[南アの巨人たち★1日目]広河原≫大樺沢≫間ノ岳≫熊ノ平
- GPS
- 09:05
- 距離
- 11.2km
- 登り
- 1,852m
- 下り
- 807m
コースタイム
8:25二俣
10:44八本歯のコル
11:49北岳山荘(20分休憩)
13:43間ノ岳
15:35熊の平小屋
合計時間: 9時間5分
合計距離: 11.19km
累積標高(上り): 1936m
累積標高(下り): 876m
天候 | はれ→くもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス タクシー
乗合タクシー+協力金 1,100円 |
写真
感想
[3泊4日南ア縦走]
いつかはやってみたいけれど、なかなかやれない。
そう思い込んでいただけかもしれない。
最初は以下のように2回に分けて考えていたけれど、
鳥倉へ行くアクセスが悪すぎるし効率が悪い。
(1)広河原〜間ノ岳〜塩見岳〜鳥倉と、
(2)鳥倉〜三伏〜小河内岳〜荒川三山〜赤石岳〜椹島
それでは一気に通してみたほうがいいだろう。
そういう結論に至ったわけです。
この結論まで無駄に時間がかかったな。
南アの巨人たちを訪ね、そこから何かを学び取る縦走のはじまりはじまり。
[1日目の巨人:間ノ岳]
猛暑から逃げ出す形で広河原に立った。すでに北岳が眼前にそびえている。まずはあそこに立つ。そういう気構えでいたのだが、予想以上に大樺沢ルートに手古摺ってしまう。一度登っているということもあり、今回は見ただけにしてしまう。
北岳山荘までのトラバースはお花畑の中を歩く。山荘に着いたころには甲府盆地からのガスにまかれてしまい、展望がなくなってしまった。3000mの稜線歩きの醍醐味を味わうことができなかったのは、やはり残念だ。そしてガスの中の間ノ岳山頂に立った。それは、静岡県の“角”の頂点に立ったということになる。そしてここから県境をなぞりながら、静岡市葵区内を4日に渡ってうろつくことになる。ガスの中でも間ノ岳の厖大さを少しだけ感じることができた。単独峰ではなく、北に北岳、南東に農鳥岳〜白根南峰、南西に仙塩尾根とこれらの連接点になっているからこそデカいのだろうか。となりの三峰岳に立ってみてそう思った。ここは間ノ岳の一部だろう。
ここからしばらくは岩稜、高度を下げて広い尾根道となっていった。今度は伊那方面からガスが上がってきている。甲府盆地からと伊那谷からのガスが交わるこの「三国平」辺りは雷の巣である。こう教えられたのは次の日のことである。なるほど。ガスのため明日の訪問先塩見岳どころか、初めての未知のエリアを見渡すことができなかったのは残念だった。また来なければならない。
熊の平小屋についたのは15:30ころ。北岳に寄らず正解だった。小屋前テラスからは展望があったならきれいな夕景が広がったことだろう。
小屋の食事、豚角煮をメインとしたおかずとお替りできるごはんと味噌汁。満足の夕食となった。消灯前に眠ってしまった。流星群は3日とも見ずじまいとなった。
[川とともに歩み、川を通じて山と人を思う]
かねてより、votti師匠には荒川岳に同行させてほしいとお願いしていました。
荒川だけじゃもったいないね→赤石も→そういえば塩見も行っていないな→ということで、いつの間にか壮大な計画となってしまいました。
夏のこととてめまぐるしく変化する気候、そしてアップダウンに富んだ長大な行程に体が耐えうるかどうか、などなど心配の種は尽きませんが、最後はとにかく行ってから考えようじゃないかといういつも通りの楽観主義(?)に背を押されて旅立ちました。
ルート説明については師匠によるもので十分意が尽くされていますので、私の方は歩きながら考えたこと、思いを巡らせたことを、「雑感」として少しずつ記していきたいと思います。
さて、初日は川と人との関わりについてです。
今回は、大井川の生涯のうち、誕生から壮年期まで寄り添う山旅となりました。
間ノ岳をはじめとする南アルプスの山々を源頭に持つこの川では、古来より漁業や林業などが行われてきました。
三伏峠を経てこの川を横断する伊那街道を通じて往来が盛んだったことも、大井川と人との関わりが長い歴史を持つことを雄弁に物語っています。
しかし、近年ではグローバル化の波の中で、海外の企業や資産家による水源地の買収が進みつつあります。
早晩、大井川源流域をはじめこの山域にもその流れが及ぶことは想像に難くありません。
北海道や長野県は条例によって一定の抑制をはかろうとしているようですが、つまるところ現にその地域の人々が自分の住む地域をどうしたいのかを考え、意思を明らかにしていかければならないのかなと思いました。
つらつらとそんなことを考えているうちに、道は三国平から高度を下げて樹林帯に入り、マルバダケブキのお花畑を経て、今宵の宿である熊ノ平に到着しました。
ほんの数十年くらい前まではここから大井川東俣に続く道があり、杣人や太公望の拠点である池ノ沢小屋も健在だったとか。
往時に思いを馳せつつ、今日の旅はここまでとします。
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