25年ぶり?の五色ヶ原から立山三山〜東一ノ越
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- GPS
- 56:00
- 距離
- 35.5km
- 登り
- 3,371m
- 下り
- 3,375m
コースタイム
- 山行
- 7:44
- 休憩
- 2:46
- 合計
- 10:30
天候 | 前日程 晴れのち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
・下山日、ロープウェーの臨時便がバンバン出ていたのですが、そこまで人は多くなかったような… |
コース状況/ 危険箇所等 |
・内蔵助谷を下ろうと思っていましたが、14時だったので小屋の人に止められました。今期は8月下旬に刈り払いが入るとのこと。今年はまだ1人しか通っていないらしく、内蔵助平まで倍の6時間くらいかかったそうです。下部で藪漕ぎになったそうです。負けた気分で雷鳥平へ下りました。 |
その他周辺情報 | ・昼食は松本の『松花』まで我慢。山賊焼き定食の肉の量がボリュームアップしていました。 ・お風呂は県外ナンバーお断りだったのですが、ご厚意で入浴させていただきました。なので施設名は伏せておきます。 |
写真
感想
今年の夏もコロナ継続、2日から緊急事態宣言。だから人に会わない場所に行くつもりだった。御嶽・兵衛谷の予定が直前のテンクラに迷わされ、結果、天気を優先し好天が継続すると思われた立山・五色ヶ原に行くことにした。でもそれだけではいたって普通なルート、経済的でまだ通ったことがないところ…そういえばまだ内蔵助カールを歩いたことがなかったので、内蔵助平経由で下山するはずで出かけたのだが…
8/4 前日、梓川SAで仮眠…のつもりが気が付けば6時、とりあえず扇沢へ。当然のように第2駐車場、電気バスは夏休みとは思えない状況だ。水平道は長いけれどほとんど日陰だったので、とりあえず記憶をなくして歩けばいいだけ。中の沢手前で水際まで降ろされる。平の小屋に着けば小屋番さんが表に出ていたので少し話し込んでしまった。上ノ廊下や高天ヶ原新道などの昔話を聞かせていただいた。あんなに話す人だったっけ?
五色ヶ原は25年ぶりくらい、平の小屋からの登りはあまり印象がなかったので、何でもないかなくらいに思っていたけれど結構甘かった。巨大ブナの林をダラダラジグザグと登り刈安峠着。1h40min以上かかるなら戻っておいでと言われていたが、ギリで通過。しかし眠く左足のかかとが痛い。昔の地図だと小屋南側のヌク沢の河原にテントマークがあった。中の沢の河原に幕営して、翌朝、渡し船で小屋主人に怒られたこともあったっけ。だから、戻っても小屋に泊まるしかないから頑張らなくてはならない。
そんなに急な登りでもないのにやけにばてて、長く感じた。登ってゆくと急に正面に平らな湿原状の台地が広がり、やっと天場が見えた。そういえば今まで雨じゃない五色ヶ原って来たことあったっけ?木道を歩きようやく天場に着くと、久しぶりに持ってきたビールを融雪水で冷やした。こんなに疲れた日はやけにうまい。木道・チングルマ・後立山・夕焼け積乱雲が最高、お隣テントの人としばらく話し込んだ。もっと早く着いてゆっくりすべきであった。反省。
/5 今日は内蔵助平もしくは内蔵助谷出合の看板裏までの行程。獅子岳辺りで日の出が見られたらくらいに思っていたが、五色の時間も少しでも多く感じたい思いの方が強く、日の出を待って出パした。
今年はどの山もコバイケイソウが当たり年らしく、ここもかなりの数が見られた。散策できるくらいの時間が取れたらよかったなぁ。ザラ峠に向かうと立山カルデラの眺めが素晴らしく、高度感もすごい。戦国時代に佐々成政がこの峠と針ノ木峠を冬に越えたというのは本当なのか?だとしたらすごいことだ。
獅子の急登を登り切った先の地図でお花畑マークがあるところは、時期が遅いにもかかわらずチングルマの大群落が広がっており、快晴の空にハイマツなどの緑、そして花の白がものすごい映えていた。一見の価値あり。昔何回か通った時には雨・ガスばかりで、まるで記憶のない風景に感動した。
獅子Pを過ぎ、鬼のトラバースを越える。残雪はあったものの危険な感じはしない。龍王へ登り返すと、多分あの最高点の往復はしていないと思い、龍王ピョコにピストンに行く。もう立山方面は雲がわき全て見えなかったが、素晴らしい展望が待っていた。写真を撮っていると龍王P方面から『ヤッホー!』の声が…。多分自分しかいないし、今時ヤッホーなんていう声出す人いるんだ?どういう感じの人なんだ?という興味で振り返った。下で山ガール2人が手を振っていた。降りていきPで彼女たちと話す。二人は大阪の方で、コースの状況や先の行程でどうすればといった質問をされたことをきっかけに、大走り分岐までご一緒させていただくことにした。
