鹿島槍ヶ岳(扇沢〜種池〜冷池〜鹿島槍ヶ岳〜冷池〜種池〜扇沢)
- GPS
- --:--
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 2,110m
- 下り
- 1,068m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 6:20
過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
感想
百名山67座目です。南アルプスコンプリートを目指して光岳なども視野にありましたが、今回はお誘いがあったので鹿島槍へ行ってきました。海の日三連休ですが、天気予報はいまひとつ。出発は土曜夜、所沢駅で相棒と待合せ。道路は大変すいていて順調ですが、空は不安がつのるところです。関越から上信越道を経て、麻績ICから大町を目指します。山道の続く差切峡を越えて、大町市内へ。登山口の駐車場に着いたのは3時半頃。一眠りするともう5時前ですっかり明るくなっています。ちらほら出発していくパーティが見られます。こちらもいそいそと出発の準備。トイレがないのが玉に瑕ですね。
さて、出発は5時丁度。それほどきつくない登りが続き、1時間強でケルンにでました。確かに前方には種池山荘が見えます。まだまだ先は遠い。
その後もじわじわと登って行きます。時折「〜岬」とか地名表示のようなものがあります。余裕で進んで行ったのですが、思わぬ障害が。早くも雨が降り出しました。さらに悪いことに、予想もしない危険箇所。雪渓のトラバースが3つ続けてありました。最初はなんとかなるレベル。真ん中は少し怖いのですが、木の枝が多くあって、それにつかまりながら行けば一応大丈夫。最後は・・・。幅も半端ないし、傾斜も相当です。しかも水平に道が切ってあるのですが、そこにいくまで雪渓の際を登っていかないといけないという、アイゼン持ってかなかった自分が悪いのでしょうが、こんなところ通らせるなよ、と本気で思いました。それでも登り方向はなんとかなって、このあと急坂を一こなしで種池山荘到着。
今日は冷池までですから時間もあるし、小屋で少しだけ雨宿り。それでも雨のやむ兆しもなく、やむなく出発。最初は雪田の脇を少し歩きますが、すぐに雪は消えて、砂礫の稜線の登りとなります。霧の彼方に爺ヶ岳がかすかに見える状態です。風もあるのでピークもパスして冷池へ。北峰は黒部側を巻いて、下っていくと赤岩尾根の分岐。なんだか不思議な御影石を重ねたものがありました。展望図も兼ねているようですが、公が設置したとは思えない少し宗教っぽい感じのもの。何だったんでしょうか。最低鞍部はすごいガレ場ですが、その後は林の中の道になり、何とか山荘到着。人気の山荘だけあって人は多かったですが、天気が天気ですから、一人布団一枚は十分ありました。お楽しみの夕食のまえ、若干東は展望が効いてきまして、大町市街方面に変なものが見えました。ミラクルなのか何なのか、雲の上から光が一点に集まってくるという、謎としか言えない現象。これはなんだったのでしょうか。
夕食後は少し談話室で本を読んだりしていましたが睡眠不足もあり、早々に寝てしまいました。
さて、翌朝。天気は相変わらずです。中止するほどでもない感じなので雨の中出発。何箇所か雪の上を歩きますが、危険という感じはありません。ハイマツの中を登って登って布引山。何も見えない。
この後は黒部側にお花畑の稜線、信州側絶壁という見事な非対称山稜をしばらく歩きます。天気よければ素晴らしい景色なんでしょうね。
いよいよ本格的な登りになります。流石に2900m近い高峰、楽ではありません。それでも暑さに苦しめられないのは不幸中の幸いというべきか、我慢我慢で登りつきました、鹿島槍南峰。まあ何も見えない。
とりあえず北峰は行かなきゃという感じで、一歩ふみだしたら大変なことに。とんでもない急峻な崖です。濡れてるから滑るし、なぜかここだけ黒部側も崖になってます。視界が悪いからペンキも見えないし、もう散々。時間かなり使ってやっと平らなところまで降りてきました。しかしそこから先も結構下ってなかなか着かないし見えてこないし。本気で間違えたか疑い出した頃、やっと縦走路との分岐に到着。そこから北峰は結構すぐ。相変わらず何も見えませんが。
することもないし元の道へ戻ります。不思議なもので帰りはずいぶん近く感じますね。途中に若干休憩挟んでますから、時間はそれなりにかかってますが。最後の登りの時に少し青空がみえてきたな、と思ったらまたもミラクルが。なぜか山頂に着いたころ一気に晴れてきました。劒!劒!と大騒ぎ。立山は隠れたままでしたが。
北は白馬、南は何と槍まで見えてしまいました。
八割方展望はあきらめていたので、十分過ぎる戦果に満足して山頂をあとにします。しかも下ったらすぐ全て雲の中になってしまいました。慎重に山荘まで戻ります。5時間以上かかりましたね。
さて、爺ヶ岳あたりで晴れることを微かに期待して帰途に就きます。爺ヶ岳まではそれなりに登り。今日は素直に山頂を踏みました。展望は全くありませんでしたけど。
種池まで来ると若干天候も和らぎ、最後に爺ヶ岳がその雄姿を見せてくれました。
種池山荘から柏原新道へ入ります。雪渓はかなり気合が入ります。やっぱりアイゼンなしだと相当危ないですね。しかしストックあって大分助かりました。横に歩く分にはいいんですけど、最後雪渓を下るところが相当危険です。後ろ向きであるかないといけないかもしれない。しかし中途半端に靴の跡があって難しいですね。柏原新道は危険箇所ないみたいに数あるガイドには書いてありますけど、これすごく危険です。おそらく8月入っても雪残るでしょうし。もっと注意を呼びかけないといけないと思いました。ともかく無事帰還。帰り関越渋滞はしていましたが、登山終了が遅かっただけに渋滞もピークを過ぎたようでそれなりで解消してくれました。
今回はミラクルに助けられました。こんなこともあるから山はやめられませんね。
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