忍耐の吾妻連峰全山縦走(西吾妻山−昭元山−烏帽子山−家形山−一切経山−東吾妻山−吾妻小富士)
- GPS
- 30:50
- 距離
- 29.7km
- 登り
- 2,077m
- 下り
- 1,689m
コースタイム
グランデコスキー場8:10−11:15西大巓11:25−12:15西吾妻山12:30−12:50天狗岩12:55−13:40人形石13:55−14:35東十郎−15:15明月荘分岐−15:40明月荘
6/8日
明月荘5:30−5:50明月荘分岐−6:00東大巓−7:15昭元山−8:05烏帽子山8:20−8:50ニセ烏帽子山−9:15兵子9:25−10:15物見岩分岐−10:40家形山10:45−11:25一切経山11:40−12:00酢ケ平小屋−13:00東吾妻山−14:15浄土平14:25−14:40吾妻小富士−15:00浄土平15:40−福島駅−20:05自宅
天候 | 6/7 曇後雨 6/8 曇時々雨、ガス多し |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
・グランデコスキー場のゴンドラは土日だけ運転しているとの情報がある。(要事前確認) |
コース状況/ 危険箇所等 |
<現地指導標と山と高原地図等の齟齬> どちらが正で、どちらが誤りか判らないが、以下疑問点があるので、現地では注意される事を推奨します。 |録泙任蓮東十郎→ヤケノママ分岐→菅平分岐となっているが、現場の指導標では、ヤケノママ分岐→東十郎/菅平分岐となっていて、順序が違う。 地図表示の、烏帽子山−兵子間の所要時間は長すぎる。 7‥朕憩擦悗諒岐が二ケ所有る。(米沢市指導標と、福島県指導標は200m近く違う位置にある)又、家形山迄の所要時間が地図では短すぎる。 *今まで多くの山と高原地図を参考にさせて貰ったが、この山域の地図は時間があれ?と思うところがいくつかあった。2011年版なので、今は改善されているかもしれない。 <危険箇所等> ・特別危険な所はないが、東大巓の先から家形山近くまでは、登山道が荒れ放題で、熊笹の藪の中にルートを見つけ出す必要が随所にあり、相当の覚悟が必要。(個人的にはもう一度行きたくない山で、余り進められないコースである。) ・一部積雪でルートが判りにくい部分が有る。特に、シラビソ林の中の登りは経験?(感?)が必要。(トレースは無し。赤テープなども殆ど無し)最近のヤマレコでのこのコースのレポを見ると、殆どの方がGPS持参を推奨している。しかし、GPSでは細かな登山道確認は出来ないので、有る程度のルートファインデング力が必要。(最も、年を取った小生には小さなガーミンのデスプレイは何の役にも立たないので、拗ねて?) ・早稲沢ルートは布滝付近から、ブッシュの急階段とのこと。(地元の山関係?の人も、相当のアルバイトになるので、進められないとの事) ・グランデコスキー場入口までは車しかないが、我々が泊まった宿”あるぱいんロッジ”に相談してみれば、人数次第によっては相談に乗って貰えるかもしれない。 ・水場は無いので、(この時期使えない?)担ぎ上げること。 <宿泊> ・猪苗代に泊まるなら、”あるぱいんロッジ”がお勧め。非常に親切にして貰える。 http://www.alpinelodge.jp/ |
写真
感想
早く残っている100名山に行かなければと言う焦りがあるが、アチラコチラと目移りがしていつの間にか、あっと言う間に6月になってしまった。
梅雨入りでビビッた?訳ではないが、浄土平のバスが土日しかない。しかも一日二本では色々制約があるので、下山に使うことにしたら又出発が遅れてしまった。
昨日先に登った磐梯山に引き続き、吾妻山に向かう。
当初はバスの便がある早稲沢から入る予定だったが、前日磐梯山で地元の人から、凄い藪の急な階段のルートなので、止めてグランデコスキー場からにした方が良いとのアドバイスが有った。(ついでに、吾妻連峰の縦走は天候が変わりやすく、広い尾根で雪のある今はルートファインデングが困難なので、止めた方が良いのでは?とのニュアンスもあった。)
利用者の多いグランデコスキー場に行くには足が無い。しかし、前日来色々と親切にして頂いている、”あるぱいんロッジ”におそるおそるお願いしてみると、快く送って下さるとのこと。
ご厚意に甘えて、登山口まで送って頂いた。
6/7日
・”あるぱいんロッジ”の車で、スキー場登山口まで送って頂いたら、更に我が儘が出てゲート迄お願いした。しかし、道路は非常に荒れていて小型バスが走る道ではない。だが、親切にも何とかゲート迄送って頂いた。感謝、感謝。
・この、大きなプレゼントで、昨日の体調不良も余り気にせずに元気に出発。しかし、今日は努めて遅いペースで登ることとし、滑降コースを登らず登山道を登る。
・スキー場から、西大巓のピークが見えて元気が出る。1700m付近から残雪が有り、1800m付近からは殆ど雪上歩きになる。事前の天気予報と違い、曇でガスも出ているがルートは難しくない。
・それにしてもザックがやたらと重たい。いったい何が入って22kgにもなるんだろうか?
