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Yamareco

記録ID: 376380
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
甲斐駒・北岳

初冬の鋸岳 戸台からの一泊で

2013年11月27日(水) ~ 2013年11月28日(木)
情報量の目安: S
都道府県 山梨県 長野県
 - 拍手
GPS
32:00
距離
17.1km
登り
1,856m
下り
1,855m

コースタイム

4:00戸台駐車場
5:45堰堤
6:50角兵衛沢出合
8:40大岩下ノ岩屋
12:30角兵衛沢のコル13:30
13:30鋸岳第一高点13:45
14:45角兵衛沢ノ頭付近幕営

二日目(28日)

9:05幕営地
10:05鋸岳第一高点
10:25小ギャップ
11:20鹿ノ窓
11:35第三高点
12:04大ギャップの底
13:15第二高点
14:00中ノ川乗越14:10
16:43熊ノ穴沢出合
18:00白石堰堤
19:20戸台駐車場
天候 27日晴れ、夕方より強風、雪

28日曇り時々晴れ
過去天気図(気象庁) 2013年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
登山届
戸台駐車場に複写式の入下山届けの用紙が有ります


戸台駐車場〜角兵衛沢出合

ゲートから少し歩くと左側に作業用の林道が逸れていくのでそこを歩く
それ以降は左岸(右側)を歩きました
白石堰堤は1段めが高いですが、枝を足場にして登ります

発電所の後はピンクテープのマークがふんだんについています、左岸の林の中を通るので旧道だと思いますが、河原より歩き易いでした


角兵衛沢出合〜角兵衛ノコル
マークはしっかり有ります
樹林帯を越えて右側を歩く、
コル手間よりマークに沿って中央付近を歩く


角兵衛沢ノコル〜鋸岳第一高点

アイゼンのみ装着
マーク、踏み跡もしっかり付いており、灌木の枝、根などホールドもふんだんにありピッケルより手を使った方が安定しました


第一高点〜第三高点
踏み跡明瞭
小ギャップは10mほどの懸垂下降
甲斐側の登りは鎖場の左側の草付きにルートあり

小ギャップを登り稜線を少し進み左側(山梨側)へ少し降りてトラバースし、登り返すとそこに鹿ノ窓
積雪期なので鹿ノ窓を通らずその左側から稜線に上がり第三高点へ


第三高点〜第二高点〜中ノ川乗越

第三高点より少し進み左手に降りて、右巻きに大ギャップの上に出る
すぐにフィックスされたロープが二本有るがその先をトラバースしてから大ギャップの真上に位置するフィックスロープがありこれを使い懸垂下降約20m

