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Yamareco

記録ID: 312990
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
十勝連峰

イワウメに包まれた美瑛富士へ 〜望岳台−雲ノ平−美瑛富士〜

2013年06月23日(日) [日帰り]
 - 拍手
体力度
4
1泊以上が適当
GPS
06:58
距離
18.3km
登り
1,247m
下り
1,245m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

望岳台(9:00)→雲ノ平分岐(9:45)→ポンピ沢(11:00)→美瑛岳分岐H1640m(11:40)→美瑛富士分岐(12:15)→美瑛富士(12:40←昼食・北西部山頂突端散策→13:30)→美瑛富士分岐(13:45)→美瑛岳分岐H1640m(14:15)→ポンピ沢(14:40)→雲ノ平分岐(15:30)→望岳台(16:00)
天候 曇り後晴れ
過去天気図(気象庁) 2013年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
望岳台駐車場を利用
コース状況/
危険箇所等
<コース状態>
・雲ノ平分岐まで一部雪がありますが殆ど夏道が利用できます。
・雲ノ平に入るあたり(H1390m点)で変な踏跡があり迷い込みました(詳しくはGPSログ参照下さい)。
・ポンピ沢が見渡せる位置(H1440点)まで来ると、長く雪渓を横切るシーンが続きます。函やポンピ沢も雪に埋まっています。ポンピ沢のあたりで踏跡を間違え、低木の上を踏み越えて歩くような状態になりました。
・ポンピ沢から美瑛岳への登り斜面は夏道が出ていますが、H1490m点で10mほど高度感のある雪渓渡りが強いられます。距離は短いですが、雪が硬い午前中などはアイゼンなしだと恐怖するかもです。私は他の区間はアイゼンなしでしたがここだけは着けました。
・美瑛富士への短縮路も雪渓渡りが多数あります。美瑛富士分岐から二つ手前の雪渓がそこそこ斜度もあってドキドキ感があります。

<花の情報>
・望岳台: エゾイソツツジ、マルバシモツケ
・雲ノ平: エゾイソツツジ、メアカンキンバイ、コケモモ、イワヒゲ、エゾノツガザクラ、コメバツガザクラ、エゾコザクラ、イワウメ
・美瑛富士短縮路: コメバツガザクラ(群落多数)、メアカンキンバイ、エゾノツガザクラ、ミネズオウ、イワウメ、チングルマ、ショウジョウバカマ、キバナシャクナゲ
美瑛富士: イワウメ(大群落)、エゾノツガザクラ、メアカンキンバイ、チングルマ、キバナシャクナゲ

<下山時のお楽しみ>
白金温泉の「山辺の家族」へ。泉質良好・サービス良ろし(^^)。
 浴室: 内湯と露天風呂が1つずつ
 入浴料金: 600円
 日帰り入浴時間:11時〜17時(最終受付16:00)
お洒落なカフェも併設されています。有機野菜のキーマカレー絶品。カフェの営業時間は11:00〜18:00(ラストオーダー17:00)です。食事をしたい人は温泉での長湯
注意です(^^;。詳しくは「山辺の家族」ホームページを参照

