光岳・聖岳〜茶臼小屋テント泊ベース〜【百名山60・61座目】
- GPS
- 74:53
- 距離
- 56.7km
- 登り
- 5,552m
- 下り
- 5,553m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 6:12
- 山行
- 8:57
- 休憩
- 0:55
- 合計
- 9:52
- 山行
- 9:25
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 10:56
天候 | 9/19晴れ、9/20雨、9/21晴れ、9/22晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
聖平〜茶臼小屋間は南から北へ向かう方が下りが多く楽 コロナで小屋はいずれも開いていないが、冬期利用部分は使用できる。 |
その他周辺情報 | 白樺荘510円 |
写真
感想
<〜前日>
世間は4連休だが、自分は会社都合のためデフォルトで5連休だった。どこかにマイルを使って行こうと思案していたが、計画を立てるのが9月に入ってからで遅かったために、例えば北海道であれば飛行機は予約できてもレンタカーの空きがない、飯豊縦走なら新潟空港の帰りの飛行機が予約できない、などの問題があり直前まで決まらなかった。
<9/19(初日)>
溜まっているマイルを使うことはあきらめて、どこか100名山に行こうと考えた結果、聖・光の縦走のヤマレコ記録を見つけたので、参考にしてこちらへ行くことにした。西の易老渡のほうが居住地から近いが、崩壊で芝沢から歩くこと、また入山が禁止されている?という情報があったので、東の沼平ゲートから入山した。(実は全然問題なく芝沢から入山できることをあとで、多くの芝沢からの登山者と話して知る).そのため登山口までの移動が片道450knあり、すでに登山口までの運転で疲弊。SAで2時間仮眠しただけで、ICから90kmもある下道も半分くらいは狭い県道の運転でげんなり。意外と縦に長い静岡県に驚く。ようやく8時頃に沼平ゲートに到着したが駐車場はほぼほぼいっぱい。なんとか狭い隙間に押し込んで駐車。5連休だったので(金曜が休み)、一日早く出られれば良かったのだが、まあ平日は疲弊しているので無理だった。だが結果的には天候との組み合わせでベターな日程だった。
最初の林道歩きでは、ちょうど中央新幹線建設のための改修が行われており、行きしに未舗装のところが、帰りしなには舗装されていた。最初の大吊り橋は揺れて手すりを持って歩いたが、帰りには慣れて手すりを持たずに歩けた。
茶臼小屋への登りは地味に急で面倒。鹿よけネット張りのボランティアの方と少し話をした。到着したらさっそく作業をなさっておりありがたいことです。ちなみに最終日の夜にトイレに起きた際に小屋のすぐ裏手に来ていた鹿と目があってビビった。
小屋へ到着するとすでにかなりテントが張られており、迷ったが小屋の裏手の高台に張った。小屋に隠れて展望はいささか悪いが立地は一番端の奥で落ち着く。行ってみて初めて富士山が望めることを知り、最終日はちょうど富士山の肩に昇る日の出を拝んでから食事をして出発したので、予定よりも遅くなってしまい、帰宅が快速の終電1本前になってしまう。
当初はテント担いでを聖平や光小屋に張ることも考えたが、やっぱり面倒なので茶臼ベースで往復することに決める。夜はさすがに冷えて寒くなった。ダウンのシュラフがへたり過ぎていてあまり暖かくないので、フリース・ダウンの重ね着で対応。ダウンは補修するか買うかしないとダメだ。
<9/20(二日目)>
疲れて19時には寝たのに、二度寝三度寝して物音で起きたら4:30過ぎ。慌てて食事して5:30出発。朝食は前日の麻婆春雨の残りだったので、温めるだけで簡単だったのが幸いした。朝からぽつぽつときていたのが、だんだんとしっかりと降ってきた。本格的な雨ではなかったが、しっかりした小雨。結局午前中は降り続き濡れてしまった。あまり履いてない登山靴で、おそらく前回は2年前の中央ア縦走で使用して以来かもしれないが、経年劣化で歩いているうちに接着部分が一部剥離、防水機能も悪くなっており、靴の中までびちょびちょになってしまった。おまけに帽子を忘れて、手袋も冬用のごつい手袋しかなかったため、少し寒いが基本我慢して素手で歩く。久々に縦走すると装備が不十分で失敗する。
雨でなくてもそもそも展望のない光岳に到着しとりあえず100名山ゲット、ついでになぞの光石まで足を運んだが、ただの岩で無駄足だった。南アの100名山は全山縦走でピークハントしたかったが、それではいつになるか分からないのでとうとうあきらめた。帰りはイザルヶ岳には寄り道して茶臼に戻る。往復ですれ違った人人は少なく、天気が悪かったから本日光まで往復した人は3、4組だけだったか?芝沢からの入山者は多かった。
<9/21(三日目)>
今日は天気は良さそうだが、昨日よりもコースタイムは長いので、3時起床で4時の暗いうちから出発する。西方面の斜面に灯りがあり不思議だった。うまく上河内岳で日の出が拝めた。聖岳では出身地から来た方とちょこっと話をし、周囲の地形を教えてもらう。さきほどの灯りは下栗の里ということを知る。天気が良かったためなんとか往復11時間で戻ってこられた。
<9/22(四日目)>
電車が動いているうちに帰宅しないと面倒なことになるので、早出したかったが、富士さんからの日の出を見ていたら7時出発になってしまった。なんとか4時間で下山したが、その後はSAで大休止したり、新名神で渋滞にハマったりしてなんとか快速の最終1本前に乗って23時すぎにようやく帰宅。
ひさびさの縦走で大変だったが心地よい疲労。ただ運転がかなり大変だったので、もう沼平まで行きたくない。しかし赤石・悪沢は近いうちに行きたいのでどうしたものか。コロナで基本テント泊の強者しか来ないので、比較的しずかな山が楽しめた。山のキャパはこのくらいでいいのだろう。
PS:
縦走時には何かしら文庫本を1冊持っていく。
10年以上前の初めての縦走であった剣〜けやき平のときは、大阪駅で吉村昭の「高熱隧道」を購入して、まさに小説の舞台とリンクして、ここで泡雪崩がおこったのか、と感じながら水平歩道を歩いた。若かったから記憶も鮮明だ。この本を読む前は新田次郎の山岳小説ばかり読んでいたが、この本を読んでからは吉村昭にハマった。新田次郎の理系的な文章に比べたら、吉村昭の文章は流れるような印象を受けて、もっと早く吉村昭を読んでいたらと思ったが、そもそも大学時代に小説は4冊しか読まなかったのでこれはしょうがない。
2年前の中央ア縦走では何の小説を持っていったのか。。。覚えていない。
日記を見たら「若き数学者のアメリカ」藤原正彦だった。なかなか面白かったが、これこそもっと若いときに読むべき本だった。
最近は小説家の自伝的エッセイを読むことが多い。最近では吉村昭「私の文学漂流」、城山三郎「君はもういないのか」を読んで面白かった。今回の縦走では何を持っていくか出発まで時間がない中で迷ったが、本棚から渡辺淳一の自伝的エッセイ「マイセンチメンタルジャーニー」を持っていくことにした。以前に少しだけ読んだが完読はしていないはずだ。結局全体の2/3を夜のテントで読み終えたが、渡辺淳一の人間としてのくそっぷりが面白かった。ようするに女にだらしない。
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