ピーカンの中央アルプス縦走(越百山→仙涯嶺→南駒ケ岳→空木岳)伊奈川ダムより周回
- GPS
- 32:00
- 距離
- 22.8km
- 登り
- 2,345m
- 下り
- 2,343m
コースタイム
9/29(日)0530駒峰ヒュッテ→0540空木岳→0635木曽殿山荘0645→0730八合目→0805七合目→0830六合目→0910うさぎ平0920→0940金沢土場→1045登山口<End>
天候 | 2日共に快晴! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
全体に歩きやすいですが、南駒ケ岳以南は少しだけヤブっぽいところがあります。 仙崖嶺手前はザレて滑りやすい。 空木〜木曽殿は適当に岩場で楽しい。 駒峰ヒュッテはシーズン中は管理人さんが入っていますが、 基本的には避難小屋です。 |
写真
感想
先週の白峰南嶺に引き続き、ピーカン予報の週末に気分昂揚。お馴染みの北アにテン泊しに行こうかと漠然と思っていたが、妻が越百に行きたいと言う。中アはテン場が木曾駒しか無いのがネックで、空木以南は未踏であったが、前々から南駒ヶ岳や仙涯嶺そして越百の稜線歩きをやりたがっていた妻は「こんな晴れた日の中ア縦走を逃す手は無い!」とのこと。先週の3連休でS3214さんが歩かれていたので、益々行きたくなった模様である。普通の週末1泊で空木から越百を回るには、木曾側の伊奈川ダムから周回するのがよいが、登山口が東京から遠いのでこれまでずっと行き渋っていた。それにこんな行楽日和だと帰りの高速渋滞も凄いことになりそうであるが、「日曜日に早く下りてこようよ」と妻。本当は初日に空木から越百まで行って越百泊まりにしたかったが、残念ながら秋の行楽日和の週末とあって越百小屋は満員。仕方ない。擦鉢窪避難小屋か駒峰泊まりの逆回り避難小屋泊まりで行くしかない。装備も増えるし逆回りだと稜線が登り基調になるので各山頂への登り返しがきつそうであるが、やむなし。
できるだけ早く出ようと思ったが、相変わらず忙しい妻の帰りが遅くて家を出たのが土曜日の1時。しかもダム下部の集落で通行止めがあってV字迂回などしていたら駐車場に着いたのが5時半過ぎてしまい、すっかり日が登りきってしまった。出だしの林道歩きは早いうちに抜けたかったのであるが・・。駐車場には20台位停まっていたが、まだ余裕。支度をしているうちに十数人出発していった。
さて、それでは出発。スタート時間がそんなに早くないので、擦鉢窪避難小屋までしか行けないか?できれば駒峰ヒュッテまで進んでおきたいが・・・。
ということで、まずは林道歩き。あまりに眠すぎて、半分寝ながら歩いているうちに福栃平の分岐に到着。ここから林道と別れて登山道へ。登り一本基調のこんなルートは好みである。下の水場は登山道沿いにあった。ここから上のコル位の間で先行の方々を抜き、その先はほとんど人に逢わなかった。振り返ると樹木の間から御嶽山が抜群の存在感を示し、左手にはこれから歩く稜線上の山々が見える。随分遠くに見えるんですけど?
そうこうするうちに「上の水場」に。水場までは登山道から1分下りる。ここで夕食朝食用の水をたっぷり確保。妻は「駒峰ヒュッテで水は買えるよ」と言っていたが万一無ければ困るし。それに先週のように8.5リットルも必要ないであろうし。妻も「それなら私も鍛練で持とうかな」と4リットル弱持ち、万全の体制で上へ。先週二軒小屋で読んだ「特種東海製紙」(東海パルプの前身)創業逸話について話していたらあっという間に越百小屋に着いた。赤い可愛い屋根の越百小屋に紅葉が映えて綺麗である。
小屋前に布団が盛大に干されており、ニコニコした男性が布団の前にいた。「小屋番さんかな?」と思ってお顔を見ると、なんとシェルパ斎藤さんではないですか!?
シェルパさんの本を昔から愛読していたので、人見知りな自分ですが、つい、「シェルパさんですか?!」とお声がけしてしてしまった。^^;
某雑誌の24時間滞在記でいらしているそうな。
小屋番さんは小屋の奥に引っ込んでいらしていたので、シェルパさんとお話させて頂き、妻は2ショット写真まで撮って頂き、ありがとうございました!
