[飛騨の名峰] 笠ヶ岳 ≪笠新道≫新穂高 [三度笠]
- GPS
- 11:34
- 距離
- 20.7km
- 登り
- 2,009m
- 下り
- 2,003m
コースタイム
天候 | くもり→雨→くもり 栃尾(765m) 気温 風向 風速 4:00 16.2 静穏 0.1 6:00 17.4 静穏 0.1 8:00 18.9 静穏 0.2 10:00 21.7 北北東 0.6 12:00 27.8 南南西 1.0 14:00 30.2 西南西 1.9 16:00 25.4 西北西 1.2 栃尾では降水量0mm |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
2:00ころ松本IC 3:35新穂高着 先週の木曽駒帰りの中央道の渋滞に辟易したので、 帰りは松本から長野道→中央道を選択せず、 三才山トンネル経由で東部湯の丸インターから 上信越道→関越道を選択しました。 時間帯の違いこそあれど、関越道の渋滞解消は早いので正解でした。 中央道沿道より北にお住まいの方はこちらが有効ではないでしょうか。 もちろんお盆休みは除いてですが。 |
写真
感想
笠ヶ岳へ行ってみようと思いました。三度目の笠です。これまでに二度笠ヶ岳を登っていますが、いずれも山荘が閉った平日「10月19日」。自分で勝手に笠ヶ岳の日にしています。しかし晩秋しか知らないというのは、いつまでも笠フリーク末席のまま。真夏に笠新道を登るのはイヤだな、先入観がありました。去年まで「夏眠」していましたが、夏のお山のお花畑などに魅せられまして夏山への目覚めがそれを打ち破りました。
<往路道中>
0:00に出発です。仮眠は取りましたが、日帰りは少し無理がありましょうか。
あとそこまでの安房トンネルまで来ると電光表示が「出口アメ注意」。午後から天気が崩れるという予報は聞いていたけれども…。しかしトンネルを出ると安心、星空が迎えてくれました。でも雲は多いですね。なんだったんだあのメッセージは。新穂高無料駐車場が案の定ムリでしたので、3:35有料駐車場へ到着。この有料駐車場は6時間刻みってのがなかなかうまいんです。これが。停めてからわかりましたが、左俣林道の路肩もけっこう空いてました。
<新穂高〜杓子平>
まだ暗いうち、前回よりも約1時間早く出発しました。ようやく明るくなりましたが、雲がかかっており、今日は展望を諦めました。湿気を感じるけれども、弱い涼しい風が吹いています。笠新道入口に到着しました。標識が新しくなっています。新しい何かが待っているかも知れない。
緑色の笠新道がひじょうに新鮮です。花もそこかしこに咲いています。つづら折りがつづく笠新道は修行に持ってこいだと思いますね。明るくなると、ヘリコプターの音、鏡平方面への荷揚げが早くも始まりました。登っていくと、上部に残念ながら雲がかかった穂高の壁も見えてきます。標高の低い焼岳だけは全貌を現してくれました。真夏といえど、曇り空の下では朝のうちは困難ではなかったです。森林限界に近づくと、当たり年といわれるコバイケイソウ、ニッコウキスゲの花畑が広がります。
笠新道は彩り豊かな道でした。
<杓子平>
そしてようやく杓子平に到着しました。残念ながら想像通り、頭スッポリ隠れた笠様。それでも緑濃い杓子平の展開に感動します。晴天下ではどれだけ素晴らしいことか。さまざまな写真ではみていますが、実際に見てみないことにはいけませんね。これは次の宿題です。お花畑の中進んでいきますので、何度も足を止めてしまいます。そして、この辺りから笠ヶ岳から下りてくる人、パーティーがいっきに増えました。山荘が大賑わいだったことがわかります。これも前2回と対照的なことです。会った人が、初回3人、前回は完全貸切でしたので。
<雨が降り始め、稜線上へ>
