【南ア深南部】黒沢山~中ノ尾根山~三又山~鶏冠山


- GPS
- 32:00
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 1,831m
- 下り
- 1,823m
コースタイム
12/01(日) 中ノ尾根山取付6:00~6:30中ノ尾根山~7:05三又山~8:20鶏冠山南峰8:30~10:35中ノ尾根山取付11:30~13:05林道(中ノ尾根山登山口)~15:30権現橋ゲート[下山](行動時間:9時間30分)
天候 | 11/30 快晴 12/01 晴れ時々ガス |
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過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■黒沢出合~黒沢山: 黒沢山の北西尾根は1800mくらいで分岐し北回りと南回りの2本になるが、今回は北回りから登った。取り付きは黒沢と白倉川の出合近くの砂防ダム当たりからになる。明瞭な尾根に出るまではかなり急で踏み跡も判然とせずルートファインドが難しい。標高1250mの林道のクランク部手前から尾根は明瞭になり、そこから山頂まで問題になる箇所はない。なお、南回りは途中まで林道を使えるので楽だが、途中何カ所か崩れていて通過は厳しいとの情報有り。 ■黒沢山~黒山(2095P)~2214P: 深南部主稜線でも最も歩かれていないルートと思われ、人の痕跡はほとんど見あたらない。おびただしい数の鹿と遭遇し、獣臭がすごかった。黒山前後のヤブは壮絶との情報もあって戦々恐々だったがそれほどでもなかった。笹中心で灌木類は少ないため前進に困ることはなく、丈は胸くらいまでで先も見通せた。 ■2214P~中ノ尾根山~三又山~鶏冠山南峰: だだっ広い中ノ尾根山から北の細い尾根にうまく乗るのが課題。天気が良ければ問題ないだろうがガスると怖い所かもしれない。三又山南側の2250P前後は壮絶に崩れている。そう危険ではないが風も強いところなので足元には注意。鶏冠山南峰は山頂部直下で露岩を避けて涸れ沢を巻くところがあったが、部分的に凍っていたのでアイゼン・ピッケルを使用。鶏冠山は北峰と南峰の間も厳しいと聞くが、なかなかに手強い山だった。 ■2214P~白倉川林道: 稜線からの下り口は笹の海でわけがわからないが強引に突破した。その後は明瞭な登山道になりマーキングもしつこいほどある。白倉川林道歩きは落石が非常に多いので注意。 全体の印象として、今回は黒沢山北西尾根の取り付き部(川のすぐ上)の突破が最も厳しかった。場合によっては確保が必要な箇所もあるので複数人でロープ携行が望ましいと思う。最低でも荷揚げ用のスリングやお助け紐程度の道具は欲しい。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
1/25,000地形図
コンパス
笛
ライター
ナイフ
飲料
バンドエイド
携帯電話
雨具
防寒着
スパッツ
手袋
ストック
ビニール袋
シュラフ
シュラフカバー
ザックカバー
水筒
時計
非常食
アイゼン
ピッケル
冬季手袋
防寒用帽子
GPS
|
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共同装備 |
テント
コンロ
ガスカートリッジ
コッヘル(鍋)
ファーストエイドキット
医薬品
ラジオ
車
|
感想
11/30(土) 快晴: 権現橋ゲート6:00~6:45黒沢橋~11:50黒沢山12:05~14:20黒山~16:05中ノ尾根山取付△(行動時間:10時間5分)
この時期は6時でもまだ暗く、ヘッ電歩きのスタートである。黒沢橋(橋梁は立派だが橋板が腐っていて下が丸見えなので怖い)を渡り、黒沢を渡渉(吊り橋が架かっていたが流された)して北西尾根の北回りに取り付くが、取り付きが非常に急でどこを登ったらよいかさっぱり判らない。仕方なく適当に登ってゆくが、途中急すぎて手がかりも無く抜けるに苦労したところもあった(スリング類を持ってこなかったことを後悔)。しばらくそれに耐えると明瞭な尾根に出てホッとした。
尾根に出るとやがて林道のクランクにぶつかるがこれは無視して更に尾根を登ってゆく。少し行くとこんな辺鄙な所にも廃屋があって驚く。木こりの小屋だったのだろうか。一時斜度は収まるが南回り尾根と合流する手前1600~1800mあたりでまた急斜面になる。この辺りが一番キツいところだった。
山頂部は一度鞍部まで下って最後の急斜面を一気に登る。霧氷に輝く黒沢山の姿は鋭角で実に美しい。雪の量が突然増え、残雪を踏みしめての登りになる。1年ぶりに黒沢山(2122m)に登りついた。このマイナーな山にまさか2年連続で登ることになるとは思わなかった。疎林に囲まれた山頂は展望無いが、落ち着いた雰囲気で何となく気に入っている。ここまでほぼ予定通りに来た。腹ごしらえをしてからいよいよ深南部の主稜線へと入ってゆく。
黒山(2095m)直前までは意外にもルートは良くて非常に歩きやすい。稜線の樹木は霧氷に覆われていてとても綺麗である。黒山の手前で突然丈の高い笹に阻まれるが、数々の激ヤブをこなしている私にとってはレベル中の下くらいだった。黒山山頂部はのっぺりしており、更にここで稜線の向きが変わるので注意。ヤブが深くて北に派生する尾根に乗るまで不安だが、晴れていて方角さえ注意していれば難しくはないと思う。
