槍ヶ岳
- GPS
- 34:56
- 距離
- 25.3km
- 登り
- 2,223m
- 下り
- 2,219m
コースタイム
- 山行
- 5:28
- 休憩
- 0:19
- 合計
- 5:47
- 山行
- 11:18
- 休憩
- 2:08
- 合計
- 13:26
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
冬季槍ヶ岳ソロで行ってきました。
ザック重量は人間用体重計にて倒れないよう支えながら計って25kg、食糧を少し追加しヘルメットとサーマレストマットを外付けしたので更に増えました。
29日5時半過ぎに新穂高センター出発。
新穂高センターより右俣林道に入るとすぐに雪が出てきました。
途中雪崩のデブリが道を塞いでいますが、乗り越えるようトレースが付いてます。
長い林道を重い荷物に喘ぎながらとぼとぼと歩きます。
林道終点の白出沢を渡るとやっと登山道です。
ここから滝谷までは概ねトラバース道でアップダウンがあります。
また匍匐前進で潜る様な倒木などがあり、地味に体力を奪っていきます。
滝谷に近づくにつれ雪が柔らかくなり、踏み抜きが多くなってきました。
滝谷も雪をかぶっており、いつものように渡渉箇所を探す必要はありませんでした。
ただスノーブリッジが今にも落ちそうなので跨いで渡りました。
滝谷を渡ったところでワカンを装着します。
しかしそれでも踏み抜きが多く、槍平に着くまでに出発から6時間近くを費やしてしまいました。
既に疲労困憊、両脚も悲鳴を挙げています。
当初の予定では本日中に中崎尾根に登り、尾根上で幕営予定でしたが、中崎尾根へのルートにはトレースも無く、一人でラッセルして登り上げるのは不可能だと判断。
少し偵察したところ飛騨沢ルートにはトレースが付いている模様、槍平冬季小屋で一泊して翌日飛騨沢から登る計画に変更する事にしました。
冬季小屋でシュラフに包まってお酒を飲んでいると、なんとソロの女性が登場。
女性一人で冬季槍ヶ岳とかつよつよ過ぎませんか!?
落ち着かれた所で情報交換。
なんとその女性前回中崎尾根ルートで行こうとして単独ラッセルしたけど、空身で7時間かけて稜線に辿り着かず敗退したとの事。つよつよ過ぎません?
結局その日冬季小屋泊は私とその女性だけでした。
1日2時起床3時過ぎ出発。
冬季小屋にテントやシュラフなどをデポしたのでザックがだいぶ軽くなりました。
つよつよウーマンは1時頃出発したようで、付けてくれたスノーシューのトレースがとてもありがたい。
真っ暗な中ひたすら飛騨沢を登っていきます、スノーシューのトレースがあるからといってもこちらはワカン、結構沈んで体力を奪っていきます。
千丈分岐辺りでやっと空が明るくなってきました、後ろを振り返ると笠ヶ岳が綺麗に見えます。
カール中腹辺りまでくると、両脚が悲鳴を挙げてきました。
冷気、激しい運動、水分ミネラル不足、両太腿にほぼ同時に激痛が走ります。
急いで芍薬甘草湯を服薬し、水分を補給します。
最悪撤退も頭をよぎりましたが、なんとか痛みも引いてくれたのでゆっくりと動き始めます。
カール上部でつよつよウーマンに追いつきます、アイゼンに履き替えているよう。
私の前を指し、「そこから凍ってます、スノーシューで歩いてめちゃ怖かった」との事。
なるほどワカンの爪も刺しがだいぶ甘く、ストックも刺さらないので、不安定な足場の中アイゼンに履き替えアックスに持ち替えます。
そこから登るとすぐに飛騨乗越に到着、さらに稜線を登り槍ヶ岳山荘のテント場を抜けると来ました穂先です。
凍てついた穂先を眺めると否応なくテンションが上がります。
槍ヶ岳山荘前で念のためハーネスを着け、PASを繋ぎ、スリング、クイックドローを少しぶら下げます。
先行しているつよつよウーマンはもう穂先に取り付いている模様。
こちらもエネルギーと水分を補給し穂先に取り付きます。
岩に付いている雪が氷化しかかっていてカリカリになっているので、慎重にダブルアックスとアイゼンの前爪で登っていきます。
時々完全に氷化していて神経を使います。鎖も7割がた埋まっていて使えず、梯子も埋まっている所もありました。
半分埋もれた梯子を上ると先がベルグラで引き返したりもしましたが、何とか山頂に到着。
物凄い達成感と360°絶景を堪能しました。
普段山頂で自分の写真とか撮りませんが、今回は記念につよつよウーマンに撮って貰いましたw
そして恐怖の下り・・・・・・
登り以上に慎重にダブルアックスを使い下ります。
8割以上は後ろ向きで下ったような気がします。
槍ヶ岳山荘の前に戻り一息ついていると、地元のBCスキーヤーの方も穂先から降りてこられたので話をすると、月一で槍ヶ岳に登っているとか・・・・すごい・・・・・
その方曰く、槍ヶ岳ライブカメラは今埋もれていてスノーショベルとかないと掘り返す事が出来ないとの事。
ライブカメラが見れるようになるのはまだ先になりそうですね・・・・・
後は長い飛騨沢を下り、槍平冬季小屋にデポした荷物を回収し下山。
なんとか暗くなる前に新穂高に戻ってこれました。
とても疲れましたが、目標の一つだった冬季槍ヶ岳にも登頂出来、充実した山行でした!
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