったのがハマったか?)いずれにしてもスピードが出ない
・先週から胃腸の調子が悪いのを引きずっていた
・捻挫によるトレーニング不足で体力・筋力低下
2. 2日目の到着時刻が目標時刻よりも1時間以上遅かった
3. 2と関連するけど、muo_jpが大キレットの途中で腹が減ってしまったらしい。本人曰く行動食では賄えないらしい
4. 3日目に奥穂高ー前穂高岳ー岳沢と歩くと、岳沢まで食事的なものにありつける場所ナシ
5. 最終のバスの時間的に焦ると、重太郎新道の下りを急がねばならず、怪我の危険性が高まる
6. 天候が曇りになりそう
等々を鑑みて、北穂高岳から南稜ルートで安全に下山した。奥穂高岳ー前穂高岳も行けたかもしれないけど、これで良かったんだと思う
今回の反省点
・カツカツのCTで行くのは可能だけど、余裕も無くなる
・少なくとも余裕のある日にち(この日はゆっくり歩いて大丈夫)を作るだけでだいぶ違うはず
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