次のピーク2214Pまでは灌木がうるさいもののスムーズに行けた。この区間の霧氷は目を見張るほど綺麗。雪のトンネルになっているようなところもある。一帯は鹿の数が多く獣臭も凄い。あまりに多すぎて常に誰かに監視されているかのようだった。景色は西側が良く、御嶽や中央アルプスがよく見えた。予定通り2214と中ノ尾根山の鞍部にて幕営。日没直前になってしまったがなんとかたどり着けた。夕日に赤く染まる中ノ尾根山の大きな山頂部、黒法師岳~鎌薙の頭~不動岳の新南部の南部稜線、寸又川を挟んで大無間山と大根沢山、そして信濃俣が意外にも秀英。遠くには富士山も見え、ここは最高の場所だ。笹薮でのテント設営は大変だが、風も当たらない絶好の場所だった。夜は天の川が見えるほど晴れ渡り、下界には飯田市方面の夜景も見えた。これ以上ない恵まれた状況だったがいかんせん寒すぎた(マイナス10℃を下回った)。シュラフに入っていても手足が冷たく目が覚めてしまう。途中で靴下3枚と手袋を履いてなんとか安眠することが出来た。
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12/01(日) 晴れ時々ガス: 中ノ尾根山取付6:00~6:30中ノ尾根山~7:05三又山~8:20鶏冠山南峰8:30~10:35中ノ尾根山取付11:25~13:05林道(中ノ尾根山登山口)~15:30権現橋ゲート[下山](行動時間:9時間30分)
秋の夜長で10時間以上も寝てしまった。今日は鶏冠山往復後、三又山から県境尾根を進み西俣沢へ下る予定だったが、変更して鶏冠山を空身で往復後、ここから白倉川林道に下山することにした。この寒さだと西俣沢は凍り付いて下山に難儀するかもしれず、単独ではリスクが大きすぎた。ここから林道への尾根道はかなり良いルートだと聞いており、権現橋ゲートの登山届帳には3日前にこの尾根を歩いた方の記録があったのも安心だった。今日は風がかなり強かったが、幸い幕営場所は風がほとんど当たらないのでテントを放置しても大丈夫であろう。
中ノ尾根山(2296m/浜松市最高峰)を越え、三又山(2220m)まで1時間ちょっとで到着。今朝も快晴となりご来光が綺麗に望めた。景色も上々で、特に光岳が素晴らしい。上河内岳や聖岳らしき鋭鋒も見えるが、こちらは完全に白くなっていて冬山に変貌していた。中ノ尾根山から北は南側よりも積雪量が多く、軽いラッセルになることもあった。灌木もうるさいのでなかなかスピードも上がらない。ここで大いに役立つのは鹿トレースである。動物は地形の弱点(=最低の労力で安全に通過できるルート)をよく知っているものだと感心する。おかげでなんとか予定通りに鶏冠山手前まできた。ところがあと少しで山頂ということころで、露岩に阻まれ進むことが出来ない。東側に回り込むと沢地形を横切るように踏み跡が付いており、トラロープも張ってあった。無雪期なら何てことはないのだが、今は部分的に凍っており慎重を期すためにアイゼンを装着して対応した。
鶏冠山南峰(2248m)に到着。双耳峰の最高点である。北峰までは更なる危険地帯を通過しなくてはならないので今日はここでよしとする。立派な看板があり、樹間越しではあるが景色も良い。池口岳・光岳への大接近に満足して頂上を後にした。帰りも順調だったが、三又山手前まで来ると霧が出てきて、中ノ尾根山まで戻ったときには方角がわからないほどガスに包まれてしまった。山の天気はこれだから油断ならない。慎重に下ってゆくが、このような場合に備えて幕営位置を判りやすい尾根の取り付きのすぐそばにしていたため難なく発見できた(こういう危険予知も長生きのヒケツと思う)。
4時間半ほど留守にしたが、幸いにもテントは風にもあおられず、熊にも襲われず起立したままだった(食料は念のため全部持って行ったが)。テント場ではお湯を沸かしてうどんを作り、紅茶も入れて大休憩した。相変わらず寒く、日中にもかかわらず水筒の水がだんだん凍ってゆく。テントをたたむと手がかじかんでしまった。
さて最後の下山。ここから白倉川林道までは2時間かからずに下りられるはずだが、ガスが出ているのもあって下り口が判らない。どうしようかと思い悩むが、結局2214Pから派生する尾根に向けて笹の斜面をトラバースしながら強引に下った(実際正しいルートはどこだったのだろうか?未だに判らない)。15分ほどヤブに耐えて尾根筋に出ると明瞭な踏み跡を発見。そこから下はほぼ登山道なほどの良い道で、いとも簡単に林道まで下ることが出来た。落石がひっきりなしに起こる白倉川林道をヒヤヒヤしながら歩き、お茶休憩を取り、林道工事の人に遭遇して挨拶しながら2時間半で権現橋ゲートに戻った。山中で誰一人として会わない、深南部らしい静かな山行であった。
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昨年のこの時期に深南部に登ったのが楽しかった(http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-248236.html)ので、懲りもせずまた出かけました。黒沢山まで登山道の無い区間を登ったり、雪が少し多かったこともあり昨年よりももう少し厳しい山行だったと思います。あと夜は寒すぎました(テントシューズが欲しかった)。新東名のおかげで水窪方面へのアクセスが楽になったので、また機会を見つけて出かけたいです。
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