さて、シェルパさんにもお会いでき、空は真っ青、紅葉は綺麗、でテンションは上々。越百山頂へ向けて登る。
そして、念願の越百山頂は、もう、360度の大パノラマ!!富士山、南アルプス、御嶽、そして北アルプス槍穂も見える。人ッ子一人見えず、越百の山頂の景色を占有で堪能!素晴らしすぎる・・・。ここでたっぷり朝ごはん。
南越百へも魅力ある稜線が続いていたが、今日はこれからこのまま4座のアップダウンを経て空木まで行かねばならない。
まずは、仙涯嶺。青空に白岩が映えて美しいが登り返しが結構ザレザレで滑りやすく登りにくかった。岩場の方が登りやすい。
山頂の少し下の窪地に山頂標識があり、またここでまったりしてしまう。暑くなってきたので、妻は短パンに変身。
ここから南駒ケ岳へはすぐ近くのように見えたが、岩場を下降して登り返して小ピーク。この辺り白い巨岩が多く、円錐形や氷柱形など、様々な白い石と青空と黄葉が素晴らしいの一言。小ピークから先、南駒ケ岳山頂まですぐのようであったが、ここで何故かハイマツの中にルートロス。山頂が見えているだけに突き進んでいたらいつの間にか山頂をすっかり行きすぎて赤薙山方面に出てしまった。
仕方ない。初踏であるので、ここにザックをデポして山頂を踏みに空身で戻ろう。おおっ、荷物が無いと軽い!!ということで南駒ケ岳山頂へ戻って行き、標識と祠で写真を撮る。ここも素晴らしい展望が広がる。ザックをデポしたところまで戻り、先へ進む。暑くなってきたので東側からガスが湧いてきた。その合間に擂鉢窪避難小屋が見える。ここで泊まってもよいが、まだ時間も早いし、明日できるだけ早く帰るために当初予定どおり駒峰ヒュッテまで進もう。この調子で行けば我々の鉄則である「3時前到着」は可能であろう。
ということで擂鉢窪避難小屋分岐を過ぎ、赤薙岳へ向かう。着いた瞬間はガスに巻かれたが、お昼を食べているうちにガスが晴れ、これから向かう空木が見える!!ヨシ、本日最後のピークだ!
空木岳とは相性が悪く、過去2回来ているがいずれも山頂は雨であった。
今日こそはリベンジして晴れた山頂にいたい。という思いも虚しくまたガスってきた・・・。またもや晴れた空木山頂はお預けか・・・、とガッカリしながら歩いていると、なんと、さっーとガスが晴れた!!なんとドンピシャのタイミング!!うーむ、いいぞう!!
ということで、漸く晴れた雨でない空木の山頂を踏めた。
さて、山頂直下の駒峰ヒュッテに向かう。
ここに泊まるのは2度目。前回は海の日の3連休だったが(天気イマイチだったこともあり)我々と別のご夫婦の4人だけで実に広々と使えた。
が、今回は晴れた秋の日&山ブームのせいかどうか、最終的に50人はいたに違いない。幸い、我々は早く着いたので、2階の一番良いスペースを割り当ててもらった。
皆、シュラフ幅でびっちり割り当てられたが、我々のところだけ、階段奥で、両隣が空いているという実に素晴らしいスペース。
ここは寝具も貸与してくれるところではあるが、貸出用は薄めの銀マットとシュラフのみ。板張りの床の上にそれだけでは、身体が痛かろう・・・。
我々は擂鉢窪避難小屋泊まりも想定して全て背負ってきていたので寝具貸与は不要であったが、全宿泊客の9割が「寝具持参していない」方達であった。
2階の就寝スペースは25人程で満員になり、その後到着した人たちは1階の自炊スペースの割り当てとなり、そうなると全員の炊事が終わってからしか横になれない。
さて。我々の方はテラスでまったりと景色を見たり、自炊スペースで早めの夕食を摂ったりしてまったり。
(因みに、ここは寝具無し3,500円。寝具あり4.500円。食事は各自で自炊というところ。)
そして圧巻は夕暮れ日の入り時。雲海がピンク色に染まり、その上に、厳選された峰々だけが頂きを覗かせるという素晴らしい光景が!
南アルプス方面を見ると、綺麗に、甲斐駒、白峰三山、塩見、荒川、赤石、聖、と3.000m峰だけが頂きを見せている。
塩見に富士山が重なり、ピンクのグラデーションに染まり、写真ではとても言い現せられない素晴らしい景色が広がった。
しかし、遅くに到着する登山者が後を絶たずに驚いた。日没過ぎの6時になってもまだまだ到着している。結局、最後は食堂のテーブルを全部外に出し、人間が寝るスペースを作った模様であったが、自分は日没の景色を眺めて早々に2階に上がって寝てしまったので、下の騒動は知らず・・・。
翌朝。夜明け前の星が輝いている。せっかくロケーション最高のとことに泊まったのであるから、どうせだったら空木山頂からのご来光を見ようと、ゆっくり朝ごはんを食べてから出発。空木山頂でご来光を待つ。
ご来光も溜息が出る位素晴らしかった。
さて、それでは木曽殿への下山にかかる。前回も前々回も「雨の中、よく来れたな」と思える滑りやすい岩場が続く。
木曽駒からの稜線上では宝剣が今日も目立っているが、千畳敷あたりでは相当に混雑しているんであろうな・・・。
木曽殿山荘は完全予約制。昨日は団体さんオンパレードだった模様で20人位の団体さんが3組もガイド付で登って来た。
木曽殿山荘は完全予約制。立ち寄りトイレは200円。ここから東金尾根を降りて伊奈川ダムへ戻る。「義仲の力水」「仙人の泉」など、ネーミングされた水場を越え、兎平手前までは若干登り返す。うさぎ平で大休憩。その後は金沢土場の先で、これ以上は無い位のボロイ廃屋化した道を行き、林道を通って1周回った!