大ギャップの底からは長野側に下る
少し下ると左手の岩稜を巻くようにトラバースし、その先の樹林帯の尾根を登る
登り切ると第二高点

中ノ川乗越へは急なガレた岩場をくだる


中ノ川乗越〜熊ノ穴沢出合
角兵衛沢同様のガレた沢、ルートは沢のほぼ中央をくだる
最初はマークが少ないが途中からふんだんにある


温泉、コーラ
仙流荘に有ります
角兵衛沢はこんな感じ
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角兵衛沢はこんな感じ
河原歩き
崩してしまった渡渉点
崩してしまった渡渉点
鹿ノ窓の左脇を登ります
鹿ノ窓の左脇を登ります
第三高点付近
左岸を歩いていると…
左岸を歩いていると…
角兵衛沢ノコルを見上げる
角兵衛沢ノコルを見上げる
角兵衛沢ノコルから見下ろす
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角兵衛沢ノコルから見下ろす
第一高点から八ヶ岳
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第一高点から八ヶ岳
今回のハーネス、ギヤ
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今回のハーネス、ギヤ
紫色の残置ロープで懸垂下降しました
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紫色の残置ロープで懸垂下降しました
甲斐駒ケ岳と手前に第二高点
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甲斐駒ケ岳と手前に第二高点
熊ノ穴沢を見上げる
熊ノ穴沢を見上げる
小ギャップ、甲斐駒側の鎖
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小ギャップ、甲斐駒側の鎖
第一高点への途中
第一高点への途中
大ギャップ底から山梨側、右側に踏み跡有りますが間違いです
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大ギャップ底から山梨側、右側に踏み跡有りますが間違いです
大ギャップ底から長野側、こちらが正解
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大ギャップ底から長野側、こちらが正解
第三高点付近
大ギャップ
これからの稜線
第二高点から第一高点
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第二高点から第一高点
甲斐駒ケ岳
仙丈ヶ岳
コルから第一高点への途中
コルから第一高点への途中
角兵衛沢出合
中ノ川乗越のテン場、
中ノ川乗越のテン場、
右岸の角兵衛沢出合
右岸の角兵衛沢出合
角兵衛沢より仙丈ヶ岳
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角兵衛沢より仙丈ヶ岳
中ノ川乗越
大岩下の岩小屋付近から見上げる
大岩下の岩小屋付近から見上げる
熊ノ穴沢途中
中ノ川乗越から甲斐駒ケ岳への登山道
中ノ川乗越から甲斐駒ケ岳への登山道
鹿ノ窓ルンゼへのトラバース方面、凍ってます
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鹿ノ窓ルンゼへのトラバース方面、凍ってます
トラバースから大ギャップを振り返る
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トラバースから大ギャップを振り返る
河原より双児山かと思います
河原より双児山かと思います
ここ降りるの?…
怪しいな
ここ降りるの?…
怪しいな
山頂付近にウサギが縦走した後が…野生動物スゲー!
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山頂付近にウサギが縦走した後が…野生動物スゲー!
大岩下の岩小屋
角兵衛沢登り
次の日!雪が増えてます
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次の日!雪が増えてます
エアラインズ2でギリギリ
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エアラインズ2でギリギリ
甲斐駒ケ岳、北岳、間ノ岳
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甲斐駒ケ岳、北岳、間ノ岳
一合目?
第三高点から大ギャップへの道、わずかにトレースが解る
第三高点から大ギャップへの道、わずかにトレースが解る
小ギャップ
角兵衛沢ノ頭からの第一高点、ルートが分かりますね
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角兵衛沢ノ頭からの第一高点、ルートが分かりますね
初めに出てきた残置ロープ、
初めに出てきた残置ロープ、
第二高点はガスの中
第二高点はガスの中
角兵衛沢の上では雪が出てきます
角兵衛沢の上では雪が出てきます
角兵衛沢出合

感想

4:00戸台駐車場、-3℃
いつものヘッドライトで行動開始

ゲートから少し歩くと左側に作業用の林道が逸れていくのでそこを歩く
地図に無い堰堤が有る
作業道は堰堤の先で河原に降りる
降りると川の流れが無い…地下に潜っている様です

それ以降は左岸(右側)を歩きました

5:45白石堰堤
1段めが高いですが、枝を足場にして登ります
その上が一箇所ザックを背負ったままのキツいムーブの段がある
以降腰〜腹くらの高さの階段状でザックを上げてから乗り越える

発電所、その上の堰堤は手前から高巻く道が有ります
その後は左岸のの山際の林の中に旧道と思われる道があり河原より歩き易いと思います
テープもよく付いてます


6:50角兵衛沢出合
いや〜、えらい時間かかったな…
ここで向い側の取付きへと渡渉します
この時期ですので水量はさほどではないが
「靴を濡らしたくない・脱ぐ気もない」
って事で石の所に今までの方々渡したであろう木が掛けてある所を
えいっ!と渡る…
無事通過!

