【黒部縦走】太郎山-黒部五郎岳-三俣蓮華岳-水晶岳-真砂岳-野口五郎岳-三ッ岳(中央峰)-烏帽子岳-不動岳-船窪岳-北葛岳-蓮華岳-針ノ木岳-スバリ岳-赤沢岳-種池


- GPS
- 40:00
- 距離
- 67.9km
- 登り
- 6,350m
- 下り
- 6,280m
コースタイム
[b]【1日目】[/b] [b]【2日目】[/b] [b]【3日目】[/b]
08:20 折立 06:00 薬師峠 06:30 三俣山荘
09:21 青淵三角点 06:17 太郎山 06:47 黒部川水源地
10:25 五光岩ベンチ 07:37 北ノ俣岳 07:48 岩苔乗越
11:05 太郎小屋 10:17 黒部五郎岳 08:27 水晶小屋
11:28 薬師峠 11:53 黒部五郎小舎 09:13 水晶岳
13:56 三俣蓮華岳 09:53 水晶小屋
14:20 三俣山荘 10:36 東沢乗越
11:52 真砂岳
12:26 野口五郎岳
14:24 三ッ岳(中央峰)
15:18 烏帽子小屋
[b]【4日目】[/b] [b]【5日目】[/b]
04:15 烏帽子小屋 04:00 針ノ木峠
04:30 烏帽子岳分岐 04:38 針ノ木岳
04:50 烏帽子岳山頂 05:15 スバリ岳
05:20 烏帽子岳分岐 06:24 赤沢岳
05:56 南沢岳 07:04 鳴沢岳
06:58 不動岳 07:33 新越乗越
08:31 船窪岳第二ピーク 08:18 岩小屋沢岳
09:19 船窪岳山頂 09:13 種池山荘
09:29 船窪乗越 11:21 扇沢登山口
10:00 水場分岐(往復10分) 11:35 扇沢バスターミナル
10:28 船窪小屋
10:42 七倉岳
12:09 北葛岳
14:42 蓮華岳(30分休憩)
15:25 針ノ木峠
天候 | 9/7 ![]() ![]() 9/8 ![]() ![]() 9/9 ![]() ![]() 9/10 ![]() ![]() 9/11 ![]() ![]() |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
富山(6:20)→折立(8:20) 富山地方鉄道 夏山バス有峰線 http://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741 復路:扇沢(12:00)→大町温泉郷(12:30) 臨時バス 大町温泉郷(13:45)→信濃大町駅(14:05) http://www.alpico.co.jp/access/hakuba/ogizawa/ 信濃大町(14:13)→松本(15:12) 松本(15:55)→小淵沢(17:10)→甲府(18:08)→高尾(19:38) |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆全て一般登山道 黒部五郎岳周辺は急激な降雨になると登山道が小川になる 黒部川水源地周辺は日影の木道のため霜が降りると滑りやすい 真砂岳頂上へは道標は無いものの踏み跡はあり 三ッ岳中央峰へ踏み跡はほとんどなく、三角点のみで山頂標はなし 烏帽子小屋〜針ノ木峠の間はアップダウンが多く、 標準的コースタイムは14時間程度です。 テントを背負ったり、1泊2日分の水を背負って歩くとキツイ人もいるかもしれません 針ノ木峠にも有料の水であれば買えるので、それも選択肢の一つです。 烏帽子岳の岩場は危険は少ないと感じたものの登頂は自己責任とのこと 南沢岳〜不動岳間の南斜面、不動岳〜船窪岳の南東斜面は切り立っています。 足場も悪く、岩場でクサリに頼ることが多い人には厳しいコースかもしれません。 船窪小屋にはテント場あります。