・西大巓の直下で、単独男性とすれ違う。西吾妻小屋に行くという。
・雲で眺望は無いが、満開の峰サクラの側で大休憩。
・ピストンのもう独りの単独男性と入れ替わりに、西吾妻小屋に向かう。雪原を結構下るトラバースが続くが、トレースが有りガスの中ルートを見失う事はない。
・西吾妻小屋辺りで、遠く雷鳴が聞こえるようになってきたので、休憩せずに先を急ぐ。雨も時々あたりはじめた。
・ヤマレコの5月のレポでは、残雪のあった西吾妻山頂上は、すっかり雪が消えている。
・天狗岩吾妻神社から、雪田の歩行が多くなるが、竹竿が立ててあり、迷うことはない。
・少し雨が当たってきたのでD300Sをしまって、予備のカメラを出す。
・雪が無くなっていて、残念ながら中大巓のピークを直接踏むことは出来なかった。
・人形石の付近は、お花畑! 二人で興奮しながら写真を撮りまくる。
・お花畑の余韻に浸りながら、竹竿の案内で気楽に下っていたら、突然何も表示が無くなり、トレースも無い。試しにルートが有ると思った方向と反対方向の北側に進んだら、シラビソ林で突破できない。当初の方向に進んで登山道発見。
・しかし、この後、稲光も時々有り、だんだん怪しくなる空模様を気にしながら、急ぐ身にこの山行最大?の試練?。
・1850mピークの登りで、ルートが判らなくなってしまった。1/25,000とコンパスを頼りに探すが判らない。ブッシュをかき分けて歩くのは不可能で、100m弱の範囲にルートが有るはずなので順次探し、10'近く掛かってルートを見い出す事が出来た。
・東十郎付近で、それまで小雨だった雨が強くなり、雷も近くなってきた。雷を逃げる場所が無いので、急にペースアップする。
・しかし、暫くして頭上の雨雲が少し移動しているようなのと、パートナーが居ることを思い出し、ペースを戻す。
・下は熊笹、上からはシラビソの枝で、雨以上に全身に水を浴びながら歩くようで、使い込んだ靴の中には大量の水が入って歩きにくい。
・明月荘分岐からの木道は熊笹に覆われていて歩きにくい。油断していたら雪がかぶっているところで大転倒してしまった。
・明月荘はなかなか立派な小屋で、他の客は居らず貸し切り状態だった。只、不届きな利用者もいるようで、ゴミが残されていた事と、箒が有るのに部屋を掃除されていないのは残念だった。
・早速缶ビールを雪に埋めて焼酎をちびちび始める。缶ビールが冷えたところで夕食だ。
<今日の実歩行時間>;6時間40分(山と高原地図のコースタイム)6時間25分
<本日の歩数> ;22,700歩
6/8日
・夜中中降り続いた雨も、漸く朝方上がった。良い天気を祈って出発。
・殆ど木道の登山道を辿り、登山道から10m程の東大巓に寄る。
・東大巓の先の、ヤチ平分岐を過ぎた途端に登山道の状況が一変する。それまで滑りやすいが、木道主体の歩き易い道だったのが、水たまりに所々石ころを置いた道になり、おまけに左右から熊笹が覆い被さり、その熊笹が段々酷くなる。
・D300Sの雨具も役に立ちそうも無いので、スタッフバックを被せたり、雨用の予備カメラと入れ替えたり、面倒くさい。ついつい、いつもの山行に比べて撮影枚数が大幅に減ってしまう。
・昭元山手前の1860mピーク手前から、残雪に覆われたシラビソ林になり、トレースも赤テープも無いのでルートを推定しながら登る。幸い、迷うこともなく、ルートを取ることが出来た。
・漸くたどり着いた昭元山からは、これから進む烏帽子山や一切経山がかすかに見える。
・天候は一向に良くならず、多くなったガス中の水滴や、笹藪の水滴、頭上のシラビソの水滴で、D300Sは殆ど使えない。カッパとスパッツを流れ落ちた水が靴の中にしみこんで歩きにくい。
・烏帽子山、ニセ烏帽子山への登り返しも、西側なので残雪が多い。残雪のあるシラビソ林は、木の廻りだけ凹んでいるし、ルートを取りにくい。ルート選択に集中しながら登る。時々米沢市の”縦走路”の黄色い看板があるのが僅かな手がかり。
