烈風硫黄岳の魅力にノックアウトくらう!/ 美濃戸起点
- GPS
- 05:50
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,091m
- 下り
- 1,080m
コースタイム
- 山行
- 5:25
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 5:50
(北沢ルート)
10:10 赤岳鉱泉(標高約2215m)(休憩・軽食・装備点検10分)−10:20出発
11:50 赤岩の頭(標高約2650m)
12:15 硫黄岳山頂(標高約2760m) 以上往路所要3時間30分(標高差約1070m)
12:20 硫黄岳山頂発
13:30 赤岳鉱泉着(食事・休憩10分)−13:40出発
14:35 赤岳山荘(駐車場)着 以上復路所要2時間15分
合計所要時間5時間50分(歩行距離13.5km)
天候 | 天気/ 終日快晴 気温/ −15℃(出発時;美濃戸)〜−10℃(PM0;稜線) 風 / 無風。稜線だけで強風(約15m/s〜20m/s程度) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
通称「鉢巻道路」を美濃戸方面へ向かい、小淵沢ICから約20分で美濃戸口。 そこからダート道を約20分で赤岳山荘駐車場。 (美濃戸山荘は宿泊者以外の駐車は不可) ダート道は完全な雪道で四駆車でなければ到底行けないだろう。四駆車でもローギヤで時速10km程度での走行。 [ルート図(Mapion)] http://bit.ly/1QOHHJE [駐車場] 今回は赤岳山荘駐車場を利用。一日1000円。 50mほど手前の「やまのこ村」駐車場も同じく1000円で利用可。 美濃戸山荘駐車場は宿泊者専用のため日帰り利用は不可。 --[参考タイム]------------------------------------------------------- 07:30 双葉SA(スマートIC)発 (中央道=約30km) 07:50 小淵沢IC出 (一般道=約15km) 08:10 美濃戸口 (ダート道=約3km) 08:30 赤岳山荘駐車場着 |
コース状況/ 危険箇所等 |
[登山道] 赤岳鉱泉までの北沢登山道は前半は林道、「堰堤広場」先の後半は登山道。どちらも緩傾斜で歩きやすいハイキング道の様相。迷うような箇所はない。 赤岳鉱泉から先は比較的に急登。特に稜線直前はかなり傾斜がきつい。 道はよく踏まれており全行程で圧雪状態。(稜線直下でプチラッセル) 赤岳鉱泉まではチェーンスパイク、その先でアイゼン使用。 |
その他周辺情報 | [最終コンビニ] 小淵沢IC出て小海線ガードをくぐった後すぐ右側にセブンイレブン。 その300mほど先の左側にはローソン。 [日帰り入浴] 八峯苑鹿の湯(600円) http://fujimikogen-resort.jp/happoen/spa/ 「スパティオ小淵沢『延命の湯』」(昼600円/夜400円) http://www.spatio.jp/hotspring/index.html [写真] 下の写真のうち主なものは地図上に撮影ポイントが落としてあります。 なお、写真は巾1280pxあります。各写真クリック(巾800px)よりも「スライドショーで見る」か「元サイズ」をクリックして頂いた方が大画像になります。 |
写真
感想
このところ数回の雪山行で雪に慣れてきたので、次回はちょっと本格的な雪山登山でピークハントをしたいと思っていました。ターゲットはいつもの八ヶ岳。
で、御小屋尾根で阿弥陀岳あたり、と調べて見たのですがどうもあまりレコも上がっておらず人が入っていない様子。今回はピークハント狙いであってラッセルは目的外(^^)なので却下!
