丹沢主脈/焼山登山口〜蛭ヶ岳〜丹沢山〜塔ノ岳〜大倉


- GPS
- 11:00
- 距離
- 26.3km
- 登り
- 2,182m
- 下り
- 2,186m
コースタイム
- 山行
- 8:15
- 休憩
- 2:44
- 合計
- 10:59
天候 | 曇一時晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
津久井神奈交バス 相模湖駅→三ヶ木(290円) 津久井神奈交バス 三ヶ木→焼山登山口(320円) ※三ヶ木までは橋本駅からもバスがありますが、中央線沿線からだと相模湖から乗るほうが早いようです。 復路 湘南神奈交バス 大倉→渋沢駅北口(200円) |
コース状況/ 危険箇所等 |
●焼山登山口〜姫次〜蛭ヶ岳 登山口から焼山までと、地蔵平の少し先から蛭ヶ岳までが急な登りです。 それ以外の区間、特に焼山から姫次まではなだらかな道も多く、気持ちよく歩けました。 なお、焼山と黍殻山は巻き道があり、山頂を通らずに進むこともできますが、焼山の場合はどちら経由でもさほど変わりませんので、(特に天気のいい時は)山頂を踏んでいったほうがよいと思います。 ●蛭ヶ岳〜丹沢山〜塔ノ岳 蛭ヶ岳を下りてすぐ鬼ヶ岩の岩場です。コース全体を通じてほぼ唯一の危険箇所と言えるでしょうか。鎖も付いていますが、注意して通れば問題ありません。 この区間は開けた尾根を通る箇所が多いので、風が強い時は気をつける必要がありそうです。 ●塔ノ岳〜大倉 登り返しといえる箇所は花立の手前のみで、あとは平坦な区間を除けばひたすら下ります。 休憩できる場所はたくさんありますのでマイペースで行けばよいでしょう。 |
写真
感想
唐突ですが、今年の夏は少し長めの山行をやりたいと思ってます。
そこで、自分が今どれだけ歩けるかのチェックも兼ねて、丹沢主脈縦走に日帰りで挑戦することにしました。
主脈縦走の標準コースタイムは10時間20分だとどこかで読んだのですが、何しろ1400m近い標高差で20km超のロングコース、果たしてその時間で踏破できるかどうか自信がなかったため、とりあえず目標タイムを11時間と設定。
この時期の丹沢の日没時刻は18時45分頃、スタートが7時過ぎとすると、11時間なら明るいうちにゴールできる計算です。
問題はバスの時刻で、土日は7時12分に登山口のバス停に着けるのですが、平日だとダイヤの関係上、土日より45分も到着が遅くなってしまいます。
個人的には平日のほうがどちらかというと行きやすいのですが、日没までに下山できるかどうかという時に45分の差は大きい。
というわけで、日程を5月最後の土曜日に定めましたが、直前になって都合がつかなくなり、結局6月になってからの決行となった次第です。
さて当日。
関東地方は6月になる前に梅雨入りしてしまい、天気が心配でしたが、この日の予報では神奈川県西部は「曇一時晴、日中は晴れる」となっており、時間ごとの予報でも9時台から15時台は太陽のマークが光っているのを見て、少し安心して出発。
まずは焼山を目指しますが、登山道に入ったとたんにいきなり急登で、じっと我慢の子で歩を進めます。
すると、スタートから焼山までは2時間のつもりだったところ、30分も早着。
ちょうど山頂下の巻き道分岐のところで後ろから追いついてきた2人組の方々が山頂へ登っていく中、30分稼いだといってもまだ先は長いということで、当初の予定通り巻き道へ。
ところが、巻き道を通っていると、すぐ頭上から2人の声が聞こえてきました。
見上げると、山頂らしき尾根はほんの10mか20mくらい上です。
すぐ先で合流した山頂からの道を見てもかなり緩やかな下りで、これは山頂を通ってきたほうが良かったなと、少し後悔。
焼山から先は登りも緩やかになり、黍殻山山頂分岐(もちろんここも巻き道)を経て姫次へ。
このあたりは林業が盛んなのか、あるいは水源林の整備なのか、遠くでチェーンソーらしき音がずっと響いていました。
姫次では目の前に富士山が大きく見えるという話を聞いていたのですが、着いてみると雲がかかっていて、富士山のフの字もありません。
日中は晴れるって予報はいったい何だったんだろう。まあ下界の天気と山の天気は別物ですから仕方ないですね。
姫次から原小屋平・地蔵平などのポイントを経て、いよいよ蛭ヶ岳への登りに差しかかります。
前後を歩いている登山者の方々と「急ですね」と言葉を交わしつつ、斜面に付けられた木の階段をひたすら登高。
この階段、まだ新しくて木の香りがほのかに漂っており、厳しい登りの慰めになります。
ようやく蛭ヶ岳山頂に到着すると、姫次以上のガスで展望はまったくなし。
日中は晴れるって予報はいったい何だったんだ…と内心で愚痴りつつも、予定時刻より30分早く着いたので、ゆっくり昼食にします。