http://www.yamabenokazoku.com/
望岳台駐車場、超満車。登山者名簿は本日だけで2ページ分ぐらい埋まっていた。
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望岳台駐車場、超満車。登山者名簿は本日だけで2ページ分ぐらい埋まっていた。
ガスっている雲ノ平分岐。何故こんな日にみんな登るのか?
ガスっている雲ノ平分岐。何故こんな日にみんな登るのか?
雲ノ平にて、水玉を抱え込んだエゾイソツツジ。
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雲ノ平にて、水玉を抱え込んだエゾイソツツジ。
同じくエゾノツガザクラ。
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同じくエゾノツガザクラ。
イワヒゲの群落もある。
コケモモもたくさん咲いている。
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コケモモもたくさん咲いている。
暑いと思って空を見たら上空は晴れている。その内美瑛岳も見えてきた。
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暑いと思って空を見たら上空は晴れている。その内美瑛岳も見えてきた。
エゾコザクラ。これで雲ノ平の花は終了。あとはポンピ沢まで雪渓が続く。
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エゾコザクラ。これで雲ノ平の花は終了。あとはポンピ沢まで雪渓が続く。
市街地方面は雲海が拡がっている。旭岳も顔を出した。
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市街地方面は雲海が拡がっている。旭岳も顔を出した。
ポンピ沢まで延々と続く雪渓のトラバース。
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ポンピ沢まで延々と続く雪渓のトラバース。
ショウジョウバカマ。美瑛岳への急坂路にて。
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ショウジョウバカマ。美瑛岳への急坂路にて。
急坂路を登り切ったあたりのハイマツ帯。美瑛岳の登山道で一番好き風景。
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急坂路を登り切ったあたりのハイマツ帯。美瑛岳の登山道で一番好き風景。
美瑛岳分岐H1640m。道がわからなくて美瑛富士への短縮路に入る人も多いらしい。
美瑛岳分岐H1640m。道がわからなくて美瑛富士への短縮路に入る人も多いらしい。
コメバツガザクラの群落が多い美瑛富士短縮路。
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コメバツガザクラの群落が多い美瑛富士短縮路。
エゾノツガザクラも...
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エゾノツガザクラも...
ミネズオウも...
イワウメもいっぱい咲いている。
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イワウメもいっぱい咲いている。
低木やハイマツ帯は木の根が邪魔して歩きにくい。
低木やハイマツ帯は木の根が邪魔して歩きにくい。
美瑛富士が見えた。でもまだあんなに遠い。
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美瑛富士が見えた。でもまだあんなに遠い。
ラストの雪渓。昔、訪れた時にここまで水を汲みにきたことがある。未踏区間がつながった瞬間。
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ラストの雪渓。昔、訪れた時にここまで水を汲みにきたことがある。未踏区間がつながった瞬間。
キバナシャクナゲで覆われた美瑛富士分岐。
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キバナシャクナゲで覆われた美瑛富士分岐。
美瑛富士への登りは一面イワウメ。
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美瑛富士への登りは一面イワウメ。
山頂までイワウメの白い花が続いている。
山頂までイワウメの白い花が続いている。
美瑛富士山頂標識。
山頂標識点からオプタテシケ山を望遠で。
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山頂標識点からオプタテシケ山を望遠で。
美瑛富士避難小屋も望遠で。テン場は雪で埋まっているようだ。
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美瑛富士避難小屋も望遠で。テン場は雪で埋まっているようだ。
踏跡を辿って広い山頂を散策。写真は国土地理院地図上の1888m点から北西方向。
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踏跡を辿って広い山頂を散策。写真は国土地理院地図上の1888m点から北西方向。
北西部の突端。立派なケルンが積んである。
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北西部の突端。立派なケルンが積んである。
山頂北西部からは美瑛岳・十勝岳・富良野岳が見える。
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山頂北西部からは美瑛岳・十勝岳・富良野岳が見える。
同じく山頂北西部から石垣山・ベベツ岳・オプタテシケ山への稜線。少し角度が着くだけで見違える。
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同じく山頂北西部から石垣山・ベベツ岳・オプタテシケ山への稜線。少し角度が着くだけで見違える。
山頂北西部から南東方面。一番向こうの端に山頂指標式がある。
山頂北西部から南東方面。一番向こうの端に山頂指標式がある。
メアカンキンバイ。平坦で広い山頂部はお花畑状態。
メアカンキンバイ。平坦で広い山頂部はお花畑状態。
山頂にはチングルマも咲いていた。
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山頂にはチングルマも咲いていた。
イワウメは至るところに咲いている。山全体がイワウメで覆われていると言っても過言ではない。
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イワウメは至るところに咲いている。山全体がイワウメで覆われていると言っても過言ではない。
下山時に美瑛富士を振り返る。
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下山時に美瑛富士を振り返る。
十勝岳の裾野の新緑雪のゼブラ模様。
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十勝岳の裾野の新緑雪のゼブラ模様。
本日の難所。写真で見るよりも実物は高度感あります。
本日の難所。写真で見るよりも実物は高度感あります。
雪で埋まったポンピ沢。いつもと違う風景に感動。
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雪で埋まったポンピ沢。いつもと違う風景に感動。
イヤな亀裂を残して埋まっている函。
イヤな亀裂を残して埋まっている函。
雲ノ平へと続く雪渓を再び戻る。
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雲ノ平へと続く雪渓を再び戻る。
雲ノ平付近から十勝岳。この角度から見る十勝岳が一番絵になる気がする。
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雲ノ平付近から十勝岳。この角度から見る十勝岳が一番絵になる気がする。
我が愛車。全然駐車スペースがなくて、仕方なくこんなところに止めた。
我が愛車。全然駐車スペースがなくて、仕方なくこんなところに止めた。
有機野菜のキーマカレー。「山辺の家族」のカフェにて。美味しいですよ(^^)。
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有機野菜のキーマカレー。「山辺の家族」のカフェにて。美味しいですよ(^^)。
健康思考のカフェらしく、野菜の山地と農薬・化学肥料の量も表示されています。特に地元産のじゃがいもが美味しかったです。
健康思考のカフェらしく、野菜の山地と農薬・化学肥料の量も表示されています。特に地元産のじゃがいもが美味しかったです。
撮影機器:

感想

朝3時50分起床。眠い目でPCを起動して十勝岳ライブカメラを確認。真っ白。窓の外(札幌)は快晴。うーむ、ウェザーニュースを見てみる。曇り後晴れ、午後から回復の見込み。高層天気図もチェック...特に荒れそうな気配もない。朝の時点での美瑛町の気温は12℃、午後には28℃まで上昇するらしい。単純に山頂の気温が低くてガスっているだけなら、気温さえ上がれば絶対晴れるはず。当初は天女が原から旭岳というプランだったが、大雪よりも天候の回復が早い十勝岳連峰に...ちょうど美瑛富士の短縮路が未踏なので、望岳台から短縮路を使って美瑛富士に行くことにした。