検討の結果、確実に踏み跡多そうな美濃戸を起点にして硫黄岳を目指すことにします。
美濃戸からは昨年赤岳を目指してmmg様とコラボをしました。道はわかっているつもりで美濃戸口から車を乗り入れましたが、やはりこの季節の道ですから神経相当使います。赤岳山荘に着く頃にはなんだか疲れてしまいました。
この道、あまり無理せず冬場は歩いた方が楽な気がします。最初からトホホ・・・。
駐車場でゆっくり休みながら身支度。出発します。美濃戸山荘の前は前回の南沢方面ではなく、北沢方面に進行。
しばらく樹林の中の林道歩きで、その後登山道となり前方に横岳が見えてきます。おお、あれは大同心!ここから見るとすごい大きさでこちらにのしかかるような傾きに見えます。落ちてきそう。
赤岳鉱泉では有名なアイスキャンディーが出迎えてくれますが、それよりも目の前の大同心が迫力すぎ。
赤岳鉱泉から先の登山道は地形図では等高線が混み合っている。つまり急登です。
道はどこまでも圧雪状態で予想どおりなのですが、稜線が近づくに従って傾斜は急になり息が上がってきます。
しかし、そのころの周囲の景色ときたら!。もう言葉にならず素晴らしい。
おそらく硫黄岳から下山してきたらしい方とすれ違い、私が硫黄岳を目指すと言ったら「稜線は風が強いですよ。それから雪庇にご注意を。」と教えてくれました。
「雪庇」・・・。そんなのがあるんかい。コワッ。
でも風は完全に無風だし大丈夫だよな、と甘く考えていました。
しかし、最後の急登を登り切って稜線(赤岩の頭の脇)に出たら、いや!すごい風です。15〜20m/sくらいでしょうか。時に体が揺らぐくらいの烈風!!。
あわてて帽子で耳を隠し、フードをかぶり、オーバーグローブをします。もはや写真を撮るどころじゃありません。
ここから硫黄岳までは夏場であれば15分で歩ける距離です。しかし硫黄岳方面は雪煙が巻き上がって、もっと風が強そうに見える。
「もうここでやめるか?雪庇怖いし・・」半分以上そう思いながらも足は硫黄岳に向かいます。ここまで来たら仕方ない。寒いからやめた、じゃ話にならん。と。
硫黄岳山頂手前の大岩峰は夏場は左に巻いて進んだはずですが、そちらの傾斜がいやらしいので安全を優先で、アイゼンをゴキゴキ言わせながら岩の上を歩行します。
岩峰を乗り越えてしまえば山頂はすぐそこ。赤岩の頭から25分もかかって着きました。
誰もいない山頂では「証拠写真」だけ撮って速攻撤退。稜線を赤岩の頭に向かって下りていきます。
時々後ろを振り向くと、真っ青な空に向かって白い雪煙が竜巻のように巻き上がっています。そのすごい様子に見とれてしまいます。一刻も早く稜線から下りたい気持ちと、この「危険な景色」を楽しみたい気持ちが入り交じり、結局何度も後ろの写真を撮りながら赤岩の頭に下りてきました。
そこから下山道はどっちだっけ、と眺めますが良く判らない・・。南側にそれこそ雪庇が突き出して下が見えないのです。
でもその雪庇がわずかな踏み跡で崩されていて、おお、ここだ!すごいとこ登ってきたなあと我ながら感心。上から見ると下山道はまるで誰かが雪庇から転げ落ちたような急傾斜の雪面でした。
そこを一歩下りるとやっぱり無風状態。でも横を見ると主稜線の方は相変わらずのトルネード状態。びっくりするくらいな違いです。
真正面に大同心を抱く横岳の岩壁を見ながら降下。
帰り道はもう写真撮りまくりですが、そのうちどうでも良くなってしましました。
帰着後は脱力感が激しいです。夢を見ていたような景色と稜線の怖さ。
思えば、こんな厳冬期に八ツのピークに登ったのは初めてでした。やはり他の山とは段違い。
八ツの迫力にノックアウトされた山行でした。
pasocomさん、おはようございます〜
やっぱり、雪の赤岳・横岳は美しいですねえ。。。
風は強かったようですが、紺碧の空で良かったですね
う〜ん。やっぱり行かねばなるまい。。。
早朝からコメントありがとうございました。
昨日の八ヶ岳はどこもピーカンだったようですから、これから多くのレコがアップされるかも知れません。
平日ながら何人もの人と出会いましたし、カメラマンさんも多くいました。
しかしながら、さすがにこの時期の八ヶ岳。景色が半端でなく美しかった。
これから春先に向けて天候が安定して、晴れる日が増えるのではないでしょうか。
雪がたっぷりの時期でしか味わえない絶景をFRESCHEZZA様もぜひ見にお出かけ下さい。
雪煙から、風強そう
青い空キレイ
ノックアウトどころか、夏の経験生かされて
速攻登山でピークまで、、、流石です。
相変わらず足早いですね。
山梨側と長野側、随分景色違います。
これは、チェック、私もいつか、、、
三ツ頭のレコでnori3様が「風は写真に写らないけど!!」とコメント下さいましたね。
今回、稜線の風の強さを何とか伝えたいと強風の中で手袋取って「決死の覚悟?」で写真を撮りましたが、やはり簡単には風の様子は表現できないようでした。
それでも雪煙から風を感じていただけたなら幸いです。
「ノックアウト」は心理的な面で心底疲れ果てるほどのインパクトがあったというほどの意味で、車に帰ってきた時には本当に疲れ果てました。
これは一つには風の恐怖でしたが、かたや景色の美しさで、その両方が並々ならぬ重みでのしかかった?結果だったと思います。
nori3様もぜひお出かけ下さい。
pasocomさん、お疲れさまでした〜。
とコメントするの初めてですね。
やはり南八ツ!