帰路は途中にある桟橋温泉に寄り、高速渋滞にもほぼ合わず。
素晴らしすぎる「快晴」に恵まれ、素晴らしい山行でした。
中央アルプス、空木より南は、私にとってはホント鬼門みたいな感じなんですぅ。
何度も何度も、計画が天気で流れたり、他に転進したり。
一度は、越百小屋まで行ったものの、奥の体調が悪化して、止むなく下山。
先週は、槍穂に転進(テクさんのせいか〜? )。
今シーズンに、何とかと思ってるんですが。
これから、じっくり、読んで参考にさせていただきます。
お山に登られていて脱帽です。
9月最後の週末はまさに登山日和でしたね〜〜。
昼間は青空、夕暮れはピンクに染まる雲海、いやはや素敵です
私も駒峰ヒュッテに泊まってみたいと思っているのですが、
結構混んでいるのですね…。
Penさん
ご苦労様でした。
1時半出発で5時半の到着は眠いですね〜
私もたまに、稜線で風が無いと眠くなる時が
ありますまれに昼寝します・・・
連休に続き良い天気ですからPen妻さんか
稜線歩きたいというお気持ちは解りますね〜
木曽駒にいった後は中央に行ってませんが
あと少しではすごくなりそうですね。
おぉ、コスモ山!
空木岳!
と思ったらあれあれ?
なんだか全然予想もつかないようなルートマップで…
こっち側から周回出来るんですね〜
sさんのレコ以来、コスモ山、気になって気になって…(^_^;)
(名前が )
中央アルプスって、千畳敷から木曽駒登っただけなので、うち的には全部未踏の地です
いつかずーっと歩いてみたいな〜
姐さん、
本当に眠くて出だしは寝ながら歩いていましたが、
南駒ケ岳の付近は起きていたんですがね〜??
ルート見え過ぎていると帰って見失うのは南嶺と一緒かも?
ricaloさん、
うちも空木以南は歩いていなかったので、念願かなって快晴のときに歩けました。
恐らく逆回りの方が空木から下り基調となるため楽だと思いますが、天気さえよければ空木山頂で迎える朝は格別ですね
越百ですとちょっと下に下り過ぎになってしまいますので。白岩が眩しい素敵な縦走コースですので、ぜひぜひ行かれて下さい
ケロさん、
以前駒峰ヒュッテに泊まったときは3連休にも関わらず我々ともう1組のご夫婦だけで貸切でしたよ。
最近は混雑しているのかもしれませんね
carolさん、
紅葉はこれから見頃という感じになるかと思います!
中アはなんとなくあまり足が向かなかったのですが、空木以南は本当に人も少なくていいところだと思いました
Jrくんをお連れになって、ぜひ!
Catさん、
こっち側は、行くまでが大変ですが、くるっと周回できますので、1泊で行くならここからだなと常々思ってました。
木曽駒から空木までの稜線歩きや三の沢岳もすごく良いところですが、人のいなさ加減はこちらがイイですね〜。ただ、東京から反対側まで行かなきゃいけないので、それが面倒ですが・・・。
絶好の登山日和
こちらでしたか
越百山・南駒ヶ岳はぜひ行きたい
山々でしたので参考にさせ戴きます。
中アは木曽駒〜空木のルートを
10年以上前に登って、宝剣岳に魅了されたのが
岩好きになったきっかけだった?
そんなことを思い出させていただきました
毎度遅くて
同じ中央アルプスにいらっしゃったんですね。
私はメジャーなほうにいました。
越百小屋は満員でしたか、残念。小屋通のpen夫妻がどうレポートするのか興味アリでしたが。。。
sさんがコーヒーが美味しいと仰っていたので気になりますネ。料理もとっても美味しそうだったし。
そちらからはやはり遠いようですので再訪はすぐというわけにはいかなそうですが、越百小屋リベンジの際はぜひお声掛け下さいな!(伊那経由でしたら運転代わりまっせ!)
冬のラッセルも、オススメですよ〜〜笑笑
いらしたんですね!
越百小屋に泊まってみたいなとは
前々から思っていたのですが。
飯島からの登山道が通行できれば伊那側から行けるんですがね〜。復活は無理そうですね・・・。
次回行く時は地元のyokoさんにもお声がけします
コメがyokoさんと逆転してしまいました
そうなんですね!宝剣が発症場所でしたか
このルートは、空木から回った方が下り基調でラクだと思います。
日帰りも充分可能なルートだと思いますが、夜明けの景色を山で迎えるのはやはり良いですので、迷うところですよね・・・。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する