甲斐駒ヶ岳 黒戸ー日向八丁周回と奥壁展望地
- GPS
- 33:53
- 距離
- 29.4km
- 登り
- 3,456m
- 下り
- 3,454m
コースタイム
- 山行
- 5:56
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:21
- 山行
- 10:50
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 11:56
天候 | 2日間とも天気良好。日焼け対策バッチリ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
甲斐駒からの下山ルートが分かりにくい。 踏み跡よりもケルンを頼るべし 大岩山のロープ&鎖のオンパレード。 腕力に不安があるならセルフビレイを準備。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
11年ぶりに甲斐駒ヶ岳へ行ってきました。
憧れの日向八丁を歩くためです。
結果から言えば、私には技量オーバーでした。
荷物を担いで歩く場所じゃない。
1日目
高速道路の深夜料金を使い、朝5時に駐車場、
めっちゃ車だらけに驚く。
おにぎりを2つ腹に入れて、薬も忘れずに飲む。
前週に帯状疱疹にかかり、右胸と背の痛みがあったけど
気合で1週間で治してみたが、
前日の通院で100%の運動は1週間控えるように
という医者の助言を完全に無視した行動です。
たぶん120〜150%になるだろうなと事前予想。
11年前は駐車場から小屋まで5時間だったので、
病み上がりの今回は6時間とかかかるようなら、
ピストンに切り替えるつもりでした。
意外にも気持ちも体力も問題なく、
ひたすら高度を上げて、刃渡りも過ぎて・・・。
天狗さま、あれ右にある。前は左だったよね?
この後も11年前の記憶と違うところが多々。
黒戸山のピークを踏みたいと思って、
分岐のマークを探していたら、
岩と岩の間を通る時にストックの先端が靴紐の輪にかかり、
右足が前に出ずに、大転倒。
左脛の着地点に木の根が出ていて、
豪快にヒット!非伸縮性のパンツだったので、
膝まで捲っていたのが、また状況を悪くして
深くはないが広い範囲に擦りむいた。
それと打撲による腫れが酷いが、骨は無事。
歩いても痛くない、大丈夫でした。
その先にピークへの分岐を見付けたが、
1つ目のマーカーが地面に落ちていたせいで
ルートに気付かずに変な踏みあとを残してしまった。
藪こぎならぬ、こけこぎでした。
山頂からは鳳凰がよく見えた。
下りはマーカーを辿って正規ルートに復帰。
落ちていたマーカーは木に括り付けた。
5合目の崩落箇所は、小屋ブログでは知っていたが、
イメージより豪快に落ちていましたね。復旧に感謝です。
梯子区間はすれ違いが困難になるので、
うまく声かけあって、後続の状況を伝えましょう。
あと待たせてしまうからと、絶対に焦らないこと。
『ゆっくりどうぞ、私は休憩中です』が口癖です。
七丈小屋には5時間強で到着、受付を済ませて、
軽身にしてから8合目まで散歩に行きました。
目的は岩小屋と赤石沢奥壁を見るため。
8合目鳥居跡から次の大きな岩が出てくる左手前に
岩小屋を発見、大きくてビックリ、快適そう。
その先に踏みあとありますが、
破線ルートを歩ける人を推奨します。
あとすれ違いも難しいくらい細いです。
慎重に5分ほど歩けば、二本松のある展望地に到着。
遭難碑も右手の岩に埋め込まれている。
ダイナミックな風景に言葉を失うほど。
本当の気持ちは摩利支天まで歩きたいけど、
命が5個あっても足りなさそうなので撤退。
小屋に着いたら恒例の水浴びです。
頭から浴びると冷たくて気持ちよい。
上半身も1日目の汗を流す。男に生まれて良かった。
洗濯もして、ヘリポートで天日干し。
まだ13時、夕飯まで都民のお二人とのんびり時間を忘れて過ごした。
脛の腫れは酷いことになっていて、
小屋番さんに擦り傷の消毒だけしてもらった。
冷たい水道水をペットボトルに入れて、
患部をアイシングしてみた、30分は経ったのかな
気付くとペタンって腫れが引いていて驚きでした。
16時くらいに花谷さんと山本さんが登場。
FBで連絡して甲斐駒辞典を送ったことがあって
ちゃんと覚えていてくださり、
記念撮影まで頂きました。
(自身初の有名人との撮影だったので緊張しまくり)
夕飯はスパイシーなカレーと、手作りコロッケ、
お蕎麦も出てきました。
デザートは常連Kさんからのスイカで。
前述の病のため、ノンアルコールだったのは
私だけ。悲しいけど、我慢しました。
翌日の朝食代わりのお弁当を受け取り、
