梶山〜シャクナゲ尾根〜天ヶ岳〜戸谷峰
- GPS
- 09:20
- 距離
- 18.8km
- 登り
- 1,410m
- 下り
- 1,383m
コースタイム
- 山行
- 8:22
- 休憩
- 1:00
- 合計
- 9:22
修正はしていません。
所々で倒木の片付けをしており、コースタイムは参考にならないでしょう。
天候 | 晴れ/曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
京都バス - 鞍馬〜国際会館前 330円 京都市営地下鉄 - 国際会館〜四条 290円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■大原バス停〜梶山 大原バス停から三千院や来迎院への参道へ進み、その先に登山口があります。 音無の滝までは観光地でもあるようです。 音無の滝を過ぎると、まずは滝を高巻く道となり、鎖も設置されています。 その先からは沢沿いの道となり、何度となく渡渉を繰り返して行きます。 倒木がそれなりにありますが、ある程度の処理はされており、通行への支障は限定的でしょうか。 その影響も含めて、道が狭くなっていたり、滑りやすそうだったりする所があります。 難易度は程々と思われ、歩き慣れていれば、問題のない道でしょうか。 梯子っぽい階段と鎖場があり、三の滝を高巻いて進みます。 三の滝の直下まで行くのも可能ですが、流木が堆積しており、以前までよりも少し近づきにくくなっています。 沢沿いの道を進み、沢の水がわずかになる辺りから尾根道となり、大尾山の肩を経て、すぐに梶山山頂に到着です。 以前のレコでは、広く認知されている『大尾山』の名称を使用していましたが、今後は本来の山名である『梶山』と表記します。 ■梶山〜小出石越〜小出石バス停 梶山から北へ延びる尾根を辿ります。 尾根分岐で支尾根に進まないように注意しておきたいですね。 ルートが分かりにくいかなと思われる辺りでは、目印が多くなっており、問題なさそう。 倒木は程々ぐらいで、通行への支障はほぼないでしょう。 小出石越からは峠道を辿ります。 少し下った辺りからは地形図では実線となっているけど、倒木がそれなりにあり、予想よりも歩きにくい。 他の谷と合流すると道はしっかりするようになり、途中からは林道歩きとなります。 舗装路に出合い、国道を越えて住宅地を歩いて行くと、小出石バス停へ至ります。 ■小出石バス停〜シャクナゲ尾根〜天ヶ岳 小出石バス停から国道を歩き、右手の天ヶ森登山口を見送り、少し先で林道へ。 橋を渡ると、程なくして天ヶ岳登山口に至ります。 登り始めは急登で、踏み跡は分散しており、登りやすそうな辺りを進むのが良さそう。 急登区間を抜けると標識があり、その先はアップダウンのある道となります。 鉄塔下の好展望の場所を経て、今回はP604を通り、天ヶ岳方面へ。 やや傾斜が増した辺りは岩っぽくなっているけど、登りだと問題なし。 百井峠方面との分岐があり、近くの鉄塔下の展望所に寄り道しています。 展望所から尾根伝いに戻り、その先の『迷』の標識の方には進まず、下へ。 林道と並行する登山道を進むと、天ヶ岳山頂に到着です。 ■天ヶ岳〜戸谷峰〜鞍馬バス停 少しアップダウンのある尾根道となり、ルートは標高点などの小ピークを巻いて進んで行く事が多いけど、今回は寄り道しつつ進んでいます。 薬王坂からは京都一周トレイルのコースとなります。 少し下った辺りからはやや歩きにくい道となるので、足下に注意して進み、京都一周トレイル北山42地点にて下山完了となります。 橋を渡れば、後は舗装路歩きとなり、すぐに鞍馬バス停に到着です。 |
写真
感想
今回は大原の山へ。
この時期に訪れるのを楽しみにしているのだけど、昨年は他の山を優先してしまったのか、出かけられず。
シロバナネコノメソウやイワウチワを目当てにし、カタクリの花も見られれば。
大原バス停からスタートすると、気温は4℃と表示されており、少し肌寒いぐらい。
人気の観光地ではあるけど、まだ早い時間でもあり、三千院や来迎院の参道には人はおらず、朝の心地良い空気を感じながら歩いて行きます。
すぐに呂川沿いを進むようになり、川の傍に下りられる場所があるので、そちらへ。
お目当てのシロバナネコノメソウがたくさん咲いているのだけど、ピークは過ぎているようで、チャームポイントである紅色のおしべが見られなくなっているのが多い。
その後も同様にピークは過ぎているものの、たくさん咲いていて、2年前に見た時とは随分と違い、びっくりです。
舗装路が終わり、未舗装の林道になるとシロバナネコノメソウは見られなくなってしまい、何が影響しているのか気になります。
すぐに登山口の標識があり、そのまま沢沿いを進んで行くと、音無の滝です。
水量は少なめのようで、迫力はやや控えめという感じ。
でも、これぐらいが京都らしくて良いかな、などと勝手に納得。
ここでもシロバナネコノメソウは見られるのだけど、下で見たのと大差はなく、ピークは過ぎているとの印象。
ヤマルリソウが咲き始めており、今年も変わらずに春の到来を告げる一員に加わっている小さな花の健気さみたいなものを感じます。
滝を後にして、先へ。
ルートは滝を巻くように続いており、ここは鎖場となっています。
その後は川迫谷の沢沿いを歩くようになり、何度となく渡渉して進んで行きます。
水量が多いと難易度が上がるけど、この日は少なめの水流でもあり、問題なし。
トリカブトやクリンソウなどの芽吹きが見られ、この谷にも春が訪れているよう。
何かないかと探しながらののんびり歩きで、所々でひっそりと咲いている花に惹きつけられたりしながら、谷筋を登って行きます。
倒木帯をやり過ごすと、三の滝を巻いて進むための金属製の梯子っぽい階段がある。
すぐにそちらへ向かわず、流木が堆積している沢へと歩を進め、滝の直下へ。
当然ながら、こちらも水量は少なめです。
これまでなら、ここから見るだけで満足していたのだけど、一つ上の段に登る事ができるようなので、挑戦してみます。
特に問題なく登ってみたけど、水量が多くないのもあり、登った甲斐はあまりなさそう?