しかし、その木が崩れてしまう…
以降の入山の皆様、すいません…

ここより樹林帯の中を登る
マークはしっかり有ります

8:40大岩下ノ岩屋
樹林帯を越えると右手の岩壁の下に岩小屋とおぼしき場所が見える
てか、眠い…たまに立ち止まって寝てしまう…

ここからテープに沿って沢の右側を歩く、
事前情報通りのデカい岩だろうとガラガラ動く激しいガレ場

冬山装備にこの足場で取り付きからコル迄の約1250mの直登…
足にくる…

沢の上部ではマークに沿って中央付近を歩く

コルに近づくにつれて風が強くなる
この後、山行を通して稜線付近では長野側からの風が強く、コル、ギャップ、は特に強く吹いた

12:30角兵衛沢のコル13:30、-7℃
コルではけっこうな強風、
ここから鋸岳第一高点はしっかり雪が付いている
シェルジャケットを着ていなかったのでウェアを着てアイゼンを付ける
その間にもどんどん体温を奪われる

山頂への登りは右手は切れ落ちているが灌木も多く有り、ピッケルは出さずに登る

13:30鋸岳第一高点13:45
クゥ〜やっと着いた…
今日はかなり消耗してるな…
このままのペースでは中ノ川へ抜けるまでに日が落ちるだろう
なのでコル付近に幕営出来ないかと、戻る事にする

すると角兵衛沢ノ頭付近のシラビソの間に何とか幕営出来そうなスペースを見つけエアライズ2をなんとかねじ込む

14:45角兵衛沢ノ頭付近幕営、
眠くて仕方ないので仮眠をしてから夕飯に
今夜はカレーうどん
生麺で重量は有るが正解!
山での飯が不味く感じる私でも食べれる!
しかし、カレーの匂いが…

今夜は気圧の谷の通過で強風と降雪が見込まれる、このまま撤退か?
などと考えてつつ眠りに落ちる…


二日目(28日)、-11℃

夜中かなりの強風が吹き荒れる
しかし、テントはそれ程煽られなかった
14時間くらい寝てやった
朝も上空の激しい風の音と日頃の疲れでモチベーションダウン気味で寝坊してしまう
が、外を見たら晴れてる?風も徐々に収まっていく
こりゃいかん!

9:05幕営地
降雪しているが踏み跡は消えていない

10:05鋸岳第一高点
行こう!
時折突風で這いながらも稜線を進む
テープと踏み跡で迷わず小ギャップへ

10:25小ギャップ
おーホントに垂壁近くだ
設置されている鎖の支点に掛けてある残置スリング5本位全てにロープを通し懸垂下降
今度は登り返し
鎖を途中まで使うが左側の草付きにルートあるじゃん…
そっちの方がぜんぜん楽…

登り切り稜線を進むとふと、ルートを見失い右側(仙丈側・長野側)へとウロウロしてしまう

正解は、鎖の支点をそのまま乗越し2mほど山梨側に降りてトラバースする
すぐに壁は左に曲り登るとそこに鹿ノ窓

11:20鹿ノ窓
あまりの近さに驚く
夏道は鹿ノ窓をくぐり鹿ノ窓ルンゼを降りてトラバースだか…
私は窓の左脇を登り第三高点へ

11:35第三高点
突風に気を付ければ、今の状態ではなんて事無いリッジ

リッジの終わり辺りを左側に降りて右巻きに大ギャップの上に出る

まずすぐに2本の残置ロープがあるが…
下を覗くと…
所々地球と一体化してるみたいだし、かなり奈落の底…
これ降りるの?…
一度手を掛けるが思い留まり長野側を見ると、数mのトラバースの先に残置ロープが!
きっと正解はアレだ!