日程に余裕がある場合はここで一泊することをオススメします。 水場はザレた急斜面にあるので、体力を消耗している時や暗い時は行くべきではありません。 七倉乗越付近はハシゴが多いですが、しっかりと整備されています。 蓮華の大下りは一気に500mを稼ぎ出す急登です。 序盤は鎖場ですが、高度を上げるに連れてザレ場になります。 比較的登山者が少ないコースのようですが、落石には気をつけたほうがいいと思います。 ◆今回幕営したキャンプ場 幕営料:全て500円 ![]() 烏帽子小屋・針ノ木小屋は1ℓ200円 新越山荘は1ℓ150円 |
写真
感想
昨年の9月の縦走で雲ノ平から見えた黒部五郎岳に訪れたいと思ったので、
そこを起点に後立山連峰へと稜線を繋ぐような縦走をしてみました。
[b]【1日目】[/b]
富山駅まで夜行バス、そこから富山地方鉄道の夏山バス有峰線で折立まで入りました。
折立というと雲ノ平に訪れやすく、西銀座ダイヤモンドルートの登り口として使われているので
人の多さは覚悟していましたが、富山駅からのバスの車内はガラガラでした。
折立からのんびりと登ることにしました。
登山道は多くの人に歩かれている為に段差が大きく歩きづらいところが多かったです。
1時間ほど歩くと青淵三角点でした。
うわさ通りの登山道を登りきり、太郎兵衛平までくると雨が降り出しました。
薬師峠まで木道を歩き、幕営しました。
テントは3張ほどしかなく、快適でした。
テント受付の人が構ってくれたので、その後は日没まで雑談をして過ごしました。
[b]【2日目】[/b]
翌朝も天候は回復しなかったものの、三俣蓮華岳までのルートは初心者向けということだったので歩くこととしました。
太郎兵衛平まで戻り、太郎山に登りました。
三角点までは縦走路から2、3分の距離でした。
神岡新道との分岐を過ぎると、さらに天候が悪化しました。
お陰でこの日は親子の雷鳥を2回、つがいを1回、単独行動のを4回も出会いました。
赤木岳を過ぎると荒れた登山道に水が流れ込んでいて、
水深10cmほどの流れの速い小川になっていました。
しばらく行ったところで最初の登山者と出会いました。
なだらかだった道も黒部五郎岳への登りになると急登となり、
肩からひと登りで山頂でした。
天候の回復も見込めず、稜線が歩きたかったので、稜線コースでくだりました。
黒部五郎小舎でバッチを買い、三俣蓮華岳を目指しました。
三俣山荘への巻道と別れた時点でこの日2人目の登山者に出会いました。
三俣蓮華岳の山頂標は昨年と異なるもののような気がしましたが、思い違いかもしれません。
これで室堂から槍穂高連峰まで稜線が繋がりました。
山頂から三俣山荘まで下り、幕営しました。
この日は悪天候の為か、幕営者は単独行の方1名のみでした。
夕方には天候が回復し、鷲羽岳や槍ヶ岳を望むことができました。
[b]【3日目】[/b]
翌朝起きてみるとさらに天候が回復していました。
幕営していた単独行の方に話しかけてもらえたので、
話を聞いてみると自分が歩く予定の場所を歩かれてきたということでとても参考になりました。
鷲羽岳とワリモ岳は昨年歩いたので今年は黒部川源流を訪れてみることにしました。
テン場の真ん中にできていた小川も細くなり、源流への道の水量も減っていました。
夜は氷点下だったらしく、テントはバリバリに凍っていたので
黒部川源流付近の沢筋は薄氷が張り、木道には霜が降りていました。
黒部川水源地標を過ぎると、雲ノ平との分岐点でした。
ここから岩苔乗越へと登って行きました。
前日までの降雨のためなのか分かりませんが、水源地標よりも上流でも水量は豊富でした。
岩苔乗越手前で水を汲みました。
この日に宿泊する烏帽子小屋は水が有料ということで
翌日の行動分も含めて補給しました。