ここからどうするかが問題で、どこを登るにしても自分の技量だとリスクが高そうなので、登った斜面を下るのみのよう。
下るのは可能だと見込んで登ってみたものの、やっぱり微妙に怖い。
高低差は大きくないし、覚悟を決めて、それなりに濡れている岩場を下ります。
などと大げさに書いてしまったかもだけど、何とか無事に下り終え、ホッと一息。
その後は順調に進んで行き、所定の地点で谷を離れ、尾根へ。
植林帯なので単調ではあるけど、そんなに雰囲気は悪くない。
『大尾山の肩』の標識を過ぎると平坦となり、すぐに梶山山頂に到着です。
別欄に記入の通り、以前までは『大尾山』と表記していたけど、本来の山名である『梶山』との表記で今後は統一します。
以前に山頂でカタクリを見ており、健在かなと探してみると、もう少しで開花という株があり、周囲が石や杭で保護されています。
撮影のために杭を除け、すぐに元に戻しておきます。
そう言えば、2年前に来た時に保護のためにカタクリの周囲に石を置いたはずで、もし同じ所で開花しつつあるのなら、あの時の石がそのまま残っているのかも知れないなぁ。
そんな感慨を抱きつつ山頂でパンを食べていたら、主稜線を北上して来た人があり、挨拶をして先へと進んで行かれる。
登山口バス停で下車された方だろうなと思いながら、その姿を見送ります。
後を追うように、こちらも府県境の尾根を北へ。
山頂からすぐの辺りには、これまでと同様にカタクリの葉が見られ、無事に生息地として残っているようで、何より。
花はなさそうかなと思っていたら、開花が近そうな株があり、思わず笑みが漏れてしまう。
この稜線はトレイルランで行き交う人が増えていると思われ、踏まれてしまわないように願っています。
地形図の谷ルート向かうっぽい踏み跡があり、少しだけ辿ってみるものの、どうも良く分からず、先は長いし、早々に切り上げます。
その後のルート上では、以前にはカタクリを見ておらず、あまり期待をせずに歩いていたのだけど、あの特徴的な花を咲かせているのを見つけ、思わず声が漏れてしまう。
たくさん見られると想定している所で見るのとは全く別の喜びがあり、人知れず咲いている花への共感みたいなものがあるように思うのです。
うまく表現できないけれど。
春の陽光を浴びて咲く姿はひたすら美しく、それを美しいと感じられるのは自己満足でしかないのかも知れないけど、幸せな事だと思う。
このルート上はピークハンターさんのプレートが充実しており、ルート自体は地味ではあるけど、ピークや峠での到達感を高めてくれます。
主稜線を辿るのは小出石越までで、ここから峠道を下り、小出石方面へ。
少し進んだ辺りからは倒木があり、地形図で実線表記されているルートとしては進みにくく感じるけど、比べ物にならないぐらいの悪路をこれまでに嫌というほど歩いており、普通に対処して行きます。
隣り合う谷に合流すると道はしっかりするようになり、次の合流地点からは林道となり、ここからはミヤマカタバミの道と言いたくなるぐらいに花が咲いており、林道歩きの単調さを感じさせないぐらいです。
舗装路に出合い、国道を渡り、小出石バス停へ。
ここからは山行の後半です。
しばし国道を歩いて行くと、右手にナッチョの名で親しまれている天ヶ森の登山口があり、さらに進んで行った所で国道を離れ、左へ。
すぐに天ヶ岳の登山口があり、シャクナゲ尾根へ。
序盤は急斜面となっており、息が乱れない程度のペースで登って行きます。
途中にイワウチワの葉が見られるけど、開花の気配はなさそう。
写真54の地点で一息入れ、その後は周囲の雰囲気を堪能しつつの尾根歩き。
シャクナゲ尾根との名称通り、たくさんのシャクナゲがあるけど、この時期の樹木の花の主役はタムシバのようで、無数の花弁が地面に落ちており、所々で見上げてみると、優雅な形状の白い花が咲いています。
地面に落ちているのは花弁だけでなく、冬芽もたくさんある。
以前なら、こういう事にまで気が付かなかったのだろうけど、ヤマレコを利用しての山歩きを続けている中で色々な事を学ばせてもらっているお陰か、様々な山の楽しみ方があるというのを知る事ができたのかなと思う。