一ノ越まで行くと人の数も『さすが立山』という感じ、5月に来たときのつらい思い出がよみがえった。雄山頂上で彼女たちはお祓いを受けようか迷っていたが、結構待ち時間があったことから、そのお守り代を天場のビール代に振り替えた。いい判断だと思います。
大汝を越え、富士の折立手前でランチタイムにするということで、こちらもお付き合いさせてもらうことに。マーボ春雨&アルファ米にレギュラーコーヒーを自分にもふるまってくれた。時間をとって昼ごはんを食べたのは20年以上ぶりじゃないか?グァテマラのコーヒーが稜線で飲めるとは…まもなくお別れかと思うと寂しい。
大走り分岐でお礼を告げ、内蔵助小屋へ向かい、上部から雪渓上の道整備をしているのが見えたことから暑さ対策だけかなくらいに思っていた。バカ正直にカール入り口にある看板に従って小屋番にルート確認に行くと、『14時ですし、まだ刈り払いもしておらず、常連のお客さんが下って内蔵助平まで藪漕ぎになって6時間かかった。』と伝えられ、正直お勧めできないと言われてしまった。劔沢方面は雷音がしているのでパス、真砂に下ってハシゴ谷登って内蔵助平に行くのは炎熱地獄。内蔵助平に泊まることをカミングアウトせざるを得なくなり、かなり考えた挙句、明日は雷鳥平から東一ノ越経由で下山することに決定。かなり負けた気分で大走りを下り雷鳥平に到着した。そういえば去年の10月もここだったじゃん。ここは文明の利器が近くに多いので、自分にはその誘惑に負けないように気持ちを保つことが大変な場所だ。
幕営していると、先程お世話になった山ガールが温泉から戻ってきて再開となり、プチ宴会に誘っていただいた。まさかの牛タン、バターコーン、ワイン等ごちそうをおすそ分けしたいただき、自分の山食がいつも貧相なことをあらためて考えさせられた。彼女たちは山菜に詳しく、そのギャップとエピソードが最高に面白く、楽しい時間を過ごさせていただいたのは言うまでもありません。こんなに山で笑ったのは久しぶりだな。素晴らしい夕焼けが終わりかけたころ宴会は終了となった。
/6 今日はできればお昼までに車に到着し、松本でスイカを買いたいと思っていた。気持ちを切らさず一ノ越へ向かって出パ。彼女たちがこちらに向かって手を振ってくれていた。本日も快晴、浄土山がきれいに見えている。一ノ越手前で山伏の格好をした方がホラ貝を吹いるのを見かける。何のタイミングで吹くんだろ?
一ノ越に着くと人も増えてきたけれど、東一ノ越へ向かったのは自分のみ。空いている場所へ向かっていくのが性に合っているんだなとあらためて思う。でも夏の立山って多分、気合を入れてきちゃいけない所なんだななんて思う。昨日楽しかったし…
進んだトラバース道がクルマユリが沢山咲いている穴場ということに気づかされた。右を見れば、獅子から龍王の三山とそれぞれのコルにカールが広がり、なかなかの景色が展開されていた。何年か前通った時はガスだったんだっけか?まるで記憶なく、とても新鮮な眺めだ。
東一ノ越で休憩していると、立山駅から歩いてきたトレラン風の男性が来た。ダムまで下ってアルペンルートで立山まで帰るそうだ。ムダというかそういうの嫌いじゃない。タンボ沢ルートはややボサっぽく、雪渓脇を通ると小灌木のトラバース道となり、東斜面なことからかなり暑い。何本かガレルンゼをまたぐときに流れている水を頭からかぶって冷却しながら歩いた。ロープウェーがひっきりなしに頭上を通り、何度も乗った方がよかったと雑念がよぎったまま歩き、ようやく黒部平に着いた。文明の利器であるケーブルの誘惑にひかれそうになりながらもその誘惑を振り払い、ロッジくろよんに向けて巨木が生い茂るルートを歩き始めた。
湖岸道に出ると大した距離ではないのに足が重く、いつも思うけれどバス乗り場の階段もつらかった。この階段がつらいのに内蔵助から回ってこようと考えていた自分はバカである。次回は時期を考えなくてはならない。
車に戻り、入浴を済ませ、下島のきろろ四季彩館でスイカを購入し、いつも通り下道で帰宅した。ちなみに普段閉店後に通過している道の駅今井では、ものすごい数のスイカが売っており、こちらで買った方が少し安いスイカにありつけたようだ。野菜もかなり安く、次からは是非積極的に寄ってみたい。
後日、コロナ罹患者が爆発的に増加、今夏のラスト山行になってしまうとは思わなかった。さすがにここまで増えると出かけるのも申し訳なくなる。緊急事態宣言いつ明ける?
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