重みの増したザックを背負い、岩苔乗越からワリモ北分岐までの急登を登りました。
昨年歩いた時はこの分岐にわんさかザックがありましたが、今回は見当たりませんでした。
水晶小屋への道はなだらかな稜線で歩きやすかったです。
多少の急登を経て小屋に着き、必要な荷物以外は小屋に置かしてもらいました。
ここから水晶岳をピストンしました。
山名の通り、水晶でできた山らしく、足元の砂は日の光に照らされ煌めいていました。
山頂まではちょっとした岩場がありましたが、特に問題はありませんでした。
三角点は山頂の奥の小ピークだったので、そこまで行ってから小屋まで戻りました。
戻ると登山者がボチボチ現れていました。
小屋でバッジを買い、野口五郎岳へと向かいました。
東沢乗越までの下りは信濃側が崩れ気味でしたが、登山道はよく整備されていました。
鞍部まで降りると烏帽子小屋からの最初の登山者に会いました。
しばらく健脚者に出会いながらの稜線歩きを楽しみました。
真砂岳はあまり人気のない山のようでしたが山頂には標識がありました。
薄い踏み跡をたどって縦走路に戻りました。
野口五郎岳まではすぐそこでしたが、あまりの天候の良さで花崗岩の砂礫でできた山は眩しすぎました。
山頂に着くと多少ガスが出ていましたが、物静かで見晴らしがよく快適でした。
少し下ったところにある小屋でバッチを買いました。
この先は花崗岩質の稜線で面白い形をした岩がなどが転がっていました。
小屋を過ぎ、午後1時頃になってから出会ったひとの多くが
水晶小屋へ行きたいということでしたが、野口五郎小屋に泊まることを薦めました。
同世代の人でしたが、ピッケルをザックに誤った取り付け方をして、スパッツを装着した小屋泊装備の人は流石に心配になりました。(周囲の状況は好天で稜線上には残雪は全くないです。)
三ッ岳西峰から眺めた中央峰がなんとも魅力的だったので、登ることにしました。
縦走路は西側を巻いているので、稜線上の踏み跡は薄かったです。
山頂の三角点は見つけられたものの標識は見当たりませんでした。
三ッ岳北峰手前からはなだらかな道を下っていくと烏帽子小屋でした。
この小屋は裏銀座最初の小屋ということでテン場には初心者も宿泊していました。
翌日、船窪小屋で泊まらずに針ノ木小屋までいけるか聞いてみたところ、
小屋の人曰く、テント泊でも歩く人はいるとのことで歩くことにしました。
[b]【4日目】[/b]
烏帽子岳で御来光を拝みたいと思い、早めに出発しました。
思いのほか烏帽子岳分岐まで来てしまいました。
山頂までは空身で行きました。
途中、岩場があり登頂は自己責任とのことでした。
分岐まで戻り、南沢岳へと向かいました。
小さな池がいくつもある場所を通りぬけ、急登を登ると南沢岳でした。
ここから急坂を下り、樹林帯となり、急登でした。
登り切ると不動岳でした。
今度は右手(信濃側)が崩れ気味の稜線を降っていきました。
下りは比較的なだらかだったのですが、船窪岳第二ピークまではまた急登でした。
そしてまた、急坂を下りミニキレットを越えると
今度は花崗岩質のヤセ尾根を登りました。
ハシゴを越えると船窪岳でした。
船窪岳第二ピークよりもかなり低い方が本峰というのはなんとも不思議な気持ちでした。
そして相変わらずの急坂を降れば船窪乗越でした。
ここからは針ノ木谷への道が出ています。
ここからひと登りでテン場がありました。
水場はとても危険だと書かれてはいましたが、
午後の分と、調理用と翌日分も必要だったので空身で汲みに行きました。
水場は地層の間から出ているようなところで、
足を滑らせれば不動沢へ真っ逆さま!というようなところにありました。
ちょっと冷やっとしましたが無事に水を汲めました。
船窪小屋で針ノ木峠まで歩くことを伝えてから七倉岳へ登りました。
