トレースが消えてた! 夏沢鉱泉から硫黄岳と根石岳
- GPS
- 05:06
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 686m
- 下り
- 684m
コースタイム
地図の軌跡は2日目のみになっています。
1日目(2/22)
1200 夏沢鉱泉
1246 オーレン小屋
1320 ヒュッテ夏沢
1445~1450 硫黄岳
1620 夏沢鉱泉
2日目(2/23)
0703 夏沢鉱泉
0805~0820 オーレン小屋
(トレース無しで1時間弱ロス)
1005 箕冠山
1030~1038 根石岳
1100 箕冠山
1127 オーレン小屋
1210 夏沢鉱泉
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
硫黄岳 ヒュッテ夏沢まではトレースがあります。 その先は消えていました。 根石岳 樹氷がきれいなところまではありましたが、その先は完全に消えていました。 リボン探しなどで1時間弱ロスしました。 |
写真
感想
2013年2月22日(金)から23日(土)で夏沢鉱泉(2050m)に
泊まって、硫黄岳(2760m)と根石岳(2603m)に行ってきました。
この時期の夏沢鉱泉は人気があるようで、
土曜日の予約を取ることができません。
なので、金曜日に休みを取って行ったのです。
夏沢鉱泉は、JR茅野駅から送迎してくれます。
途中までは四駆の車。
その後は雪上車に乗り換えます。
雪上車は2種類。
本格的な雪上車はベトナム製とか。
地面のデコボコを全て拾いますし、
回るときは、片方のキャタピラが止まりますから、
カクンカクンします。
車に酔う人は無理です。
帰りはバス型の方に乗りました。
こちらは快適でした。
小屋に着いた日はまったりして、翌日に天狗岳を経由して渋沢温泉に
下ろうと思っていました。
しかし、みなさん、到着後に直ぐに出かけて行きます。
それなら・・・と、私も準備をしましたが、
久しぶりの雪山で、アイゼンと格闘していたら、最後の出発者に。
アイゼン付けてからスパッツを付けようとするし、
付けた後で、サングラスを忘れて、また外すし。
(その後、ヘッドライトを忘れたことに気づいたのですが、
もうアイゼンを外すのがいやになり、ライトなしで出発)
硫黄岳までは往復5時間。
ギリギリの時間でスタートです。
ヒュッテ夏沢まではトレースがありました。
ここでカップルと出会う。
トレースが無く、どっちが硫黄岳かと尋ねて「そこを」を指指され・・・。
なんと、トレースがありません。
「あの木の間を行くんですよ」と言われ、先に行きます。
森林限界近くになって、またトレースが消えました。
強風で無くなったんでしょう。
前や左右に進むのですが、ズボッと足が入ります。
小屋のご主人に、ズボッと入るところはトレースを外れているので
そのまま進まないようにと注意を受けていたのです。
後ろを見ても、カップルが来ません。
諦めて硫黄岳の写真を撮って戻ろうとすると、
カップルが登って来ます。
再度ルートを聞くと、(20mぐらい)先に行くと、
ジグザグの夏道に出るので、そこまではなんとか登ればいいとのこと。
ズボズボはまりながら進みます。
言われた通り、夏道に出ました。
強風のため、雪が飛ばされでいるので夏道が出ているんですね。
ここまででお判りでしょうが、このルートで硫黄岳に行ったことがないんです。
夏に赤岳鉱泉からは行ったことはあるのですが。
冬山は無雪期に行ったところに登るのが鉄則とは知っているのですが、
トレースがあるものとばかり思っていたのです。
それからは強風と寒さとの戦いです。
出発が最終になったこともあって、スピードを出して登ってきました。
その疲れが、ここで出たようです。
足は攣りそうになるし、寒いし・・・。
あのケルンが頂上かと思うと、まだ先にもケルンがあるし・・・。
この頃には、カップルに追いつかれ、抜きつ抜かれつ。。