しかし!
そのトラバースが問題、
トラバースにロープが付いてはいるがまるで役立たず
背中にはフル装備のザック…
南無三!とフリーでトラバースに取り付く!!
ここの岩は逆層で激しくボロい…
手にした岩、アイゼンを掛けた岩が何度か崩れる…
堕ちれば20m下の大ギャップの底…

なんとか渡りきる
そこの紫色の残置ロープに命を預ける事に決定!
11mmロープだろうか?
凍っている為かATCになかなか入らない

12:04大ギャップの底
はい、底に到着、ありがとうございました。
ここ、大ギャップの底も長野側からの強風が吹き抜ける
どんどん体温が奪われる
あれ?冬道ってどっちだ?
マークが解りズラい
山梨側の間違った踏み跡を辿ったりしてしまうが
ここの正解は長野側に降りて左手の岩稜のなだらかな所をトラバースし、その先の薄い樹林帯の尾根を登ります
そこにはマークが有るので安心です

13:15第二高点
よし!抜けたぜ!




14:00中ノ川乗越14:10
着いた〜
うーんナイスなテン場はある
今回のペースではあと一泊で確実に下山する自信は無い…
かと言ってここに幕営して明日下山もなぁ〜
降りよう!

ここもなかなかのガレ場の下り、でも、角兵衛沢よりマシに感じる

16:43熊ノ穴沢出合
明るいウチに降りれた、このままの帰ろう!

18:00白石堰堤
そして何故かまたもコースタイムオーバーの河原歩き…

19:20戸台駐車場
サスガ平日!
車は私のみ!

そして下山後と言えば…

コーラだ!!
最寄りは仙水荘の駐車場!
10分くらいでコーラにありつけた!
まだまだ温泉も営業してますが何故か入らず甲府方面へ…

予定より一日早い下山でしたので勝沼?の「ほったらかし温泉」へ〜

車中泊をし、次の朝露天風呂に浸かりながらモルゲンロートの富士山と日の出を拝んだのであった!!


☆感想、反省
今回もヤマ独り占め!
ありがとうございました!!


やはり、こういう準バリのルートは夏に下見に行った方が良かったかな?と思いました。

初冬で踏み跡が残っていたので助かりました。

自分の体力の無さを感じました…
(体調か?)


次は…
12月に連休取れたら…
赤石岳リベンジか!?

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コメント

やりましたね
初冬の氷の時期にやりましたね!!!

懸垂下降…まさに命を預けた感じですね。
ロープもかつてどなたかがとりつけたものでしょうか。
判断も難しそうに感じます。

間違いトレースを負わないところはさすがです。


私は…
まあこちらの山そのものへ行く気にはとてもなれないですが、来年夏に、なんとか近くにまでは行きつきたいなあとおぼろげに考えています。


ありがとうございました。
2013/12/1 17:55
kimberliteさん、
戸台川沿いの旧道、けっこう歩けましたよ
戸台までのアクセスは思ったより良く来年の夏には是非!
2013/12/2 17:25
mizukunお疲れ様!
久々に地図を広げてレポートを追いました。
甲斐駒から周るのかと思っていましたが、こういう周回ルートがあったんですね
お気に入り登録させていただきました。

僕が鋸岳に行くのは無積雪期にします

あっ、アッチのSNSは本日引退しましたので、今後はこちらでお世話になります
2013/12/2 18:19
ツバサさん
了解しました。

甲斐駒まで足を伸ばすつもりでしたが、ペースが上がらなかった事と、予備日が無かったので、下山しました

面白いヤマなので是非登ってみて下さい!(^-^)
2013/12/2 21:15
山行きには、敏捷さが必要なんですね。
荷物を背負ったままで、危険な斜面を降る事が出来るとは、かなり身が軽いんですね~(*´∀`) 脚立ですら、へっぴり腰で上っている私には、その敏捷さが羨ましい限りです。(*^^*) 身の重いたい運動音痴な私ですが、鹿の窓は見てみたいです。(*^▽^*)
2014/3/19 22:12
Re: 山行きには、敏捷さが必要なんですね。
いえいえ、私も決して運動神経が良い訳でも体力が有る訳でも無いですよ…
ただ好きなだけって感じでよす

鹿の窓、こんな場所に有るんだ!って感じでした、(^-^)
2014/3/20 7:16
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

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