抜戸岳分岐点への登りほぼ中間あたりから、ついに雨が降り始めました。ここまで登ってきたし戻る気はまったくありません。当然か。雨具を着、ついに稜線上に立ちました。いままで天気のいい日を選んでいましたから、雨の稜線歩きは新鮮に感じました。打込谷から吹き上がる風が強くなかったから、っていうのもあります。幸運なことに雨は1時間も降らずに上がりました。展望もないガスのかかった稜線歩きの期待のひとつといえば、ライチョウ一家との出会いなのですが、往復道のりで会うことができませんでした。今日は人が多すぎてびっくりしてしまったに違いありません。残念でした。ガスの中でこそ効くのが岩に書かれた「カンバレ」「あともう少し」のメッセージなんですね。営業している笠ヶ岳山荘に到着しました。ですが一気に笠様へ登ってしまいました。
<円空上人と播隆上人>
ガスの中の山頂に立ちました。でも2回のキャリアがありますから、エア山座同定しました(笑)。こうなりますと早々に祠へ移動し、円空上人、播隆上人へ登頂のお参りをいたしましょう。祠の中には播隆上人の仏像、円空仏が祭ってありました。
前回までは祠のなかまでは見ていませんでした。今年初めに『飛騨の円空』展で買った円空仏の絵葉書を持ってきました。祠前に並べてみました。ただの絵葉書でなくなったと思います。これは悪天下で貸切だったからできたわけで。
<山荘にて>
すこし冷えてきたので、下りて山荘で温かいものをいただくことにしました。きれいな山荘でした。宿泊者を送り出してひと息ついたところのようです。私は「播隆ラーメン」600円を相棒は「うどん」700円を注文しました。待ってました!と播隆ラーメン。ご当地飛騨高山ラーメンのようです。ナルト代わりに播隆上人の出生地・越中富山のかまぼこがあり、まさに飛越の融合で、いたく感心しました。おいしいですね〜。温まりました。これで600円は信じられない値段です。また足掛け4年、念願の山バッジ全4種類買いました。ひとつ400円とお得です。こんどの笠様詣では、山荘泊まり、槍穂からのご来光浴び、といきたいと思います。
<滑る笠新道>
さて下りることにします。時刻は11:10。予定よりも余裕ある行程でここまできています。稜線途中でガスも晴れ気味、気温も上がってきたので雨具を脱ぎました。
一瞬でもハイマツの谷が見えるとうれしいものです。下りで心配だったのは濡れた岩でのスリップです。杓子平までは岩の乾きが早くて助かりました。午後になって確実にガスが晴れてきました。お花畑の杓子平を見下ろします。癒されます。
杓子平から下、ここが思っていたよりも難儀でした。スリップしまくりです。スライディングもかけてしまったり困りました。慎重にいかざるを得ません。ここがいちばんきつかった。試練の道というところでしょうか。雨後若干蒸し暑く、前方に穂高も見えず、ということも一要素でした。それでも中間点を越えると滑る箇所も減り、ペースアップしました。左俣谷の沢音が大きくなると、ようやく新道口へ着きました。さあ水場!とがっつく、若干ぬるい感じ。しかしグイグイっといきました。
<新穂高まで>
ここから新穂高まではいつでも長く感じてしまいます。それを労うかのように、中崎山塊の「お助け風」(風穴からの風)が心地よい。一部は寒いほど。そしてヘリコプターの音がする。笠様のほうへ行っているようです。そう、ガスが晴れました。
ガンガン往復していきます。山荘ブログによると荷揚げが土曜日に全て終わらなかったようで、今日もガスがかかりっきりだったところの間隙を突いていたようでした。それにしても早いねぇ…。この荷揚げがあって「播隆ラーメン」600円。とっても良心的だと思います。
こんな感じで新穂高へ辿り着きました。15:44。駐車12時間と9分。次の500円の時間帯突入済みでした…。
いやあ夏の笠様、ご尊顔を間近で見ることができず残念でしたが、
それでもいいねえ。
今回もお読みいただきありがとうございました。
<岩小舎沢ルート>
ヤマレコのルート図を見ていてようやく気が付いたのですが、岩小舎沢にあった元の笠新道のままのようです。いまの岩小舎沢といったら頭から土石に埋もれてしまっています。国土地理院の地形図、昭文社の山と高原地図はいまのルートをたどっています。
<メモ>
出発前 サミットストア謹製カツカレー弁当 山荘にて 播隆ラーメンとサミットストア謹製おにぎり2個アミノバイタルなどは摂らず。水分:アクエリアス2ℓ→800mℓ補給。笠新道にて水500mℓ調達すべて補給。
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