昼食といっても、行動食と変わらないカロリーメイトやらチョコレートやらで、まったく侘しいものです。向かいの人はラーメンを作って食べていました。羨ましい…。
40分ばかり休んだところで、いよいよ主脈の核心部へ向けて出発。
しかしガスはいよいよ濃くなり、蛭ヶ岳から下りて鬼ヶ岩を過ぎ、笹原の中の尾根道を進む間も、展望らしき展望はほとんどありません。
しかもポツリポツリと雨粒まで落ちてくる始末(雨具を出すほどの降り方ではありませんでした)。
本当に、日中は晴れるって予報はいったい… しつこいですね、すみません。
それはともかく、おかげで写真を撮るために立ち止まる回数もいつもより少なめ。
まあ、その分スピードアップにつながっていると思えばいいのかも、と前向きに考えてみよう。
それでも、蛭ヶ岳から丹沢山までは意外に長く、1時間くらいかなと見込んでいたのが、実際には1時間半近くかかりました。
蛭ヶ岳までで稼いだ貯金(早く着いた分の時間)を使い果たし、逆に予定時刻よりも遅れだしたので、丹沢山山頂での休憩は短めに切り上げ、先を急ぐことにします。
相変わらずのガスの中、小ピークをいくつか過ぎ、1時間ほどで塔ノ岳に到着。
ここは蛭ヶ岳・丹沢山とは比べ物にならないほどの人出で、山頂の周囲にも大勢の登山者が腰を下ろしています。
ふと表尾根方面に目をやってみると、おっ?ガスは取れていて、木ノ又大日のピークがよく見えている!
しばらくするとその他の方角でもだんだん晴れ渡ってきて、下界が見下ろせるようになりました。
おおっ!これは!
…しかし、この天気がヒル(蛭/昼)から続いていればなあ…。晴れるのが3時間遅いぜ!
それでも、晴れてきたことに気分を良くして、山頂からの景色を眺めながらついついのんびりしてしまい、ようやく腰を上げたのは予定時刻から1時間遅れてのことでした。
まあ、計画ではここから大倉までは十分余裕を見て3時間半も取っていたので、借金(遅れ)は十分返済できるでしょう。
というわけで、大倉尾根からまっすぐ下山開始。
噂に聞く「馬鹿尾根」ですが、花立付近からさっそくその「馬鹿尾根」ぶりが炸裂しはじめ、じわじわと足腰を蝕んできます。
休憩は取っているとはいえ、すでに9時間は歩いているので、疲労の蓄積とも相まって、なかなかしんどい。
堀山の家で休憩。
ほぼ同時に下りてきていた若い人たちのグループが賑やかで、単独ってこういう時は寂しいなあと思ってしまいます。
話し相手がいるだけで疲労度がだいぶ違いますからね。
尾根はその後も、たまに平坦な区間を挟みつつもなかなかの下りっぷりを見せながら、大倉へと続いていきます。
日もだいぶ傾いてきて、道の上に射し込む光も少しずつ弱まってきました。
足元に気をつけて歩きつつ、時計もちらちら見ながらの下りです。
そして18時過ぎ、ついに登山道を抜け、人里に帰還。
足腰すり減らして大倉バス停に到着したのは、出発からちょうど11時間後でした。
天気は今ひとつの一日でしたが、まあ今回はそもそも体力チェックが目的の山行だったので、そこは割り切ることにしましょう。
蛭ヶ岳で40分、塔ノ岳では45分も休むという暴挙に出たにもかかわらず、最終的には予定通りのコースタイムでクリアすることができ、まずまず満足です。
思っていたよりは動けましたが、まだまだ伸びる余地はある気がするので、これから本格的な夏に向けてトレーニングに励みたいと思います。
えっ?今から始めても遅いって? それは言いっこなしということでひとつ…。
なお、元サイズの写真は
http://photozou.jp/photo/list/74507/7803224
で公開していますので、「写真小せーよ!」という方はそちらへどうぞ。
Yasuharuさん、初めまして。坂月沢蚊と申します。
お疲れさまでした。
丁度このコースを歩こうかと思っていましたので、参考にさせてください。
ところで、この時期ヒルはいなかったですか?
こちらこそ初めまして。
主脈縦走の記録は他にもたくさんあるのに、これを参考にしていただけるとは大変光栄で、励みになります。ありがとうございます。
私自身もヒルが心配で、長袖長ズボンにサポートタイツ着用、さらにロングスパッツも装着と、できるだけの対策をしていったのですが、実際に行ってみたらまったく見かけず、もちろん被害もありませんでした。
登山道を外れないように、できるだけ道の真ん中を歩くように心がけたためかもしれません。
ただし、これからの時期ですとヒルも活発になってくるでしょうから、やはり十分に注意していただいたほうがよいでしょう。
コース自体は特に危険箇所もありませんし、記録を拝見すると主稜を日帰りで縦走されたご経験もあるということですから、問題なくお歩きになれると思います。
楽しい山行になりますようお祈りします。
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