天気であれこれ悩んだせいで望岳台着は8時50分。駐車場は満杯。望岳台レストハウス横ギリギリに辛うじてスペースを見つけて駐車。入山者名簿を見て驚いたが、本日だけで2ページ分ほどの記入がある。ちなみに今日のカメラはななみちゃん「D7000」に「AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR」が付いている。視界がなく風景を撮る機会もしばらくないだろうということで、「AF-S DX Zoom-Nikkor 12-24mm f/4G IF-ED」はケースの中。

望岳台をスタートするといつものハイキングコース。ガスって視界もよくないが、先週訪れた樽前山のようにエゾイソツツジが登山道の両脇に多く咲いている。この分だと雲ノ平の花が楽しめそうだとピッチを上げて雲ノ平分岐。

雲ノ平に入ると、視界不良のせいで、途中、迷い道に入り込んだりして少々時間をロスしてしまったが、エゾイソツツジを皮切りにメアカンキンバイ、コケモモ、エゾノツガザクラ、コメバツガザクラ、エゾコザクラやイワウメなど続々と花が登場。そしてついにガスも晴れ始め美瑛岳の山頂が見えてくる。

その後、天候は一気に回復して視界も一気に回復。晴れ間の中を花を楽しみながら歩けるかと思いきや雪渓に突入。30〜40°ほどの斜度の雪渓をポンピ沢まで横切って歩いていく。驚いたのは函はともかくポンピ沢までも完全に雪に埋まっていたこと。もう6月も終わりなのに信じられない雪の量だ。美瑛岳への登りは斜度50度以上の雪渓を横切るポイントがありドキドキ感いっぱい。その他はいつもの荒れた急坂路が続く。急坂を登りきると標高も1500mを越えハイマツ帯に入る。この場所は美瑛岳の登山道で一番好きだ。穏やかな晴れの日に、ここでのんびりお茶を飲んだりするのも最高。

ハイマツ帯を通り抜け、美瑛岳分岐(H1640m)からアバレ沢につながる雪渓を横切るといよいよ未踏領域。ここの花も素晴らしい。コメバツガザクラが多いが、エゾノツガザクラやミネズオウ、イワウメなども豊富。美瑛富士が見えた時は感動したが、この時点でもう12時。ここから美瑛富士分岐(コル)までは平坦になるので40分あれば山頂まで行けるとは思いつつも気持ちは結構焦ってきた。途中雪渓を横切るシーンが幾つもあり、その都度、緊張感が走るがペースは順調。

そしてラストの雪渓。ここは2009年に訪れた時に水を汲みにきた場所。ようやく長年、中途半端に未踏だったルートがつながって、思わず「つながったぁ!」と叫んでしまった。美瑛富士分岐は一面エゾイソツツジの白い花で覆われている。真夏の殺風景なイメージしかなかったので印象が全然異なる。

そして美瑛富士も白い花で覆われている。最初、コルと同じく、エゾイソツツジが続いているのかと思ったが、登り初めて気付いたが白い花は全部イワウメで、山全体がイワウメの群落でものすごく驚いた。美瑛富士も何となく殺風景な山のイメージだったけれども、同じ山でも季節が変るとこんなに雰囲気が変るのかと実感した瞬間だった。

美瑛富士着時間は12時40分。何とか予定通り。山頂標識は山頂の南東側突端にあるが広い山頂で、イワウメの群落の中を踏跡が北西側の突端まで続いている。よく見ると地図に表記されている1888m点も中心部にあるので、行けるところまで散策してみた。結局、北西部の突端まで踏跡が続いていて、そこには立派なケルンが積んであった。この場所は初めて来たけれど上富良野・美瑛の鳥瞰風景も最高でとても気にいった。ただ、訪れる際は、途中踏み跡が微妙に途切れたりするのでイワウメの群落を傷つけないように配慮したい。

美瑛富士からの景色は、山頂標識のある山頂南東部からは十勝岳連峰の主稜線に重なってしまうため、オプタテシケ山と美瑛岳が独立峰のように真正面に見えるだけなのだが、山頂北西部からは少し角度がついて稜線風景もグッと美しくなる。美瑛・十勝・富良野岳の三山や、反対側は石垣・ベベツ・オプタテの稜線がきれいに見える。ほんの少し角度がつくだけでこんなに印象が変わるものかと思う。

下山時は最大の難所の雪渓についていた踏み跡が崩れてグチャグチャになっていて、キックステップでゆっくり降りたが腐った雪に足を取られて滑落。幸い足ブレーキですぐに止ったので良かったが、下まで落ちたら目も当てられない。かくして無事に通過したものの、後続の人達には更に歩き辛くなってしまったなと申し訳ない気持ちもいっぱいで下山した。

下山後は山辺の家族へ直行。先日、訪れた時は誰もいなかった露天風呂も今日は賑わっている様子。最後までいた兄ちゃんに露天風呂で話かけたら、滑り納めに来たらしい。その後は例によって山談義。昔の光景が完全に戻って来た気がする。もう少し話をしていたかったが、食事もしたかったので切り上げてカフェへ。そして、念願のキーマカレー。野菜もたっぷりで美味しいですよ(^^)。

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