ただではすばらしい眺望は得られませんね。
写真の美しさに言葉もありません。
スレンダーボディごとよく飛ばされもせず
ご無事なによりです。
ノックアウトってなってたのでなにごとかと
こりゃ麗しの彼女にノックアウト←昭和
って意味ですね
こんばんは。
空の青と雪の白のコントラストがいいですね。
雪山はやっぱり晴れてるのが一番。
初めての冬八ツは同じコースで硫黄岳でした。
雲ひとつない快晴で雪を纏った八ツに魅了されました。
それ以来、雪山にドップリです。
もうすぐ2月ですね。
まだ指の痺れは消えませんが、
私もそろそろ・・・と思ってます。
コメントありがとうございます。
レコのタイトルで皆様にちょとした誤解を与えてしまったようでした。
本意は、mmg様が書かれたように「麗しの彼女にノックアウト」という意味で、こりゃちょっと古い言い回しだったでしょうか(^^)。
レコのタイトルは、少し変更することにしました。
稜線での風は相当で恐ろしかったですが、吹雪ではなかったので、そのつらさは「薬師の時ほどじゃないな・・」と思ったものでした。
それでもそもそもの気温があのときよりも低く、凍傷にだけはなりたくないと、写真より指の保温優先だったので稜線や山頂ではあまり良い写真が撮れていません。
今回はピークハントにこだわったのでこんなでしたが、稜線以外の場所ではむしろ暖かいくらいの天気だったので最初から稜線下までを目標にしていれば気持ちの良い雪山ハイキングが楽しめただろうと思います。
まあ、一回くらいこういう経験もしておいていいだろうと納得しています。
いつもコメントありがとうございます。
sirius様の最初の「冬八ツコース」だったのですね。
その時も山頂周辺はあんな風だったのでしょうか。
思えば、冬に登った編笠、三ツ頭などはどこも同じように山頂付近だけが強風でしたね。
今回の烈風こそは冬の八ツの洗礼だったのでしょう。その迫力にすっかり圧倒されてしまったのでした。
ちょっとした恐怖感も味わって、ある意味初めて「冬山」に登ったような気がします。
sirius様の指のしびれも長いですね。
今度出かけられる時には悪化させないようぜひお気をつけてお出かけ下さい。
山に行きたくて「うずうずしている」感じが伝わってきます(^^)。
綺麗過ぎる・・・八ヶ岳・・・カッコいいっす
皆様のレコでいつの日か・・・なんて夢見ていますが、やはり冬の八ヶ岳・・・
厳しい環境ですね
稜線出た瞬間別世界・・・
八ヶ岳の風はホントに凄いんだろうなぁ・・・
でも快晴の時の美しさといったら・・・
多くの方が魅了されるわけが写真でも伝わります
実際はもっと素晴らしいんだろうなぁ・・・
夢は膨らみます
インパクトあるタイトルでのコメントありがとうございます(^^)。
いやあ今回の風は15〜20m/s程度ですから、もっとすごい風や吹雪を経験されている方からすれば、天気は快晴だし大したことないと笑われる程度なのかも知れません。
でも、少なくとも手袋や帽子を飛ばされたら一瞬でタコみたいに空に飛んで行ってしまうのは確実で、飛ばされないように気をつけなければならないのでした。
この時期、甲府盆地が快晴で雲一つない時でも八ヶ岳はすっぽり頭から雲をかぶっている事が多く、実際にこんな風に八ヶ岳が晴れ渡るの珍しいことです。
utaoto様の方からは遠いので、気軽にお出でになるのは難しいのでしょうけど、ぜひ一度は実際に見ていただきたい「絶景」ですよ。
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