小屋の人曰く、今の時間から針ノ木峠まで行くことは出来るとのことでした。
ハシゴなどを使って七倉乗越まで下り、また登り返しで北葛岳でした。
西洋系の方に話しかけられたので北アルプスのことや蓮華岳への登りなどの情報を交換しました。
今までの傾斜と比べれればかなり緩やかな道で北葛乗越までいけました。
蓮華岳への登りは大下りと冠しているだけあって、いきなり鎖場でした。
過剰には設置されていないので登りやすかったです。
2600mくらいまで上がってくると砂礫となり、つづらで登りました。
さすがにここまでアップダウンが続くと息も絶え絶えという状態でした。
ちまちまと山頂を目指している間にも、針ノ木峠から蓮華岳を訪れては帰っていく登山者の姿が見え、もどかしさを感じました。
なんとか山頂に辿り着き、眺めの休憩を取ってから針ノ木峠までくだりました。
テン場はかなり空いていたので他のテントと離れた場所に張りました。
[b]【5日目】[/b]
前日は2日分歩けたので種池まで稜線を繋ぐことにしました。
クサリなどはないものの岩っぽい尾根を登って行くと針ノ木岳でした。
日の出にはまだ早かったので、さっさとスバリ岳まで行くことにしました。
針ノ木峠からの登りよりは傾斜のキツイ道を下り、登り返すとスバリ岳でした。
無事に山頂で御来光を迎えることができました。
縦走路は稜線の西寄りで立山方面が間近に見えました。
赤沢岳手前に崩れやすい岩場がありましたが、登山者がまだいなかったので大丈夫でした。
山頂で一休みをして降りていくとサルの群れがいました。
さらに下っていくと最初の登山者に出会いました。
そこからしばらく登山者が続きました。
鳴沢岳で小休憩をしてから新越山荘でバッチを買い、岩小屋沢岳まで行きました。
残念ながら三角点は見つけることができませんでした。
種池までは比較的なだらかな道程で歩きやすかったです。
右手(南面)はザレていましたが信濃側がガスで埋まっていたので、
蓮華岳は頂上部しか見えませんでした。
無事に種池山荘まで歩くことができました。
これで、2年前にあるいた後立山連峰縦走と繋がりました。
以前も長く、シンドイと思っていた柏原新道をダラダラとくだりました。
種池山荘の人曰く、扇沢まで2時間で行く人もいるとのことでしたがあながち嘘ではありませんでした。
扇沢に無事下山することができましたが、11時台のバスは逃してしまいました。
しかし、大町温泉郷経由、信濃大町駅行きの臨時バスが出てくれたのでそれに乗りました。
大町温泉郷でひろ風呂浴びてから信濃大町駅まで行き、帰京しました。
[b]【まとめ】[/b]
まとめについては後日書き加える予定です。
今回はマトモに?有峰からだったのですね。水晶岳というので、ひょっとして奥黒部ヒュッテから赤牛経由かと思いました。
このあたりは里からは見えないので、たっぷり堪能しました。黒部五郎はいいですねえ、山容が。裏銀座の野口五郎とか三ッ岳とかも遠くからだと尾根の一部にしか見えないのでじっくり見る機会がないです。剱岳の近さもいいですね。
なんといっても裏からの槍穂高はいつ見てもカッコいいです。
今回はマトモな感じで?w
有峰から入山です!
ここのところ山を歩いていると話しかけられた際に、誰もが歩いたことがあるところを
自分自身は歩いていないということが多いので、この登山口を使ってみました。
読売新道も歩いてみたいとは思っているものの、自分には早いかと思って二の足を踏んでいます。
野口五郎岳はホニャララ名山には数えられていないかと思いますが、とても個性的で自分好みの山でした。
今回の縦走は決して甘くないルートですが、とても面白かったです!
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する