表銀座〜槍ヶ岳、槍沢、上高地
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- GPS
- 102:00
- 距離
- 36.7km
- 登り
- 2,677m
- 下り
- 2,616m
コースタイム
-10:30第三ベンチ-11:20富士見ベンチ-12:10合戦小屋12:30-12:55合戦沢ノ頭
13:00-13:55燕山荘14:05-14:25メガネ岩-14:35燕岳14:40-15:05燕山荘
8/10 6:10燕山荘-06:40蛙岩-07:05大下りの頭-08:55大天井切通分岐-9:50西分岐
-9:55大天井ヒュッテ10:15-10:55ビックリ平-13:30ヒュッテ西岳
8/11 05:45ヒュッテ西岳-06:55水俣乗越-09:05ヒュッテ大槍-10:15槍ヶ岳山荘
10:35-11:15槍ヶ岳山頂11:25-12:10槍ヶ岳山荘12:30-13:00殺生ヒュッテ
-14:30天狗原分岐-15:15槍沢大曲り-15:40ババ平-16:15槍澤ロッジ
8/12 6:15槍澤ロッジ-6:45二の俣-6:50一の俣-7:10槍見河原-7:55横尾8:15-
9:15徳澤園9:30-10:25明神-11:10上高地
天候 | 全行程ほぼ快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
8/12タクシーにて中房温泉へ移動、車にて帰京 |
コース状況/ 危険箇所等 |
燕山荘−西岳 道幅の狭いところがあります、路肩を踏み外さないように注意が必要です。 東鎌尾根 ハシゴ・鎖あり、痩せた尾根も多いです。 ハシゴを下りたところが痩せていたりしますので、慎重にする必要があります。 |
写真
感想
初めての表銀座、初めての3泊以上の長歩き。
「縦走」とはこういうものなのかと、ちょっと新鮮な、というかちょっとしたオドロキのような、そんな気分。
幸い天気には恵まれて(暑かったけれど)、4日間、気持ちのよい山行を十二分に楽しんだ。
ハイライトは、、、槍の山頂!となるかと思っていたが、4日間の中では、槍はほんの一部だった。
どの日にも良さがあり捨てがたいが、でもやはり、2日目の大パノラマの中の気持ちのよい尾根のぽくぽく歩きと、またそれとは打って変わった盛り沢山で本当に長丁場な1日となった3日目がこの山歩きの醍醐味で、またその対比も振り返ってみると面白い。
長い山行で体力?気力?が持つかと心配もあったが、歩き通せてよかった。
かわいくて好きなチングルマがもうあちこちにあり、もう山は少し秋の気配でした。
1日目、燕へのアプローチ。
とにかく暑い、一気に1,000m以上を上がるのも、今年はそんなに山に行けてない身体にはきつい。
天気は申し分なし。合戦小屋で名物のスイカ(1/2で十分)で夏らしく一休みして、すぐ先へ。ほどなく明日歩くだろう尾根、槍の穂先もほんのちょっとお目見えし、わくわくしてくる。燕山荘と燕岳も見えてくる。燕山荘にはもういくつもテントが張られている様子。
あとひと踏ん張り登って、漸く、泊まりたい山小屋No.1 燕山荘の、立派で雰囲気のある玄関が目の前に。
でも、山荘への階段を登って何より感動するのは、そのテラスからのパノラマ! 目の前を遮るものは何もない、全てが一望できる大大パノラマだ。
夜、オーナーがご飯の時におっしゃっていたとおりで(ホルンの演奏も、ありがとうございました)、「皆さん重いザックを背負って疲れて登って来られてるのに、山荘の前でザックも置かずに、ばんばん写真を撮ったりされていますよね、それほどに素晴らしい景色」。まさに、自分もザックのままで、写真を撮ったり、その景色に夢中でした(笑)。
少し落ち着いてから、ザックをデポして燕岳へ。
空身のはずなのに、意外ときつい、特に最後の登りはこたえた。
途中のイルカやメガネ、少し終わりかけで残念だったがコマクサたち、岩に張り付くように健気な岩桔梗、目を楽しませてくれるものもたくさん(本当に、どうしてあんな形の岩になるのか。自然の不思議)。山頂は意外と狭かった。
燕山荘は気持ちのよい山荘だった。見晴らしのよい喫茶コーナーで、ビールで初日の慰労会。食堂や廊下の壁にコマクサなどかわいらしい手彫りの模様が入っていたり、照明など、細かいところにも凝っていて、それも楽しい。
明日も天気だとよいなと思いながら、夕方の山荘の前のテラスで明日向かう槍や登ってきた燕岳を眺める。日暮れで、ちょっとスモーキーな槍のシルエットが格好いい。細い細い三日月と星がきれいな夕暮れ。
2日目、いよいよ表銀座へ。
今日は槍まで行かずに、西岳ヒュッテまでの予定。大天井岳はかすめて、2,600mあたりのところ、広々した尾根をずーっと歩いて行く。
朝のうち、槍は雲の中。そんなに歩いていない気がするのに、あっという間に今朝出た燕はもう後ろ遠くに。かわりに大天井がどんどん近付いてくる。
尾根は時々西側と東側を行ったり来たり、まるで温度が違うのが面白い。東側は風もなくとにかく暑い、西側は涼しい風が吹き抜けている。思っていたよりも人は少ない。同じパーティと抜きつ抜かれつ。ニッコウキスゲが意外と咲いている。
ビックリ平を過ぎると、ようやくヤリと対面。もう、本当にすぐ目の前に、堂々とした姿を見せてくれる。
槍からの北鎌尾根のラインの美しさ、その迫力!