・一方下りは熊笹との格闘。部分的には背丈ほどもあり、何処が登山道か見分けるのが難しいほどだ。おまけに雪の重みで絡み合い、全体重を掛けても突破できないほど。
・足下の段差、ぬかるみは見えず、頭上からは枝が攻撃してくる。明月荘の日記に、”悪路で気が滅入る登山ルート”と記載があったが、正にその通り。我慢して進む。
・兵子分岐への登りは、登山道を無視して雪上をシラビソを縫って登る。
・兵子分岐の50m程上に出た。見晴らしが良いと言う兵子に寄る。
・岩峰の兵子は絶景ポイント。余り天気は良くなかったが、それでもこのときだけ雲が少し上がってくれて、今日一番の展望になり、遠く西吾妻山から踏破してきた峰峰や、これから行く一切経山、東吾妻山等が一望出来た。
・兵子から見ると、物見岩への登り返しは、雪が多そうだがルートは簡単そうに見える。しかし、登り始めるとシラビソの為ルートが良く判らない、おまけに平坦な稜線で地形も特徴が無い。感だけで方向を決め歩いたが、幸い雪の穴蔵にひっそりと有った霧ノ平方向への分岐点にピッタリ出ることが出来た。
・物見岩には寄らずに、家形山に向かう。暫くで高湯への分岐となり、ここからは整備された非常に歩きやすい道となる。雨がパラパラ当たってくるあいにくの天候だが、心が浮き立つように歩が早まる。
・魔女の瞳と言われる五色沼が眼下に現れると、家形山の頂上。頂上標識は藪の奥のシラビソに有る。
・一切経山から、登山者の歓声も聞こえ、漸く戻ってきたという実感が湧く。
・ザレた急斜面を下り、ガスで頂上が見え隠れしている一切経山へと登り返す。
・頂上直下のザレ場に出ると登山者が見え始め、頂上には20人ほどの登山者が居た。
・家形山が僅かに見える程度のあいにくの展望だが、大休憩し昼食を摂る。
・大体予定通りの時間だが、バスの時間もあり、少しペースを上げてザレ道を下る。
・酢ケ平から、予定通り東吾妻山に向かい鎌沼を半周する。
・東吾妻山への登りは、最初の内は川となった登山道を進み、直ぐに残雪が現れる。軟らかくなった雪は踏み抜きやすいが、数人の登山者が先を歩いているので、ルート捜索も要らず、気楽に登る。
・残念ながら、東吾妻山もガスで、僅かに吾妻小富士が見えるだけで、北西方向は何も展望が無い。
・風も出てきたので、早々に下山。途中賑やかな男性団体とすれ違った頃から急に本降りの雨になってしまった。
・滑りやすい木道に注意しながら、浄土平に向かう。鎌沼周回コースと合流辺りから雨も止み、少し日が出てきた。
・トウゴクミツバツツジ等が目を楽しませてくれるが、階段の下りが延々と続くので、疲れた膝には苦痛。
・無事浄土平に着き、早速一日2本だけのバス時刻を確認する。
・未だ1時間半以上有るので、最後の仕上げに吾妻小富士に登ることにする。
・ザックをデポし空身で登るが、早めにと急ぐ気持ちで結構疲れる。火口の最高点にも特に吾妻小富士の表示が無いので、大岩の前で証拠写真を撮り、火口を一周する。
・バス停に戻り、靴の中に溜まった水を出し、暖かいキノコそばや、エダマメを食べて幸せ。
・定刻通りに発車したバスの乗客は4人だけ。これでは、土日2本だけと言う運行も仕方がないかな?と言う気がする。
・バスが一寸早かったのか、福島駅に着いたら、予定より一本前の新幹線に間に合う。缶ビールを買いのんびりと車窓の風景を楽しむ。
<今日の実歩行時間>;8時間30分(山と高原地図のコースタイム)8時間2分
<本日の歩数> ;40,000歩
登山道が荒れていたり、残雪があったり結構集中するルートに加え、50年振りのパートナーが有る山行で疲れたが、親切な宿の方に助けて貰って、予定通り縦走することが出来た。
花々が目を楽しませてくれたが、もう少し出発前の天気予報通りに良い天気であったらと、少し残念。
終始カッコウやメボソムシクイが啼いていたが、天候が悪い為もあるが、結局一枚も撮影できず残念だった。
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