結果的にゆったり歩いて行き、好展望の鉄塔下にて昼食とします。
少し歩いて行くと、野草の花が咲いているのが視界に入り、お目当てのイワウチワです。
色々な花の開花具合からして、イワウチワも例年よりも早めに咲いているだろうとの見立てだったのだけど、辺りの様子を見てみると、予想以上です。
そして、花の数もこれまでの印象とは比べ物にならないぐらいに多い。
過去の山行では、わずかに咲き始めているかなぐらいの頃に訪れており、どれぐらいの群生地なのかという全体像を把握していなかったのです。
でも、今年はほぼピークに近いぐらいのようで、見下ろした斜面の下の方まで咲いているのが見え、心拍数がにわかに上昇するぐらい。
尾根全体で見ると狭い範囲にしか生息しておらず、適した環境は限られているのだと思う。
でも、適した所では、しっかりと生きていて、生命力をひしひしと感じます。
この風景が失われないよう、心から願っています。
ゆっくりと見ていたいのだけど、のんびりと進んで来たせいで時間の余裕は少なく、後ろ髪を引かれつつ。
すると、P604の手前でメモを紛失しているのに気付き、探しに戻ります。
昼食を摂った鉄塔下でメモ書きをしており、そんなに戻る必要はないはずだけど、風で吹き飛ばされている可能性があるので、ちょっと心配。
5分ぐらい戻るとメモはあり、その行き来の間にまたイワウチワを見られたので、今回の落とし物は悪い事ばかりではなかったような。
先へと進み、P604に到着。
それなりに遅い時刻となっており、時間の管理をしっかりしなくてはと思いつつ、先へ。
ルートは程なくして岩っぽくなり、しばし途絶えていたイワウチワが見られるようになり、この辺りは咲き始ぐらいのようで、つぼみの比率がさっきよりも高い。
その少し先ぐらいだったでしょうか、5人組ぐらいの団体さんとすれ違い、「今日はどちらまで?」と声をかけていただき、「鞍馬までです」と返答。
遅めの時間帯だったので、その辺りを気にかけた上での声掛けをしていただいたのだと思われ、ありがたい事です。
自分も同じように遅い時間帯に歩いている人とすれ違う事があるのだけれど、余計なお世話かもしれないと思い、挨拶のみで通過してしまっていて、こういう声のかけ方があるのだと分かり、実践できるかは分からないながらも、覚えておくようにします。
で、レコを見て気付きましたが、mikimikiさんのグループだったようで、「おお!」という感じ。
この日の最後のイワウチワの群生地では、まだ開花の気配はなく、他の山域の開花状況を推測する上での参考になりそう?
近くの鉄塔下の展望地に寄った後、林道の開通で味気なくなった道を辿り、この日の最高標高地点でもある天ヶ岳山頂に到着です。
逆光となっていて、ピークハンターさんのプレートは写しにくい。
南方へと続く尾根を辿り、鞍馬へ向かいます。
過去の印象通り、野草の花は少なく、そちら方面での魅力には乏しそう。
アセビやシキミなどの花はあるけど、ゆっくりと見ている余裕はないはず。
などと思いながら、所々で倒木が気になり、散乱している枝の片付けをしてしまう。
三又岳と思われるピークにも寄り道してみたけど、木が密に生えていて、プレートの類を見つける事はできず、その直前でアプリが停止してログ取りができなくなっていたのも加わり、すっきりしない展開となりました。
どの辺りだったか、17時04分発のバスに間に合わないかもと気付き、ペースを上げる。
P437の前後ぐらいまで来るとミツバツツジが見頃となっているけど、余裕は全くなく、慌ただしくシャッターを切って、先へ。
やっとの事で薬王坂に着き、その先の歩きにくい道を独り言まみれになりながら下って行き、何とか登山口に到着。
バスには間に合いそうとの確信は得られたけど、そのまま速足で進んで行き、叡山電鉄は運行停止のままなので、鞍馬バス停にてゴールです。
という訳で、春の大原の山を楽しんで来ました。
いつも以上に長文になってしまったような気がするので、これにて。
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