燕岳が北アルプスの女王なのだとすれば、やはりキングは槍ヶ岳なのだろうか?
楽しい尾根歩きもそろそろ終わり、ケルンを越えればヒュッテ西岳。
こじんまりした山荘だけれど、槍ヶ岳とその尾根を目の前に寛げる、素晴らしい立地。
今日の行程はここまで。早目に山荘に着いて、夕方までのんびり過ごす。またまた、ビールで慰労会。
テント場には、今朝、北鎌から槍を行ってきたという二人組の方もいらした。
明日はかなりの長丁場、早めに休む。
3日目。今日はとにかく長丁場。東鎌から槍の穂先へ、そして槍沢まで下りてくる。
早朝のヒュッテ前。今日も天気はよい。北穂の山頂の小屋が朝日に光って見える。
ヒュッテから水俣乗越まで下る。連続したハシゴの繋ぎのところや下りたところが狭くなっているところなど、ところどころ慎重に下りていく。
そこから先は東鎌尾根。
昨日までとはまた違う槍の近さ! 間近に、つながった先にある感じ。
振り返れば歩いて来た道もずっと先まで見える。
ヒュッテ大槍を過ぎれば、ホサキももう本当にすぐ目の前。
さすがに槍ヶ岳山荘はたくさんの人。それでもまだホサキは空いている方だとのこと。
到着時、山荘の入口には、既に「テント場は満杯」の案内も。来る途中ですれ違った方に、昨夜の山荘泊まりは、一人50cm(!)と云うほど混んでいたと聞いたが、今晩はそれよりは少しはましなのだろうか?!
槍ヶ岳山荘到着も、あまり休憩せずに、空身でそそくさとホサキを目指す。
最後のハシゴを登り切ると、確かに、その先にもう上はなく、、、ここが山頂、ここがあの槍のホサキの天辺!
聞いていたとおり、少々狭い。あの槍のホサキはこんなに狭かった。でもだからあんなにツンとして見えるのだけれど。
(山頂は本当に予想以上に多くの人でごった返しており(むしろぎゅうぎゅう)余計に狭く感じるのかもしれないが、以前より少し狭くなってもいるよう)
山頂からは初日から歩いて来た道がずーっと見えて、ホントによく歩いて来たもんだなあと、改めて実感。
北鎌から最後はこの山頂に直接出てくるのだという話も、改めてオドロキ。
“今の混み方はまだマシ”と云われたが、途中のハシゴの登り下りを待ったり、山頂での記念撮影順番待ちなどしながら、結局、往復約1HR。下りて振り返った穂先は、登り始めた時よりもさらに多くの人でいっぱいだった。
穂先の後は、元気なうちにと、かなりのペースで下っていく。
1,000m以上を一気に下る。槍沢への道は長かった。
槍をバックに、昨日の西岳、今朝の東鎌尾根、常念を見ながら、ただひたすら下る。雪渓もずいぶん残っている。テントを背負って登ってくる人ともずいぶんとすれ違う。皆、しんどそう。
ババ平のキャンプ場に着いた時は、あともう一息とほっとした。
槍沢ロッジも快適なロッジ(北アルプスは本当に行き届いている)、100円のセルフのホットカルピスを何度も頂いた。
夜の歯磨き、ペルセウス座の流星群だったのに、流れ星は見逃し、見れずじまい。
4日目。今日は上高地に下りるだけの日。
朝も少しゆっくり目で7時頃に出発しようと云いつつ、6時過ぎには下山開始。
雪渓からの水が梓川の源流になり、上高地らしい雰囲気に。槍見河原で槍ヶ岳を見納め、4日間の天気に感謝。
途中、水の湧く小さな池、水面に広がる波紋がきれいだった。
久しぶりの横尾はさらに小洒落た雰囲気になっていて、少々びっくり。コーヒーを・・・とも思ったが、お約束のソフトクリームで休憩。ここから先は、観光客らしい服装の人も向こうから増えてくる。河童橋はお盆休みの行楽地らしく、文字通りの鈴なりの人人人。
表銀座縦走もゴール。
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