就寝時間になり、鼾の合唱。やっぱり寝れない私です。
体温調節も下手で、9時に暑くて外に出ると、
満天の星空、が見えるはずが、メガネを寝床に忘れて、
全部ぼやけている(笑)
ナイトハイカーはここにも居るのね。
山頂で朝日を見て帰るとな、寒くないのかな。
うとうと寝てるような起きているような
感じだったが、頭の中は2日目のこと。
花谷さんからは八丁なら明日は早出ですねと
言われた。
コースタイム10時間と計画していたから、
5時に出れば良いと考えていたが。
あと体調や脛の不安も拭えない。
そうだ、3時に小屋を出て、山頂付近で朝日を見て、
体調が悪かったり、気持ちが折れたら、
ピストンに変更すればよい。
行けるなら、日向八丁という選択にした。
これが結果として良い判断となった。
小屋泊の人には迷惑だが、2時半にゴソゴソやって、
水はアクエリ2L、アルファ米用600mlを背負い、
2時50分に出発、8合目に向かっていると後方から
サクサク来る人が、前日にほぼ同じペースで
歩いていたテント泊の滋賀さんでした。
山頂で日の出撮影とのことで、
見たことない撮影機材で朝焼けを撮っていた。
先行していただき、ルート案内があって助かった。
二回目なのに複雑すぎて覚えていなかった。
あと二本の剣は前回ガン無視してしまったので
朝焼けをバックにパチリ、うーん素晴らしい。
会社のPC壁紙に確定です。
山頂で日の出には間に合わなかったけれど、
予定の2時間で歩けたので、稲荷を1つ食べて
気合を入れ直して鋸山方面へ1人行く。
が!2分でルートを見失う。本気かこれ。
一気にレベル上がってますよ。
その後もケルンを頼るべきなのに、
ザレた踏みあとに引き込まれて、
三回ほどハイマツの藪こぎをしてしまった。
そんなんで、全然コースタイムを縮められない。
何とか六合岩小屋、前方に人影。
1日目の笹の平でお話させて頂いた
YさんとUさんでした。
少しペースを上げて追い付き、
即席パーティーを組ませて頂きました。
情けないけど、1人では心細く、
まして危険すぎるという判断です。
大岩山までのルート、1人では
相当長く辛く感じたに違いない。
そして大岩のロープ地獄で挫折していたかも。
なお、お二人はアルパインクライマーで、
大岩のロープは不要とこと。
『はぁ…。』としか言葉が出ませんでした。
私はスリングでセルフビレイしまくり、
元々握力に自身がないのもありますが、
呼吸を整えないと酸欠で死にそうになる。
滑落死亡事故もある場所なので慎重にやりました。
こんなところを、先代の小屋番さんは一人で整備したと考えると
噂通り伝説のクライマーだったんですね。
核心部を登り終えて休憩していて、
『全然人に会いませんねぇ』って話していたら
後方から人が登場、何と小屋で一緒だったKさんでした。
5時に小屋を出て、山頂で話し込んだり、
色々していて、このペース?凄すぎる。
さすが甲斐駒の常連さんだ。
この後は全然危険箇所もなく、
逆に天国ですよってアドバイスを貰ったのと、
大岩山でYさんとUさんに即席パーティーの御礼をして
Kさんペースで歩いてみることにした。
が、全然追いつかない。時々待っていてくれる感じ。
鞍掛山分岐を過ぎてからは、
コースタイムが緩く、少しは縮められたが、
日向山の直前で道が少し不明瞭になって、
えっここ行くの?と思うような
怪しい道もあったりで道案内のKさんがいてくれて助かった。
限界が近づいていた体力も精神力も集中力も
日向山の急斜面ビーチで完全に持っていかれた。
日向山は息子が2歳の時に、背負子で歩いたことがあるが、
今回は非常に長く感じ、さらに矢立石駐車場からも
退屈な九十九折りで、このルートを日帰りで歩けてしまう人って
人じゃないと確定しました。
下山して、神社で御礼を伝えて、観光客を横目に
廃人になった登山者が駐車場に着くと、売店でタクシー待ちのKさんが
いらしたので、また御礼を伝えて、車で帰りました。
この山行、本当に色々な方にお世話になり、感謝しかありません。
温泉やお土産が面倒になって、どこにも寄らずに帰ろうとしたけど
交差点にある道の駅にだけ寄って、ももとワインを買ってきた。
中央自動車がコロナに負けず、大渋滞だったのと、
休日割引料金がないため、勝沼まで国道20号でっと思ったけど、
一か八かでずっと一般道で行ける?って所々渋滞しながら走っていたら、
上野原でやや渋滞が緩和するようで、カーナビの案内に従い
高速に乗ったら、まぁ確かに流れていたけど、
埼玉の家に着くと、白州から5時間が経過しておりました。
甲斐駒の核心部は、やっぱり帰りの高速道路の大渋滞ですね。
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