最終的には、その日、夏沢鉱泉からのルートでの1番乗りとなりましたが。
−10度以下で20mぐらいの強風。
写真を撮っていると、カップルが下山するとのこと。
こんなところで一人になるとキケンです。
見失わないように、そそくさと下山します。
頂上滞在5分でした。
また先頭を歩いているとヒュッテ夏沢の分岐で「そっちは天狗ですよ」と。
看板見てませんでした。遭難するところでした。
このカップルには何回助けられたことか。
ヒュッテ夏沢まで下って来た時のことです。
カップルから川苔山(奥多摩)で出会いませんでしたかと。
2011年2月に天目山から川苔山経由で鳩ノ巣駅までの20kmの縦走をしていて
16時ごろに川苔山で出会ったカップルでした。
関西弁やグレゴリーのサックで「川苔のおじさん」と覚えていてくれたようです。
関西弁も役に立つときがありますね。
このカップルが居なかったら、硫黄岳には登れませんでした。
感謝感謝です。
往復5時間の予定のところ、4時間20分で戻ってこれました。
2日目は天狗岳を目指します。
縦走を計画していましたが、茅野駅まで無料で送ってくれることや
鉱泉に入れること、軽いザックで行けることなどから、ピストンに変更。
折り返す時限を11時に決めて出発します。
昨夜の降雪は7cm程度。
トレースが消えているところがあります。
ピッケルで刺しながら、トレースのあったところを探します。
オーレン小屋までは、アイゼンで来たのですが、その先は
雪が深くなっています。
同室だったおじさんから、ワカンにしないといけないと言われ、
初めてワカンを履きます。
それでも、ズボズボと沈みます。
おじさんを抜いたり抜かれたり・・・。
綺麗な樹氷のところでトレースが完全に無くなりました。
二人で探すもわかりません。
後続の団体さんが来たので一緒に探します。
やっとリボンを発見。
ここで1時間弱のロス。
(私は最後尾で付いて行くだけ)
スノーシューを履いていても、ズボッと胸まで入ってしまう人も。
落とし穴ですね。冬山は怖いです。
箕冠山に着き、目指す天狗岳が現れます。
しかし、ここで10時を過ぎていたので、
天狗岳は諦め根石岳を目標にします。
団体さんはここまで。
黄色のおじさんと根石岳を目指すことに。
先に私が下ります。
昨日の硫黄岳と同じような強風。
根石山荘の影でワカンからアイゼンに付け替えます。
おじさんは・・・と見ると、戻っています。
あまりの強風で戻られたようです。
あれぇ〜、一人になっちゃいました。
もう、付け替えてしまったので、一人で行きます。
(昨日の硫黄岳の経験が無ければ、戻っていたと思います)
ここで飛ばされたら、誰にも見つからずに・・・。
天狗岳には4・5人がいます。
ピッケルを振ったんですがわかってもらえたか???
ここも長居は危険です。
(なんせ強風の中、一人ですから)
滞在時間8分で下山。
箕冠山まで戻り一安心。
ワカンに付け替えて、樹氷が綺麗な道を下山していきます。
14時までに戻る予定が12時10分に到着。
天狗岳に行けたかもしれません。
しかし、あの強風で天狗岳への稜線を進むのは勇気が要ります。
鉱泉でゆっくりできる時間ができたということで良しとしましょう。
鉱泉に入った後は、外で持参したおでんとビールで昼食を。
15時過ぎにバス型の雪上車で岐路に着きました。
夏の激混みで小屋泊は嫌いになったのですが、
ここは、定員制ということもありますが、
お風呂もあっていい小屋でした。
今回の山行のために、前日に念のためとして買ったバラクラマとワカン。
両方ともなかったら、登頂は無理でした。
尾瀬しか行かないと言ってザックなどを買い始めたのが、
今やピッケル持って冬山に行っているなんて、自分でも信じられないぐらいです。
見送ってくれた小屋の人(Sさん)との約束(3月に再訪)は無理かも
しれませんが、また行きたい夏沢鉱泉となりました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する